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神崎芽衣と
肩口まで届くかという黒髪。制服から覗く肌。今まで生きてきた中で最上位に位置するほどの美少女に俺は見惚れていた。
と、俺の視線に気づいたのか彼女がこちらに顔を向ける。
「--ッ!!」
美少女に免疫がない俺は目が合っただけで動転してしまう。
くそ!何やってんだ過去の俺!コミュ力さえ鍛えていれば自然に会話できたのに!!
「こんにちは」
!?
「こっこんにちは」
「君も新入生だよね?クラスは?」
「えっ、あ、2組です」
乏しいコミュ力のおかげで質問に答えるのが精いっぱい。
「そうなの?私も!私は神崎芽衣。君は?」
なんと同じクラスとは。学校に行くのが楽しみになりそうだ。
「俺は鈴木タクミです」
「そっか。じゃあタクミ君。私と一緒に部活を作らない?」
へ。