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人物紹介②

☆ザクセン・クリィパイプ☆


 騎士として将来を嘱望されている人物。

 また騎士団長として活躍し、准貴族となった父が誇りであり、また彼の後継者と目されていることに強い誇りを持っている。

 ベテルギウスに対する強い忠臣を持ち、ザクセンやシャリクには篤い友情を持ち、ロゼには真実の愛を感じていた(なお、相手が同じ様な感情を抱いているとは限らない)。


 彼は作中の舞踏会でクリスティーナを詰っているように、これまでもずっと彼女と顔を合わせる度に、似たような誹謗を繰り返していた。

 しかし、それこそが友やロゼやベテルギウス様のためになると信じて疑わなかった。本当に愚かな男である。


 傭兵として活躍していた通り、剣の確かな実力を持っていた。しかし彼には謙虚さがなく、大事な人(ロゼやベテルギウスや友人)以外は軽んじても構わないという傲慢な性格の持ち主であったため、それが仇となり、最終的に悲劇を迎えることとなった。


 彼が、傭兵業を続けていく内に、王都から一緒に来たメンバー以外とも、しっかりとした人間関係を築き、その過程で対人のコミュニケーションを学べていたら悲劇は回避出来ていたはずであった。


 それでも、彼が長きに渡ってベテルギウス様とシャリクとブライツの生活の面倒を一人でみてきたのは、彼の持つ嘘偽りのなき優しさであった。




☆ベテルギウス・レオ・フォン・ユーリス☆


 この国の王太子。美男子で、スタイルも良く、憧れの的であった。けれどそれも過去の話。

 彼がロゼと近付き、べたべたとするにつれて、良識のある人達は彼らの存在を一歩引いて見ていた。それに加えて、ロゼが複数人の婚約者持ちと仲を深めることで、遠巻きに見てた者達の中でも彼らを見限る者も少なくなかった。


 タイトルや作中にある【真実の愛】というフレーズは、市井(しせい)や貴族社会問わず流行っていて、どこかで聞きかじったベテルギウス様はそのフレーズが琴線に触れたのか、クリスティーナに会う度に、如何に真実の愛が尊いものかを説き、さらには「貴様と私との間に真実の愛は存在しない」と締めくくることで、当てこすっていた。


 ベテルギウスはルックスのみならず、勉学にも長けていたが、ただそれだけの人間であった。だからこそ、勉学が出来るという自身のアイデンティティを揺さぶるほどに優秀なクリスティーナのことが気に入らなかった。そんなこんなで悶々としているところにロゼがするりと入り込み、このような結末となった。


 要するにベテルギウスは器が小さく、クソ判断力の持ち主であった。さらにいうと、辺境にいたときに下した最終的な判断を鑑みると、彼の言っていた【真実の愛】とやらが本当にあったのかは……お察しである。




☆ロゼ・ザビー・ド・アムステルダム☆


 元々平民生まれの平民育ちの少女。

 アムステルダム男爵家当主の火遊びによって生まれ、育てられた。貴族家に拾われるまでは、幼いながらもずっと働いていた。


 平民時代は貧しい生活を送り、空腹の辛さも骨身にしみて知っており、二度とあのような生活に戻りたくないという強い意志があった。その意志が徐々に肥大化し、クリスティーナへの嫉妬とが結びつき、ベテルギウス様を横取りすることを決めた。


 また彼女も、クリスティーナの悲しげな顔を見ることに暗い喜びを感じていた。それと同時に自身のプライドが満たされる感覚をも覚えており、クリスティーナを大衆の面前で婚約破棄をさせ、冤罪をこれでもかとなすりつけて貶めるという、行き着くところまで行くこととなった。


 辺境に辿り着いたあとは、彼らに誠実に対処し、縁を切っていれば悲劇は回避も出来たろうし、無事に貴族家に嫁ぐことができたはずであった。

 彼女は幼少期から仕事をしているので怠惰というよりは勤勉な性格であった。仕事には真摯に取り組み、とりわけ食堂での接客態度は素晴らしいものであった。


 それだけに最後の結末は、悲しいものであった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] わかりやすい説明でした、、どいつもコイツも残念なことに変わりはないけど、イイねって、成る程! ロゼちゃんは残念! 因果応報逃げられず? [気になる点] ロゼちゃんの真実の恋人って、ホント…
[一言] ロゼの人物像は良く出来るなと思います。 苦労して仕事がよく出来る人は人格的にも素晴らしいと思いがちだけど、実はそうでない事が多い。 人間、苦労知らずでも苦労し過ぎても性格が歪みやすいので。 …
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