第四話 私の恋?
「なー、瑠莉亜って恋したことある?」
「は?」
何コイツ…何舞台の大道具の準備中に話しかけてくるの?!
「…まだだけど」
声を窄める。
どうせ遅いって言うんでしょ…
小学校でも何度言われたことか…
「じゃー瑠莉亜が俺に恋したら初恋じゃんっ??」
は?
どんな思考回路??
つかそれ…
「可能性0だけど…」
「えー10%はくれよー」
そゆ問題じゃないでしょ。
でも…
「初恋、まだなのバカにしないんだ?」
「なんでバカにすんの!!LOVEの相手バカにしねーよ!!」
らっ…
本気なの…?
「それ、本気?ふざけじゃなくて…」
「えーーじゃあ運動会の事なんで覚えてるのさー!」
まぁ、そうだよね…。
でも、言葉の一つ一つに安心出来る。
本当は、きっと軽くない―――――。
「…ありがと」
「え?!何なんで??!」
「…美園さん」
私?だよね?この声…は…あ…。
高橋伊織っ!!
「は…はい?」
「ちょっと着付け…してくれるかな?」
あ、そういえば少し髪がアレンジされてる…
確か今回の舞台はアラジンだっけ…
高橋伊織は久しぶりの男役だから違って見える。
ちょっと服にラメ付いてる…。
かっこい…や、よくない。
いつも見ないから驚いただけ!
「はい、じゃあ部室に…」
部室につくと、何着もの服がハンガーにかかって並べられている。
「確か最初はこの服ですよね…」
服に手をかけ、少し神楽雄輝の事を考えながら服を手に取り、高橋伊織に渡した。
「じゃあ私出てるね」
ドアに手を掛けた瞬間反対の腕が掴まれた。
「待って」
…え?
「な…なんですか?」
ジロっと、上を見上げる。
高橋伊織、背高っ…
「…好きだって言ったら…どうする?」
…はぁぁぁぁぁぁ??!!!?
続く