sns 6回目
その日は冷たい雨が降っていた。まるで俺の気分のようだ。
今日はTwitterのアップの日。止めよう。疲れた。
帰路中にLINEが入る。誰だ?み、美咲!なぜ?
週明けより彼女が隣の部屋に戻って来ているのは知っていた。
顔はだしていないが。
メッセージを読む。
『大和の部屋の前で女子高生を保護しました。至急帰って来て下さい。』
『わかった。』
そのメッセージに家出娘の顔が浮かぶ。アイツ何しに来た!
「ピーンポーン」
美咲の部屋のチャイムを鳴らす。彼女の部屋のドアが開いた。
「大和。女子高生は犯罪。」
「悪い。とりあえず引き取るよ。」
「絶対ダメ。大和、嘘つき。ウチにまず上がって。」
コイツ、冷たい目で見やがって、お前の妄想見たいなこと、するか!
「あ、だいだいさん、お帰りなさい。」
家出娘は何食わぬ顔素振りで挨拶してきた。
「で、お前は何故また、ここにいる。」
「ここは初めてです。まさか隣同士だったとは、うかつでした。」
「何がだ。」
「恋人同士のお隣設定最高です。」
コイツも変な妄想が入ってやがる。
「とりあえず迷惑だ。ウチにこい!」
「絶対ダメ。信用出来ない。」
美咲が間に割って入る。
「美咲さんすいません。一緒にだいだいさんの部屋来てくれますか?」
「い、行く。」
美咲はひきつっていた。
「今回が最後です。だいだいさんと美咲さんのお邪魔虫だったようでおわびに二人に料理のお返ししようと思いまして。」
「料理?」
「だいだいさんのように、上手ではないですが、頑張らせて下さい。」
そして、我が家のキッチンに立つ、家出娘。
美咲は彼女の手伝いを申し出たが丁寧に断わられていた。
強制適に俺の隣に座ることななった美咲。フル装備の黄色いくまがガードしていた。
「可愛いよね。朱里ちゃん。」
ふっと、つぶやく美咲。
「どこがだ。」
「あと、3年は我慢するんだよ。」
おーい。美咲さん。やはり壮大な勘違いしてやがる。
「我慢なんかしない。」
「だからそれは犯罪。」
「犯罪って、アイツと俺は何の関係ない。」
「お泊まりさせるのに?」
「コイツが悪いの。」
美咲のボディーガードを指差した。
「黄色いくまは悪くないもん。守り神だもん。」
子供に戻りやがった。
「出来ました。カレーです。私こんなのしか作れないけど食べて下さい。」
それはごく普通の、それでも一生懸命作ったであろうカレーだった。
「お前やれば出来る子だったか。」
「何か上から目線でイヤです。」
「はいはい。喧嘩しない。ご飯よそうよ。」
美咲は二人をなだめてご飯をよそい始めた。
「ご、ごめん。ちょっとトイレ。」
突然彼女は仕事を放棄しトイレへ駆けこんだ。
「何やってるんた?アイツ。体冷えたか?」
トイレから出てきた彼女は顔が青かった。
「ゴメン。帰る。」
「大丈夫か?」
「うん、少し横になる。助っ人呼んだ。襲わないんだよ。」
そう告げると早々に俺の部屋を出て行った。




