27話 森で出会う! (ユウタ、セリア、モニカ、戦闘集団、暗殺者、冒険者)
戦闘回が・・短いと・・
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某日某時刻
ククッ全然気がつきやがらねえな。
そのままじっとしてろよ。
「・・・! てめえ」
避けんなよ。
「死ねや」
【10連続突き】だ、オラァ。さっさと死ねや。
「っく・・・」
「糞が」
こいつは勝てねえ。
「今度はこちらの番だな。ハッ」
「ぐぁ・・・」
糞がああ逃げるしかねえ。
「・・・」
ドジふんじまったか。
◆
【ゲート】を使い門出して森の入口まで移動する。
それから、休憩所建築予定地まで進む予定だ。
またゴブリン達が出てくるのだろうか。あまり木を切り倒すのも不味いので、出来ている道に沿って進む。
「セリア、モンスターとか出てくるようなら教えてほしい」
「了解だ、ご主人様」
モンスターの接近を教えてくれるのは毎度のことなんだけどありがたい。
冒険者達と出会わないのも不思議である。かなりの人数が入っているはずなのに・・・なんでだ?
昨日みたいな、化け物と出逢えば・・・確かに生き残れないよな。
「スネークがいる。どうする。ご主人様」
「セリアとモニカのペア二人で行けるかな」
「了解した。いくぞモニカ」
「セリアさんいきます。たあ!」
モニカはメイスを振って警戒して様子を見ている所にセリアの斬撃が胴に決まる。崩れ落ちるスネイク。
セリアの攻撃でスネイクは一撃のようだ。モニカがとっても不満そうだった。
「・・・うー。セリアさんずるいです」
「そうか、それはすまなかったな」
「セリア、モニカ一人で大丈夫そうだったかな」
「う・・・。それは・・・ちょっと危なかったかもしれないな。猛毒を持っていたりすると危険だ」
ちょっとどころじゃないんじゃないのか。
・・・セリアは控えめにいうからなあ。
アル様と組んでいるほうが、成長するのかもしれないなあ。セリアは大体の敵がスキル無しでも1撃なわけで、苦戦している姿を見たことがない。戦士系の打撃スキル、ガードスキルくらいはモニカも使えるはずだけどそんな相手もまだいないしな。そういえば、モニカには囮になってもらったりペア組んでもらったりでロクに戦っていないような気もする。
スネイクの死体を回収しつつ、先に進もう。
その後もグレーウルフの群れやキラーラビット、ビックフット、マンティスを倒して進む。
丁度休憩所前に差し掛かったところでそれは来た。
「いやな音がする。ご主人様急ごう」
「わかったよ」
先行するセリアを追いかけるが・・・。
不意に立ち止まって木陰に入るセリアの後ろに付く。
「敵・・・だな3人いるが、どうやら冒険者達を嬲り者にしているようだ。どうするご主人様」
「どうもこうも・・・ブチコロス。セリアミンチにしてやれ。・・・ん、ちょっとまってセリア」
よく見ると敵は・・・●●●なのか。自動小銃に拳銃を装備してる。3人のうち1人は半裸で・・・女の子に腰振ってやがる。正面から・・・やりあうのはちと不味いな。取り合えずモニカを囮にして敵を分散させるべきだろう。
「・・・許さない。・・・行くぞご主人様!」
「! お・・・おいセリア? しょうがない」
俺は心の整理とかついてないんですが! どっちにつくかとかさあ。セリアに引っ張られているな。
飛び出すセリア。まあ連中こっちに気がついてない時点で終わっているんだが。
【ファイアーウォール】を連中の真下から出すと、火だるまになった奴をセリアが仕留めていく。
半裸の奴があたふたしてズボンを履こうとしていたのだろうか。
それとも銃を探していたのか。
首を飛ばして【ファイア】で焼いておく。見ると冒険者達が・・・酷いことになっていた。
これは・・・治療できるんかな。というより既にこと切れているような。
【リザレクション】できるのか。うーん・・・ふとセリアを見ると、なんだろう抜き足差し足で忍び寄る少年がいた。
「セリ・・・!」
あ、までいうより先にセリアの方が剣で斬りつけていた。少年は躱した様だが鎧のほうが斬られていた。
「・・・! てめえ」
真っ黒な装備にダガーと長剣の2刀スタイルで迫る少年。
人を恐怖させるに十分な迫力だろう。中二病スタイルだな。こいつは。
けれど、なんというかPKに手馴れた手練のような雰囲気だ。
対するセリアも斬り倒す気満々だ。
「死ねや」
「っく・・・」
PK野郎の連続突きを【パリィ】しつつ躱し、捌き、受ける、一撃もあたらなかったようだ。
こっちの準備は既に終わっているのであとはタイミング次第だ。
「糞が」
「今度はこちらの番だな。ハッ」
叩きつけるよるに斬り掛かるセリアの攻撃を少年が受け流す。
しかし、セリアの方が素早いようだ。
袈裟斬りから踊るように回る、そろそろ倒してしまおうか。
こういう相手は執念深いし、厄介なやつが多いので・・・。
逃がす気は全くない。
鍔競り合いで押し合いに負けた少年が離れる所に、死角から剣投げると見えないのに避けやがった。
避けた所に【サンダー】を打ち込む。こっちはよけれなかったようだ。
「ぐぁ・・・」
よろよろになって逃げ出そうとする少年。さっきまでの殺気をまるで感じなくなった。
「魔法戦士だと? 聞いてねえぞ」
常に、殺る側でやられる側に立ったことがなかったんだろうか。
覚悟がないな。
いつも、その奇襲で勝ってきたんだろう。
本物の強者には奇襲なんて通用しないからなあ。
悪には悪の報いがあるというのにね。
これは遊びじゃないんだよ。一度言ってみたかった。
セリアがあっさり追いつく。と、動きの鈍った少年を両断した。
あー・・・もちっと手加減してセリアさん。
しようがない、【ファイア】で蘇生できないよう焼いとく。
こいつらは・・・冒険者達と同じかそれ以上の目に合わせてあげないと。
ダルマにして遊ぶか色々あるなあ・・・ヒールで治してから・・・! 危ない暗黒面に落ちそうだった。
いくら戦いだからってやっていいことと悪いことがあるよな。外道死すべしだ。
とりあえず、冒険者達をどうにかしよう・・・身体は酷い有様だけどさ。
モニカに連中の装備を回収してもらいつつセリアは警戒してもらう。
「それで冒険者達をどうするのだ。ご主人様。」
「【ヒール】で身体の傷を治してから・・・【リザレクション】だな。いけるかどうかわかんないけどさ」
試してみよう。蘇生呪文。
体は治るけど精神が・・・大丈夫かな。蘇生、本当に出来るのかな。とりあえず4人か・・・。あー、ひでえ。
何がひどいって銃弾で仏になったのとか。どうするこれ生き返るのかな。
女の子2人は生きてるんだけど・・・そりゃ股間が・・・表現できない。酷いことなってるからね。
やべえ・・・なんか目から汁がでてきた・・・どうなってんだ。悲しくてしょうがない・・・何故だ。
これじゃ【リザレクション】かけるどころじゃない、汁よ止まれって。
集中しよう・・・早くしないとモンスターやらこいつらの増援が来ると全滅か逃げ出さないといけない。
「【開け死者の門、冥界の主より死したる者の魂を取り戻せ】リザレクション!」
「ご主人様? 大丈夫かおいしっかりしろ」
「・・・」
初めてつかうんだけど・・・あれ・・・目の前が・・・真っ暗に。
◆
俺は気がつくと真っ暗なところにいた。床はなんだ白いモヤがかかっている。壁には入ってきたかのような光る穴がある。
どこまでも暗い空間、歩き出すと・・・行列がある。
まさか、ここが・・死者の世界かニブルヘイムとか!? 死んだ冒険者達を連れ戻さないと。
いたいた・・・なんだこいつら・・・反応がない!
とりあえず引きずって連れて行こう。反応が無い冒険者達を行列が進む方向とは逆に連れ歩きだした。
しばらく歩いてさっきの場所にいくと、明かりがさす穴が見える。あれに入れば出られるかもしれないな。
ドッシンッ、ドッシン、ものすごい音が近づいてくる。これは・・・ヤバイことになりそうだ。
さしずめ追いつかれると死亡フラグか。とにかくダッシュして穴に逃げ込もう。
心臓のほうは早鐘を鳴らすようにバクバクいってやがる。そしてこいつらとろい。
もう間近に迫っているのに・・・もう少しだ。早く早く・・・穴に入れよ。
最後の一人をいれると音の主が見える。なんて大きさだ、小山のような体格に片手に持った包丁のようなそれは車並のデカさである。服はボロボロで殺人鬼なグロテスクさと醜悪な顔はただれて見れるものじゃない。
ホラー映画の一シーンをみたかのようだ、逃げ込まないと。
「・・・オメ何者?」
声に答える気もなく倒れこむように穴に入る。声を聞いたら金縛りにあったし、倒れ込んでよかった。
危なかった。あれに捕まっていたらこのままここで冒険者達といっしょになって死ぬハメになるとこだった。
倒れこむと俺の意識は無くなった。
◆
「しっかりしろご主人様。生きてるか?」
「ん・・・。はっ」
痛い・・ちょっと優しく揺さぶって欲しいですセリアさん。
・・・なにか。・・・あったような。
大事なことを忘れているようなそんな気がするんだが。
霧がかかったようになにがあったのか思い出せない。
どっか不思議な世界にいってきて戻ってきたような・・・そんな感じである。
体中が痛む。一度死んで、それから蘇ったかのように痛い。
「大丈夫だよ、何か大事なことがあったような。」
「よくご無事で戻った。・・・その冒険者の皆さんも蘇生しているぞご主人様
「ご主人様よかったです。皆さん気絶してますが、脈は戻ってますよ」
「そりゃよかった。ところで・・・皆を連れて帰るけど・・・いいかい」
「そうだな。一旦戻るとしようご主人様。連れ帰るなら【PT連結】をつかうといい。【フォース隊形】とって【ゲート】で搬送だご主人様」
「セリア、【PT連結】とか冒険者スキルにそんなのあるの?」
「うむ、とりあえずキューブを出して無理やりになる。さっさと・・・このPTと連結してしまおう。要領は【PT編成】と同じだからやれるとおもうぞ」
「わかった」
その無理やりだけど・・・この場合仕方ないよね!
ほらまた気絶したまま・・・だと。
戦車とかさ戦闘機とかヘリなんてこられた日にゃあね。
お肉かミンチが出来ちゃうから。
5日目また今日も・・・ゴブリン狩りどころじゃなかった。
無理やりPTを連結すると【ゲート】の門を出して冒険者達を連れ帰った。
キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者
装備 鋼鉄の剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手
オークの弓 オークのワンド
邸宅有り セリア 人狼 モニカ 鍛冶士
スキル テレポート PT編成
特殊能力 なし
固有能力( 人形使役、人形化 )
▽
[冒険者LV41]市民47村人45戦士 45剣士 46弓士 46勇者 48狩人 48魔術士 44商人 41薬剤士 41騎兵 41弓騎兵41格闘士 41英雄 41治癒士 41料理人 41魔獣使い 36付与術士 36錬金術士 36木こり21下忍 21神官11人形使い10
所持金 33万2千弱ゴル(9万クーポン有)
強敵でしたがセリアの敵じゃなかったという。
多分ユウタなら死んでましたね。




