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ヘタレの異世界無双   作者: garaha
一章 行き倒れた男
20/710

20話 町だストーカー! (ユウタ、セリア、モニカ、アルル、マリアベール、人形使い)

◆ 某日某時刻 アーバインの森の奥


 二つの影が相談をしている。


「では、お前は逃げ出すということか?」


「そうともいうね、戦略的撤退ともいうさ」


「我々を焚きつけておいてか?」


「相手が悪かったね。こっちは準備してたけど、それを上回ったからね」


「糞、こうなれば・・・・・・オークやコボルトにも協力させねばならぬ。少しくらいて伝え」


「わかってるよ。ギリギリまでは手伝うさ。ゲリラ戦か一点集中の選択するべきだね」


(といっても個々の力で負けるから集団戦にもちこんだんだけどね)


「わかっている! ぬうう・・・・・・」


(さっさと逃げ出してさあ死んだふりでもすればいいのねえ、迎撃するほど戦力がなくなってさあ。詰んじゃうのにね。まあいいかあ)




◆ 4日目 午後


 アーバインの公爵家領城に来てみた。

 劣化カリ●ストロの城じゃないか。ウォリック城の水堀拡大版か無理だろこれ。

 水堀をどう越えるのか・・・。考えていると、門から橋を渡って馬車が出てくる。


 まあ、変装もできないのに忍び込むなんて土台無理な話だったんだ。

 綺麗な女の子と観光にきたんや! と、思うことにした。

 【隠密】これひとつでどうにかなる。なんて都合よくいくはずもないし。


 なんか情報をゲットするために潜入かあ。死にに行ってどうする。

 見つかって顔バレで次の日から指名手配書ってきつすぎる。スキルの練習とかも必要だよね。


「ここがエッフェンバッハ公爵の領城だご主人様。もしや、とはおもうが城に忍び込むつもりなのか? やめるべきだ。ご主人様の実力では死にに行くようなものだぞ」


「そっか」


 ま、やっぱそうだよね。飛んで火にいるなんとやらで。


「うーん、潜入で中に入るのはやっぱ無謀かなセリア」


「勇気と無謀を履き違えると只の道化ですよ、ご主人様」

 

 なんてドsぶりだ。いってみただけなのに!


[あの城に、忍び込めるような斥候は殆どいない。それこそ腕利きの忍者、追跡者であっても無理だ。【変身】や【変装】を使って忍び込むメリットに危険のほうが勝っているぞ。忍びこむよりも、正面から面会の取り次ぎをして入るほうがいいと思うぞ、ご主人様」


 そもそも変身とか変装が使えない。正面から。面会の取り次ぎ。と聞いて気がついた。


 なんかずっと会っていないような気がして、俺がルナ様のストーカーになっていたと。


 ストーカーって自分がストーカーだってわかんないんだよな。


 やることをまとめよう。


 一つ 賞金首の換金 ☚終わった


 二つ 報奨金 ☚終わった


 三つ ゴメスさんと王城、村人の治療 ☚☚☚終わった


 四つ 装備にスキルにあたらしい金策 ☚すごい中途半端感ある・・・


 五つ 森のゴブリン皆殺し。 ☚進んでいない


 六つ 家の生活用品服と飯と設備充実 ☚ゴルがさらに減っている。


 七つ 王都の状況調査 ☚時間次第だが全く進んでない


 八つ アーバインの町の状況調査 ☚時間次第、なんか進んでない・・・


 九つ セリアとモニカの好感度上げ。 ☚☚逆に悪化してきてるんじゃ・・・

 

 一〇 モニカの鍛冶施設開設 ☚むしろ村に窯ができた!


 などなど。進んでねえ。


 追加で

 襲撃!忍者達 ☚これ誰が送ってきているのか。首謀者探し。


 ゴブリンクエスト発生! ☚冒険者カードとか登録とかしたけど・・・


 村再生! ☚ 村人で出来る金策考える必要があるな


 新たな仲間をゲットする ☚ 目処が立たないな。

 難易度高いのばっかり増えた気がするな。


 豪華な馬車がこちらを通過すると護衛の騎兵が何やら話こんでこちらにやってくる。


「セリア殿とお見受けするがいかがか。殿下がお呼びです」


 俺は、無視だった。石ころか何かになっていたんだ。多分。


「・・・分かりましたしばらくお待ちください。いってくる、ご主人様」


「はいよ、いってらっしゃいセリア」


 よく見ると、やたら豪華な2頭立ての馬車だ。

 色鮮やかな白塗りに装飾が見事にきまっている。


 護衛が前後に騎兵6人ずつついている。


 しばらくして話がまとまったのかセリアが戻ってくる。


「悪いが、ゴブリン退治護衛の任を受けることになってしまった、ご主人様」


「えええ? 突然どうして?」


「すまないご主人様。あの方の頼みでは断ることができなかった」


「そうなんだ。うーん」


 断ると打ち首みたいな強制任務ですか! セリアが押し切られるとは・・・。


 セリアと関係があってなおかつ言いくるめてしまうそんな人がいるってことか。


「おい冒険者。殿下がお呼びである。参られよ」


「え、分かりました」


 逃げられないのか! 訳がわからないしで混乱しているが流されるまま馬車の前で跪いて待つ。


「よく参られましたね少年。冒険者ユウタ様。私はマリアベール・フォン・ミッドガルドと申します。

アルの護衛よろしくお願いしますね」


 白皙白眉という印象で。見事な白金の髪と薄い海色の目を持つお姉さま系美女だ。


 一目見て忘れられない美女というのがぴったりだ。


 いかにも高貴そうな雰囲気を醸し出している。手に届きそうにないそんな人間のような気がする。とっさに最敬礼をして返事をしてしまった。


「ははーっ、かしこまりました」


 何がどうなったら護衛になったんだ・・・。おっとりした優雅な美人貴族様か。


 長い金髪を腰のあたりで結んだ典型的金髪蒼眼の女型な美少年が馬車から降りてくる。


 女の子に見えたのは気のせいだろう。ちょっとどころでなく髪の毛長すぎて戦えるのか?


 なるほど、いかにも頼りないような少年の細すぎる腕で、ゴブリン退治なんてできるのか?


 俺は、膝をつき頭を垂れながらもやや顔を上げると、質問する。


「あのー。護衛の方はほかには付けられないのですか?」


「ユウタ様。こう見えてアルはなかなかの腕前なのです。しっかり励むのですよアル」


「わかっている姉上。ルナ姉様を苦しめたゴブリンども目にもの見せてくれる」


 すっかりやる気だよ。いいのか護衛さん達! 美人のお姉さんの依頼だけど。この依頼アルを守りきれなきゃ打ち首なりそうな依頼じゃないのか。







 不味い、城から金泊装飾品が目立つ馬車が出てくる。先頭に護衛の騎士達もいる。


 だが、ご主人様は何か考えこんでいて話かけても返事がない。

 あの馬車は・・・・・・嫌な予感がする。


 道は広いし気づかない可能性は十分にある。


 知らないフリをして通り過ぎてくれるのを待とう。


 が、やはりというか予感通り馬車からお呼びがかかる。


「久しぶりですね、セリア。あなたがこんなところにいる所を見つけるなんて幸運だわ。もしかしてルナの様子でも見に来たのかしら。貴方がここに来ていることを知れば大変喜ぶわよ? ルナいろんな方々に突き上げもらってしょげかえってるんですもの」


 やはりというかなんというか直感通り。


「マリアベール様、そのようなこと買いかぶり過ぎです」


「その話は置いとくとしてちょうどいいわ、セリア。アルのことお願いできるかしら。この子ゴブリン退治がしたいといって聞かないのよ。でも、組んでくれるPTなんていないし、近衛騎士団から出すわけにもいかないわ」


 確かに騎士達と組ませれば安全に退治できるだろうが、それでは駄目だということか。

 屈強な騎士達が倒してしまいロクに経験にならないというのはわかる。


「・・・危険です、マリアベール様」


「危険だなんて、危険はどこにでもあるものでしょう? この子にも経験をつんでもらって一人前になってもらいたいのよ。お父様は反対するでしょうし、なかなか難しいのよ。ええ、報酬の方も弾むわよ? どうかしら」


 断りたいのだが、断っても圧力で結局いつのまにか条件を飲まされるのだ、この方には。

 おっとりしているようで、知恵者。押しが強いのに優しい人なのだ。


「分かりました。ご主人様と相談します」


「ええ、セリアよろしくお願いしますね。・・・・・・ちょっと待ってセリア。今、ご主人様と言わなかったかしら」


「ええ、言いました」


 マリアベール様が固まってしまった。そんな衝撃を受けるようなことなのだろうか。女神もかくやと謳われる美貌がひきつっていて台無しだ。アルは可哀想な子という表情で見ている。


 クソガキめ・・・・・・シゴキ倒してやる。



「今・・・・・・この話を知っているのは・・・・・・ここにいる騎士達は何も聞かなかった。いいわね? ええ、この事をルナが知れば大変なことになるわ」


「承知しました!」


 マリアベール様の言葉に斉唱する騎士達。ルナ様に知られるのは辛い。ありがたかった。


 ご主人様に話をしてみよう。きっと断らないだろう。

 何故か確信を抱いた。










 依頼受けましたよ。受けざるえなかったというか。強制イベントですかこれ。城を見に来たら、護衛をいつのまにかする羽目になった。完璧なまでに整った美人の頼みだし。


「ユウタ様、夕暮れまでにはアルを王城に返してくださいな。報酬は成功報酬で10000ゴル、アルの事くれぐれもよろしくお願いしますね」


 なんていわれたら確かに受けるしかない。


 ゴブクエはゴブリン5匹倒して1000ゴル、それに比べれば破格の依頼だ。


 あれ・・・・・・王城?

 城の関係者なんだろうか。

 道端でいきなり依頼うけるってどういうことだよ。

 マリアベール様一行を見送るとセリアに尋ねた。


「セリア。マリアベール様って一体何者なんだ?」


「領城から出て来たのは見ただろう。それだけで何者か判断するのは難しいが、マリアベール様は王家の一員であらせられる。つまり、アル様も王家の一員だということだ。粗相のないようにしたほうがいいぞ、ご主人様」


 な、何ぃ!? なんてこった。

 けど、王家?

 んな冗談だろう? 顔を抓ってみるけれど、夢は覚めない。


 王族がこんな簡単によくわけがわからない奴とPT組んでゴブリン退治にいっていいのか?


 そりゃまあパッといってパッと帰って来れるけれどさ。

 こっちは忍者とか盗賊とか狙われてるわけで。


 この少年守りきれるのか? 

 ・・・・・・アル様か。

 ・・・・・・男の娘とかそんなんじゃないよなこれ。


「セリア。早くゴブリン退治にいきたいぞ」


「アル様。わたしではなくご主人様に言うべきです」


「セリアが主ではないのか? ふむならば、ユウタとかいったな。早くゴブリン退治につれていくがよい」


「分かりました。ですが、一旦ペダ村の方に寄ってからでよろしいでしょうか」


「わかった」


 めんどくさそうな顔をするしなんてムカつく美少年だ。

 ・・・・・・いや王族なんてこんなもんなんだ。

 そう思うようにしよう。


 子守なんて出来るようなPTじゃないんだがなあ。

 この子は、玉ついているんだろうか。


 確認のしようがないが、してみろよなんて言わないでくれよ? 

 して玉があったら肉体的精神的両方が死んでしまうわ。

 なければないで、セリアとモニカにミンチにされてしまう。



 ・・・・・・結局聞くことも確認することもできなかった。


 アル様をPTにいれると、ペダ村に移動した。





 キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者 

装備 鋼鉄の剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手

邸宅有り  セリア 人狼 モニカ 鍛冶士

スキル テレポート PT編成

特殊能力 なし


冒険者LV30市民40村人35戦士35剣士35弓士35勇者37狩人37魔術士32

商人29薬剤士29騎兵29弓騎兵29格闘士29英雄29治癒士30料理人27魔獣使い27

付与術士22錬金術士22木こり1下忍1


所持金 33万2千弱ゴル(9万クーポン有)

うーん展開に悩み中でした。表現力のなさが・・

まさかのショタ展開か定番の男装女子か!



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