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ヘタレの異世界無双   作者: garaha
一章 行き倒れた男
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34話 森で戦闘Ⅳ! (ユウタ、セリア、モニカ、アルル、シグルス、トトリ、謎の人物、オーク)

閲覧・評価・ブクマありがとうございます。励みゲージになります。

 某日某時刻 某場所


 二人の人族が話をしている。

 そこはカビでも生えてそうな陰鬱で薄暗い部屋だ。


「では君は撤退するそういうことかね。トトリくん」


「んーそうなるね。かなりの手練が来ているよ。ジェイとザミエルやられちったしね」


「今までの働き分、給料は払おう。もちろん、更なる金の追加を弾む。仕事の続行はどうかね」


 ここで降りられると困るのだが、彼女に無理強いも出来ない。打つ手なしか。


 下手な事を口にすれば・・・即首と胴がさよならだ。


 この少女の持つ虐殺者のジョブは伊達ではない。


「あんたねえ、そういう問題じゃないんだよ。仲間がいなくちゃ勝てないLVの相手ってこと。

(逃げるだけで精一杯の相手がいるなんてねえ、巫山戯んじゃないよ。もっと腕を磨かないとね)」


「・・・それならばこちらから部下をつけようか」


「役に立たないのが何人いてもねえ、そういうのわからないかな。信頼できる技量を持ち尚且つ裏切らない奴ってのはこの業界じゃ稀でしょ。それじゃあね」


「ふむ仕方ないか。たしかにな、仕事仲間の事は残念だった。気が変わって依頼を受けられるようになったらぜひまた連絡をして欲しい」


「はいよ。(あんな化け物がいるなんてねえ聞いてないっての、命あっての物種でしょ。今日の強者が明日の弱者。退き時の見えないようならとっくに死んでるっての。まさかジェイがやられるなんてね)」


「・・・」


 トトリは依頼で動く中でもTOPクラスの戦力だ。それが抜ける穴は大きすぎる。


 トトリが仕事を抜けたと話が広まればさらに依頼を受ける連中が少なくなる。


 実際に結果を見れば冒険者達を倒していたのはほとんどがトトリPTなのだ。


 ・・・どうしたものか。

 むぐぐ・・・このままでは奴らを始末するどころかこちらの手下が全滅しかねない。


 トトリのような戦闘力の高い連中を雇うのは本当に難しい。扱いもそうだが、全員爆弾みたいなものだ。


 無理やり動かそうとすればこちらに牙を向けるような連中だ。


 扱いやすく戦闘に長けた奴が転がっていたら喉からでるほどほしい。


 腕が立つ者ほどゴルを積んでも動かない。弱みを握って動かそうにもそのような者はたかが知れている。


 どうするのだ。


 こちらの戦力は減少している。この調子だと俺の身も危ない。


 だいたいあのお方の注文は無茶が多すぎるのだ。


 何か手はないのか。大体オーク共もゴブリン共もコボルト共も一体何をしているのだ。


 特にゴブリン共まだまだ戦力を隠し持っているハズだが出てこない。


 オーク共は図体に似合うだけの脳みそがないようだ。


 全くといっていいほど役に立っている様子がない。


 コボルト共は全く動かない。


 どうする。堂々巡りになりそうな思考をフル回転させる。なんとしても打開しなければ。








 デカオークの咆哮を目印ににして森に散開したオーク達が集まってくる様子だ。


 次々と雄叫びをあげるオーク達が駆け寄ってくる。


 だが戦闘は一転して転がるオーク達をアル様がひたすら斬り倒す作業と化した。


 先頭を走ってくるオークから滑る地面に足を取られて、オーク共は転がる豚肉と化した。


 アル様は必死でオークを切り倒している。


 モニカも俺もむしろ・・・空中にしっかり立つのが難しい。再度【レビテーション】を使い【アイスミラー】を使ったまではいいが・・・練習不足だ。


 あれだよね思いつきで作戦を実行しちゃった罸か、練習もなしに舞台に上がるそんな人間じゃなかったってことで。


 しかも、この状態で【サンダー】を撃てばどうなるのかわからない。


 【サンダー】撃って味方を巻き込んでまさかの自爆死。なんてね。笑えないんだけどどうしたもんか。


 そうこうするうちにモニカも浮遊状態に慣れたのかメイスで転がって起てないオーク達を仕留めていく。


 二人共転がるオーク達をサクサク倒していくが、どうやらそう上手いこと行かないようだ。


 オーク共は【アイスミラー】が広がる端から破壊し始めた。まあそうくるよな。地面の表面を氷の膜覆っているだけの簡単な魔術なわけですよ。


 【アイスミラー】は前フリ魔術で、本来なら応用した魔術や派生型の魔術を使って行かないと効果は出ないらしい。


 【サンダー】の威力が倍加するとか地味に範囲スキル化するとか。


 モンスターが素足だったらとか・・・。

 人や亜人だと、靴が金属製って限定あるけど効果は良さそうだ。


 氷の槍を作って、地面から撃ち出すとか。そんなものもあったはずだけれどまだ覚えていない。


 弱点はやはり力技で地面を粉砕されるとか、普通にトゲ付きスパイクでも履いていれば意味なさそうである。


 簡単な魔術だけでも、どれだけ使えるのがあるのかわからない。

 その位多いので、追々練習しよう。


「ユウタ援護を頼むぞ!」


「アル様。了解しました」


 うわぁアル様また突撃ですかあ。援護しますけど。アル様が着ている黄金の鎧が返り血で酷い有様になっているよ!


 先にオーク共の後衛始末しといて良かった。残っているオークはウォーリアかソードマンの前衛タイプばかりだ。


 この浮遊状態だと避けることもできず、オークアーチャーの弓でハリネズミかメイジ系の【サンダー】で死亡する羽目になっただろう。


 モニカと俺は皮製の靴を履いているけれど、【サンダー】の電撃が貫通してきて即死するかもしれないし。


 とてもじゃないが、自分自身で実験する気にはなれなかった。


 せめてゴム製とまではいかないけれど。樹脂かなにかで覆うとか対策すればいいよね。


 対策したらしたで今度は火に弱くなって【ファイア】が使いずらくなるんじゃとか思い始めたが。


 そもそも。この魔術は味方を巻き込んで使うべきじゃないな。


 いくらなんでも、雷属性魔術。これを直で撃って、味方諸共に攻撃するわけにはいかないしな。


 考えながら【アイスミラー】を氷の地面を破壊しているオーク連中を中心に貼り直すと連中はコケた。


 アル様の突撃するタイミングに合わせて魔術を繰り出すわけで、残っていたオーク達全員コケてアル様とモニカに倒されていく。


 どうやって援護するべきか迷うな。魔術は色々不味いので物理攻撃にしよう。


 慣れない浮遊する感覚に戸惑いながら、ハイオークを攻撃するためにイベントリから槍を取り出すと突き刺す。


 【ファイア】も【サンダー】ダメだし【アイス】は効くのか? 氷塊をぶつけるだけの魔術だからなあ。


 弓は不安定な足場で狙いがつかないよな。


 魔力を温存してお手軽な物理攻撃で仕留めて行くほうが良さそうだ。


 ちくちくと転がるオーク達の射程外から槍を繰り出す。

 そして、オーク達に止めをさしていく。


 転がっているといっても無抵抗ではないので油断は出来ない。


 反撃に振り回される剣や斧を躱しながら突いていく。


 周りを見るとどうやらアル様もモニカもオーク達を倒し終えた様子だ。


「ふう、見事オーク共片付けたな」


「お疲れ様ですアル様」


「お疲れ様アル様、モニカ。セリア達と合流しましょう」


 オーク達の数が多かったので倒しきるのに大分時間がかかってしまった。


 セリア達は大丈夫だろうか。セリアとシグルス様達の方が心配しているかもしれないけどな。


 オーク達の装備とか回収はまた後で来よう。


 セリアとシグルスさんならとっくにデカオークを仕留めてる頃だろう。


 デカオークとセリア達が戦っているハズの場所に戻るとシグルスさんがいた。


 あれ、セリアがいない。


「アル様ご無事か。オーク共は片付きましたかユウタ殿」


「はいシグルス様。モンスターは片付きましたが、セリアは何処に行ったのですか?」


「セリア殿は怪しい人族を追いかけて森の奥に進んだようだ。すぐもどると言っていたから大丈夫だとは思う。


「ふむ、セリアなら大丈夫だろうユウタ。周囲を警戒しつつ休憩にするぞ」

 

 三人は休憩をすることにしたが、俺はアイテムを回収に忙しかった。







 


「・・・しぶといな」


「ですが、これで終わりです。【クロススラッシュ】!」


「ブォオオオオ!」


 既に動きの止まりつつあるデカオークに止めのシグルスの斬撃スキルが決まった。


 断末魔の悲鳴を上げると倒れるオークに念のため止めを入れておく。


 いい腕だ。白銀に輝くプレートヘルムから溢れる黒髪が美しい。


 美貌と装備、それだけではなく王族の護衛に選ばれるだけの技量がこの騎士にはあるようだ。


 白銀に輝くマジックソードで十字に切り裂かれ絶命したオークに心の中で合掌した。


 ん・・・? これは悪鬼羅刹の類な気配か。


「これで終わりですね。アル様達と合流しましょうセリア殿」


「人間がこちらに向かってくる・・・いや、移動してくる奴がいるな。人族のようだ」


 こちらに向かっている人族だったが、途中で方向を変えて離れていく。


 ・・・こちらの存在に気がついたのだろうか。後ろめたいことのある人族だろうか。気になるな。


「逃げたようだ。相手を少し追跡してくる。」


「よくわかりましたね、その人族が気になるのですか、セリア殿」


「ええ、シグルス様。では、ご主人様やアル様モニカを頼みました。すぐに戻る」


「セリア殿任せておきたまえ。では後ほど会いましょう」


 高速で移動する相手の追跡を開始する。


 不味い、かなりの移動スピードだ。シグルス様には追跡すると言ったが、これは追いつけるか微妙な相手だ。


 逃げている相手に対して追跡の速度を上げるが相手も速度を上げる。


 しばらくしてゴブリン達の集落に行き当たる。逃げ切られたか。


 廃村を利用したような集落だが、かなりの数ゴブリンに魔獣モンスターのいる気配がする。


 単独で集落のゴブリン共を殺し尽くすか。


 先程の人族はここに逃げ込んだのだろうか。ゴブリンと組む人族か。


 厄介な事に繋がってそうだ。


 残念なことに人族の追跡は失敗だ。集落に逃げ込まれたのだろう、倒しておくべき相手のようだったが残念だ。


 ご主人様達との距離がかなりの離れた距離になってしまったのでゴブリン共を駆除するのも時間的に難しい。


 森の中でこんなところにゴブリンの集落があるとは。追跡の収穫といえば収穫かもしれない。




 一旦ご主人様のところに戻ろう。






 キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者 

装備 ミスリルの剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手

オークの弓 オークのワンド

邸宅有り  セリア 人狼 モニカ 鍛冶士

スキル テレポート PT編成

特殊能力 なし         

固有能力( 人形使役(マリオネットハンドル)人形化 (マリオネット )

  ▽

冒険者(アドベンチャー )LV48]市民(シティズン )54村人52戦士 (ファイター )52剣士 (セイバー )53弓士 ( アーチャー)53勇者 (ブレイバー )54狩人 ( ハンター)54魔術士 ( マジシャン)51商人 ( マーチャント)48薬剤士 (パーマシー )48騎兵 (ライダー )48弓騎兵48格闘士 (グラップラー )48英雄 (ヒーロー )48治癒士 (ヒーラー )48料理人 ( コック)48魔獣使い (ビーストテイマー )46付与術士 (チャント )46錬金術士 (アルケミスト )45木こり32下忍 (ニンジャ )32神官(プリースト)25人形使い(パペットマスター)25


所持金 34万2千弱ゴル(9万クーポン有)

戦闘回が本当に続いています。反動が恐ろしいです。



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