登場魔法紹介(第二章)
『魔力操作』:
アカデミーで教わる基本の一つ。
身体中に流れる魔力を操ることで、必要な箇所に必要な量の魔力を送る所作を覚え、
魔法発動時に消費する魔力を用意する。
アカデミーでは基本所作としては常、開、発の三種を徹底して訓練する。
■無
魔力の放出を断つことで気配を消す。
■常
つねに魔力が垂れ流れていて、魔力操作を行っていない状態。魔法が使えない人はこの状態である。
■発
魔力を体外に強く放出すること。放出系魔法と違い衝撃が無いが、あまりにも強い発は、
近くにいる人に強い吐き気を与える。また直接魔力を見た時は、その効果は倍となる。
魔道士はこの感覚に抵抗力を持つので効果は低いが、肌で感じることもあるので嫌悪する人もいる。
さらに発は強い感情を乗せることが出来るため、威圧感や恐怖感を与え戦意を失わせることも出来る。
■開
魔力を体全体に薄い膜のように留めることで、
垂れ流していた魔力を防ぐとともに身体の機能を高める。
■強
特定の箇所に魔力を大量に送ることで機能を最大限に高める。
強化系はこれだけでも高い戦闘力を持つことが出来る。
目に送ることで魔力を見たり、遠くの物を見たり出来るようになる。
■纏
デバイスなどの物に魔力を送り、その物の効果を高めること。
同じデバイスでも、これの練度によって効果に違いが出る。
『グラビティインパクト』:
リンシェンが独自に使う風の放出系魔法。
グラビティ(重力)と名付けているが実際は凄まじい風圧で押しつぶしている。
基本的に上から下に押し潰すが、横に押し潰しことも可能。
『ニャンフー』:
哇高に古くから伝わる武術「カンフー」に、
猫のような素早さとしなやかさを加えた体術魔法。
リンシェンが独自に作った魔法で他に使っている人はいない。
カンフーよりも素早く変則的な攻撃で一発の重さは低いが、
風魔法で攻撃性を加えることで高い攻撃力を手に入れた。
また連続で同じ位置に攻撃することで風の威力を高めると同時に、
乱気流という複雑かつ爆発的な風の力を蓄え放つことが出来る。
余談だが地球にもカンフーという武術が存在する。
■猫娘
体全体に猫の形をした魔力を纏うことで元々の能力の底上げを図った魔法。
一見暴走のように見えるが、手足や肩などに複数の魔方陣を用意し制御すると同時に、
通常では得られない反応速度で手足の稼働を補助している。
『火纏』:
セレスが使う炎の付加型強化魔法。強化した箇所に炎が纏われる様子から、そう呼ばれるようになった。
この強化は身体以外にもデバイスを始めとする物にも使える。
また放出系魔法として炎を放出することが出来るが、放出すると強化は全て失われる。
■焔の剣
デバイスに炎を纏わせることで硬度を飛躍的に上昇させた強化魔法。
放出系となった場合、球状になり放出される。
■焔の鎧
体に堅牢な鎧を纏う強化魔法。見た目は輪だが体全体に効果はある。
放出系となった場合、周囲に爆発を起こす。
■煌炎の導き
焔の剣に追加される強化魔法。突貫、斬撃の性能が上昇する。
放出系となった場合、レーザーのように放出される。
■不知火の軌跡
足を中心に移動性能を強化する魔法。
他のように炎が出現せず、代わりに非常に高い熱風が集まる。
放出系となった場合、虚像を生み出す。
■剛槌
突貫、斬撃性能を失う代わりに、打撃性能を上昇させる強化魔法。
放出系となった場合、連続で衝撃波が放たれる。
■刺蜂の舞
威力を抑える代わりに凄まじい速さの突きを連続で行う強化魔法。
放出系となった場合、貫通力のある炎を複数放出する。
『爆滅浄化』:
アグリッター家に伝わる、目で見える場所に魔力を送り爆発させる魔法。
爆発の大きさは送り出した魔力量に比例して大きくなる。
「目で見える場所」と言う制限と「魔力を送る」という性質上、
遠距離では正確さや即効性を欠くという欠点と、
近距離では制約の効果で大きくなった威力で自分を巻き込む可能性がある汎用性に欠く魔法。
また暗闇では正確な場所が見えない為、どこが爆発するかわからなくなる。
『古文書』:
局が管理する膨大なデータを保管する記録魔法。
図書館のような場所に精神だけが入り、データを閲覧、編集、保存を行う。
アクセスは開放されているが閲覧には権限が必要で、一般人には一部を見る事しか出来ない。
かなり強固なプロテクトや複雑な罠が仕掛けられており、不審な行動をすると抜け出せなくなったりする。
『アイスガフィーネ』:
ソニアが使う、ぶ厚く堅い氷で標的を閉じ込める結界魔法。
SSランクの魔道士も脱出に苦労するほど堅牢であること、
追加効果で結界内は時間と共に冷え固まることから「氷の大監獄」とも言われている。
詠唱は「蒼氷なる棺の中で、永久なる眠りは遠永を司らんことを誓え!」
『ムーランプロテガ』:
ティーナが使う光の強化魔法。
物などの無機物にのみ有効で、その物の堅さを飛躍的に上昇させる。
詠唱は「祝福されし聖なる光よ。身を守る盾と成れ。」
『デウス・プロテア』:
ティーナが使う光の強化魔法。
生物に対してのみ有効で、防御性能を上昇させる。また痛みを中和する効果もある。
詠唱は「純粋な涙は穢れを嫌う。純白のその身は全てを阻む。」
『プラズマ・フィスト』:
拳に雷を纏い攻撃する魔法。拳の打撃に加え雷の痺れで、一時的に相手の動きを奪う。
『超電磁砲』:
トウヤが使う金属を電磁気力で加速させ飛ばす実弾を伴う魔法。
科学世界にも存在する兵器で、魔法が無ければ大型の装置が必要になる。
電気をレールのように平行に発生させることで、レール内に磁力が発生。
そして磁力の引力を高速で操作することによってレーザーのように金属が飛ぶ。
金属は身近で扱いやすく、冷却することで超伝導化という
磁石に似た状態になりやすい、鉄をトウヤは選んでいる。
『斬撃砲』:
金属を刃状にして飛ばす実弾を伴う魔法。
火薬を詰めた筒を、中央が凹んだ金属で蓋をし、
クラッカーの要領で火薬を爆発させ蓋を飛ばしている。
蓋は爆発の熱と衝撃で柔らかくなり、飛んでいるうちに変形し、
冷えて固まって剣先のような形になる。
厳密には魔法ではなく科学世界の技術だが、全て魔法で完結させている。
基本的に使い捨ての道具で、具現化系の魔法で量産している。
『創造する神』:
トウヤの“創る能力”の正体。魔法世界では古文書でしか情報が残されていない魔法。
物、スキルと創れる幅は広く、その時に魔力さえあれば創り出すことが出来る。
制限は今のところ確認されていないが、魔法である以上、魔法のルールは存在し、それが制限になる。
『エンチャント』:(追記)
トウヤが使う付加型の強化魔法。
付加するために時間という制約をつけたことで強化効果を高めた。
強化される度に発が大きく力強くなっている。
■ギア・ファースト
一番最初の付加。
身体強化、見切りのための目の強化に加え、
風打ちの跳と震と駆を詠唱なしで使えるようにした。
■ギア・セカンド
ファーストの次に使える二番目の付加。
ファーストを使用した後且つファースト使用から一定時間経過していることを条件に高い強化効果を得た。