余命1年と言われたのに1ヵ月で逝ってしまった祖父の話
先日、祖父が亡くなりました。1ヵ月前に入院した時は先生に「あと1年持つかどうか」と言われたのですが、その時はまさか1ヵ月で逝ってしまうとは夢にも思いませんでした。
とはいえ衰弱していっているのは目に見えて分かっていたので、入院して半月が過ぎた頃にはいつ祖父が死ぬか分からないという状況でした。なので心の準備も出来ていた私は泣かないつもりでした。
でも泣いてしまいました。予想外のことが起きたからです。たぬきというあだ名がつけられるほど太っていた祖父は、死ぬ時には痩せ細っていました。身体中が痛いとのことで、動けなくなっていました。
しかし、祖父は死の間際に最後の力を振り絞り、手を動かしてみせました。祖父はまず私の父を指さしました。次にその弟、私の叔父です。そして最後にゆっくり祖母を指さしました。
指をさし終えると父と叔父の方に顔を向け、手を合わせました。その後すぐに祖父は亡くなりました。身体中が痛かったはずなのに、最期は安らかな顔で逝きました。
祖父の最後の一連の動作が何だったのか、私達ははっきりと理解しました。息子達に自分の妻を頼むぞと言ったんです。言ってはいませんが、分かりました。
奇跡だと思いました。身体が動かせないと聞いていたのに、動いたのですから。身体の激痛より想いが勝ったのでしょうか。理由は分かりませんが、奇跡だったとみんなは言っていました。
奇跡とは起きるものではなく、起こすものなんだなと思いました。
人の死をネタにするとは不謹慎だ、というお叱りを受けるかもしれませんが、私は死をネタにしたというより「うちのじいちゃんすげーだろ」的な話を書いただけなので不謹慎とは思いません。
祖父はまだ60代と若かったので、父はとても悲しんでいました。ですが、悲しみよりも後悔のほうが強いとも言っていました。
もっといろんなところに連れて行ってあげたかった。もっといろんなものを一緒に食べたかった。会社なんて休んで毎日一緒にいてあげればよかった。挙げだしたらキリがないですよね。私も悔いのないように親孝行をしたいと思います。




