表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヘタレの異世界無双   作者: garaha
一章 行き倒れた男
38/710

35話 森で休憩! (ユウタ、セリア、モニカ、アルル、シグルス、ヒロ、ゴブリン、オーク、スパイダー、マンティス)

 某日某時刻 ゴブリン集落


 様々なゴブリン達が集まりゴブリン会議が開かれていた。


「人間当てにならないゴブねえ」


「ともあれ、利用できる間は存分に利用するゴブ」


「大変ゴブ! 近くに来ている人間達がいるゴブ」


「お前ら、慌てるなゴブ」


「人間の数は? 何人のどの位来ているゴブ」


「女4人に男1人の全部で5人ゴブ。」


「少ないゴブね」


「バカゴブ、さっさと捕まえてくるゴブ」


「男は殺してイイゴブよ」


「女! ウェハハハ! 楽しみゴブ」











 俺達は、森の中で休憩することになったのだけれど。

 周囲の警戒役が居ないので心配ではある。


 オーク達との戦闘が終わって一息入れるところだ。

 が、安心するには早いよね。油断大敵である。


 丸太を用意すると女性陣に腰掛けてもらう。

 やはり腰掛け位用意しておくべきだろうか。


 荷物持ちとして存在意義が問われてくるな。

 イベントリスキル。これ、中身がゴミな4次元ポ●ットじゃ悲しいよね。


 冷えた水にコップを用意しておいて良かった。


 麦茶も用意しておかねば・・・。

 もっというなら茶とかコーヒーなんだけどな。


 腹が減ってはなんとやら。

 で、ペダ村パンに蜂蜜をまぶしてみたオヤツを出しておく。

 傲岸不遜な王子様が要求してきやがる。


「ふむ、気が利くなユウタ。丁度甘いものが食べたくなってきたところだ」


 硬いパンなげつけんぞ。


「アル様このパンとっても美味しいですよ。シグルス様もどうぞ」


「では、お一つ頂戴します」


 シグルス様も。美人はいい。許そう。

 二人とも、ハムハムと速攻で食べてしまった。


「なかなか美味いパンだな。もう一つ所望するぞ」


「ええぇー、分かりました」


「ユウタ殿これは美味しいです。なかなかの出来ですよ」


 あまり食われると夜の食事分がなくなるのだ。困った王族と家臣である。


 おいおい。この主従どんだけ食うんだ。軽く4つx2食ってしまう。


 モニカに周囲の警戒をさせつつ。

 休憩をとらせて、俺はデカオークからアイテムを剥ぎ取っていく。


 スプラッターなオークの死体がゴロゴロしている。


 デカオークの鎧や盾、戦斧を回収しつつオーク達のアイテムも剥ぎ取る。


 マッタリと装備品やアイテム等回収しながら斬り倒されたオークの鎧は材料に使えるハズだと思いながらどうやったら十字に斬られたようになるのか驚くばかりだ。


 セリアかシグルス様か。なんだろうけれどな。

 妄想の産物。斬鉄●でも習得してるんだろうか。


 オーク達も防具を装備しているわけで、そう簡単に斬れるものなんだろうかと思ってしまう。


 やっぱ武器の性能かな? アル様の持つ黄金の刀身を持つ剣とかやたらスパスパとオークを斬っていた。本当に、チート武器です。


 モニカと俺はむき出しになっているオークの急所を狙って攻撃していたわけで、【アイスミラー】無しだとどうなっていたか。


 三人ともあっという間にオーク共に囲まれて死亡していたかもしれない。


 オークと人間。その戦闘力は大して変わらない。

 相変わらず無謀なアル様をどうにかサポートしなければならない。


 セリアがいる時はどうにでもなりそうだけれど。

 俺やモニカでどれだけのことができるのか。


 ふー。

 時間は結構かかったがそれなりに武器防具やら回収出来たとおもう。


 それにしてもこいつらオークのくせにいい武器防具装備してるよな。俺の装備がしょぼすぎて悲しくなる。


 防具はサイズが合いそうにないところが難点だ。

 オーク共マッチョすぎるだろう。

 食えるのかどうか、試したくはないが。


 唐突に背後から首筋に剣が添えられる。


「ご主人様、無用心だな」


「この声はセリアか、おかえり」


 いきなり背後を獲って現れたのは長い銀髪に釣り目がポイントの美少女だ。


 冷たい刃の感触に死の予兆を感じたんですが! 暗殺者だったら首とんでたな。


「隙だらけだぞ用心したほうがいいなご主人様」


「わかったセリア、ありがとう」


 まー、そのセリア・・・。全くその気配とか感じませんでした。

 声をかけられた瞬間、死を覚悟したね。


 その、セリアは気配遮断能力とか持っているんじゃないか? 

 気になる。が、まあセリアだしってことで置いておこう。


「ところで、ご主人様。ゴブリン達の集落を発見したが、どうする?」


「うーん、どうするって言われても5人じゃ無理だよ。地道に休憩所をつくって開拓を進めるつもりだけど。ゴブリン達の戦力を削る予定じゃいるよ」


「了解だご主人様」


 セリアはちょっと不満のようだ、いやかなり不満ぽいがどうにもできない。


 待てよアル様にこれ言ったら突撃しに行きかねない。セリアにゴブリン集落の件口止めしておかねば。


「セリア」


「どうしたご主人様。気が変わったのか」


「ゴブリン達の集落の位置、とか発見した事はアル様に知られないようにね」


「・・・了解だ」


「わかってほしいのは、俺とセリアだけで奇襲するならともかく。アル様にシグルス様モニカを守りながらか支援しながらは厳しいからね」


「・・・。そうだな、ご主人様」


 わかってくれるといいのだが。

 言ったら、間違いなくゴブリン集落にアル様が特攻するからやめてよね!


 でも、今すぐ襲うべき。って言うセリア意見も一理あると思ってしまうのは日本人の悪い癖だろうか。


 せめて、他の冒険者PTと足並みを揃えて攻めたいところだ。

 単独で襲撃行くには無茶な気がする。


 ゴブリンの集落ってことはメスとかいるわけで、それまで倒すのか?

 ・・・うーん困った。


 襲ってこないなら、逃げてもらうとかしかないな。

 武器を持って相対すれば倒すしかないんだろうけど。


 ゴブリンの集落があるならオークの村とか集落がありそうだな。探してみるか?


「アル様達はどうしている、ご主人様」


「すぐそばだよ。アル様達はデカオークを倒した場所にいるよ。そろそろ移動しよう」


「了解だ」


 少し歩いて戻るとすっかり返り血を落としてくつろぐ三人の姿が見えた。どんだけくつろいでいるんだ。


 ダミー用の休憩所を予定地に建てて、モンスターホイホイを製造する。


 本命はこっそり森の中で結界でも張って作るか?


 魔や人を払う結界を張る魔術とか調べておかないといけないな。


 とりあえず予定地付近に本命作って開拓地を広げていくかなあ。


 モニカ達がいる場所に戻ると、ビックフットが倒れている。襲われたのか?にしてももう慣れた雰囲気だ。


「ご主人様セリアさんお帰りなさい」


「セリア殿ユウタ殿、大丈夫でしたか」


「ただいま~。皆大丈夫ならそろそろ移動しよう」


「ふむ、ユウタ。次こそゴブリン共をとだな」


 いやそれより開拓で木こりです。予定地に到着するとゴブリン村に向けて木こりを開始する。


 腕力だけならかなりパワーがついてきていると思うんだけれど、切り倒していくと戦いになるかなあ。


 取り合えず木材用の木は腐る程イベントリに入っているので、道を作る感じで進めていこう。


「近づいてくる人族が6人こちらに接近して来る。これはヒロとかいう冒険者PTだなご主人様」


「へー、まるで会わないんだけど冒険者達。一体何が起きているのやら」


 二人でどんどん木を捌いて俺は道を作っていくけれど、切り株が厳しいのでそこらへんは放置だ。


 オーク達を倒した後は増援のオークとかにこないみたいだ。さすがにあれだけ倒すとちょっと戦力不足か?オーク達。


 しばらくして黒いフルプレートに身を包んだ無駄に男前な茶髪騎士を先頭にPTが現れた。


「よう、大丈夫そうだなユウタ君。こんなところで精がでるな。道でも作っているのかな」


「こんにちはヒロさん。そうですよ、ヒロさんはゴブリン退治ですか」


「おおそうか、こちらはそれもある。戻らない冒険者達の搜索や原因の究明依頼ってやつだな」


 激しい戦闘でもやったんだろうか、ヒロさん以下全員美形だがボロボロになっている人がいる。


 ふーむなるほどね、会わないわけですよ。どっかで行方不明になってたんだろうか。


 黙黙とセリアは木を切り倒し、アル様シグルス様モニカはモンスターの相手をしている。


「それで行方不明になった冒険者達は見つかったんですか」


「残念なことに痕跡は見つかっても、きっちり死体は処理されていたようだ。残念なことだが初心者冒険者は今後この森には入らせないように制限をかけるしかないな。そもそも森に入ったという痕跡位しかわからないがね。冒険者を襲っていたと見られる連中と戦いはしたが一人逃がしたので、ユウタ君達が気になってここまで進んだわけだ。ユウタ君達何か見なかったか?」


 それは、厄介だ。危険すぎて、森に入りたくないな。

 特に、俺は何も見ていない。そういえば、ゴブリンの集落をセリアが見つけた訳だけどなんで見つけられたんだ?


 気にもしなかったが、セリアは追跡でもしたんだろうか。


 でなきゃね。

 都合よくゴブリンの村なんて、こんな森の中で見つかるわけもない。


 アル様はスパイダーやマンティスの相手をしているようだ。

 危なげなくマンティスを攻撃している。


 聞かれる心配はないようだ。同時に相手をしている蜘蛛の大きさにびっくりだ。


 蜘蛛デカイ!

 ちょっとした犬ばりな大きさサイズで吐き出される糸は脅威だろうな。


 そして数が多い。わらわら現れて叩き潰されていくスパイダー達。


 そういえばこの国って王族が最前線に出てくるものなのか。

 色々と、疑問が湧いてくる。


 ともあれ発見した事を言うべきか言わざるべきか。うーん。

 言ってみるか? ペダ村が危ないし。


「実はゴブリン達の集落を発見しました。それで道を作っているわけです」


「なるほど、それで道か・・わかった。そこらへんもギルドで協議しないといけないな」


「よろしくお願いします。あと、休憩所予定地なんですが開けた広場にゲートで転移してくるのは危険です」


「ほう、なぜかな?」


「オーク達が待ち伏せしていました。他のモンスター達も待ち伏せする可能性は高いかもしれません」


「なるほど、そうかそれも問題だな。俺たちは戻るが、ユウタ君達はどうするんだ?」


「そうですね。アル様が疲れるまでというのは言い過ぎですが夕方までは粘るつもりですよ」


「了解だ。ギルドにはユウタ君がこの森に入場する実力があることを報告しておくからそこは了承してほしい」


「わかりました。ヒロさん達お疲れ様です」


 あれ!? それってつまり今後も森で働いていいと取るべきか、さっさと森を開拓しておけと取るべきか!


 セリアの希望通りの展開になるのか不明だけれど、村復興の木こりじゃなくきな臭い話なってきたなあ。


 木こりによるゴブリン殲滅と森の探索かあ・・・。

 締まらない話になりそうだ。


 いつの間にか。

 スポンジを扱うかのように、木を掴む。

 木を引きずって、整理出来るようになっている。


 普通に腕力がついたのだろうか。

 そんなにマッチョになった覚えもないんだけれどな。


 俺達が進んだ後に道が出来るのは嬉しいかもしれない。

 道なき森に道を作るか。


 ヒロさん達PTは【ゲート】を出すと帰っていった。休憩所予定地までは直で来れるとはいえ危険だよね。


 木こり始まったばかりだけれど、休憩所予定地にダミー小屋でも作るか?


 いや冒険者が引っかかるかもしれないし、どうしたものか。

 さくさく木をどけていく。


 いずれにしても休憩取れる場所を作るか。

 それとも用意をするべきだと思った。








 キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者 

装備 ミスリルの剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手

オークの弓 オークのワンド

邸宅有り  セリア 人狼 モニカ 鍛冶士

スキル テレポート PT編成

特殊能力 なし         

固有能力( 人形使役(マリオネットハンドル)人形化 (マリオネット )

  ▽

冒険者(アドベンチャー )LV49]市民(シティズン )55村人53戦士 (ファイター )53剣士 (セイバー )54弓士 ( アーチャー)54勇者 (ブレイバー )55狩人 ( ハンター)55魔術士 ( マジシャン)52商人 ( マーチャント)49薬剤士 (パーマシー )49騎兵 (ライダー )49弓騎兵49格闘士 (グラップラー )49英雄 (ヒーロー )49治癒士 (ヒーラー )49料理人 ( コック)49魔獣使い (ビーストテイマー )47付与術士 (チャント )47錬金術士 (アルケミスト )47木こり34下忍 (ニンジャ )34神官(プリースト)28人形使い(パペットマスター)28


所持金 34万2千弱ゴル(9万クーポン有)

 ゴブリンさん達久しぶりの出番あるか!?

 そうそう都合よく攻略も出来ない小説です。

 どんどん主人公が気がつかない内に木こりパッシブスキルが磨かれていく!?

 すっかり木こりバトルファンタジーそのうち丸太で戦いだす。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ