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ヘタレの異世界無双   作者: garaha
一章 行き倒れた男
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12話 町だ防衛だ! (ユウタ、セリア、モニカ、ルナ・フォン・エッフェンバッハ、ソル、マーク)

 某日某時刻 町の門防衛地点

 

延々と続く門の攻防は激しさを一層ましていた。


ここを破られると後は市街戦になってしまう。


すでに門とりつかれたのは間違いだった。と思い始めた。


 野戦にて決着をつけるべきだったのか。


 しかし、こちらの兵力は劣っていて入念な下調べも準備もできていなかった。


 さらに後手に回る展開ばかりが続いている。


 軍事教本通りの対応はまずかったのか。


 戦力の集中をまつ籠城。


 多数を少数で撃破する。


 たしかに素晴らしい。だが、ヒロイックな考えは勝利を呼び込まない。


 肝心なのは、闘志と冷静な判断力そして忍耐力だ。


 だが、それすら許さない敵の準備のよさ。


 思わずなげてしまいそうな局面である。


 敵は確実に、戦力を統一化し、打撃をあたえてきている。


 こちらは力量で上回っているから、突破されずにすんでいるだけだ。


 騎士達は強い。だが、倒しても倒してもゴブリンクレリックが邪魔をする。


 連中はサモンして倒れたゴブリン達を回復させてくる。


 こちらも倒されないが。


 きりがないとはこのことだろう。敵のゴブリンクレリックを倒すか。


 狙撃する必要がある。


 眉間にシワができそうだ。


「敵のゴブリンクレリックを優先して狙撃しましょう。」


 敵の回復を阻む必要がある。


 前にでてきたクレリックとメイジを倒す。地道だがこれしかない。


 外壁上は主導権を握る戦いでもある。


 メイジを温存して上を取る。ゴブリンは無能と思い込みが激しいかった。


 外壁上に乗り込んでくるのもまた予想外だった。


 外壁の上から攻撃も狙撃もできなくなったからだ。


 ゴブリン連中がサモンで送り込んでくるオーガは強敵だ。


 突入を受けたときのために騎兵を用意してあるが総力戦となればむしろバリケードか。


 遠距離をさけてゲリラ戦でたおす。1個の強さで倒す。


 既に王都にも連絡はつけてある。


 ほどなくして援軍はくるはずです。


 我々だけで倒せなければ、無能者の烙印をおされるかもしれない。


 だが、市民の犠牲者をだす、それだけはしたくない。


 なんのための騎士なのか。騎士道なのか。


 領民を守るそのための税だ。そのための領主と騎士だ。


 消耗戦にて朝まで粘るか。ソル兄さまの領城兵も応援に呼ぶ必要があります。


 ゴブリン達の背後に回りこんでいるはずの冒険者達、彼らはやってくれるでしょうか。


 むしろ防衛は彼らで、われわれが騎兵弓騎兵のみで遊撃するべきだったかどちらが良かったかわかりません。


 テレポートの利便性だけを見てと兵力の運用だけを見積もっていなかったか。


 こちら側には油断があった。不備があった。無知だった。


 なんという無能。周辺の村町にゴブリンが襲撃をかける。


 焦り、これが判断を狂わせたか。手札はもうつきた。


 もし・・・もし鬼札があれば。あの子がいてくれれば。


 いけない考えだ。


 勝っても負けても、軍師の職も返上するしかない。

 

「ルナ様!敵の魔術にて外壁がやぶられたようです!お下がりください」


「! 外壁を土嚢で塞ぎましょう。突入するゴブリンの迎撃に予備隊を回します」


「しかし、交代役予備の兵がいなくなるぜ。ルナ」


「ええ・・ソル兄さまの兵をお借りします。このまま夜をしのいで夜明けとともに殲滅よ」


「それまで持たせるか。私は上を援護しにいこう」


「マーク卿外壁を頼みます。夜明けまで持たせれば確実に勝てます。既に王都からの援軍は徐々ではありますが、増えてきていますから」


「苦戦しているようだね。ルナ。 援軍にきたよ」


「これは、ソル兄さま。ありがとうございます」


「しかしこれでは、増税やむなしだね。租税を安くしてみなの負担をやわらげる。本当に残念だよ。ああ、父上は今回の出費に納得してくれた。ルナのお願いには勝てないね」


「兄様、ありがとうございます。ですが・・この戦い・・一筋縄ではいかないようです」


「ゴブリン達についての報告は聞いているよ、武装したゴブリンたち、その連携、作戦。ここで、敗れるわけにはいかないね。勝とうルナ! 僕も部下も出るよ」


「! いけません! 激励だけにしてください。万一にも戦死などされたら、私的な感情を抜きにしてみな潰走してしまいます。わたしも立っていられません。その役目は私達が引き受けます。お願いします」


「まいったな。わかった。でも必ず勝とう」


「お2人のお話中、申し訳ございません。味方優勢。押し込み始まました。敵ゴブリン達大混乱しております」


「チャンスね。私たちもでます。ゴブリン達を駆逐しましょう」


 見れば門の敵ゴブリン達はたしかに恐慌をきたしている。


 一体何がおきているのか。門の外では凄まじい音がしている。


 爆音のオンパレードと咆哮、ゴブリン達の絶叫がこだまする。


 騎士達と従者が奮戦していて、味方は押しているようだ。


 後背を冒険者たちがついてくれたか。


 外壁の上は抑えつつある。マーク卿達は外壁上のゴブリン共を制圧寸前のようだ。


 門から追い払って騎兵隊で追撃用意だ。


「追撃の用意を敵がくずれ門から追い払えたら、次は追撃にうつります。」


 ガイ、アベル、レオの騎士PTが門のゴブリン達を次々切り伏せていく。


 ゴブリンクレリックがやられたのか。回復もないようだ。


 一気に門を制圧する。


 そして、門をくぐって町の外を見てわかった。


 あの音がなんだったのか。何が起きていたのか。


 逃げ散るゴブリン達。


「ルナ様、騎兵隊に追撃のご命令を。準備は出来ております」


「ええ、追撃を森までで深入りは避けるようにお願いします・・・でもこれは」


 まさかあの子が。


「凄まじいです。明かりをつけた冒険者達が近づいているようです。彼らの魔術でしょうか」


 そうじゃない・・この跡はまちがいなく。


「こりゃすごいな、報酬も弾まないとか? ルナお嬢」


 それは問題じゃない・・・


「個人でやったとしたら、最上級魔術でしょう。もしくは、戦闘系スキルとすれば・・【メテオドライブ】、【ファイナルインパクト】の連射。それはさすがにありえるのか疑わしいのですが。奥義使用もありえますよね。興味深いです。我々も精進が足りないということですね」


 スキル?いえ違うこれは。


 あの子が来ていたのだ。銀狼の剣。銀色に輝く流星。


 沢山の言葉がおもいうかぶけれど。


 人は彼女を化け物だ、というけれどそんなことはない。


 ちょっと真面目すぎて、不器用で優しい彼女を取り戻さないといけない。


 あの手取るのは私だ。あの子が側に居るべきは私の横だ。ほかの誰でもない。


 居なくなったと聞いたときには思わず、気絶してまった。


 一体なにが。どうして。そうなったのと。聞かなければならない。


 もう戦いのことより明日からの搜索こそが私の心を占める。


 早くこのいまいましいゴブリンどもをぶちころがし、搜索しなければ。


 本当にいまいましい。







 異世界も3日目夜だ。ふー、邸宅に帰ると一息ついてまた風呂を沸かす用意をした。


 魔力の回復をするためにMPPOTを飲むとクソまずかった。


 2人に着替えをしてもらうと俺は台所に移動する。。


 氷を削って手動かき氷をつくって、3人分作り出す。


 原始的な道具は買ってきてあるので量もそれなりだ。


 2人が上の階から降りてくると座ってもらう。餡蜜とかイチゴなのとかないからまだ!


 妙な感じだったが食べてくれるようだ。


 ふと悪寒がするなぜだろう。カキ氷のせいではないような。


 ゴブリン・・・襲撃・・森・・何か忘れている。


 ああそうだ、ゴメスさん! いや違う。森向こうの村だ。


 大丈夫だろうか。襲われている可能性は・・・ある。


 様子を見にいくべきだろうか。


 冒険者、魔術士がいなければ援軍もこないわけで。


 アーティ・・・彼女の事を思い出すとジクジクと胸が痛みだした。


 うーん、やめとくか? いーやそれはない。


 疲れている。それも言い訳だ。


 この状況でルナ様達が援軍を送っている可能性は何の位あるのだろうか。


 大丈夫なのか? 間に合うのか? 間に合わなかったら残酷な現場に向き合うことになる。


 うーん・・・2人がいっしょに来てくれなければ俺ソロになる。


 もし数が多すぎて、手に負えないとまたセリアに負担かけさせることになる。


 主人のプライドにかけて変身させないようにしないといけない。


 守るどころか守られたわけで。


 弓か・・・只の弓なんだよな。ソロなら弓でいいが。


 弓でかたずけてしまいたい気もする。


 ゲリラ戦で行けそうな気もするが。


 二人が付いてくるなら、接近戦でハルバード、鉄の剣かな。


 攪乱して混乱させる。うーん幻術がほしい。睡眠系でもいいんだが。


 単体のスリープじゃなあ・・・範囲系のそれがほしい。


 残念なことに調べてもらった中になかった。


 集団を相手にしたときの対応力というのだろうか。


 ゴメスさん・・・村長・・・いてもたってもいられなくなってきた。

 

 なるようになれだな。


 用意をしよう。といっても攪乱用の手作り道具を作っている暇はない。


 一人で考えこんでいると視線を感じる。ふと見ると二人ともこっちをじっと見ている。


「どこにいく気だ? ご主人様。」


「いや、ちょっとペダ村まで・・・」


「ならばついていこう。まさか置いていく気だったのか?ご主人様」


 なんという勘の良さもうよまれてるよ!


 まさか読心術か!?


「あのーご主人様ひどいです」


 おお、こっちまで・・・行く気だ。しょうがないので懸念を二人に説明する。


 村がゴブリンに襲われている可能性。村に世話になったと。

 

 ゴメスさんに会いにって訳じゃないから!違うんだからね!


 襲われてないならないでいい。急ごう。

 

 村にはゲートでいけないので。


 アーバインの町から森の中を連続テレポートしていくしかない。


 MP回復できていないまま戦う羽目になるかもしれないな。


 冒険者ギルドまでゲートで飛ぶとそのまま森の中の道を連続テレポートして跳んでいく。


「セリア、途中でゴブリンがいたときは教えてほしい。


 村まではスルーしたい。MP回復薬がぶのみは間違いないから。


 これは、ゴブリン達がいても戦えるのか? 


「・・・」


 セリアとモニカを突っ込ませ後ろから弓で援護・・・うーん。


 モニカが危ないよな。


 森の中ではゴブリン達とあわなかった。

 

 ルナ様達が全滅に追い込んだということか?


 街道をテレポートして跳ぶ。ゴブリン達は見えない。


 遠くから村の方角に赤々と燃える点が。間に合わなかったのか。


 村が燃えている。接近して様子をみると入口から押されて中で戦っているようだ。


 中が燃えているということは・・・火攻めにあっているわけか。


 ホブゴブリン達がメインで押されているようだ。


 最悪だ。入口に立つ見張り役のゴブを弓でヘッドショットする。


 数は20もいないが、ホブゴブリンだけに押されまくりってことか。


「今回は、矢を防ぐ【ウィンドウォール】を相手前に出す。そのまま【アースウォール】に切り替えて相手の陣形を切り崩してから、乱戦に持ち込んで一気に決める。あとは力押しだ、2人ともそのつもりでいてほしい。セリアとモニカはペアで行動するようにしてくれ。村人を守ろう!」


 俺は3人にバフをかけ【ウィンドウォール】をゴブリン達の前に出すと走り出した。


「了解だ、ご主人様」


「私も頑張ります!」


 時間差で【アースウォール】に切り替えて勝負だ。


 なんとかなると思いたい。


 【ファイア】連射無理ぽいよな。村の中が火事だよ!


 パチパチと音を立てる炎が猛烈な勢いを上げている。メラメラと家が燃えているわけで熱い。


 ゴブリンどもめバンバン火つけやがって! マジ許さん!




 ゴメスさん守りにきたんじゃないからね!




キューブステータス サナダ・ユウタ 16才 冒険者 

装備 鉄の剣 チェインアーマー 銅のメット 硬い皮のブーツ 木のバックラー 銅の篭手

邸宅有り  セリア 人狼 モニカ 鍛冶士

スキル テレポート PT編成

特殊能力 なし


冒険者LV21市民33村人30戦士28剣士28弓士26勇者28狩人30魔術士23

商人20薬剤士20騎兵18弓騎兵18格闘士18英雄18治癒士20料理人17魔獣使い18

付与術士10錬金術士10


所持金 48万弱ゴル


閲覧ありがとうございます。

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