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異世界で原始人生活

「はぁ・・・ふ~・・・ふ~うっ、げっほ」(咳です)




はぁ・・・異世界冒険は早くも終了だな。これ頭痛から来る熱ってヤツ?




薬も医者も、ベッドや布も動ける体力も無い。

食料は昨日穴掘った時に見つけたカブトムシっぽい幼虫と、ムカデっぽいヤツ(頭は落とした)

原始人にまで戻っちまったなぁ・・・。


そもそもこの体ウイルスに対抗できるの?別の星なんだろ?細胞は元からあるのを精製したんだから

地球産のウイルスしか無理じゃん。




あ~・・・普段ならもう少し冷静に行動できたんだけどなぁ・・・。




自分がもう死んでるって聞かされて小パニック起こしたのと、ライトノベルのような展開に正直浮かれ過ぎた。

剣や魔法無くても俺TUEEEEEEできるかも、とか獣人ハーレムとか、ショートヘアハーレムとか、ショートポニテハーレムとか出来るかもって多少期待していた。

発想がただのキモオタだよなぁ・・・。




涙出てきた・・・クソっ!



日本じゃ無理だもんな。

そもそも、元の世界でもモテた訳じゃない。

運動もそこそこで喧嘩した事ないし、勉強は苦手な方。仕事は男社会の建築業で電気屋。

前の人生灰色だなぁ・・・。

普通だ、何もかも普通。主人公から遠くない?


それに、この世界だって文明的に日本の150年前だろ?

ある程度育ってんじゃん。



電気無いと新しい文明器具できないだろ。

俺やる事ないわ・・・。井戸の手押し式ポンプ開発して驚かれるってヤツやってみたかったのに。

あれ?ポンプ出てきたのイツだっけ?・・・。

もう出てんだろ、この異世界転移知ってるのと違うし

(日本で使われるようになったのは1912年以降)




熱のせいか、思考がグルグルと良くない方向ばかり回ってきた。

はぁ・・・なんで人は病気になるとマイナス思考なるんだろ。




「チ〇ちゃんに叱られてぇ・・・」




目を開けると光が差し込む。


昨日頑張って掘った寝床の入り口を、内側から土と石で塞いだ。

その隙間から漏れてる陽光。



ダメだ。コーヒーにチョロチョロ~と入れてるミルクみたいに光がグニャっとしてる・・・。

本格的に死ぬな。

とにかく寝よう。ジっとしてても体力無くなるんだ、寝れそうな時できるだけ寝よう。




それから4日寝込んだ。



1日目

糞尿は寝床に垂れ流して土を被せただけ。続く頭痛に頭を抱え、体は熱でカラカラになっていく。


2日目

熱はあるのに汗をかかなくなってきた。さすがにマズい。

水分補給をする為、何とか川へ飲みに行こう。

近くに腐敗木があって白アリっぽいのを大量に発見(美味しかった)


3日目

なぜか一番頭痛が酷かった。



4日目

熱が一気に冷めていた。奇跡かと思う。ウイルスの抗体でもできたのかな。

そんな簡単にできたなら苦労はしないけど・・・運が良かったと思おう。

頭痛も続いてはいるが、それほど辛くない。これは峠超えれたかな・・・念のため、もう一日引きこもろう。




5日目


「ふぅ~頭痛もそこまで気にならんし動くか。にしても、ここの川水はかなり美味いな」




おそらく川幅は2M、川底まで50センチ程で、かなり小さめだが清流、もしかしたら山水かも。

今の所煮沸、ろ過無しで飲めてる。

沢蟹は見当たらなかった。あれって日本だけだっけ?

カバやワニも居なさそうだし、ヒルにだけは気を付けよう。



「顔・・・流れがあるせいか、はっきり見えないな・・・」




黒髪なのは分かる。ただ、目の形や輪郭などハッキリした事は分からない。

でも普通の顔にしてって言ってあるし、問題ないよな。




「とりあえず、目先の目標はやっぱり頑丈なロープかな」




寝込んでから4日目、川水を飲みに行って帰る時、寝床にしていた場所の上に巨木が立っていて、上には洞ができていた。

余裕が無かったのもあるけど・・・あんなデッカいのなんで見えなかったのか・・・。

ロープで昇り降りできるようにして、余計な枝を切り取れば木登りする外敵なども少なく生活ができる。

あそこに住もう。



「でも、まずは靴かな・・・小石の上歩くのもうキツいわ・・・草鞋を先つくろ」




かまど?火起こし?

料理よりも足元と拠点を充実したいので後回し。

生でいけた昆虫を信じよう・・・。

まだ何も始まってません。

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