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デート(大久保莉緒)

週末土曜日。いつもの予定は全てキャンセル。


それでも、まず会うのは結婚相談所の相談員中野さん。

「お早うごさいます。いいお見合い日よりで。」

今朝は快晴。少し暑くなりそうだ。

「おはよようご、ございます。今日はよよろしくおお願いいします。」


「さっそくですが、今日の流れです。ホテルの一室で自己紹介を兼ねた簡単なお食事会を致します。そのあとのスケジュールはお二人にお任せ致します。私は朝の顔合わせと同時に退室致しますのて頑張って下さい。」


「は、はいが、がんばりまはふ。」

「ふ?興奮しないで落ちついてくださいね。私からアドバイスです。ゆっくり話してください。意外と話せますよ。」


ホテルの一室に案内される。すでに相手方は席についていた。

「◎◎◎の中野です。本日は宜しくお願いします。」

「◯◯◯の松原です。こちらこそお願いします。」

業者同士の挨拶。松原さんの隣のに彼女は座っていた胸の鼓動が速くなるのが分かる。今までにない緊張。


「こちらが大橋大和さんです。」

「や、やまとです。」

「こちらが大久保莉緒さんです。」

「大久保です。」


「では私達は退室致しますのでごゆるりと。」

相談員二人は部屋をでた。俺と彼女だけ残された。LINEでやり取りしてはいたが、いざ本人。何を話せばいいか、わからない。思い出せ。


「ご、ごしゅ、みはな、なんですすか?」

「趣味ですか?そうですね。映画鑑賞ですかね。」

「そ、そうでですか。」

そして沈黙。無言のまま食事会が進む。彼女から質問が飛ぶ。


「大橋さんの趣味はなんではすか?」

「ははい。しゅ、しゅみは、土、読書で、です。」

「どのような、ジャンルですか?」

「フフファンタジーです。」

ノベルだけど。そして、再び沈黙。お食事会は時間となる。


この後自由時間で二人で決めていいとのことだか、間か持たない。LINEでのやり取りでは、ぶらぶら街を散策する予定だ。


「では少し外の空気に当たりましょうか。」

「は、はい。」

彼女からの誘い。ほっとする。のんびり散策。終始無言。

「大橋さん。体調悪いのですか?それとも」

「そ、それと、も?」

「いえ、何でもありません。」


歩いて行くと彼女が興味をもった店が表れた。手芸店だ。店に入る。

「学生以来です。昔編み物にはまってまして。」

「そうですか。」

「この毛糸の色とかあまりないんですよ。」

「そうですか。」


「あのー何故私に興味を持ってくれたのですか?」

答えれなかった。


そして、今回のデートは終了となった。






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