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ヘタレの異世界無双   作者: garaha
一章 行き倒れた男
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16話 王都から村興し! (ユウタ、セリア、モニカ、ゴメス、ルナ、ガイ、マーク)

 某時刻 アーバイン 領城会議室


 アーバインの町にある領城では戦功会議という名のルナ様を責める為の集まりがあっていました。いい年をした大人達が一方的に糾弾しているその光景は、思わず拳を握り締めざる負えません。


「最初からルナ様責められっぱなしです」


「ああ・・・こいつらが守ったわけでもねえのによ。言いたい放題だぜ」


「全くだな。騎士団員全員が感じていることだろう」


「ガイさん、マーク卿お二人とも抑えてくださいよ?」


「そう言うレオお前さんのほうが殴りかかりかねないだろ」


「ガイ、レオ、私も団員皆同じ気持ちだ、抑えておけ」


 アベルさんが、そういってたしなめると直立不動で警備にあたります。まだまだ、ルナ様に対する口撃はやみそうもありません。もっと力があれば、ルナ様を擁護できるのですが、一介の騎士の身では多少の便宜を図る程度のことしか出来ません。


「ゴブリンごときに苦戦した責任はとってもらえるのかねえ。ルナ殿」


「我々が出ていればゴブリンごとき一捻りですぞ?」


「聞けば町の外壁が破壊されたとか!この責任はどうとるのですかね?」


「勝手に冒険者を雇うとは騎士団の恥ですぞ!」


 ここで一人の高貴な女性がルナ様をかばって下さりました。


「・・・そこまでにしておきましょう。ルナ殿には謹慎を命じます。下がってよろしい」


「しかしまだ終わりでは!」


「皆疲れきっていますでしょう。この辺りで度量をみせるのが、上に立つものの器量ですよ。皆下がりなさい。会議は一旦解散です」


 物腰柔らかに皆をたしなめました。渋々といった感じで貴族に高官全員が出て行くと、一人戻って中にはいってきます。ルナ様の実兄であらせられるソル様です。


「マリアベール殿下ありがとうございます。ルナも感謝しているはずです」


「あらごきげんよう、ソル様。逢えて嬉しゅうございます。将軍達や文官達貴族たちも自分たちのことは棚に上げてますからね。今回の事誠に申し訳ございません、連絡をうけて集結し始めるまでの時間・・遅すぎました。

このことについては後で調査し厳しく追及するつもりです」


「殿下がそう言っていただけるだけでありがたい。父上は増税するつもりです。重い税が民衆を苦しめることになるのですが。ルナが財政出動かけたのもゴルが市中を回るようにするためでもあったのです。景気が冷え込まなければよいのですが」


「そうですわね。王国の国庫からも分担するよう父上には働きかける予定です。それよりルナ様のほうが心配です」


「あとでルナに会いにいきませんか? きっと喜びます」


「そういたしましょう。ですが・・今は・・・」


「・・・ニコッ」


 わわっ・・・2人して見つめ合われています。他の護衛の騎士達は平然としていますが僕は落ち着きません。





 

 王都にいき王城前でゴメスさんを探すことにした。衛兵の前でゴメスさんと女の子とが何か話をしている。ずっと衛兵ともめてたんだろうか。


「お願いしますお願いします!」


「すまない。商人殿」


「ゴメスさん落ち着いてください。」


「ユウタくんですか。みっともないところをみられてしまいましたな・・・」

 

 暴れないでゴメスさん。男の衛兵が冷たく言い放つ。


「大人しく、用がすんだなら帰れ、商人」


「行きましょう、ゴメスさん」


 とりあえず落ち着いてもらってから、話を聞くことにした。気持ちはわかるけど凄い形相だよゴメスさん。


 国王には会えず租税減免、蘇生嘆願の却下。村再建は絶望的だということ。


 まあ、そうなるんじゃないかと思ったけど。王城を見ると城の窓からこちらを見下ろす人影に、殺意が溢れてくる。


「あのゴメスさんこれからどうするんですか?」


「・・・そうですね」


 どうするのかと聞くと、ゴメスさんは絶望した表情で帰って村長と話をするそうだ。


 蘇生代を貸しとくかなあ、家の建て直しは森から木を採ってくることでなんとかなるだろうか。


 材料の木か石材が大量にいるよな。道具は用意できるのだろうか。村興しの相談をしよう。


 あれ・・・なんでペダ村再建しようとしているのか・・乗りかかった船といえばそうだけど。


 読み書きも勉強しないとな・・・読んでもらわないとわからないから。


 人を助けるなんて、前世じゃほとんどしなかったからかな。毎日自分のことだけで手一杯だった。


 復興ボランティアとか本当に大変だ。あれも教訓があって与えるだけじゃダメって言ってたなあ。東北の大震災ではみんな今日を生きるのに精一杯だったけど日本人の特性なのか民度が高かった。


 うーん、長期的にはゴメス商会つくって商品を販売することで村全体を活性化してなんとかするか。ゴル稼ぎだな。


 森の中にゴブリン狩り用探索の拠点をつくる。ちょっと森の奥までモンスター絶滅作戦だな。


 こんなところだろうか。きっとこれが、何かにつながってくるんだ。


「あの、ゴメスさん。蘇生代は、俺がだしましょうか」


「む・・・しかしユウタさんなぜそこまで・・・」


「乗りかかった船ですし、ここまできたので放っておくの気分が悪いです。やれそうなことをやらなかったら後で後悔しそうですからね」


 アーティのことが気になる! こっちだからね? わりとマジで。色々いうこと聞いてもらわんといかんしね。

 

「あの、セリアさん。もしかして、ご主人様ってお人好しなのでしょうか」


「そうだな、只の馬鹿か・・底抜けのお人好しだ。が・・そういうのは嫌いじゃない」


「そうですね。私の時もそうでしたけれど、無駄使いが過ぎるような気がします。ご主人様大丈夫なのでしょうか」


「モニカ、人のために何かをする立派なことだぞ。だが・・もし不埒な企みがあるようなら、修正するのも奴隷の務めだ。モニカも注意しよう」


「セリアさん・・・分かりました」


 聞こえてるよ! あの、そこ褒めているんだかけなしているんだか、わかんないんですが。


 ゴメス商会作って会長俺、社長ゴメスさんでゴル稼ぎせんといかんから、投資して回収する。


 いやゴメスさんと不埒な企みとかないから! ぜんぜんないから! 風呂とか温泉とかプールとか!


 ほら健康のためだしマジでね! わかるよね。二人の水着姿がみたいだなんて!


「それじゃあ、しばらくいろいろ回ってきます」


「そうかね。まだまだ時間が掛かるからね。」


 神殿にいくと受付嬢に蘇生してもらうことにした。一応後払いで、結構時間がかかるらしい。


 なんせ16人だもんな。ゴメスさんが神殿で待っている間に装備とか充実させよう。


 道具屋をまわって回復薬矢とかを補充した。


 5000ゴルかあ・・・これまた自作しないとあっという間にゴルなくなるな・・防具屋にいって絶望した。


 対魔術用装備・・盾単品で10万ゴルって・・さらに属性特化品とかまであるらしい。


 スロットまであると金額どうなるんだ。盾だけ購入しておく。まだ、死にたくない。


 全身揃えようかとおもったけれど。今はそんな余裕なかった。


 チェーングリーブx2に硬い皮のズボンを3000ゴルで購入した。


 武器屋ではモニカ用に鋼鉄のメイスを5000ゴルで購入した。そのうち斧にするかなあ。


 セリアと俺に鋼鉄の剣を5000x2購入する。魔術のかかったような装備はめっちゃ高いな。


 店の奥に飾ってある立派な大剣とかレイピアとか。値段も相当するんだろう。


 王立図書館にいってみる。アベルさんの紹介状がどうやらここでも効いたようだ。


 モニカにスキルを調べてもらいながら文字をセリアに習う。


 【ヘイスト】【ストレングス】【アンチマジック】ここらへんが使える強化魔術らしい。


 とっさにバフをつけながら戦えるのか? ・・・どこまで使える魔術なのか・・練習したいけど時間がない!


 隙をみてやるしかないけど。MP不足使って気絶したら死ぬかも。


 この前のように相手の攻撃を受けながら戦うなんて・・マゾすぎる。


 【スラッシュ】【ラッシュ】【スナイプ】【スマッシュ】もっと沢山あるけど・戦闘スキル・・多過ぎ。


 重戦士、狂戦士、騎士、剣術士、弓術士、侍、忍者、料理家、魔術師、治癒師、豪商、拳士、製薬士、付与術師、錬金術師。


 これまた多過ぎる中間ジョブ・・LV上がればゲットかあ。


 下忍とか神官とかは条件みたせばいいのか・・下忍=村人LV一定以上で苦無を装備して転職


 神官=治癒士一定LV以上で転職か。


 生産系鍛冶から裁縫に調理、細工、錬金。


 錬金! ゴメス商会がコンクリートで家か! 土建屋でもはじめるかな。


 コンクリはセメントと砕砂と砂石の配合でつくるだっけ。


 セメントの石灰と粘土問題だが大変だ・・・窯をつくろう。いろいろ道具いるなあ。


 更地はどうするかなあ。ショベルカーとローラーだけはどうしようもないな。手作業しかないか。


 木と切り倒して紙もつくるし、家も立てるし、レジャー施設も作るし。


 ゴメス商会によるペダ村再生か! 方向性は決まったとおもう。ゴメスさんにやってもらうしかないな。


 プールとか温泉つくろうだなんて・・・まさかねえ・・・いや・・・出来ると思いたい。


 プールサイドで美少女ハーレム実現するんや! 妄想はとまらないぜ!


「大丈夫か? ・・・ご主人様」


 セリア、釣り目にメガネがめっちゃ似合いそうだ。


「聞いているのか? ご主人様」


 隣にすわってわがままな胸の感触を楽しみたいなんて考えてると・・・殺気の篭った視線で殴られる。物理的にダメージがないんだけど、精神に来るよ。


「・・・聞いてませんでした」


 読みまちがえる度、書き間違える度にDVです。・・・ジジイ虐待反対! うう。セリア鬼教師やで・・・。


 なんでもかんでもいっぺんに覚えるなんてジジイには無理じゃよお。これが・・アメとムチか!


 新しいスキルとかジョブ条件、金策の方針をゲットしてゴメスさんを迎えにいくことにした。


 セリアのシゴキについていけなくなったわけじゃないから!


 道具屋武器屋と回ってみたが苦無はなかった。どこで手に入るのかな。


 村人達の蘇生はどうやら済んだようだ。ゴメスさんにゴルを渡す。ああ、大量のゴルが飛んでいった。やはり死んでとか修行もありだったかな。


 村人達にはPTに入れて【ゲート】を使って送る。再建用道具とかを持って帰ってもらう。


 村に帰ると、村長とゴメスさんで村再建の相談することになった。



 キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者 


装備 鋼鉄の剣 チェインアーマー チェイングリーブ 銅のメット 硬い皮のブーツ 対魔術の盾 銅の篭手

邸宅有り  セリア 人狼 モニカ 鍛冶士

スキル テレポート PT編成

特殊能力 なし


冒険者LV24市民36村人33戦士31剣士31弓士29勇者31狩人33魔術士26

商人23薬剤士23騎兵22弓騎兵22格闘士22英雄22治癒士24料理人21魔獣使い21

付与術士15錬金術士15


所持金 33万2千弱ゴル(9万クーポン有)


閲覧・評価・ブクマありがとうございます。頑張れます。



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