表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヘタレの異世界無双   作者: garaha
一章 行き倒れた男
42/710

38話 夢で会う! (ユウタ、セリア、モニカ、アルル、シグルス、ヘル)



 某日某時刻 某場所


「ゴブリン共は全滅か・・雇った者達は如何した?」


「どうやら失敗したようです」


「そうか・・・秘密のほうはどうだ」


「情報の漏れはございませぬ。仮面の機能は普通に作動しました」


「・・・逃げたやつは?」


「こちらで仮面を操作しました。仮面の機能にて処分済みです」


「ふう・・・資金がまた減っただけか」


「冒険者仲間を二人仕留めたようですが・・・」


「当たり前だ。結果0では貴重な仮面が無駄になるぞ。王家が出張っているとはな・・・」


「いかがいたしますか?」


「・・・今更あとには引けぬ」


「わかりました。最大限の努力を致します」


「期待している。・・・引き続きよろしく頼むぞ」


「・・・(正直にいえば、ここいらで手を引くべきだと思いますが・・・)」










 邸宅の中に明かりはない。部屋は真っ暗だ。

 明かりもつけていないが、なんとかベットまで辿り着く。


 現代社会が懐かしい。ボタン一つで明るくなるって、やっぱ凄いことなんだよ。

 恐るべきは、科学の力だ。灯りもなければ、アニメもない世界。

 娯楽が、闘技場だとか。色んな意味で、やばい。


 汗と汚れと血とかいろんなものにまみれまくりだ。

 が、もう動けない。


 腹もぺこぺこだが、それ以上に疲れが勝る。

 もう動けねえ、どうしてこうなった。


 ベットに倒れこむとすぐに爆睡に入った。

 今、盗賊とか忍者に襲われたら確実に死ぬなぁ。












 ・・・ここは。・・・? まー何もないし。

 白いスモークがこみ上げてる床って凄いな。


 まさかまた死んだんじゃ。おいおい・・・。

 一日に何回死ぬんだよ。


 眠い! 

 眠いんだが、眠れないとはこのことか?白い煙は匂いがしないのに気がつく。


 まさかこれ毒ガスとかじゃないんだろうか。

 さっき寝たはず。死んだとか・・・。

 まさかな、ここ夢か? 顔を抓っても痛くない。


 ぼんやりしていると誰かやってくる。

 ・・・うへえ、腐りおちそうな老婆がよろよろとやってくるぞ。


 フードとローブを着ているがそれもまた腐り落ちそうな酷さである。

 逃げるべきか?


  逃げる

▷  様子をみる 


 身にまとうローブから黒いオーラみたいなものが。

 ・・・いや瘴気か何か黒いものが出ている。


 婆さんに近寄ったら気絶か死ぬような気がする。

 婆さんなのに凄まじい威圧感だ。


 フードを被っているが眼がないとか。

 蛆が湧いているとか骨が見えている手とか匂いが酷い。


 酷い匂いはその酷いを通り越して刺激臭だ。

 思わず涙と吐き気が催してくるのに耐える。


 ここがどこか聞いておくべきか、逃げるべきか。

 どうしたものか。既視感に襲われた。これもまたあったような。


「こんにちは、お婆さんここはどこなんですか?」


「ふむ・・・妾を恐れぬか・・・人間。ここは夢の世界でお主の精神世界の一部よ。して生きながらにして死体もどき(リッチ)に成りしものよ。ちこうよれ」


「は!?」


 死体だって? 俺は生きてるって。

 この人が、何を言っているのかわからないぞ。

 身体が勝手に動く!?


 どうなっているのかわからない。

 が、逃げられない! 抵抗するもどんどん婆さんに引き寄せられている?


「カカ、無駄よ無駄。人間ごときがリッチになったところで何が出来るというのだ。見たところ魔力も低い、能力も満足に使えないようではないか。大人しく妾の下僕になれいぃ!」


「お前は一体なんなんだ! 下僕なんてごめん被るぞ!」


「ほう、妾を知らぬとはな。このヘル様を! 九つの世界にわたり死者を冥府を治める妾を知らぬなぞ万死に値するのう。まあお前はもうすぐまた死ぬのだがな。リッチのなり損ないよ」


「なんでこんなことをするんですか?」


「お前がニブルヘイムに侵入したあげく、妾の力と権能の一部を奪いし事断じて見逃せぬ」


「何のことですかそれ」


「人間よ。不便なものよな。覚えておらぬか。アングルボザから奪いし玉の事を!」


 そんなもの持ってないし、記憶にない。

 いや何かがあったような・・・。

 コノアンちゃん? ・・・あれ? 誰だそれ。


「なんのことだかわかりませんよ。申し訳ございません・・・。記憶にございません」


「人間・・・め。嘘はついている様子には見えぬな。まあいい。ともかくこちらにこい」


 やばいこのまま引き寄せられたらどうなるのか。

 力の限り抵抗しようとするが徐々にヘルに引き寄せられる。


「誰が! な・る・か! 婆さん勘弁してくれよ! おおおおお!」


「勇ましいのう逆らうか?我に! アングルボザに預けておいたアレも返してもらわねばならんしの。さあ我が軍門に降るがいい!」


 一気に引き寄せる力が増して来た。抵抗できそうもない。こうなればむしろ逆襲だ、飛び掛って押さえるか?


 うあああ・・・あの婆さんを押し倒すのか。その光景を想像して色んな意味で吐きそうになるがしょうがない。


 覚悟を決めると、猛然と走り寄った。


「うおおお!」


「・・・馬鹿め・・飛んで火にいる虫けらよ! 何っ!」


 何かしたようだが構わずなんとか押し倒すことに成功した。両手で両腕を抑えつける。うわ、えも言われぬ酷い感触だ。


「で・・・どうするというのじゃ? うぬぅ!?!?」


「ひゃ・・・あひゃああああああ」


 気持ちぃいいいい右手からどんどんヘルの身体から冷たいものが流れ込んでくる。


 冷たいのに熱くなるっておかしいよ。


 あちあちあつつ、どんどん自分の身体は熱くなっていく。左手からは生まれた熱がヘルに注ぎ込まれる。


「な・何をする?わ・・妾の力が吸い取られる!?おのれぇはなせええはなしゃぬかはなしゃい・・は・なし・・」


「なんてこった」


 手を話すととっさに離れる。

 普通に絵面がヤバすぎるからな。


 幼女を取り押さえる少年。色んな意味で危なすぎる。


 おばさん、熟女、美女、美少女どころか・・・。

 幼女を通り越して、赤ん坊というかよちよち歩きな子になっちまった。


 ・・・赤ん坊とか精子になってたら手遅れだったな。


 オーラを全く感じないし、なんて可愛さだ。

 破壊力抜群な美幼女が四つん這いになっている。


 ダブダブになったローブに幼女だと!?

 魔力もなにも感じないが、命は安全だが別の意味でやばいことになった。


「(・・・わちに何をしたぁ)」


「いや・・・美味そうだな。ハッ!いやなんでもないです。何もしてないから!」


 声が出てないのに聞こえる。不思議だ。


 実際本当に掴んで婆さん押し倒しただけです。

 が、決して邪まな目的だとか暴行目的ではない!


 だってほら顔面見たらわかるよ。

 蛆が湧いてたり・・・目が無かったり・・・乱杭歯みたら。

 ねえ・・・そのそういう気分になるのかどうか。


 それがいまや幼女・・・か。

 ツルツル肌ぷにぷにしてるよ。

 金髪が足まであって美しい・・・。ルビーのような瞳に吸い込まれそうだ。


「(・・・これはのーらいふきんぐのちから?・・だけじゃなくっ・・らいふきんぐのちからじゃぞ?!)」


「何それ頭に勝手に響いてくる。というかどうやって話かけてきているの」


 ユウタは生命王を獲得した!


 声出してないのに聞こえるよ。不思議な婆さんもといよちよち幼女だ。はて同じようなことがあったような。


 まるで思い出せないのだが既視感が襲ってくる。金髪幼女に近寄ろうとすると後ずさっていく。


 身体は少年。心は恐らく100超えでもそれは傷つくぞ!

 っく・・・すり足・・・忍び足・・・。

 なんで足が勝手に動いているんだ。


「(・・・よ・よるにゃあ・・きょ・今日はここまでにしちょいてやりゅ・・覚えてりょおお!)」


「がんばれよー! ヘルちゃんまた来てね。大歓迎だよ? いつまでもここいていいからね!」


「(・・だ・だれがくりゅもんかー! 妾の世界にくりゅなりょ! ぜったいだじょ!)」


「ああん? ・・・ヘルちゃんまた来ないと帰さないし、そっち行くからね!」


「(・・・・や・やめりょー!)」


 涙目になりながら後退する幼女。可愛いすぎるだろ!

 グフフ、なんかムラムラするぜ。


 噛み噛みで舌足らずだよ、金髪幼女最高だ!

 うへへ、可愛いなあ。へへへっ捕まえたらもう離さないぞぉ。


 ハッ! やばかった危ない世界に踏み込みところだった。

 俺は幼女趣味なんて持ってないハズ。はずだ。


 不意をつき逃げ出し走り去るよちよち幼女だったが。

 ・・・あ・・・コケた。コケで涙目になるヘルちゃん萌え~。


 こっちを睨んでいるよ。

 いや・・・。だからそれ俺のせいじゃない!

 ちょっとは、俺のせいでもあるけど。


 ヘルちゃん可愛すぎる。意地悪にも足引っ掛けたり。

 とか、抱きしめたいとか・・・ちっとも思わないんだからね!


 去っていく幼女を見えなくなるまで見送ると。

 急に眠気が催してきた。


 今からでも追いかけて全力で追いかけっこでも楽しむか?

 ヘルちゃんとキャッキャウフフだぜ!


 二人きりだし全力出して世界の果ての果てまで追いかけっこだ。


 いやしかし寄るなと言われているわけで。

 これ以上無理ヤリしてもさらに嫌われてしまうな。

 まさに事案。逮捕物件だけど。


 ヘルちゃんまた来てくれないかなあ。

 ヘルちゃんの魅力凄いよ。下僕でもいいかもしれない!



 夢? 精神世界? なのに眠くなってくる。

 クソいいところなのに・・・意識が途切れた。








 アル様とシグルス様の所に戻ると戦士と剣士を倒したようだ。


 倒れると嫌な音とがして自決?仮面に殺害される二人組と距離を取る二人の騎士と剣士。


 直後に自爆した。どういうことだ。最初から死ぬ気で来たというのか?

 見れば魔術師、冒険者の死体も治癒士の姿もない。


「セリア。弓使いは、いかがした」


「アル様。・・・残念ながら逃げた後でした」


「それは残念ですね。しかし、セリア殿が魔術師と治癒士に冒険者を仕留めてくれていたので助かりました」


「敵が自爆するとは・・・な。徹底している」


「うむ。・・・だがユウタが来ないな。様子を見に行くぞ」


 確かこちらのほうに・・・居た。


「モニカ? ご主人様?」


 なんとも破廉恥な! 覆いかぶさるようにしているユウタをモニカから引き剥がす。


 これは・・・まさか死んでしまったのか!?

 ユウタは暖かいが・・動かない。


 モニカは普通に胸を上下している。


「ユウタ・・・死んでしまったのか?」


「・・・取り合えず私がペダ村に連れて帰ります」


「ではモニカ殿は私が背負いましょう」


 三人とも無言になってしまった。こういう雰囲気は苦手だ。


「セリアよ。その、ユウタをどうするのだ?」


「・・・蘇生させる予定です」


「ゴルはこちらから出しましょう」


「・・・そうだな。生き返ったらゴルは返して貰えばいい」


「アル様、シグルス様。ありがとうございます」


 ここでユウタを見捨てる選択肢は・・・ないからな。どうしようかと困っていた。


 森の道を村に向けててくてくと歩いていくと、ユウタを背負った背中でビクリと震える反応がする。


 ? まさか・・・死んだふりか!? おそるおそる声を掛けてみる。


「気がついた気がついたのか? ご主人様」


 気がついたユウタが何か言っていたが、嬉しくなってそこからさきはよく覚えていない。


 アル様シグルス様と別れ邸宅に帰りつくと、掃除や洗濯を開始する。


 後のことをユウタに頼まれる。


 普段は自分でやってしまうユウタだが、今日は消耗が激しいようだ。


 モニカを運んで寝かしつけるとこれ幸いにと私は片付けなどする。


 動けるのが私しかいない。周囲の警戒はいつものことだが、テキパキ仕事を進めよう。





 この嬉しい気持ちは本物かどうか・・・。




 今日一日色々あったが・・・まったく。

 ・・・心配させて、人騒がせな主人だ。





 キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者 

装備 ミスリルの剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手

オークの弓 オークのワンド

邸宅有り  セリア 人狼 モニカ 鍛冶士

スキル テレポート PT編成

特殊能力 なし         


固有能力( 人形使役(マリオネットハンドル)人形化 (マリオネット )幽体離脱(ダイブ)生命操作(ライフコントロール )力吸収エネルギーアブソーブ



  ▽

冒険者(アドベンチャー )LV53]市民(シティズン )59村人57戦士 (ファイター )57剣士 (セイバー )58弓士 ( アーチャー)58勇者 (ブレイバー )59狩人 ( ハンター)59魔術士 ( マジシャン)56商人 ( マーチャント)53薬剤士 (パーマシー )53騎兵 (ライダー )53弓騎兵53格闘士 (グラップラー )53英雄 (ヒーロー )53治癒士 (ヒーラー )53料理人 ( コック)53魔獣使い (ビーストテイマー )51付与術士 (チャント )51錬金術士 (アルケミスト )51木こり42下忍 (ニンジャ )42神官(プリースト)37人形使い(パペットマスター)37死霊王(アンリッチ)生命王(ライフキング)


所持金 34万2千弱ゴル(9万クーポン有)

書いていていろいろやばいことなってしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ