23話 森でチート? (ユウタ、セリア、モニカ、人形使い、ドス、セルフィス、クー、ルイム、ナル)
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某日某時刻 休憩所建築予定地
「・・・」
なかなかやりますねえ・・・手下のモンスター達をほとんど倒してしまうなんてね。さてどうしようか。手下にするにしてもかなりの高LVPTだね。心を折ってから服従してもらおうかな。
「へー、皆さん方お暇そうですね。それじゃこんなのどうですか?」
全員に【人形化】を使う。
「なに!」
「体が!?」
「ほらほら遊んであげますよ!
ふふ【人形使役】無敵の能力だよ。雑魚諸君存分に踊ってね。これをさあ、味わってよ!
「貴様誰だ。やめろ! なにをセルフィス!?」
「わからねえ、わからねえんだ! 体が勝手に動きやがる! 畜生!」
「貴方の仕業ですか。どうしてこんな事をするんですか?」
「愚問だね。強ければ何をしたっていいのさあ、弱ければ何されてもしょうがない。諦めちゃいなよ。這いつくばって許しを乞いな、まあ許してやらないけどさ。強ければ生き残る、弱ければ死ぬだけ。抗ってみせてよ。さあ!」
ゴミ虫どもが! どこまでやれるかな! ふふふ。
「クソったれ、うおおおお。ドスさんやめてくれ。」
「セルフィスすまん。体が言う事きかない! うおおおお!」
「もうダメそうですか? 降参するなら今のうちですよ?」
・・・無駄なあがきですよ? ・・・アハハハ。誰も助けになんてきませんよお。さあ、惨めに死になさい。さっさと。
それにしても粘りますねえ・・・かなり殴り合わせているのに倒れないなんてね。PTメンバーも骨折させて無力化してある。この2人に比べてタフではないようだね。4人ともあっさり気絶したしね。
「誰がテメーなんぞに! ぐふっ・・・。ドスさんのパンチは効きやがるぜ」
いいですねえその顔・・・怒りに満ちた顔がすぐに絶望、恐怖に染るんですよ。
「そろそろ死んじゃうんじゃないですか? 諦めて降参しちゃいましょうよ。ぎゃは。」
「っく・・ぐ・・は・・・ははっ。まだだ、まだ。小僧・・・おっさんをなめるなよ?」
ほんとしぶといオヤジどもですねえ。強者に弱者は逆らっちゃダメなんですよ! そろそろ決めますか。
「!?」
いきなり女が飛び出してきたが、間一髪で動きを止めれたようだ。っく、なんだと・・支配できない? 少しずつ動いている。力をもっと力を! 支配力を上げる!
さらに現れた男が剣を投げてくる! だが女を使って防げた。
「ガッ・・・う・・・」
何!【サンダー】だと魔術? 普通の奴が貰えば即死するハズの電撃。だけど僕の前じゃたいしたことはないね。このまま奴を支配・・・。あ・・・。スローモーションのように女が剣を振ってくるのが見えたが、体は全く動かない。こんなところで! こんなところで終わるのかこの僕が! 僕は世界の支配者にな・・・る。
意識は剣が首に触れる感触で暗闇に包まれた。
◆
少年をファイアで燃やしながらどうもぼんやりしていたみたいだ。
頭が全然回らない。この少年は一体? なんだったんだ。日本人みたいな黒髪黒目・・・。いや、まさかな。
遺灰はPOTの空き瓶にでもいれてイベントリに封印だな。うーん、チートスキル持ちなら・・・復活とかしかねないし。
燃えない立派な装飾の本・・・? と派手なローブが残った。
イベントリに入れておこう。
セルフィスやドスさんはボロボロである。
立派なプレートメイルだったハズが今や穴の空いた空き缶状態。
ほかのPTメンバーは・・・酷いことになっていた。
なんてこった。両手両足がどうしたらこうなるか・・折れているな。
【ヒール】に【リジェネ】【キュア】傷薬などフルに使いながら癒していくが二人は息も絶え絶えだ。
「ううっ、すまねえユウタ。俺たちよりあいつらの手足を見てやってくれないか?」
セルフィスのPTメンバー達はみんなそろって両手両足が酷いことになっている。
けど、セルフィスアンタ血まみれもいいとこなんですが、大丈夫なのか?
イケメン達が今や団子顔状態。リアルアン●ンマンといってもいいかもしれない。
「・・・わかりました。セリア、モニカ、アル様周辺の警戒お願いするよ」
どうやったらこうなるんだ。サワオさん、クーさん、、ルイムさん、ナルさん・・・。
幸いにして、骨は飛び出してないのが救いだ。脈はあるようだ。
「ぐう、ガハッ。・・・ルイムは治癒師だから先に頼む。みんな生きてるかね」
ドスさんアンタもボロボロやがな・・・。鎧もボコボコになってるよ。
人の心配するよりアンタのほうが大丈夫なんですかって有様だ。
【ヒール】で骨折もどうやら治るみたいだ。・・・骨折。まあ取れた腕がくっつくくらいだからなあ。
「そのドスさん。4人とも痛みで気絶してるみたいです」
MP回復薬を飲むもうがぶ飲みするしかない。
【ヒール】をかけるとゆっくり骨折が治っていくのか?
やばい方向に曲がっていたがまっすぐに戻せた。
「そうか、みんな生きてるか、本当によかっだ」
血まみれで、涙ながしているドスさん。
「ここで、一体何があったんですか?」
周りはゴブリン、オーク、コボルトほかにもモンスターで埋まっている。
こりゃあ匂いが凄まじいので他のモンスターがよってくるなあ。
死臭を我慢しながら【ヒール】をかけ続ける。
「ああ、ゴブリン退治にきてよ、コボルトやらオークやらの群れを退治しまくってたんだがよ。いきなりその少年が現れたかと思ったらこの有様だぜ。何が起きてるのかさっぱりだったんだ。そんで話戻るんだが体が勝手に動いてよ。ドスさんと同士討ちし始めちまって、ほかのみんなは手足がひどいことなっちまった。くっ」
痛みなのか悔しいのか男泣きしてるセルフィス。イケメン台無しである。あんま泣かれるとこっちまでもらい泣きしそうで治療が進まなくなりそうだ。
「フグッ、よがった。ユウタくん達が来てぐれなかったらと思うとゾッとするこどになったと思う。改めて助けてくれてありがとう」
ドスさんも男泣きしている。二人とも涙腺弱いのだろうか。
っは、いかん、こっちも涙腺が・・・んくっ。
「いえ、気がついたのはセリアですし、駆け出したのもセリアですから。お礼はセリアにいってください」
実際、セリアがいなけりゃ敵に気がつかないんだよね。森の中で木こりしたり、採取できるのも。セリアがいてこそだったりするからね。もし、セリアがいなかったら木こりも採取もできないし。索敵で、手一杯になるよね。セリア様大明神様。この出会い、ありがとうございます。そして、ありがとうございます。
「ズズズッ、ァりがとうなセリアちゃん本当に助かったぜ」
「・・・ちゃんは余計ですが、助かって本当によかった」
「状況はわかった。貴方がたがこのゴブリン共を退治していたのか?」
「そうだな。だが、この様では格好がつかないなあ」
「そんなことはないぞ、凄いものだと思うぞ」
「アル様の言う通りです。そうですよ。すごいと思います」
「あんがとな、嬢ちゃん達。でも、あのガキは一体何者だったんだ」
こいつの正体かあまあ・・・小説とかでよくいるチート冒険者さんなんですかねえ・・・。特殊能力持ちのよくある感じっぽかった。ま、そんなわけないか。
「そうだな・・考えられるのは・・強力な魔術師か・・賢者。あるいは妖術、忍術、幻術。うーむ、瞳術か?」
なんかゲットしたけど使い方がわかんないからどうしようもないなこれ・・っていうかこれ使ったら多分殺される予感がしてならないよ。使われるととんでもないスキルだし。射程がどの程度あって性能がどのくらいなのかわからないけれどさ。
「けどよ、ドスさん。あいつ一瞬で俺たちの動きを操ったみたいだったぜ? 魔術の気配もかんじなかったっしょ」
・・・近距離なら無敵の操作系スキルなのかな・・
しかしデメリット多すぎるとおもうんだが・・
1、指名手配になり超遠距離から狙撃の攻撃受けるとか
2、使ったが最後、人間社会からでてボッチで生きてくなら人形に囲まれて生きてくしかなくなるじゃん
いいことあるのか? この少年もボッチだったんだろうか・・・あと姿を晒してよく使ってきたな。正体隠して使ってきたなら強烈だろなあ。・・・グフフ・・・ハッ、いかん。・・・なんだか悪寒がする。
「そこだな、魔力を感じない術。それでいて多数を強制的に操る。圧倒的な能力だ。攻撃力に比べて防御力がなかったのが弱点だったな。セリアさんはよく動けたな」
「ああ、ご主人様の【サンダー】の電撃で一瞬だけだったが奴の支配力が弱まったので斬れた。魔術に対する防御力もかなりのものだったのだろうな。痺れもほんのわずかだった。体術、剣術までは精通してはいなかったようだ。壁に私を使ったのも不味かったな」
「そう考えると、ホントよく助けてくれたぜ。俺ももう限界だったからな。死ぬしかねえって、覚悟きめてたところにセリアが駆けつけてきてくれてよ。・・・みんなの傷が治ったらなんでもするぜ? ユウタ」
「そうだな・・・ソロソロ・・・眠らせてくれ」
「おい・・・おい待てよ。ドスさん! 寝たら死ぬって!」
「・・・」
「・・・ただ寝てるだけだろう?」
「ああすまねえセリアさん。しかしこんなところで寝たら死ぬってのによ。いけねえ俺まで眠たくなってきやがった。zzz・・・」
おい! セルフィスお前もか! 限界が近いっていってもここモンスター来るんですが。
これはどうしようかね。
「! あの・・これでモンスターが来ちゃったら大変ですよぉ」
「ダメだなこいつら、本当に寝てしまったようだぞ」
完全に疲れで睡眠入ったのか二人とも全く動かなくなった。
「!ご主人様 マンティス2匹が近寄っているな。ゴブリン達の血の匂いに誘われたか、どうするご主人様。アル様モニカ二人共いけるか?」
「取り合えずなんとかサワオさんに起きてもらってゲートで戻ってもらおう。あとはマンティスを倒してこいつらの装備集めして帰ろう。」
「了解だ。いくぞ! ハア!」
セリアはマンティスAの鎌の一撃を躱しながら胴に剣で一閃を叩きこむ。
「わかった、だがちょっと待てユウタ。私はまだゴブリン共を退治していないぞ。ハ!」
アル様もマンティスAの足を斬り飛ばす。
このままセルフィス達守りながら戦うの無理だからね。マジで無理。
さっきの少年もやばかったのにさらに強烈な奴が来たら手に負えないよ。
「いきますよ、アル様。わがまま言わないでくださいよ。たあ! もうじきに日も暮れます。お城に戻らないと次はありませんよ。ご主人様も困ります」
体勢の崩れたマンティスAの頭部に止めの一撃だ。
グシャッ、マンティスの鎌を躱しながらメイスの一撃を決めたようだ。
「危ないモニカ! ユウタ絶対だぞ? 次こそ絶対退治するんだからな。ユウタ、お前誘いにこなかったら縛り首にしてやる。大事なことだからな! 2度言っておくか?」
アル様は別のマンティスBの鎌攻撃を受け流してモニカをサポートしてくれた。
セリアが2刀の【スラッシュ】でマンティスBに止めをさす。連続2回の【スラッシュ】か・・なんだろ。
「・・・アル様勘弁してくださいよ。・・・承知しました。ただし誘いにいってもアル様の予定が詰まっている日は
ご遠慮させていただきます。サワオさーん。ペチペチ・・・」
起きろ。起きろって。やばいから・・マジ死んじゃうよ。
生き返れるとしても食われたらどうもならんからねきっと!
「絶対だからな? 城に来たかどうかは確認させる。ああ、護衛のほうは達成にしておいてやるからな。・・・昼過ぎで頼んだぞ」
「・・・ルイム! ッハ・・・ん・・・ここは」
やっと気がつきやがったこの兄ちゃん・・はよ起きてくれよ。
マンティスの鎌で死んだらどうすんだよ。
守りながら戦うのは本当に死んじゃう、やばいと思った。
「サワオさんようやく気がつきましたか。みなさん無事ですが町に一旦戻りませんか?」
「そうですか、ユウタ君ありがとうございます。戻らせてもらいますね。このお礼はそのうちさせてもらいますので」
かなりやつれている、そうとうなショックを受けたに違いないが頑張ってもらわないとね。
サワオが詠唱して【ゲート】を用意すると残りのPTメンバーを投げ込む。
「いえ、お気になさらずに。俺たちも帰ります。」
あーもう疲れたよ、アル様を一旦王城に送って飯にしよう腹減ったよ。
あと風呂だ・・・いろんな悪臭ですさまじいことになっているよ。
結局・・ゴブリン退治どころじゃなかった。
「皆いいかな」
「了解だ!」
「わかりました」
「しょうがないな」
【ゲート】を出して帰ることにした。
キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者
装備 鋼鉄の剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手
オークの弓 オークのワンド
邸宅有り セリア 人狼 モニカ 鍛冶士
スキル テレポート PT編成
特殊能力 なし
固有能力( 人形使役、人形化 )
▽
[冒険者LV37]市民44村人42戦士 42剣士 42
弓士 42勇者 44狩人 44魔術士 40
商人 37薬剤士 37騎兵 37弓騎兵37格闘士 37英雄 37治癒士 37料理人 37
魔獣使い 36付与術士 31錬金術士 31
木こり16下忍 16神官5人形使い3
所持金 33万2千弱ゴル(9万クーポン有)
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