表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヘタレの異世界無双   作者: garaha
一章 行き倒れた男
49/710

45話 村で召使い! (ユウタ、セリア、モニカ、アル、シグルス、レィル、ドレッド、イープル、ロクド、村長、門番、コボルト)

 某日某所


「こ・・こんな馬鹿なコボ」


「だから言ったコボ!」


「手に負えないコボ」


「逃げるコボ」


「オマエラ、あの卵どうするコボ」


「放っておくコボ」


「人間達がどうにかするコボよ」


「ゴブリン達怒るコボ」


「ゴブリン達には黙っているコボ」


「でも、これゴブリン達もこのままだと全滅するかもしれないコボよ?」


「ガブッゴリ・・グシャ・・・」


「ともかく、逃げ・・るコボー!」








 セリアとモニカが風呂から上がってくる。

 何事もなく着替えをしてもらうと、色々と済ませて出発だ。


 阿呆みたいに晴れ渡る空と登る太陽が恨めしい。

 こりゃ暑くなる。ゴブ狩りが急にダルくなってきた。


 2人ともこざっぱりしたした格好だったのが。

 いまやゴツゴツとしたフルプレートかレザー装備。

 で、胸とかさっぱりみえないのが残念だ。


 暑いから着替えにビキニアーマーとかないものか・・・。

 ゴルに余裕があれば断然そっちを買うだろう!


 3人で新調した青地のマントを着ると移動だ。

 ・・・忘れ物はないよな?


 王城付近まで転移して歩いていくと。

 意外と馬車で登城する人が多い。

 そのせいか、馬鹿でかい門は開けっ放しである。


 歩きでいる人間のほうが少ないくらいなのだろう。


 会って数日だが、慣れた様子で門番は取り次ぎをしてくれた。


 もう何日もあっている普通の門番だ。

 傍から見ると少女2人にお供の少年が取り次ぎ希望に着ている感じでしかない。


 待つことになるのでしばらく馬車でも眺めていた。絢爛豪華な馬車からしょぼい馬車まで様々なのが通りすぎる。


 煌びやかな世界がすぐそこにあるのだ。

 が、壁1枚はさんで泥だらけ血まみれになりながら戦う世界とどっちがいいのか。


 権謀術数に疑心暗鬼とかやってられないのが自分である。


 顔面偏差値が大したことないわけで大した力があるわけでもなく、腹芸も苦手とくれば口八丁でもない。


 王城の中にはいって別世界を味わってみたいとも少しは思う。

 が、ずっとそれだと息が詰まりそうだ。


「ふう。お待たせユウタ。あ、ああ・・・さあ行くぞ」


「? ・・・あ、はい」


「お待ちくださいアル様、今回は我らも護衛にお連れください!」


「お前達・・・。レィルにドレッドそれにイープルまで。どうしたのだ志願か。どうしますか。アル様」


 赤、青、黄となんともカラフルな頭だ。

 そして、揃いもそろって美形の少年少女だった。


 白く塗られたフルプレートに白地のマントなんとも騎士姿が似合う。


 どうしてこうなんだ。

 美形じゃないのってゴメスさんとかロクドさん、村人。

 ・・・とか盗賊達か。


 あとギルドで飲んだくれている冒険者とかも残念系顔だったな。


「気持ちはわかるけど、ダメだから。修行にならないから連れて行けない。・・・何度も言っているだろ」


「このようなどこの馬ともしれぬ下賎な輩より我々の方がずっと役に立つはずです」


 俺帰っていいですか・・・。

 すぐ帰ろう。・・・と言い出せたら苦労はない。


 このテンプレのようなお約束も確かにわかる。だから帰ろう。


 傍から見てもどこの馬の骨ともしれない少年と女2人が王族の護衛とか本当にギャグだよな。


「確かに。だがマリア姉上の紹介でもある。お前はマリア姉が信じられないのか?」


「それは・・・信じております。そこを踏まえた上で申し上げたき儀があります。・・・我ら三人のうちどれか一人お連れ戴きたい。さすれば我々の疑念も懸念も解消出来るというものです。我らの忠義何卒お受けしていただきたい」


 この少年騎士は策士だ。

 これなら断りにくいな。そして俺はフェードアウトしていこう。

 うん。そうしよう。


 馬車はどんどん行き交ってて喧しい。

 門前片隅にある場所だ。

 ここでは全くそんな事を気にせずに話が進んでいく。


「ならば連れて行くのはイープルにします。よろしいですね」


「何故ですか? レィルや私ではなく何故イープルですか」


「お前達2人ではアル様に出番が無い。そういうことだ。君ら二人は力がありすぎる・・・修行にならないというのもな。2人とも今回は諦めたまえ」


「分かりました。イープル頼んだぞ」


「はいはーい、どーんと任せといてよねレィル」


「シグルス様の決定とはいえ全くもって残念だ。俺じゃなくイープルが選ばれるなんて」


 ハイテンションな女騎士さんか。

 折込済みだったのかあっさり引き下がるレィルとドレッド。


 つーか前衛5人になっちまったぞ!

 パーティー員変更を要求するわこれ。

 どう見てもアンバランスだろ。

 MMOで言うなら楽しければいいかみたいな残念PTだぞこれ。


「よろしくお願いしますアル様シグルス様」


「ああ、よろしくぞイープル」


 俺とセリア、モニカは全く蚊帳の外に出されたまま話が進んでいくのだった。  イープルの参加は決定事項らしい。


 黄色い金髪にショートカットがヘルムで隠されるのは勿体ない。

 ま、野郎が増えるよりいいか。


 アル様から達成のゴルを受け取る。

 と、イープルにアル、シグルスをパーティーに加えてペダ村に移動する。


 ペダ村は今日も忙しいらしい。村人達は土壁作りに下水道にと家作り。

 農作業はどうなっているんだ?


「ふむ、大分復興が進んでいるようだな」


「ええそうですね。家も結構再建されてますよ。内装に家具とかはまだまだです」


「ユウタはこの村が好きなのか?」


「ええまあ。そうです」


「それならば話は早いな。今日から村の代官でもやってもらおうか。私が任命する。書状のほうはこちらに出来ているからよろしく頼むぞ」


 は? ・・・待て待て。・・・意味がわからん。

 ・・・準備していたのか?


 この話の流れでどうしてそうなるんだ。強引すぎるだろ。


「はあ、わかりました。しかし俺は代官なんて務まるんでしょうか」


「ユウタやれば出来る。続いて騎士見習いとして採用する。アルの臣下として王国と私に忠節を尽くすように」


 しまった。とりこまれちまった。


「ハハッ。」


 あれ? 口が勝手に返事してた。流されるまま返事してるよ。

 騎士叙勲のような行為をしてもらう。


 はは・・・なにこれ超展開すぎるだろ。


 意味がわからないし、頭は真っ白だ。


 これは税金取り立てろってことなのか?

 そうはいかねえ。むしろ0にしてやる!


 くそ・・・どうしたらこうなるんだ。


「おめでとうございます、ユウタ殿。共に王家の為頑張りましょう」


「ふーんオメデトゴザイマス」


 イープルの気のない言葉が勘にさわる。

 必要条件を満たした。


 ユウタは騎士(ナイト)を獲得した!


 ユウタは槍士(ランサー)を獲得した!


 ユウタは村長を獲得した!


 今日も黒髪が切りそろえられて紅瞳が美しい美人だシグルスさん。あのーアル様を止めてくださいよ。


 棒読みなイープル。まあ怪しい奴がいきなり代官だと?

 って感じだよな。


「あの・・・いろいろわからないことだらけなのですが。なぜ代官に任命するのですか。とか騎士見習いにするのもわからないんですが」


「ええ。本当にわかりません。あっ・・・シグルス。お願いします」


「では失礼して。そうですね、使えそうな者はさっさと確保して置くということです。領土とか土地問題は我が国では発生しませんから。全ての国土及び土地に資産は王家の物です。ましてやペダ村ここ一帯の村は直轄地です。まあだからこそ我々が手ずからモンスター討伐をしている訳なのです。騎士見習いにしておくことで五月蝿い他の連中に言い訳できますから(騎士見習いにしておくのは、そちらのほうが色々縛りやすいからですけどね。)」


 心の声が顔ににじみ出てる。もちろん、そんなのは妄想だろうけど。

 それでも納得出来るものではないなあ。代官なんてめんどくさいだけなんじゃなかろうか。


 ・・・色々役得があるのはわかるけど。


「その代官は具体的な仕事で何をすればいいんですか」


「そうですね。まずは耕作地の回復と安定した収入源の育成といったところでしょうか。代官といっても徴税官のようなものです。この国の貴族というものは大体代官が固定で任命されるようになり次第に代々領地を任される格好ですからその土地を自分のものだと宣言すると反乱分子をして処理されますのでお気をつけください(アル様と一緒に行動して生還出来る人は稀ですからね。いつも被害は甚大でとても修行させられません。ルナ様には悪いですがセリアさんゲット召使いもゲットです。ろくに税もとれないような村一つでなら安いものです。)」


 めんどくさいこと押し付けているだけなんじゃないだろうか。滅びかかっている村の責任とれやというか。


 あー頭が痛くなってきた。いつの間にか人だかりが出来ている。


「特に仕事はない。当面は私の護衛をすればいい。私を守り楽しませろ。修行に付き合っていればいい」


「ハハッー」


「ユウタ殿用事等お済みでしたらゴブリン退治に向かいましょう」


「シグルス様しばらくお待ちください。村長宅に用事がありますこちらで休憩していてください。補給とかもありますので少々時間とります」


 人だかりを押しのけるように道を村長宅にむかって歩き出す。

 人だかりも一緒に移動し始めた。


 相変わらず立派な塀と大きな屋敷に到着する。


 到着すると屋敷入口に揉み手をしてあらわれる村長。ロクドさんも一緒だ。ゴメスさんはいないようだ。


「ひさしぶりですなユウタくん。今日は何か用でもあるのじゃろうか」


「こんにちは村長さんロクドさん。実は代官に任命されまして挨拶にきました。くれぐれもこの方達の情報は村の外には漏らさないようにお願いします」


「それはめでたい。宴会でもしないといけないな。ゴメスさんは商売で王都やアーバインに出かけている。帰ってきたら盛大なものをする話になるぞ」


 聞いているのかな情報を漏らさないようにお願いに来たんだってわかれよな。


 騎士見習いとか代官だとかって言われても実感がわかないわけでアルバイトが丁稚見習いになったみたいな・・・。


 俺の自由なライフが脅かされている。PTメンバーには休憩でくつろいでもらっておきたい。


「少々お話がありますので、くつろげる場所はありませんか?」


「おお、すまない。こちらじゃ」


 ソファーやテーブルのあるエントランスな場所でみんなくつろいでもらうと話を再開する。


「えーそれで相談なのですが、代官といっても何をすればいいのかさっぱりわかりません」


「そうか。まあそうだろうな。・・・それで税金はどうなるのかね」


「払えないならツケという格好にする予定です」


「隣村からはやっかみがでそうじゃの」


「治安の問題、ゴル調達の問題、裁判の問題いろいろ大変だと思うが頑張ってくれ。詳しい話を詰めるにもゴメスさんが戻ってからだな」


「PTメンバーの素性に関して情報を守るのは義務でお願いします。表面上はこれまで通りでいきましょう。それでは失礼します」


「うむ、わかっとるよ。よろしく頼みますじゃユウタくん」


「ゆっくりしていってくれよ、ユウタくん」


 長い話がめんどくさい。本当に秘書みたいなものが欲しい。あっセリアはこいうの嫌いかもしれないがモニカなら・・・。


 戻るとモニカとセリアはシグルスさんから何やら書類を受け取っている。大量の奴だ。


 なるほどそういうことなのね。

 俺は案山子みたいなものでデコイなんだよ。・・・わかってるけどね!


 村でも町でもほとんど見なかったのに紙。

 というか紙製造技術あったんだ。


 入りこめないような雰囲気だな。

 それはそうとして補給に資材調達しておかなければ。


 役得なんてないよ・・・。

 只仕事がさらに増えただけ。天国はどこだよ、ここは地獄か。


 パンを貰いにアーティのところに向かった。


 まさかそんな・・・。

 ということになろうとは思いもよらなかったんだ。





 キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者 

装備 ミスリルの剣 ハーフプレート チェイングリーブ プレートヘルム 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手 オークの弓 オークのワンド

邸宅有り  セリア 人狼 モニカ 鍛冶士

スキル テレポート PT編成

特殊能力 なし         


固有能力( 人形使役(マリオネットハンドル)人形化 (マリオネット )幽体離脱(ダイブ)生命操作(ライフコントロール )力吸収エネルギーアブソーブ



  ▽

冒険者(アドベンチャー )LV55]市民(シティズン )60村人59戦士 (ファイター )59剣士 (セイバー )59弓士 ( アーチャー)59勇者 (ブレイバー )60狩人 ( ハンター)60魔術士 ( マジシャン)58商人 ( マーチャント)55薬剤士 (パーマシー )55騎兵 (ライダー )55弓騎兵55格闘士 (グラップラー )55英雄 (ヒーロー )55治癒士 (ヒーラー )55料理人 ( コック)54魔獣使い (ビーストテイマー )52付与術士 (チャント )52錬金術士 (アルケミスト )52木こり44下忍 (ニンジャ )44神官(プリースト)40人形使い(パペットマスター)40死霊王(アンリッチ)生命王(ライフキング)闘技士バトロラー騎士(ナイト)槍士(ランサー)1 村主(ロード)


所持金 35万5千中ゴル(9万クーポン有)

閲覧ありがとうございます。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ