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ヘタレの異世界無双   作者: garaha
一章 行き倒れた男
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15話 村を再建! (ユウタ、セリア、モニカ、ゴメス、スール、レオ)

 某日某時刻 某空間


 そこは真っ白な空間だった。ただ真っ白な空間に九つの椅子と玉座のごとき豪華な椅子が一つ。


 人影は二つだった。


 二つはいつのころから二つになったのか。他の存在がいついなくなったのか、もう覚えていない。


「システムは異常ない。」


「面白そうなこと始めるのかい。」


「お前のほうが何かしているのではないか?」


「僕は見守るだけさ。永遠にね。このシステムは完璧さ。」


「・・・。」


「・・・じゃ僕はこれで。またね。」


 たまにやってくるのはあれだけだ。また、一つになった。ただ、何一つ変わることなく時だけが刻まれる。










 王都で買い込んだ黒いパンを3人で配る。


 俺自身は黒いパンはメチャ固くて食えたもんじゃないと思っているが、村人達はいけるみたいだ。


 昨日の戦いで傷を負っている村人の治療をしていく。セリアは相変わらず、村人に囲まれているみたいだ。


 セリアとモニカのパンはどんどん捌けているようだった。


 こっちにもこいよ! こっちには村人達がこない。いやまあ傷を治療しているし、美少女には勝てないよな。


 治療といっても【ヒール】で傷を塞ぐだけだが。


 傷を負っていない人は忙しそうに家の残骸の片付けをしている。


 どうやってペダ村を復興したものか・・。パンを作るとか?


 村人から聞き出したのだけど、【オット】って麦らしいのが村長屋敷に年貢用なのかかなり備蓄されてるそうのでそれで作ればどうなんだろう。


 旨いパンを作れば食料確保と再建用ゴルをゲットできそうだが・・黒パンじゃ元気もでない。


 ゴメス商会によるアーバインの町と王都で店を開いて、パン屋経営でいくとか?


 絵に書いた餅じゃないパンで。


 労働力枠でアーバインの町の外壁修理を引き受けるとか。

 う・・・村復興もあるし無理そうだしな。


 プールやら温泉やらレジャー施設っつってもそうそうできるもんでもないし。


 鉱石を堀出してきて売る。森の中でハントする。迷宮入る。これもすぐ結果でないよな。


 ジョブの神官がほしい。蘇生魔術がほしいな。蘇生魔術が使えればゴルが掛かる分全部浮くんだがなあ。


 なんでもできるようで、なんでもできないのがもどかしい。


 今から神殿に入って修行するか・・・条件を調べてもらうのがいいか。


 いっそ死んでみて蘇生かけてもらうか? 行けそうな気がするが。

 死ぬ? ・・・これは無理だ。


 ペダ村の中でまともに建っている家のほうが少ないくらいだ。ほとんどが焼け落ちているか、破壊されている。ゴブリンどもめ・・・マジ許さん。


 森の中のゴブリンは全滅させる必要があるな。できるかわからんけどさ。


 日本の土建技術があればなあ、速攻で仮説住宅を建築出来るよなあ。


 生き残った村人で建物の建てなおしをするのだろうか。


 これでまたゴルが・・・これも陳情しないといけないような気がする。


 蘇生代に再建費用まとめてもらえないもんだろうか。


 ゴメスさんの家も燃えたそうだ・・・ゴブリンどもめ。考えがまとまらない。村人の治療に大分時間を取られてしまった。濃い容貌の中年男が寄ってくる。 


「ゴメスさんですか、それではそろそろいきましょうか。」


「ええ、よろしくお願いしますよ。ユウタくん。」


 そういや、治療もタダだし【ゲート】もタダ、パンもタダだけど。


 あれ・・・まあいいか、困っている人からゴル取るというのも気が引ける。


 ゴメスさんをPTに加えると【ゲート】で王都まで跳ぶことにした。


「セリア、王都についたら王城まで案内してほしいんだ。頼む」


 俺はまだ王城とか地理に詳しくないし、場所がわからないからなあ。


「了解した、ご主人様」


 ゴメスさんを王都までつれてくるとセリアの案内で移動する。


「ふむ、セリアさんが勇者なのかとおもったがね。ユウタくんはジョブの勇者と魔術士をお持ちなのかな? 【ゲート】の詠唱をしていなかったようだしね」


「あの、なんでわかるんですか?」


「勇者や英雄には特殊能力にPT内の味方と自分の能力強化があるからしいからね。私が詠唱して使うイベントリをすぐ出せるということは・・・村人の間で噂になっている事も本当だということなんだろう。治療する際に【ヒール】で詠唱していないだろう? あまり人に話すと面倒なことに巻き込まれるからね。まあ秘密にしてた方が無難だろうね」


「そうなんですか、忠告ありがとうございます」


 そうなのか。全然気にしていなかった。セリアに案内で王都を歩いて移動すると、王城前でゴメスさんと別れた。


「ユウタくん、ありがとうございます。それではまた」


「ええ、こちらこそ。それじゃ」


 城はでかいうえにエレガントだったまんま中世バイ〇ルンのお城ってかんじで豪華で白亜だ。維持費とかとんでもないことになっていそうである。


 同じ中世風の城でもロン〇ン塔とは違うかんじでいいな。


 ゴメスさんは謁見を受けられるのか。


 受けられる時間までは相当ありそうだしな。


 あぶねえ・・・ゴメスさんと村再建しそうになってた。んー、協力してあげたいが一人じゃなあ。

税の減免とか蘇生の嘆願とかそんなの通るのだろうか。村復興なんか方法考えないとな。まず火事の跡は更地にしてから家を建てなおす。


 ・・・ああいかんゴルがないんだ。とりあえず資金つくるか? 蘇生するにしても家再建にしてもゴルが掛かる。


 また同じこと考えてる。ゲートを使うとアーバインの町に跳んでって冒険者ギルドに移動する。中に入ってみるとかなりの冒険者たちで賑わっているようだ。


「おい・・・アンタもしかし昨日の治癒士か?」


 不意に声をかけられて声の方向を見ると若い冒険者かな。ツンツン頭に赤毛がそりたっている。誰だよ。しらねえのに、声かけてくるんじゃねえよ。どこの何方様だよ。


「いや貴方のことを覚えてないんだが、昨日の戦いで一緒だった冒険者PTさんですか?」


「おうよ。俺はスールってんだ。なんでも俺等のPT助けてくれたんだってな。あんがとよ。まさかゴブリンどもにやられるたあおもわなかったぜ。そんで助けてもらったってのに、お前ら行方不明になったってんで、心配してたんだぜ?」


 あー。離脱したからなあ・・・報奨金は捨てたつもりだった。あのままいるとセリアのことがバレたり色々不味いことなったかもしれなかったからなあ。


「ユウタといいます。スールさんお気になさらずに。いろいろありまして」


「いやあれだろMP切れたとか限界とかどっかで戦ってたんだろ。お前ら生きてりゃ報奨金もらえるようほかの治療してもらった連中も申請してるからよ。ユウタ、お前報酬もらっとけよ」


 ウッ、ここはゴルが欲しい。素直にもらっとくか。


「スールさん、ありがとうございます。ゴルがいろいろ要るので受け取っておきますね」


 3人分で15万ゴルはデカイこれでなんとかなるか? 家一軒てどの程度の価格なのか。


「ユウタよお、他にもなんかあったら言ってくれよな。命の恩人だからよ。なんでも引き受けるぜ。あと俺、今度結婚すんだわ、よければ式に来てくれよな」


 死亡フラグ建築士だ! 間違いねえ。

 スールさんそれまさか戦闘前にいってたんじゃ・・・。それ、死亡フラグだから! 気持ちの良さそうな、兄貴だけど。


 この人にも村復興手伝ってもらいたい。が、出会っていきなりは厳しいかな。しばらく、世間話をして別れた。


 するとどんな安い家でも1万ゴル程度は掛かるとか。ゴブリン共の森の中で本拠地搜索のクエストがでているだとか聞けた。


 カウンターにいき3人分の報酬15万ゴル(9万クーポン有)を受け取る。


 冒険者ギルドを出て騎士団の詰所に向かう。


 賞金首の賞金でも頂きたい。ついでに村のことを相談してみるのもいいな。


 あとゴブリンのこととか。色々と聞いておきたい。


 神官になるとか森の木をガンガン切り倒して村の家再建とか


 パッと使えるいいアイデアないものか。うーん、考えだけなら一杯あるな。


「騎士団詰め所にいくなら・・・ここで待つ事にしたい。ご主人様」


 ? セリア・・・なにか都合がわるいんだろうか。


「わかったよ、セリア」


 どうしたんだろうかセリア。違和感がある。


 騎士団詰所前に立っている若い騎士に盗賊達のキューブを渡してレオくんかアベルさんを呼んでもらえるようにお願いする。しばらくしてレオくんが出てきた。


「こんにちわ、ユウタさん。賞金ですが・・20万ゴルになります。禿鷹盗賊団一味壊滅なのですね。連中はかなり凶悪で人攫いもする奴らなので本来ならば、もっと賞金も上になるのですが。何分出費が重なりまして、騎士団も公爵家も余裕のない状況です。壁の修理に森のゴブリン達の探索の問題。盗賊達も問題なんですが・・・すいません」


 しょうがないよな。外壁修理に冒険者雇うとかとんでもない出費だよな。


「いえ、ありがとうございます、騎士様。たすかります。ところで、レオ様にお願いがあります。王城に嘆願書を申請するため謁見をお願いしたいので口添えをおねがいしたいのです」


「あの、それってどういうことなんですか?」


「実は、ペダ村がゴブリン達の襲撃をうけまして、火事で多くの村人が家を無くしました。税の減免と死者の蘇生をお願いしたいのです。」


「ええと、つまり2つですよね。相当、厳しいとおもいます。そして王家に願いでても、却下されるかと」


 却下ってなんで!


「なんでですか? 王国の村人が死んでるんですよ? 王家の臣民じゃないんですか!」


 しまった顔真っ赤だ。感情的になって、つい声が大きくなった。


「落ち着いてください、ユウタさん。僕も同じ気持ちです、ですが・・国王の耳に入らないのです。どこで具申が止まるのか、謎なのですが・・・誰かが握りつぶしているのか。文官達は巧妙に謁見を通したり、通さなかったりそんな偏向をしてるのでしょう」


 つまりそれって、賄賂を贈れば謁見できてそうじゃない奴はできない。そういうことなんじゃ。


 ・・・ゴメスさん、ゴルないじゃないか。どうするんだ。


「一応ルナ様のお耳には入れておきます。ですが期待なさらないでください。・・・今、ルナ様の立場は危ないのです。苦戦を強いられた事を理由に、貴族や高官達から突き上げをくらっています。軍勢の集結までの時間が勝負だったのですが、本当にギリギリでした。王都の反応の鈍さは、正直出動に妨害があったのでは? と思います。王国の正規軍が1千もきてくれれば、楽勝だったのです。モンスターの多さといいゴブリン達の武装といい。各地の貴族達の援軍もなく本当によく勝てたと思います」


 こんなこと俺に話していいのか? ・・・ルナ様をいじめるとかマジ許さんぞ! 出会ったルナ様の姿は後光すら差していたような気がする。一人で憤慨しているな俺。


「ところで、ユウタさん後ろの方を紹介して欲しいのですが」


「ああ、えーとこちらPT員で鍛冶士のモニカです」


 道具も何もないけどね。アイテムもゲームみたく作成できないようだけどね。


「えっと、ご主人様・・・あのモニカですよろしくおねがいします」


「うーん・・・情報が違うのかな。初めまして、騎士団員のレオ・ベルナードルです。レオとお呼びください。

ユウタさんルナ様とほかの主だった騎士はいま領城にて対策会議中ですので、よろしければ、またおいでくださいね。僕は大歓迎ですし、ルナ様もマークさんや他の方もペダ村の話きっと喜びますよ」


 なんだろう不吉な予感がする。セリアの事が広まっているんだろうか。


 一応、蘇生用のゴルも用意できた。この調子だといくらゴルがあったとしても足りないくらいだけどなんとかなるよな。いざとなれば、この国の賞金首や盗賊を皆殺しにするのも悪くない考えだ。




 ゴメスさんが大丈夫なのかな? とりあえず、王様がいるらしい城のほうにいってみよう。



 キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者 

装備 鉄の剣 チェインアーマー 銅のメット 硬い皮のブーツ 木のバックラー 銅の篭手

邸宅有り  セリア 人狼 モニカ 鍛冶士

スキル テレポート PT編成

特殊能力 なし


冒険者LV24市民36村人33戦士31剣士31弓士29勇者31狩人33魔術士26

商人23薬剤士23騎兵22弓騎兵22格闘士22英雄22治癒士24料理人21魔獣使い21

付与術士15錬金術士15


所持金 83万5千弱ゴル(9万クーポン有)

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