39話 家で朝! (ユウタ、セリア、モニカ、コボルト)
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某日某時刻 某場所
「ゴブリン共もオーク共も戦力を失うばかりではないのかコボ」
「それじゃあお前がやれゴブ」
「そうだオ」
「エルフやドワーフ共はいいのかコボ」
「そんなのもう放っておくゴブ」
「オマエラさっさと人間共殺るオ」
「オークとんしょうがない全力で行くコボ」
「・・・おお!ゴブ(同じ目にあうといいゴブ・・・)」
「・・・さすがオ(・・・舐めていると手ごわいぞ人間共オ・・・。)」
「みんな、見ているといいコボ」
◆
某日某時刻 森の中
少年は森の中をひた走る。どうしてこんなことに。プレゼントを探しにきただけだったのに。
はあはあ、息が切れそうだ。
「小僧はいたか!?」
「いえ、みつからねえでやす」
「俺が担当するこっちはいい。お前らはあっちにいってこい3方向にわかれるぞ! 絶対に逃がすなよ!?」
「わかりやしたー」
っく、こっちに来る。追いつかれればどんな目にあうか。
アドル、クリスティーナ会いたいよ・・・・・・うう、いけない追いつかれる。
不用意に盗賊連中の一人を殺してしまったのが不味かった。殺す気なんてなかったんだ。
威嚇の魔術のはずがあたってしまった。
殺した。僕は初めて人を殺してしまった。おえええ。吐いてしまう。
死にたくないよ。死にたくない。こんなところで死にたくないよー!
◆
7日目だ。目が覚めると・・・・・・体中が痛む。
何があったんだ。何かあったんだけどな。思い出せないな。
そして早朝にもかかわらず目覚めは最悪だ。時計がないから正確な時間がわからないのは不便だ。
時計が欲しい。
栄養剤もほしい。
彼女がほしい。
嫁さんがほしい。
漫画読みたい。
小説読みたい。ゲームしたい。
ふう、ないものねだりだ。やめよう。
ベットから起きてふと身体を見るとマッパでした。これは夢か。鎧はどこいったんだ。
「あれ」
服は? 服も来てない。マントもないぞ。セリアが脱がせたのか? 羞恥プレイだと!?
安い布切れでできたズボンとシャツだったのだけれど。
貫頭衣に布で縛った服装にした。簡単だよな。
こっちの裁縫は凄いんだけど買いまくっているとあっさり破産しそうだ。
裁縫もするべきだろうか、夜なべする少年か。
誰が脱がしたんだ?
うーん・・・・・・普通に考えるとセリアしかいないな。
ふー、落ち着け悲しいけど粗末なもん・・・・・・見られても、気にしないでおこう。
二人を起こさないように風呂に水を入れて沸かそう。朝飯を用意する。
残念なことに王族の食いしん坊主従に食われてパンは売り切れてしまってる。
だから、うどんだ。朝からうどんか・・・いいな。
もう飯だけだ。楽しめそうなの。
うどんは仕込みもしないといけない。
麺類だと、ラーメン、蕎麦、スパゲッティこんなところが候補か?
どれも美味しくできれば売れるだろう。
だが、うどんですら完全ではないのに新たなものに手を出そうだと!?
やめとくか。一人でツッコミいれてても虚しい。
さっと薪に火を点けると、お湯を沸かしながら考えてしまう。
全自動ホットプレートや全自動お湯沸かし器が懐かしい。
もちろん風呂も全自動だったりする現代がいかに素晴らしいものかってことだ!
ついでにアニメも小説もドラマもゲームもない! この世界でやることといったら・・・筋トレ。道具の整備、勉強か。勉強したくねえ。
日本人、いや日本が最高だった。今更その良さをしみじみ感じるよ。
生まれ変わるならまた日本人だ! と思っていたんだけどな。
簡単に死んでしまう日本の少年少女中高年。
死んじゃおしまいだ!
いいこと一杯あるんだから簡単に諦めんな!
死んではいけない!
もうダメだと思ってもアニメやゲームにイラスト、小説に癒されてきたからな。
これを守るためにオタクも立ち上がらねばならぬ。全く政治に興味がないのではいけないのである。
むしろ全日本オタク党でも作るべきである。
とはいえ現実的選択肢をみれば○民党しかなく、○倍さんとか○山さんとかしか期待は持てない。
政治に興味もとうぜ! 選挙活動に投票に行こう! 人権○済法案絶対許すな!
やらないか?
大事なモノを守れるのは貴方だ! ふー、いいこと言ったと思う。
ま、此処じゃ全く関係ないことなんだけどな。今なにも出来ないけどね。
そういや昨日何かあったはずなんだけど、何だったんだろう。
・・・たしか・・・弓使いに射たれて・・・木陰で死んだのか?
死んだと思ったんだけれどなんで生きているのか。ギリギリ生きていたのかそこらへんのことが思い出せない。
頭が痛くなるとかそういうことはないが・・何かあったことがさっぱりだ。
あの弓使いは敵ながらすごかったな。手も足も出なかった。あんなのがまた現れたらまた死ぬ、いや死にかける。
俺自身特に能力あるわけでもないし、接近戦は苦手だし、遠距離も同格以上だと手も足もでない。
装備がダメだってのもあるけど、ちょっと強い相手だと苦戦だよな。セリアが頼みの綱っていうPTだしな。
セリア本当に強いからなあ、そういやなんでセリアは奴隷になったとか聞いていないんだった。
聞いとくべきかそれとも話してくれるの待つべきか? 強引に迫るのもどうかと思うし。
聞き出したら好感度がめっちゃ下がるとかなったら本末転倒だしな。どうしたものか。
お湯を沸かしうどんを取り出すとお湯にいれてしばらく待つとほかほかのうどんが!
・・・出来た。
やったMMOやVRMMOとかじゃ料理も錬金も製作系すべて達人だったんだけどな。
名人は料理と錬金、裁縫だったんだ。システム上作るのが簡単だったからな、そして儲かるし。
マイスターは武器防具だったけど選択間違えたと後悔した、利益はまるで上がらなかったっけ。
細工が簡単でかつ儲かる理不尽! 素材も簡単でどうなってるってMMOだったな。
VRMMOが始まると奴隷MMO人生が奴隷VRMMO人生に変化だった。
奴隷はどこいってもどこまでも奴隷か!
MMO、VRMMOの付き合いに疲れ二次元嫁は際限なく増えていった。
あれは悪夢・・・いやこれも悪夢か。第二、第三の人生も奴隷とか笑えん。
人は何かの奴隷であるなんて誰か言ってなかっただろうか。
後ろ向きになってきたな。ここらでやめとこう。
うどんにネギっぽいのとかいれて味付けしよう。
ちょっと食ってみると、結構いける。なべに蓋して保存をする。
風呂の様子を見てみるとぬるいが汗を落とすために入っとくか。
水を用意するのも貯めるのも俺だからね、どうしても俺が用意しないといけない。
石鹸は用意してあるんだけど色んなものがないな。入浴剤、○ムラのやつとか本当に効くからな。
ゴシゴシと洗っていくと矢傷とか見当たらない。【ヒール】や【リジェネ】POT、傷薬の効果かな。
頭まできっちり洗うと生き返るような気分だ。やはりシャワーもつけたい。
サウナに電気風呂までは厳しいかもしれないけれど、岩盤浴とか砂風呂を作ってみるのもいいな。
村で実験させてもらうかな。銭湯経営も視野に入れたいところだ。
次から次にやりたいことが出てくるな。
風呂から上がると、着替えをして上がると。殺風景な邸宅の中にテーブルと椅子が置いてある。
これじゃ不味いよな。高級感溢れる家具位用意したいなあ。これも作ってもらいたいなあ。
二人はまだ寝ているようだ。食堂かつリビングにはいないな、起きてもらって食べてもらおう。
二人を起こしにいくと服を着替中のようだ。
さすがに気が付かないで覗いちゃったみたいなラッキースケベはいけない。
いや、いいような気もする。紳士なので声をかける。
「おはよう二人とも食事ができているよ。用意できたら来てくれ」
「おはようございますご主人様。了解だ」
「ご主人様おはようございます。分かりました」
二人とも白いシャツに茶色いズボンか。染色なしのが安いんだっけ。頑張らねば。
台所で待っていると二人とも席についてくれた様子だ。うどんを3人分用意すると二人とも驚いている。
「これはなんだ? ご主人様」
「うどんだよ。美味しいよセリア」
まあ、味付けが微妙かもしれないが。うどんのつゆをつくらないとな。ミリンとかいる。
たまごとシソのはっぽいのとかいれただけ。油揚げに昆布をか用意しないといけない。
「とっても美味しいです」
「そうだな」
二人ともツルツルと箸を使って食べてもらうのだが上手く使えないようだ。
箸がないようだし、フォークとかスプーンに手づかみ食事だからね。
すまない、それ未完成なんだ。手作りってほんと難しい。ウルフの肉も解体が本当に大変だ。
精肉に保存食作りも加わってくるな。
熊系のモンスターも回収してあるから、素材回収ついでに村に肉屋もできそう。
「二人とも今日も戦闘とか大丈夫かい」
「むしろこちらが大丈夫なのかと聞きたいご主人様」
「ご主人様、私は大丈夫です」
「そっか・・・俺も大丈夫だ。飯食ったら色々するからね」
二人に風呂入ってもらうと、身支度に用意を整えながら考える。
オークの装備を売ってゴルに変えるかな。
プレートメイルとヘルムくらいモニカに装備させてやりたいけれどいくら掛かるかなあ。
遠距離からヘッドショットだけは避けたいので頭保護高めで行きたい。
今日も引き続き森の搜索とゴブリン退治に開拓していくつもりだ。
色々と出たゴミもエコリサイクルで処分だ。
昼までに装備更新とか金策・情報収集・スキルに読み書き学習とか済ませておきたい。
ゴブリン退治クエの報告でもして、騎士団に相談しにいくかな。
そろそろルナ様を見ないとやる気がでなくなりそうだ。
騎士団によるゴブリン掃討戦になってくれれば、開拓も進むんだけれどな。
ルナ様の謹慎とかも解けるんじゃないだろうか。
アル様に相談するべきか? 一市民が王族に意見するってのもちょっとおかしい気がするが。
出来そうなことはなんでもやっていくべきだよな。
周辺に湧いてくる敵の数、モンスターとか障害が多すぎる。
ちょっと目をペダ村から離したら壊滅してそうなくらいだ。
弓使いのような強敵がゴロゴロ現れたら、また生き残れるかわからないんだし。
モニカも俺もよく生きていたよ。セリアが死ぬ光景は想像出来ないけどな。
アル様もシグルス様も守る必要あるのかどうかって装備だけど、油断は出来ない。
おやつと飯を用意しておこう。
さてと、用意が済んだら冒険者ギルドに向かってみよう。
キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者
装備 ミスリルの剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手
オークの弓 オークのワンド
邸宅有り セリア 人狼 モニカ 鍛冶士
スキル テレポート PT編成
特殊能力 なし
固有能力( 人形使役、人形化 、幽体離脱、生命操作、力吸収)
▽
[冒険者LV53]市民59村人57戦士 57剣士 58弓士 58勇者 59狩人 59魔術士 56商人 53薬剤士 53騎兵 53弓騎兵53格闘士 53英雄 53治癒士 53料理人 53魔獣使い 51付与術士 51錬金術士 51木こり42下忍 42神官37人形使い37死霊王1生命王1
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