28話 森から救急! (ユウタ、セリア、モニカ、ダル、ヒロ)
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某日某時刻 某所
「また・・・部下がやられたそうですね」
「今度はもっと強力なやつを送る」
「いいのか? あとどれほど戦力が残っているのかねえ」
「お前らも少しは出したらどうだ?」
「ゴブリンやらオークの面倒などに本気は出せんよ」
「・・・最低限約定は守ってもらうぞ・・・皆」
「そうだな、ではこれにて解散だ」
◆
救急隊員にでもなったかのようだ。
最近こればかりだな、タクシー改め救急車だ。
なんだか言ってて悲しくなってきたが・・・。
開き直るべきかなあ。人助け出来て良かったと。
冒険者ギルドにつくと、重軽傷負った冒険者たちを治療をしてもらうことにした。
ほのかに輝くランプのついた転送室からでると、受付カウンターに向かう。
相変わらず人は多いのだが・・・。
雰囲気が変わってきたような気がするな。
お祭りから真剣さが加わったそんなかんじだ。
セルフィス達PTの件があったせいだろうか。
●●●とかマジやばいからなあ・・・対応間違えると。
それだけで瞬殺されるだろうしなあ。
俺だけがこの世界に来たとおもっていたけど、絶対に他の人間もこないなんてより、来る方の可能性あるよな。
軍隊とかやめて欲しいです。あー・・・やばい相手に手を出したんじゃなかろうか。まだ、盗賊達のがマシなような気がするよ。
受付に並ぶと順番が回ってきたようだ、声をかけられた。
「こんにちは、ユウタさん本日はどのようなご用件でしょうか」
「すいません、ちょっと冒険者の方怪我をしているのでみてもらえますか」
いつの間にか名前を覚えられてるよ。いいのか悪いのか・・・サチさんを思い出した。
「! ・・・それは大変ですね。どちらにいけばいいでしょうか」
ギルド職員をつれた受付嬢と転送室に向かう。また、何かあったのかと注目の視線を感じるんだがきにしてもしょうがないよな。
「受付嬢こちらです、冒険者PTの方たちをお願いします」
「この人達は・・・クラン [ロストナンバー]の方達ですね。わかりました」
「森の中はかなり危険なことになってますが。このままで大丈夫なんですか」
「確かに言われる通りですね。・・・危険LVを上げるしかないですね。報酬の方は相談しています。現状では、ゴブリン相手以上の危険があるようなので注意を呼びかけています」
注意だけじゃ済まないと思うのは、俺だけなのか?
「そうですか。ありがとう御座います」
「それと、おめでとうございます。冒険者ランクをFに格上げですね。試験のほうは冒険者たちの救助という点で免除になると思ういます」
「それってどういうことですか」
「そうですね。いきなりのことで面食らうかもしれません。ギルドではユウタさんのランクアップについて検討されていました。[ロストナンバー]のメンバーはDランクですのでその救助ということを考えれば、これまでの功績等を含めてランクアップは当然の流れになるでしょう。GランクからFランクにアップですが、今後も頑張ってくださいね」
今後も救急車かよ。タクシーのがまだマシだった。・・・いかんなんか腐ってきてる。あんなもの見たせいか。
「ありがとうございます、それでは失礼します」
受付を離れると。
「よう、ユウタじゃねえか。もう戻りかい? ・・・こいつらは一体どうしたんだ」
ヒロさんだ。相変わらず年齢不詳の美形である。口元のカイゼルヒゲがダンディーだ。ちょっとワルそうなワイルドタイプオヤジだな。
グラサンかければ立派なゴットファーザーだろ、このひと。黒いフルプレートにマントも黒で裏地は赤か。全身ゴルのかかったと思われる装備している。
「こんにちはヒロさん。ええ、冒険者達の救助ということでギルドに戻ってきました。森の中には危険な存在がいるみたいですよ」
あいつら・・・まさか・・・俺のいた向こうの世界から来てるんじゃないよな。何らかの方法でもわかったっていうのか。
自動小銃は・・・89式・・・とかじゃないよな・・・拳銃も9ミリのやつじゃないと信じたい。
H&Kとかだったら・・・むしろこっちが夢だって言いたい。俺はもう帰るぞ! はっ・・・誰かどこに帰るんだよって突っ込んで欲しいわ。
やっぱ、俺がこっちに来たみたいに向こうからも来ているんだろうか。
向こう側からとんでもないものが持ち込まれてないといいんだけど、ありえるよね。
ほら・・・戦車とか装甲車とか。戦闘機とか戦闘ヘリとかさ。狙撃銃も重火器もヤバイ。
竜とかきてもロケランで一発じゃないの。っと、相手がどのくらいいるのかが問題だよなあ。
たまたま流れ着いたのかそれとも大量に出てきているのか。1個師団とかでてきてたら、逃げるしかないよ。
でも、あんなモラルのないようなのが・・・いるのか?
流れ着いて美味しい思いして道を踏みはずした、そうとも考えられるよね。
例えばそう・・・森の中。エルフさんたち捕まえて、エロエロとか!
そう考えると、一刻も早い真相を解明せねば。なんかやる気がみなぎってきた。
さっきまでくったくただったのにな。
みなぎってきやがった。待ってろよエルフさん達。
「どうしたのかね。ユウタくん、大丈夫か」
すいません。・・・話してんのに考えこんじゃいました。決してエルフさんたちとニャンニャンすることを考えていたわけではありません。
そうだ、森の敵について話をしとかないといけないな。
「あっ、ヒロさんすいません。ちょっと森の中の敵についてですねお話があるんですが聞いてもらえますか」
「ほう・・・それは興味深いね。聞かせてもらえるかな」
ヒロさんに森の中で銃を持つ相手に出会った事についていろいろと語ることにした。
「ユウタくんの話からすると、つまり鉄の筒や塊を持つ人間には筒からでる弾に気をつけて戦うと。出会ったなら一旦、身を隠して魔術で強化して攻撃したほうがいいと、飛び道具に気をつけて戦えということかね」
「そうですね。現状では相手は敵対心丸出しなので、強力な先制重火器攻撃をもらうと殺られます」
「厄介な相手だな。まるで・・・他国の連中の持つ武器にも似ている。ユウタくんありがとう、貴重な情報だ。この話は冒険者たちに広めさせてもらおう。若いのに大したものだ。今後も森の中ではよろしく頼むぞ」
「ヒロさん。まーたこの子と話してるし。みんな待ってるよ。そろそろ来てください」
「ダルか、すまん。ユウタくんそれじゃまたな」
「ひろさんも。ええ、ではまたよろしくお願いします。」
ちょうどいいタイミングだ。アル様を迎えに行く時間の前に王立図書館にでも行ってスキル増やさないといけないので、ここまでにして別れる。無駄に話こんでしまったが・・・香辛料売ってますか、とか聞けなかった。
これで何とかなるとは思わないけど、死人が増えなきゃいいけどなあ。
重火器も戦車、ヘリもインチキだけどどうにかなる、・・・戦闘機がいたらお手上げだ。
遠距離からの狙撃もミサイルもどうにもならんよね。
魔術も強力な点は多いんだけどどっちが強いのかっていったら・・・わからないなあ。最新の科学と最古の魔術・・・どっちも変わらないような反則技だし。
ゴルの手持ちはほとんど増えないのに出費のが多いしアイテムとか素材とか敵から奪ったのだってそう使えるものでもないし、売り払うかな。それともペダ村の人に使ってもらうか・・・どうするべきだろう。
人形使いの少年からゲットした本や服は鑑定できないが、外道な少年からダガーとロングソードを手に入れているがこれどうしようかね。
鑑定すると短剣:アサシンダガー 属性闇 毒付与 長剣:ミスリルソード 属性無 麻痺付与どっちも高そうないい武器だった。そういえば鑑定滅多に使わなくなってたな。パラメータとかわからないんじゃなあ・・・しかも鑑定出来ない武器防具あったりして鑑定しなくなってたのは不味かった。
文字とか世間の勉強の為に王立図書館に移動すると中に入る。見た目が豪華なギリシャ風パル●ノン神殿で中身は最新の大●図書館みたいな円形型でやたらひろいところだとか無駄に広いスペースでセリアにスキルや魔術に解説してもらう。モニカは初級スキルの写本だ。
【ウィンドガード】や【硬気功】、【金剛勁】、【シールド】、【マジックシールド】防御スキルばかりに質問がいってしまうのはやっぱ奇襲が怖いからなあ。機動力UPに【軽気功】、【ブースト】、【走化勁】どれもこれもどうやってつかうのっていうスキルばかりだ。VRMMOぽく勝手に使えるようになるようにしろよ!実演なしには真似すら無理というのは残酷すぎるわ。
入場料と委託金が痛いけど、背に腹はかえられないというか装備更新もままならないので地力上げしかないよね。収入が本当にない。
有名な武器防具についても調べることにしたけど・・多すぎる。【エクスカリバー】、【アロンダイト】、【ブリューナク】【ロンギヌス】、【カリバーン】、【デュランダル】、【ティソナ】、【アスカロン】、【ジュワユーズ】、【七支刀】、【天叢雲】、【村正】、【正宗】、【十束剣】、【グラム】、【バルムンク】、【ティルフィング】、【レーヴァテイン】、【ミストルティン】、【ダーインスレイブ】こんな伝説の武器が俺の手に入るハズがないわ。
「あばば。頭が痛くなってきた。武器良くしたいよな。防具もなんだけど」
「・・・森で倒した彼らの武器について、何か心当たりがあるのではないかご主人様」
「いきなりだねセリア、それはねえ・・・俺の話聞いてみるかい」
ある、あるけど半信半疑だ。まさか●●●だとか銃について説明するべきだろうか。
まずは・・銃がどんなものか簡単に説明するかなあ、火縄銃でいいか。それとも薬莢とか火薬についてとかか。
「簡単にいうと火薬っていう粉末に火をつけて筒から弾を飛ばしているんだ」
「?! 精霊が使役している銃ではないのか、魔術式の銃とも違うのか」
そんな銃があるのかよ・・・むしろそっちのが凄そうなんだけど。魔術式ねとんでもない威力だったりするのか。
「多分それとは違うよセリア。魔術は一切関係がない。物理法則とか科学反応の応用だよ」
「科学か・・・なるほど・・・帝国の連中があやしいな。ありがとうご主人様」
イージス艦の76mm砲や127mm砲について熱く語りだしてしまった。まああんなものこないよね。船だし!
森にいる連中の親玉が仮に●●●だったりしたら、連中の弱点は早めに突いとかないとな・・・銃無双されてしまう。
「ところで・・・セリアは・・・騎士・・・」
「! そろそろ昼ではないか、ご主人様。モニカもアル様を迎に行こう」
「セリアさんわかりましたあ」
「・・・そういえばそうだね。・・・そうしよう」
あんまり覚えられなかったし。読み書きが結構わかってきて使えるスキルが若干増えたくらいだ。
なんてこった、タイミングよく躱されてしまった。またも、セリアに騎士団について聞くことができないままアル様を迎にいくことにした。
キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者
装備 鋼鉄の剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手
オークの弓 オークのワンド
邸宅有り セリア 人狼 モニカ 鍛冶士
スキル テレポート PT編成
特殊能力 なし
固有能力( 人形使役、人形化 )
▽
[冒険者LV41]市民47村人45戦士 45剣士 46弓士 46勇者 48狩人 48魔術士 44商人 41薬剤士 41騎兵 41弓騎兵41格闘士 41英雄 41治癒士 41料理人 41魔獣使い 36付与術士 36錬金術士 36木こり21下忍 21神官11人形使い10
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