14話 村でごめす! (ユウタ、セリア、モニカ、ゴメス、ルナ、レオ)
顎ひげと南米風な容貌が特徴的な人が話かけてきた。
「おおユウタ君。まさか君が来てくれたのか。ありがとう、あの勇者を連れてきてくれて」
ゴメスさんだ。なんか懐かしいな。けれどよくよく見れば頭の包帯がいたいたしい。服はぼろぼろで体中も傷だらけだ。
3日目の夜中だ。昨日ぶりだというのに何日もあっていないような気がする。
いや、ゴメスさんに会いにきたんじゃないから! そこんとこよろしく!
火事も、あらかた鎮火したようだ。
助けにきたというのが恥ずかしくなってきた。このままセリアを勇者にしとくか。
実際に、それはほとんど嘘じゃない。その活躍は認められていいはずだ。
「セリア、彼女ですか。職業勇者じゃない・・・けど勇者ですよ」
「そうかね。勇者じゃないのかね? なるほど・・まだ勇者ではないということかな。素晴らしい戦士ということか! それにしても、彼女は凄まじい腕だ」
たしかに剣の腕も凄い、胸も凄い。いつか、あの胸に埋もれるハズなんや。
他の奴に渡す気は、絶対にない! 大事なことなんで2度いっとくか?。
「ゴメスさんは、あの輪にははいらないのですか?」
「浮かれてばかりではねえ、私や村長、ロイくんなんかは明日のことを考えうごいているよ。燃えちゃった家、傷ついた村人、死んでしまった村人をどうにかしないといけない。明日の食料もなんとかしないといけないんだ、麦だけでは生きていけないよ。そして、特に死んだ村人の回収は急がないといけないからね。明日にでも、王都にいって神殿で蘇生しないといけないからね。家についた火を消火してくれたのだろう? ありがとう、村人一同代表してお礼を言いたい」
近づいてくるゴメスさん、ハグはいいから! 近寄らない!
「大変ですね。移動はどうされるんですか。また牛車で? 森を抜けるなんてもう自殺行為ですよ」
「ええ・・・そこでなのですが、ユウタくん達におねがいしたいのです。王都までつれていってくれませんか? このまま村人が消滅してしまえば、村は崩壊してしまいます。蘇生のための懇願書を出したいのです」
「その死んだ村人の蘇生をしたいけれども、ゴルはない・・・ってことですか」
「お恥ずかしながら、この村は貧しく農作物で税の代わりを納めているほどでね。ゲート設置のために、魔術士を雇うゴルもないのですよ」
「それでこんなことになったんですか」
「ユウタくん、お願いします。村を救うとおもって手を貸してもらえないでしょうか」
「ゴメスさん。その、死体を運んでいくんですか?」
「ええ、死体は消滅前に私のイベントリにいれて、王都まで運んでいきます。生きているならイベントリにいれることは無理なので傷を手当ができます。この戦いで村人から16人も犠牲者が出てしまいました」
人ってちょっとの怪我でも動けなくなるからな。16人・・・この倍の怪我人がいるんだろうし。
それは、つまり村人で無傷なひとは居ないってことじゃないか。
ゴルがないってことは、もし却下されたらどうなるのか。
人もモンスター達も消滅するとどこにいくんだろう。輪廻転生でもしてるのかな。
「ゴメスさん・・その懇願書が却下された場合どうされるんですか?」
「その場合は・・家族を奴隷商人に売り払うしかないです。この国では借金のために奴隷になるひとが多いのですよ。働けない子供たち少女たちが家族のために奴隷になる。悲しい話です」
人事だ・・・そう人事・・・もう疲れた。帰ろう、これ以上厄介事は無理だ。ワシ死んじゃう。
「その借金は返せるんですか? 返して取り戻せるものなんですか?」
「残念ながら・・・返せる人はほとんどいません。それで、アーティさんもおそらく奴隷になります。お父上は勇敢な方でしたがお亡くなりになりました。悲しいことですよ。アーティさんの所は弟妹に母上がいますから、このままですと男手がなく家族の食い扶持すら稼げません。」
アーティが!? ふー・・・ゴメスさんアンタ策略家だぜ。放って置けないじゃないか。
「それで・・・おいくらなんですか? 」
「蘇生代のことですか? えーと、たしか一人3万ゴルです。頭部が損壊して蘇生が無理な者は16人に入っておりません。懇願書が通らなければ、仮に奴隷となっても足りないかもしれません」
蘇生屋ボロ設けじゃないかボッタクリ商法だろう。これは、どうするべきか。とりあえず手伝おう。
「ゴメスさん、明日迎えに来ますがよろしいですか?」
「おお! ユウタ君ありがとうございます。助かりますよ」
傷だらけの顔で迫るな! 顔が怖いからぁ。愛嬌があるけど、ほんと近すぎるって。
悲しい明日と現実はいらないけど限界だ。二人を連れてかえろう。意識が朦朧としてきた。
「セリア、そろそろ帰ろう」
「あ、ああ済まないご主人様」
そういってセリアの手を取ると、まだ輪に囲まれるセリアをつれだすと適当な村外れの場所で村の位置を記す魔術陣を書いてゲート陣の設定する。これがあれば楽に移動が可能だ。
それからゲートを開くと王都の邸宅まで移動した。
邸宅の中に入ると、二人に寝てもらうベットとは別のベットで爆睡することに。
色々ありすぎた。今盗賊が来たら死ねるだろう。二人のベットに飛び込んだらどうなるのか。
飛び込みますか?
▽
はい いいえ
いや、死ぬから。飛び込んでみろっていうなよ! セリアの美脚をみてそのまま天井の染みか壁の人型だよ!
風呂はどうなかって? まあ・・さめてるよな。朝風呂入ろう。もう動かないぞ。
話声が聞こえるが、よく聞き取れない。聞き耳を立てる。
「セリアさんあのご主人様の夜伽はしなくてもいいんでしょうか」
「そうだな。動けそうにないぞ? ご主人様」
「えっと、ご主人様は夜伽はお嫌いなのでしょうか」
「どうやら、獣ではないらしな。自制心もあるご主人様だ」
「あのあの、それってどういうことなんでしょうか」
「不埒にも襲いかかってきたら、バラバラにして首を飾ってやるつもりだったのだが」
「あのあの、それ死んじゃいますよお」
「そこまではやらないが、両手両足をへし折って外に放置だな。モニカ・・・奴隷だからといってなんでも出来ると思い込み。ご主人様が不埒な真似をしてくるならば、修正してあげるのも奴隷の務めだ。放置しておけば、人として最低最悪のクズが出来上がる」
うおおお涙目だ! もうこれ以上聞いてられない! よかった、ベットに飛び込んでたらどうなったか。寝よう。zzz。
「ご主人様は、セリアさんのフォロー沢山してましたし、かわいそうですよ」
「ん・・・わかっている。か・感謝している。モニカもう寝るぞ!」
「ニコッ。はいセリアさん」
◆
某日某時刻 アーバイン平原 森入口
夜が明ける前に騎士団の勝利は動かないものになっていました。アーバインの町から街道沿いにはゴブリン達の死体で道の脇が埋め尽くされていて。僕達騎士団のメンバーでひたすら追撃を重ねると森の入口までいつの間にか来ています。疲れの見え始めているルナ様に僕は声を掛けました。
「ようやく片付きましたね。ルナ様 」
「お疲れ様、レオ。ゴブリンはほとんどやったと思うけどモンスターが逃げこんだのが痛いわ」
ルナ様が指揮していたおかげですよ。騎馬隊を温存していたので、存分に追撃が出来ました。それにしても相手の数が多すぎて討ち漏らしたモンスターは多かったのが残念です。
「ルナ様しょうがないですよ。モンスターの数が多すぎました。グレーウルフにビッグベア。キラーラピッドやら大量に連れていたのは正直予想外でしたし。伏兵に突撃用、攪乱用に使うつもりだったのでしょう。」
「ルナ様、ゴブリン達に知恵をつけたものが森にいるのかもしれません。それが今回の事態を起こした。実際連携が取れて騎士達は遅れをとりそうになりましたから。そう考えると武装したゴブリンというのも納得できます。」
黒幕かあ。あ、たしかにそんな感じします。知恵持ったゴブリン達は強敵でした。
「ゴブリン達の黒幕が森にいるってことかよ。騎士団総出で森の中掃除でもするか?」
ガイさんまだです気が早すぎですよ。ルナ様もみなさんもお疲れです。
「そうね、外壁の修理、町の治安回復も必要です。今後の事になります。冒険者ギルドと狩人ギルドに依頼を出します」
よかった。みんなの疲労を考えるともう寝たいと思ってますよ。僕はどこまでもルナ様についてきますけど。マークさんが締めの言葉で帰還を促します。
「ルナ様冒険者達が帰還します。よろしいですかな」
終わったしね、お疲れ様冒険者さん達。
「ええそうね。騎士団も帰投しましょう」
お疲れさまですルナ様。勝てて本当によかった。
◆
4日目の朝は目が相当早く覚めた。体は筋肉痛でガタガタだったが・・さすがジジイ。眠りが浅すぎだ。
風呂を沸かしながら朝飯を作る。全自動の文明が懐かしい!
今朝も買い置きのパンに・・・ホワイトシチューポークスの肉入り。・・・野菜で多めに盛りつけ。
そろそろセリアに張り倒されかねないメニューだ、マンネリである。うーん。焼き魚に醤油か!
醤油ね・・・似たものがあればいいが。
池もほしいな。魚でもいれて眺めるか養殖するか。
いやプールか! 水着だよなぁおい。二人の爆乳美少女をプールサイドから鑑賞する。
そしてポロリ。あるよね?
ふー、セリアとモニカの水着姿を考えるとみなぎってきた。風呂はいい湯加減になったな。
二人が起きてくると一緒に飯を取る。
あれ・・・なんか・・忘れているような・・・。
夜・・ベット・・・二人と寝る・・・諦めたけどさ。
はは・・・オワタ、エロないやん。まあ疲れてたけどさ、死にたくないし。
「おはようございますご主人様。昨日はお疲れでしたね!」
ああ、すまないモニカそのおぱーいで寝るはずが・・・ダブルおぱーいで天国いくはずが。
でも、そんな瞳で見つめられたら無理やりなんてできないじゃないか!
「おはようございますご主人様。見事に村を守ったな、ご主人様」
聞きたいことが一杯ある人狼の美少女だ。昨日のあれは・・幻だったのかとおもうくらいだ。
「そうだな、二人のおかげだ。朝はゴメスさんを迎えにいって王城にいくから」
つうか王城ってそんな簡単に入れるのか? 只の村人がアポなしで城に行って入れるとも思えないけれど、ゴメスさんにはツテでもあるんだろうか。
相討ちでゴブリンメイジの放った【サンダー】の電撃を食らって死にかけたのは衝撃的だった。いろんな意味で痺れたし。
二人に朝食を済せたら、朝風呂に入ってもらう。汚れた服に装備も洗濯もせにゃならん。
装備を点検しながら考える。
解決すべきものがいろいろあるんだが・・どれにしようか。
一つ 賞金首の換金 ☚騎士団いそがしそうだよな。
二つ 報奨金 ☚これもらえるのか?
三つ ゴメスさんと王城、村人の治療 ☚☚☚まあ最優先だな。アーティのためだから!
四つ 装備にスキルにあたらしい金策 ☚もし懇願書が却下で蘇生自腹だと、、何もできないな。
五つ 森のゴブリン皆殺し。 ☚王城いったら偵察で森の中探索だな
六つ 家の生活用品服と飯と設備充実 ☚ゴル次第。
七つ 王都の状況調査 ☚時間次第。
八つ アーバインの町の状況調査 ☚時間次第。
九つ セリアとモニカの好感度上げ。 ☚☚全力でやりたいけど無理じゃね・・
一〇 モニカの鍛冶施設開設 ☚我慢かな。
などなど。いったいいつになったらモンスター狩りしたりダンジョン潜るのか!
盗賊たちもここ王都にいるのかとか、アーバインの町の盗賊連中全滅したのかとか気にはなる。
ゴメスさんとこいっとくかな。
キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者
装備 鉄の剣 チェインアーマー 銅のメット 硬い皮のブーツ 木のバックラー 銅の篭手
邸宅有り セリア 人狼 モニカ 鍛冶士
スキル インベントリ ゲート テレポート PT編成
特殊能力 魔術
冒険者LV24市民36村人33戦士31剣士31弓士29勇者31狩人33魔術士26
商人23薬剤士23騎兵22弓騎兵22格闘士22英雄22治癒士24料理人21魔獣使い21
付与術士15錬金術士15
所持金 48万弱ゴル




