ep.10 侵入、牢獄、発見
前回のあらすじ、謎の男マキアに連れ去られたマナはマキアの計画を探るが気絶し過去の記憶を夢に見る。
その一方でマキアはマナを魔導兵器へと繋ぎ、彼女の抑えつけてきた負の感情に残留思念を使い新たな人格であるパンドラが目覚めた。
俺たちは王の謁見という嘘を吐き、城の中に入ることができた。城の中は意外に複雑になっていて、ここからマナさんを探すとなるとかなり時間がかかる。
ソウタ「お手洗いは何処にありますか?」
兵士「お手洗いですか?右の通路を進んだ先にあります。更にその奥は牢獄になっているので、近づかないように。」
ソウタ「ありがとうございます。」
事情知っている兵士さんに教えてもらい、俺は行動を開始した。
まぁ、まずトイレいきたかったのは本心だし、トイレ行くか。
トイレに入っていると、廊下から声が聞こえる。
「俺もうこんなの耐えられねぇよ、最近王は変わったし城内でたまに変な奴と会うし。」
「変なやつ?ああ、神父みたいな人だろ。胡散臭い感じムンムンだが、話はわかるし。」
「その神父だよ、この前王が部屋に入って行ったと思ったら、そこからそいつが出てきたんだよ!」
「見間違いじゃねぇの?」
「見間違いかなあ?最近疲れてるし、今日は早めに寝るか。」
王と神父がねぇ、頭の片隅にでも覚えておこう。
トイレから出て兵士さんが言っていた牢獄の方に行ってみるか。
牢獄に向かう道中の廊下で神父らしき男と会う。
マキア「なぜお前らが!………すいません、勘違いをしてしまいました。お客人でしたか、申し訳ない。」
ソウタ「いいえ、こちらこそ。」
やべぇ雰囲気の人来た!とりあえずこの場は会釈だけして牢獄に向かおう。
牢獄には囚人らしき囚人はいなかったが、やけに新目の牢屋が一つあった、他のと違い特別待遇でもされているのだろうか。
???「誰かいるのか?」
ソウタ「何ですか、おじさん。俺は外に出しませんよ、何ならここの従業員でもないし。」
???「それはわかっておる、第一にかな牢屋は開かん。それよりもお前、名前は何という?」
ソウタ「海風槍太ですけど。」
???「お前だったのか、手紙で話だけは聞いていたが…」
ソウタ「で、何なんですか?名前なんか聞いて。」
???「マナ・オーシャルは知ってるか?」
ソウタ「マナさn……いや、この口のお姫様でしょ。知ってますよ。」
???「やはり、お前だったか。私は国王トリトス・オーシャル、マナの父親だ。」
ソウタ「嘘ですよね?」
トリトス「嘘ではない!これを見たまえ!武器召喚。」
そう言うとトリトスは槍を取り出した。
ソウタ「これは?」
トリトス「この国代々受け継がれてきた、国を治める者が扱える槍、トリシューラだ。そして一時的にお前に王位を継承しこれを託す。」
ソウタ「この槍は……」
以前夢に出てきた影と同じ雰囲気を感じる。
トリトス「その槍には一時的だが、あらゆるモノを破壊する力がある。それでマナを救ってくれ……!」
ソウタ「マナさんの居場所は。」
トリトス「地下1階の研究室にいるはずだ。」
ソウタ「疑ってすいませんでした。マナさんを必ず取り戻します!」
まさかとは思ったが、王様が牢屋に捕らえられているとは、となるとトイレで聞いた話は本当だったみたいだな。
となると廊下であったやつは偽の王ってことか。さっき会ったから今は師匠と話をしているはず、今なら研究室に行けるかも。
ソウタが一人で行動する少し前。
ドゴーン!!と研究室内で爆発が起こる。
パンドラ「いい感じだ、久しぶりに外に出てこれだ。魔導兵器ってのも悪かねぇなアハハハハ!」
マキア「そうですね、貴方の力非常に素晴らしい。魔導同調によって極限にまで高められた威力の下位魔法を適性属性で打ってこの火力。これなら簡単に壊せそうです。」
パンドラ「戻ってたのか。まあいい、早く暴れたいぜ。」
マキア「まだ慌てないでくださいマキア殿、来客に火の大魔術師オルキスがいます。下手に貴方が動いたら事態が悪化、私たちの存在が表向きになってしまいます。彼女との戦闘はなるべく避けるよう、彼女の実力はお分かりでしょう。」
パンドラ「わかってるさ、あいつは強い。あいつが本気を出せば俺らは簡単に灰になっちまう。」
マキア「私は来客の対応に行ってくるのでくれぐれも、勝手に行動しないでくださいね。」
マナさん捜索から10分ほど経過して、俺はいまだに研究室を探していた。本物の王様を発見し、オルキスに連絡をして引き続きマナを探す、だがオーシャル城は意外に複雑な形になっていて、絶賛迷子状態である。
【メール】オルキス
ソウタ(牢屋で本物の王様を発見しました。今師匠が話しているのは、偽物です。)
オルキス(わかった、私は頑張って時間を稼ぐから。その間にマナを探してくれ。)
ソウタ(了解です。)
メールを打ち込み終わり、再び研究室を目指す。
廊下を調べていると、壁の隙間から煙が出て扉の輪郭が浮かび上がっていた。火事のように燃えている訳ではなさそうだが、明らかに怪しい。
扉?に恐る恐る触れると、みしみしと音を立てながら扉が開き、下へと階段が続いていた。
これが研究室か?わからないが、隠し扉みたいにはなってたし、多分ここだよな。
階段を降り、先に進んでいく。
近代的な装置が多く見られる。ここが研究室で間違いなかった。
研究室の奥にさらに部屋が合った、そこから大量の魔力が素人でもわかるくらい漏れ出ている。
俺が部屋の扉を開けるとそこには。
変貌したマナさんが立っていた。
次回ep.11 暴走、パンドラ、必殺技




