198話 降下9 (ユウタ)
アンデット狩りをしている。
はずなのに、いつのまにやらセリアとアキラがぐるぐると追いかけっこ。
本気で捕まえるのなら、一瞬のはずだ。
「ふむ。ホモは、放って下の階へと進むとしよう」
「そうしてよね」
後ろでは、ウィルドが気絶して戦える人数が減っている。
「助かった。まだ進むのか?」
「そりゃ、そうだよ。浅い階から進んでいった方が、アイテムも拾えるしね」
アキラは、疲れきったような顔をしていた。
セリアと追いかけっこで精神的に追い詰められたのかもしれない。
とはいえ、休ませる訳にはいかないのだ。時間は、たいして経っていないのだから。
「うーん。でさ。土の魔術で迷宮を舗装するって、どういうことよ。同時に複数の魔術を使って、大丈夫なのか? 発動している間に、他の術を制御できんの?」
まだ、魔術の話がしたいのか。どんどん先に進むセリアは、距離が離れていく。
土舗装の術を使用すると同時に、気流操作の術を発動する。先行したセリアを見失う訳には、いかない。
「できますよ。というよりも、空中に浮く。浮いたまま術を使う。ほら、複数の術を使っている事になるわけです。エントロピーの法則がどうとか、いう気じゃないですよね」
「だって、ほら。巨大な術を複数発動させてたりしたら、魔術が発動しなくなるとかあるんじゃねえの」
「それね。ご都合悪い、というか。負荷でも術の行使にかかるみたいな感じじゃないですか。そもそも、処理ができないというのなら大きな魔力を要する術ほど発動できなくなるわけですよ」
したり顔でいうアキラ。少年の顔面に拳を見舞いたい。魔術を封じるのに、世界にでも働きかけようというのか。事象改変レベルの魔法とか。そんな魔の術は、発動までに時間がかかる。維持する魔力さえあれば、発動しっぱなしだ。ユウタの魔力が、0と1を行き来するのは貯金しているから。つまり、魔術を使いっぱなし。
そんな事は、説明してやらない。
「そういえば、そうかもしれねえ」
「相手の術を完封するのに、処理できないとかいうのはねえ。とりあえず、体験したことはないですね。で、迷宮では様々な罠があるわけですよね。それらに時間を取られていると、階層を踏破する時間が増える訳じゃないですか。複数の術、とりわけ、地水火風くらいは1人でひと通りこなせないと進めませんから。セリアは、ばんばん罠を発動させますが…あれは、真似をしては駄目です」
セリアは、わざと罠にひっかかって進んだりする。すごく危険だ。
ただの落とし穴でも、他の人間にとっては危険だったりする。
「頼まれたって無理だぜ。あのさ。俺のスキル欄に、ねえ。土の術で、土舗装なんてないんだけど。火、しかないぜ」
「……修行が足りませんねえ」
アキラは、まだ魔術師としての勉強もしていないのだ。そもそも、魔術が全部スキル化されていると思っているらしい。そういうのを思い込みというのだが、誤解を解いて置く必要があるだろう。が、そこに倒れた冒険者らしい人間の男女が横倒しになっているのを発見する。
「おいおい。冒険者か? まだ、若いみたいだけど」
どうするべきか。外傷は、剣のようだ。スケルトンが持っている剣を受けたのかもしれない。
はたまた、冒険者同士で仲間割れをしたのかもしれないが。
すでに、2人ともに事切れている。女の子の股間から、白い液体が太ももにかけて流れている。
これは。
「死んでますね。さて」
煮えたぎる。
「埋めるのか? 手伝うぜ」
「…」
後ろに土壁を出す。そして、冒険者に回復をかける。死体でも、どこが損壊しているのかわからないことがある。外傷が、切り傷だけとは限らない。淡い光が身体に吸い込まれていく。問題は、次だ。
「アキラさん。少し、セリアの様子を見てきてくれませんかね」
「え? ちょ、後ろの壁は? いいのか?」
「…」
「わかったって、そんな阿呆を見るような目をしないでくれよ」
どうやら、阿呆を見る目をしていたらしい。ユウタには、そんなつもりは全然ないのだが。
離れていくアキラ。罠に嵌って死なないといいのだが。スケルトンだけではない。
地下墳墓に出てくる敵は。
外傷をなくなった少年と少女。まだ駆け出しなのだろう。蘇生をかけると。
心臓が動きだした。アキラが気が付く前に、転移門を開いて領地の冒険者ギルドへと送り出す。
あとは、ギルドの人間がなんとかするだろう。
アキラが振り返ると同時に、土壁を解除すると。
「ええ?」
「どおああ!」
赤毛の少女がびっくりしたのか。高い声が後ろからする。
「あれえええ? あれ、冒険者の死体が消えてる」
「彼女たちをそのままにしておくのもかわいそうなので、領地のギルドへと送りました」
嘘だ。しかし、アキラに無制限で蘇生ができるといった日にはどうなるかわからない。
「ふーん。で、なんで土壁で後ろと遮断したわけよ」
苦しいことを聞いてくる。気絶させるべきだったのかもしれない。
アキラの訝しむ顔。鼻をつまむと、奇声をあげた。
「どええええっ。もげっ、もげっ」
少し力を入れすぎたようだ。アキラは、鼻を押さえて踊りだした。
しょうがないのだ。少し、むかついてしまったのだから。
キースが呆れたように、
「2人で遊んでいるんじゃない。おい、ネリエル殿も何か言ったらどうだ」
「アキラとユークリウッド様は、至って真面目だぞ。と思う」
どうも、いちゃついているように見られているようだ。背筋が寒くなった。
「ふぁながもげたらどうすんだよ! せっかくハゲがなおったのに」
「なら、髪殺しでも味わってみますか? アキラさんは、空気を読まないと」
「ひえええっ」
…。アキラの髪だけを殺す。神殺しならぬ。素手で、髪の毛根からいっきにぶちぶちと抜く。
ただの嫌がらせである。
アキラが黙って進むのに、また時間がかかった。髪がなくなるのを恐れているらしい。
ウィルドは、すやすやと寝息を立てている。ミミーの膝枕で。
「うー、セリアちゃんと距離が離れても大丈夫なのか?」
「ええ。問題ありませんね。場所は、このまま進んだところでまた人が倒れているようですね」
距離を広げていくと、人が倒れているようだ。普段は、細かい探知を風の術でやらない。
が、死人がでている以上、仕方がない。
灰色の石畳を進むと。
「おげええ。なん、じゃ、こらあ」
「…」
冒険者とみられる男たちが、首と身体をお別れさせて倒れていた。
何かに襲われたのか。地下墳墓の2階は、それほど驚異となるような敵がでてこないはず。
デスナイトやイビルウォームといった強力な魔物もまだまだ先の階。
傷跡を見るに、剣か。槍か。死体の損壊が激しい。臓物が撒き散らされている。
首から上も、いろんな物が刺さっていた。アキラは、汚物を吐き出す。
蘇生は、無理なようだ。
『セリア』
『どうした』
『冒険者が倒れてるけど、まさかやってないよね』
『見つけた時から、死んでいた。相手は、わからない』
念話を通す。が、セリアではないようだ。とすると、犯人はどこへ消えたのだろうか。
謎だ。灰色の団子は、謎が解けたけれども。
「このまま進んで大丈夫なのか? 戻った方がよくねえか」
「んー。犯人がまだうろついているのなら、地獄へ送って差し上げないと」
「別に、慣れたことじゃん。迷宮で、死人に会うのって。おえええ」
慣れていねえじゃん。吐いてんじゃん。と言おうとしたが、黙った。
嘘だ。慣れていないアキラは、そういう。しかし、放っておけない。アルカディアもまた再建途中だ。
迷宮で死ぬ冒険者が増えれば、必然的に人手が不足するようになるのだから。
治安も悪化して、為政者としては困ったことになる。
シャルルの小生意気な顔がちらついて、むかつくところだが。
「放っておけないですよ」
「まじかよ。でも、手がかりがないんじゃやりようがないじゃん」
「いえ。もう、見つけましたよ」
「え? でも、見知らぬ冒険者っしょ。なんでそこまですんの」
答える必要がない、のが答え。塵を始末するのに、理由もいらない道理。
風の術に通じれば、入口から内部の風の流れを把握できる。従って、風の魔術を使えるのならば内部にいる人間の動き、魔物の居場所も特定することができる。全ての術を使えなければ迷宮の中を踏破するのは、困難なのだ。なんとなれば、ダンジョンマスターは酸欠、水没といった禁じ手も使えるのだから。
風を操って探せば、前方から逸れた場所に隠れているとみられる動体を発見。
小部屋のような場所に、隠れているつもりのようだ。セリアが気がつかないということは、なにか香料のような物を混ぜているのかもしれない。魔物よけに、香を炊くとか。
首が取れている人間は、無理だ。
最低でも、首が繋がっている状態でないといけない。そういう意味で、冒険者殺しをやっている相手は許しがたい。いつの間に、地下墳墓でやっていたのか。
進んでいくと、匂いがする。
「こいつは? くさっ。この奥か? なんにもなさそうだけど」
「居ますねえ。腐った匂いがします」
溝鼠が。
進んでいくと、ちょうど相手が隠れている扉の前に立つ。
中に入れるようになっているのだ。中からしか開かないのか。土舗装の術で固められた壁は、開かない。
中でそのまま即身仏になってもらうのもいい。
「罠とか、ないのかよ」
「それを防ぐ術ですよ。奥に進みましょう」
地水火風を修めねば、簡単にはいかない。
石壁となっている場所から更に進むと。行き止まりだ。
右に曲がったところ。しかし、中は空洞がある。
「行き止まりだぜ」
「いえ、中があります」
後ろの人間は、何が起きているのかわかっていない様子だ。
しかし、説明している時間を取れば中の人間が備えるかもしれない。
準備をしている相手だと、不覚をとるやもしれないし。
奇襲は、速攻だ。
石壁に手を当てると、気を込める。
内功砲針。
石壁は、内部へと吹っ飛んだ。中の人間は、
「なっ、敵かっ」
無言で乗り込むと、半裸の男が立ち上がるところだ。
粉塵爆発の心配をしつつ、もうもうと立ち上がる煙を横に、男の腹を蹴る。
「ぶえっ」
肥えた豚が鳴くような声。真っ赤な血を吹き出す。
反対側から斬りかかってくる男の剣を避けながら、片足で顎を蹴り抜く。
首が反対側に、曲がって膝を付いた。
2人。淡い光を帯びた斧が飛んでくる。スキルだ。トマホークか。しかし、その刃先を指でついばむと。
「ば、化物」
髭面の中年の男は、上半身を晒したまま凝視している。
防具もつけていない。下半身も丸出しだ。
地下迷宮では、火が使えないという制約がある。しかし、風を操れるならそんな心配も無用。
火であぶるか、それとも打撃で倒すか。
アキラは、当てにしていない。
足裏の重心を前に。滑るようにして、相手との間合いを狭めると。
「は?」
固まったまま、動かない。そのまま膝を蹴る。
「はっ。あ”、あ”があああああっ」
膝が折れて、地べたへと身体を横たえる。
3人。他にも敵は、剣で斬りかかってきた。
上段からの振り下ろし。
だが、懐へと身体を入れる。放つは、肘での一撃。
これまた裸の男。
腹に肘が突き刺さる。そして、真上へと拳を振り上げて打ち抜く。
「ぶふぇっ」
真後ろに倒れた。股間は、そのままだ。丸見えの状態で、天に向かって伸びている。
ナニでもしていたというのか。そのような感じだ。
室内の奥と左右に伸びる部屋が見える。
「なあ。手伝いは、いる?」
「そこで芋虫になっている賊を縛り上げてくださいな」
敵は、左右の部屋に2人ずつか。正面の奥には、まだいそうな感じだ。
盗賊の巣窟といった趣。
「きえええっ」
奇声を上げて斬りかかってくる男。左右同時だ。しかし、都合4人隠れているようだったが?
ぶつかるように突進してくる男の攻撃をしゃがんで避けつつ、真上へと剣を蹴り上げる。
剣先が、上へと上がり。
「ぱべっ」
「ぼぶっ」
顎へと突き刺さる。
「な、なにいいぃ」
上へと飛ぶと思っていたのか。その後ろには、小人が飛び上がっていた。
そして、反対から地面を滑るような小人族の爪。
片腕で、浮き上がりながら足を振り下ろす。
「ぎゃぶっ」
小人が潰れて、ヒキガエルのようになった。と、上から天井を蹴って小人が爪を繰り出してくる。
鈍い。
爪を横に避けながら裏拳。
「ぷぎゅっ」
撃ち落とされた蠅は、地面に叩きつけられて動かなくなった。
痙攣している小人の腹を蹴り上げると、動かなくなる。
これで、6人。
正面の扉に、何かがありそうだ。
そのまま前へと進む。
後ろの人間は、恐る恐る中へと入ってきた。
扉の前まできた瞬間。ばっと弾けるようにして金属の刃が現れる。木の扉だけに、そのまま振り下ろすつもりのようだ。それを受け止めると、引き抜く。
「な、な、馬鹿、なっ」
引きずり出されたのは、ハゲ頭の男だ。体格は、かなりいい。
盗賊の頭目としても、風格がありそうだ。そして、死ぬ。
頭が引っこ抜かれたかのようにして、前へとつんのめった相手。
手で頬を張る。
「ぶっ」
右、左、右、左。高速で、張っていくと。
「や、やめてくれ、え”」
手には力なく、斧とみられるそれを取り上げると。
今度は、斧で叩く。叩く。上下に叩く。何度も叩いているうちに、
「ひゃめ、てくれえ」
「何か、いいましたか? アキラさん。聞こえました?」
「え” いや、俺は…もっとやっていいんじゃね」
「そうでしょう。ねえ、聞こえないっていってますねえ」
痙攣した男の首筋に鋼鉄の巨斧を叩き込む。峰打ちでござる。
だが、
「死んじゃったんじゃねえの。それ」
「ええ。峰打ちのつもりだったんですがねえ」
MINEUTI。殺さずの剣だ。この場合は、斧か。だが、鋼鉄の斧で殴打されれば死ぬ。
「死ぬだろ。それってさ。鉄、だよな。その斧さ」
「ええ。それが?」
もちろん、鉄製。見れば、木製でないことくらいわかるだろうに。
「鉄の斧なんかで殴ったら、普通、死ぬって」
「おかしいですねえ。峰打ちなら、死なないはずなんですが」
「あんた、わざとやってるだろっ」
もちろん、わざとに決っている。ゴミは、チリ箱に。この場合は、地獄に。
「いやー。手加減したはずなんですがねえ。動きませんね。これは、失敗でござる」
「誤魔化したって、無理があるだろ」
峰打ちなのだが。どうやら、男は死んでしまったようだ。
盗賊なので、問題ないだろう。奥からは、赤毛の少女騎士が毛布で身体を隠した女の子を連れてきた。
女の子の顔は、酷い。簡単に殺してしまったのは、まずかった。
だが、生きている奴もいる。
「ふむ。ゴキブリに身体を食わせて、回復魔術をかけますかね」
「えっ、えっと。こいつらに、なんか恨みがあるん」
何を言っているのだろうか。アキラは。
「何もないですね。恨みはないですよ。でも、レイプに冒険者を襲っていた疑い。それだけでも許しがたいでしょう。違いますか?」
「いや、でも殺人と強姦だし…。無期懲役とかそんなんじゃないの」
阿呆の子だった。
ここが、現代とは違う血で血を洗う世界だということ。
頭から抜け落ちているらしい。
「最低でも、死刑。最悪なら、魂の破壊。ミッドガルドは、そういう国ですが?」
「え? いつからそうなったん」
「いつも糞も。俺が、そう決めて、そうなっていく。誰にも文句は言わせないですよ」
「まじ、で?」
「マジです」
どうして、放置しておけようか。
童貞が増殖していく原因には、刑罰の軽さがあった。
結婚できない理由。金の多寡と顔の良し悪し。
両方に原因があるが。一方で、レイプに殺しが軽すぎる。
法律を守った方が、馬鹿を見る。
決して、そんな世界を放置していていいはずがないのだ。
盗賊か冒険者狩りなのか。そこに、銀髪の幼女が入り口から入ってきた。
ウィルドとネリエルを飛び越えて、足には刀。手にも刀。
そのまま、2本の足刀と2刀を振り回してくる。
「!? どうしたんですか」
「ミミー、離れていろ!」
ネリエルが叫ぶのを待たずして、宙に浮いたまま足刀で突いてくる。
すすっと避けて反撃するには、幼女に闘気が満ちている。
手にも、2本の刀を天井に刺す。上下に移動して竹馬のように、足先に刀を揃えて跳びかかってきた。
金属音が、響いて。雪崩のような足刀が、火花を散らす。受けるのは、斧。
こちらも、業物か。斧だけは、良い物を持っていたようだ。
「ふっ。1人で、楽しむなよ! 私も楽しみたかったのに!」
これである。まかり間違えば、死ぬ。そういう攻撃を容赦なくやってくる。
刀には、闘気が乗っていて受け流すのも一苦労だ。
回転する独楽のように縦になったかと思えば、横になって斬りかかってくる変幻自在の技。
「お、おい。苦戦してるぜ。セリアちゃん? 大丈夫なのかよ」
「セリア様。その辺で…」
大丈夫じゃない。狭い部屋なので、強力な魔術を放つ間合いがない。
距離を取ろうにも、取れないのもセリアに有利だ。
縦にかかってくる時には、隙が見当たらない。しかし、回転してきた時が好機。
股間の部分は、もろに弱点に見える。股間を狙うべきなのか。
セリアの股間を。
「いつまで、遊んでいる。俺も混ぜろ」
狙えないのに。起きたウィルドが、うるさい。天井に、ぶっさして上からも足刀。
そこから、突きだ。目にも留まらぬ早業だが、
「見えないぜ、足、がくるくる回転してる?」
セリアは、独楽となり球になって斬りつけてくる。
狭い部屋と、味方が邪魔だ。条件は同じはずだが、彼女が気にしているだろうか。
否。4つの剣を捌くので手一杯。
上下に機動をとる彼女の技は、いつも以上だ。ユウタも技を見せるしかない。
伏せれば、上からは届かない。
機関銃よりもなお早い足技を避けると。斧を捨てて、五体投地。
「ふっ。この時を待っていた! 貰ったぞっ」
足刀での錐揉み攻撃。食らったかに見えたであろう。
だが、触れる刹那に背後を取った。
「なんだとっ?」
空蝉。に、似た技だ。闘気を逆手に、相手の攻撃を逸らす。
背後を取ったまま、首に手を回して締めると同時に尻尾を握った。
「引っこ抜こうかな?」
「降参だ…」
幼女の首には、滝のような汗が流れている。尻尾を引っこ抜かれるのは、すごい屈辱らしい。
狼人の弱点は、尻尾だ。
探索は、終了することになった。狩りを続行する気分ではない。




