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斜陽世界《アフターグロー》に終止符を  作者: 抹茶
聖都セントメリア編
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★十話 聖都セントメリア

「兄貴と会ったのか」


 兵馬は駅で出会った男、クロードの事をリュイスへと伝えた。

 しかし返ってきた反応はそっけなく、視線を逸らしてたった一言。

 

「元気だったなら、それでいいさ」 


 浮かべた表情は曖昧に含みがあり、いつものガサツなリュイスとは印象を大きく違えている。

 クロードの態度も無味乾燥だった。やはり、兄弟の関係は微妙なのかもしれない。


「伝えたからな」


 そうとだけ言い、兵馬はクロードについての話題を打ち切った。




 ……夜を越え、朝を迎え。

 

 日が昇り、春の朝方の寒気が払われて行く頃、兵馬たちを乗せた軍用列車は広大な平野を走り抜け、目的地の目前へと迫っている。


 聖都セントメリア。

 ユーライヤ教皇国の東部に位置する首都であり、現国主である教皇エフライン14世の座する都。


 平野に沿って広域に築かれている。

 宮殿を中心に放射状に都市が広がっていて、その白を基調とした街並みは聖都の名に相応しく美しい。


「うわ、綺麗」


 車窓から外を眺めて詩乃がぽつり。

 あまり感嘆などを漏らさない彼女が思わず賛辞を口にするほどに壮麗な街並みだ。


 国教はユーライヤ正教。

 国主である教皇を現人神と崇める宗教であり、それに従い街の随所には歴代の教皇の彫像が並べられている。


 線路は街の中へ。高架下、車窓から見える風景は緑生い茂る湖畔公園、経た歳月を感じさせる古劇場、高所に時を刻む時計塔。

 観光名所は数あれど、とりわけ目立つのは高峻(こうしゅん)にして厳威たる大聖堂。


 多くの人々が昼夜、礼拝のために出入りしていて、その重要性は一目に明らかだ。


 ただ、宗教ばかりが前面に出た堅苦しい街というわけでもない。


 前述の大聖堂の門戸は観光客のためにも開かれているし、そこから繋がる目抜き通りには数多くの店が軒を並べていて、土産物屋の並びからブティックや飲食店へ、映画館やレンタルを兼ねた大型の書店、さらにはプロスポーツの試合が催される大競技場も見える。


 長い歴史を重ねてきた古都ながらに近代化もされていて、大都市にも求められる娯楽などもしっかりと備えているのだ。


「どうだ? 素晴らしい都だろう!」


 都市の規模に呆気に取られている詩乃やプリムラへ、アルメルはやたらに胸を張って自慢気だ。


 揚々な上官の様子にリュイスたち三人は苦笑し、列車は甲高いブレーキ音を響かせて都市中枢の駅へと滑り込み……


 そんな都市の玄関口となる駅からは死角、スラムめいた貧民街も存在している。

 人口の多い都市であれば往々、富の裏に貧しさも潜むものだ。

 施設から民家に至るまでの白麗な街並みから一転、貧民街には薄茶けた木造建築ばかりがひしめいている。

 舗装(ほそう)されていない地面に風が吹いて舞う砂埃、住民たちの衣服などは一様にみすぼらしく、低所得者たちやワケありの人々ばかりが集っていて。

 しかし、活気には満ちている。


 最も人が集うのは安酒場。低質なアルコールを安価で提供している。

 酔えればなんでもいいとばかり、一杯いくらの小銭を手に手に、貧民街の荒くれ者たちが集い騒ぐ。

 軋むボロ床を作業靴が踏み鳴らし、朝から晩まで賑わいが途切れることはない。


 そんな店の裏手で唐突な爆発!!!

 ボロ酒場の壁が吹き飛ぶ!!!


 木っ端微塵になった壁、もうもうと立ち込める土煙。その中から一人の少年が哄笑しながら飛び出し、疾駆!


「あっははははは!!! やってやったぜえええ!!!」


 年は二桁に届くか届かないか、しなやかな質感の髪と張りのある肌はまだ幼さを残している。年少ながらに目鼻が通り、気品のある顔立ちだ。だが笑い声はスラムに似つかわしく下品!

 少年の背後からは、大人たちの怒鳴り声が響く。


「カミロォォォ!!!」


 カミロ、それが少年の名前だ。酒場の爆発は彼の悪戯!

 迷惑極まりない。が、一応、一応ではあるが、人を怪我させないように気は配っている。


「やぁぁぁっぱ、俺って天才じゃん!!!」


 貧民街育ちのカミロは賢い少年だ。

 今しがたの爆発も、酒場の裏から忍び込んでアルコールや諸々をちょちょいと混ぜて爆薬を作り、ズドン!。


 何故そんなことをしたのか? 腹いせだ。数日前、酒場の店主に些細な事で怒鳴られたのを根に持っていたのだ。


「なんだ?」 「爆発?」 「テロか?」 「いや、カミロだ」 「なんだカミロか」 「またカミロね」


 少年は路地を駆け抜けていく。大人たちの怒りと苦笑を意に介さず、爆笑しながら走っていく。


(この街は俺の庭さ!)


 するり、猫しか通らないような細道へと姿を(くら)ます。

 小柄なカミロが身を横向けて抜けるのにやっとの隙間。であれば当然、大人が入ってこられる場所ではない。


 端的に言えば悪ガキだ。やたらに回る知恵で、腹の立つ相手がいれば相手が大人だろうと発破をぶちかます!

 だが迷惑をかけるだけではない。困り事を相談されれば自前の知恵と発明品で解決してみせる。


 そんな調子で大人から子供まで、貧民街の住人でカミロを知らない者はいない。


 傍若無人、才気煥発。貧民街の名物少年。

 そんなカミロは追っ手を撒き、高台にあぐらをかいてスラムを睥睨(へいげい)する。


「俺は貧民街の王様だぜ! いや、王子様か? あはははは!!!」


 バカ丸出しで高笑いを上げる少年、後方、忍び寄る足音。

 真上から縦に一閃! 少年の頭へゴツンと拳骨が振り下ろされた。


「うぎゃっ! 痛い!」


 ベージュ色の髪の下にこぶが出来るほどの拳骨に、カミロは怒りも露わに振り向く。

 そこにはくたびれた顔の青年が、怒気含みの顔で立っていた。


 間髪入れず、拳骨がもう一発!


 痛い! と二度目の悲鳴を上げ、そしてカミロは抗議を試みる。


「なァにすんだよ! シャルル!」


“シャルル”と呼ばれた青年からはアルコールの臭気が匂い立つ。どうやら、先の爆発が起きた酒場の店内にいたらしい。


「俺の酒を台無しにした罰だ」


 瞳は揺れて、焦点は若干虚ろ。時刻は真昼なのだが、それなりの量を飲んでいるようだ。

 顔には今ひとつ生気がない。が、貧民街の住民には似合わず身なりが良い。そんなシャルルに首根っこを掴まれ、カミロは強引に引きずられていく。


「放せよー」

「いいやダメだね。じいさまからお説教だ。あと俺の酒代を返せ」


 ゲンコツがもう一発。

「くっそ、くっそ!」と悔しげに喚く少年。ズルズルと引きずられ、辿り着いた先はカミロの自宅だ。


 軋み。立て付けの悪い扉を開け、「ただいま」とシャルルが言う。

 そう、カミロ少年の家は、青年シャルルの家でもある。

 

 元々、シャルルは祖父との二人暮らしだ。そこに祖父が孤児のカミロを引き取ってきて、以来育てている。

 二人に血の繋がりはないが、兄弟のように育ってきた。


 そんな家の奥から、ゆっくりと祖父が現れた。


「お帰り、二人とも」


 祖父の名はゲオルグ。

 物腰は柔らかく、背筋は伸びて矍鑠(かくしゃく)と。雑然としたスラム街には不似合いな、高い知性を感じさせる双眸だ。

 耳聡い。シャルルが報告するまでもなく、カミロが引き起こした爆発騒ぎの始終を把握している。


 手にしていた分厚い書物をおもむろに掲げ、カミロへと一発!


「痛いっ!!」

「元気すぎるのも困り物だな」


 そう言って柔に微笑む。その顔には深い愛情が現れていて、しかしこれから理を説こうという厳しさも見える。

 まずは店と近隣へと謝罪回り。そしてカミロを正座させ、延々理詰めの説教を浴びせるのがお決まりのコースだ。


 そこまで付き合う義理は俺にはないねと、シャルルは退散を試みる。


「シャルル」

「っと。なんだい? じいさま」


 呼び止められて身を硬くする。昼間からの飲酒について叱られるかと思ったのだ。

 だが用は別件、ゲオルグは一通の手紙を差し出してきた。


「宮廷からのお呼びだ。行ってきなさい」

「……はぁ、仕事か」


 シャルルは手紙を流し読み、ひょいと放り投げる。そして一度自室へと戻り、戻ったその手はさも高価そうな黒箱を提げている。

 それは父の形見のバイオリンケース。彼は教皇に仕える宮廷音楽家なのだ。


「こんな酒浸りが宮廷音楽家なー。教皇の格が知れるぜ!」


 現人神へと恐れ知らずの悪態を吐くカミロへ、シャルルは神罰代行とばかりに痛烈なデコピンを一発。

 祖父から酔い覚ましの薬を受け取り、「行ってきます」と告げて家を出た。


 扉を出ればゴミゴミとした街。木造の家屋はほとんどが傷んでいて、いつ歩いてもどこかが壊れ、どこかからか補修の金槌の音が響いている。

 シャルルは宮廷音楽家、金はある。だが、敢えて貧民街に暮らしている。


 それはゲオルグの方針であり、シャルルは祖父を敬愛しているので意を唱えたことはない。


(文句はないよ。上流の暮らしよりも気が楽だ)


 前方に聳える王宮を見上げる。

 神威を誇示するかのような絢爛(けんらん)な宮殿。日頃から出入りする身ながら、シャルルはあの場が好きになれない。

 いや、頻繁に出入りしているからこそだろう。裏側に潜む悪意、策謀、それを知ってしまえば、白宮も伏魔殿(ふくまでん)にしか見えなくなる。

 酒気を押し出すように、長く長く溜息を吐き。


「ま、軽く弾いて帰るさ」


 小さく、呟きを春風に溶かした。




----------




「シャングリラについて、本当に何も知らないのか?」

「知らない」

「本当に、本当にか?」

「知りませんって」


 半目、アルメルの瞳が詩乃を見据える。

 ジトリとした視線。疑心に尖る目は嘘は許さないぞとばかりに睨みを利かせていて、対して詩乃は気のない返事。


 ここは王宮、六聖(ベネデッタ)、アルメルの執務室。

 詩乃が暗殺者に狙われていたというアイネの証言を受け、直々の取り調べが行われているのだ。


 聖都に到着するなり連行され、半日にも及ぶ聞き取りが続いている。

 だが、いくら聞かれたって何も知らない。答えようがない。


「むむ、強情な奴め」

「だ、か、ら、本当に知らないんだってば……」


 しつこい。

 

 詩乃は目の前の六聖にうんざりとしていた。

 何と言うべきかこの女性騎士、何につけても始終きびきびとやる気に満ち溢れているのだ。

 基本テンションは低め、生き方がダウナー系の詩乃にしてみれば、このタイプと一緒にいるとどうにも疲れる。


 手錠が外されているのはせめてもの幸いか。

 いっそ逃げ出してしまいたくなるが、アルメルの傍らには巨人の腕を切り刻んでみせた細身の剣が立てかけてある。


 刀剣の類にまるで詳しくない詩乃だが、きっとものすごい名剣なんだろうなと想像はつく。それ以上に、面前の騎士は見たこともないほどの達人だ。

 (斬られるのは嫌だし……)と、渋々大人しくしている。


 沈黙。コチ、コチと置き時計の音だけが響く。

 お互いに何も言葉を発さないまま、アルメルは睨み、詩乃はうんざりと憮然と隠さずに視線を逸らす。そんな時間が、数分続いただろうか。

 やがてアルメルが小さく息を吐き、天を仰いだ。


「ふーむ……本当に知らないのだな」

「だから、何度もそう言って……」


 詩乃の言葉が切れないうち、アルメルは椅子から立ち上がると室内を歩んで扉へ。

 鍵を開け、そして手仕草で詩乃を外へと誘う。


「ん。出ていいの?」

「釈放だ。疑わしいで罰するわけにもいかんからな」

「はぁ、どうも」


 ようやく解放された詩乃は天井を仰いで目頭を抑え、立ち上がってふらふら、疲労も(あら)わに王宮の中を歩いていく。

 

 やたらに広い廊下、高い天井。豪華な調度品が随所に飾られているのは流石に国主の居城だ。

 壺一つを見ても、美術品の知識を持たない詩乃にもあからさまに高価だろうと窺える品ばかり。


(盗めば高く売れそう)と出来心。


 しかし当然と言うべきか、通路の至る所には衛兵。盗むなんて事は不可能だ。

 そもそも、手錠も尋問ももうまっぴらだ。と、通路の向こうから兵馬とプリムラが歩いてきた。


「あっ詩乃ー」

「お疲れ」


 疲労困憊(こんぱい)の詩乃に比べ、二人は随分と元気な様子だ。


 詩乃は納得がいかない。

 なんで私だけこんなに疲れてるの……と抗議を込め、二人へと湿気のある視線を向ける。


「いやあ、僕らは取り調べがルカでね。かなり適当で楽だった」

「お茶とクッキーも出してくれたよ」

「余裕だね、むかつく」


 ともあれ、合流だ。

 三人は出口へ向けて歩いていく。


 しかしせっかくの宮殿、観光がてらにキョロキョロと王宮の中を見渡している。三人ともに、ここに入るのは初めてなのだ。

 順を踏んで申請を出せば一般人の見学も許されている区域であり、周りには同様、珍しげに視線を巡らせている人々の姿もちらほらと。


 教皇が住んでいる場所などはさらに深部であり、一般人の立ち入りは当然許可されていない。

 なので、今歩いているのは広い宮殿のほんの入り口付近でしかないのだが、それでもその豪奢(ごうしゃ)な空気感は見るものを圧倒する。


 警備は物々しい。自然、口数が少なくなる。

 ふと、置かれている高価そうな壺を目にして兵馬が一言、「あれ、盗めたらなぁ」と。


「そういうこと言っちゃダメだよ。ね、詩乃」


 プリムラが兵馬をたしなめ、同意を求めてくる。

 つい先ほど似た発想をしたばかりの詩乃は、「はは」と半笑いを浮かべて曖昧に相槌を打った。


 ふと……耳を、楽器の音色がくすぐる。美しい響きだ。


 天上の音色。月並みながらにそう表現したくなるような清廉さを感じさせ、かと思えば野趣(やしゅ)溢れる牙獣のような表情も見せる。 

 十色、音色の豊かな表情はそのままに演奏者の技量を伝えてくる。

 詩乃には演奏の細かな技術についての知識がないが、きっと勢いだけでなく細部にまで神経の行き届いた演奏なのだろうなと理解できる。

 思わず黙して聞き入り、それはプリムラも、さらに周囲の観光客も同じようだ。


 唯一、兵馬はあまり芸術を解さない。


 ふうん? と無感動に、ただ“音”として捉え、見回してその音の出元を探っている。

 誰であれ心を揺さぶるような演奏なのだが、彼の感性は摩耗(まもう)しているのだろうか。


 ともあれ、兵馬はテラスの方面に音の出所を見つける。


 テラスへと歩み出ると、詩乃とプリムラも付いてきた。

 落ち着いて聞こうとしない兵馬へと非難めいた目線を向けてきているが、それに気づかないフリをして振り向かない。


 高所、見晴らしの良いテラスからは広大な聖都セントメリアが一望できる。


 緑気を含み、涼やかな一陣の風が吹き抜ける中、宮廷音楽家の青年、シャルル・アルベールの姿がそこにあった。


挿絵(By みてみん)


 やがて演奏が止まり……パチパチと拍手。兵馬だ。

 演奏者である青年へ向け、それらしく表情を作ってブラボー、あるいはハラショーとばかりに手を打ち鳴らしてみせる。


 兵馬は芸術を解さない。

 美しい音色にも心はまるで波立たず。だからこそ聴衆の中で白々しく、臆面(おくめん)もなく、拍手の先陣を切ってみせる。


 それを誘い水に、無心に聴き入っていた観光客たちも我に返って拍手を始める。

 プリムラも周りに続けて拍手。詩乃はただ一人、(なんだこいつ)と兵馬へと胡散臭げな視線を向けている。


 拍手を受けたシャルルはさほど嬉しそうでもない。

 ヴァイオリンを下ろし、ただマナーとして、堂に入った一礼を。


 仮にも宮廷音楽家、人々からのおざなりな賞賛には飽いている。

 聴衆の先頭に立つ兵馬を一見して冷笑。


(特に正面の男。なんて心のこもっていない顔だ)


 聴衆はそうと気付かないが、演者からは存外に客の顔は見渡せるものだ。

 張り付いた賞賛の笑顔は、いっそ清々しいほどに薄っぺらい。と、兵馬はシャルルへと馴れ馴れしく声を掛ける。


「いやあ、素晴らしい演奏だね! 僕の名前は兵馬樹。ちょっとお話ししたいことがあるんだけど、時間はあるかな?」

「ない。忙しいのでね」


 バッサリと、けんもほろろな応対。

 当たり前だ。いきなりこんな事を言ってくる奴にロクな人間はいない。それも一番ちゃんと聞いていなかった奴が。


「まあまあ、そう言わずにさ。僕は大道芸人でね、もし良ければ僕が街頭で芸をする時に伴奏をしてもらえないかなと」

「はあ?」


(うっわ、厚かましい)


 詩乃は呆れ、半目で兵馬を見る。

 あんな低レベルな芸を引っさげて、こうもハイレベルな音楽家を相手に、よくもまあ、こうもズイズイと行けるものだ。


 周りの人々もざわついている。


 若き宮廷音楽家シャルル・アルベールはそれなりの著名人だ。

 観光客たちの中にも、一目で彼がシャルルであると理解して聴いていた者もいる。


 謂わばスター。そんな人物へと馴れ馴れしく絡んでいくあの男は誰だ。何様だ。不審者か? おい、衛兵を呼べ……などと。


 だが、当のシャルルは兵馬の自己紹介に思慮の表情。


「大道芸人か」


 そう呟き、続ける。


「……伴奏は考えておくとして。俺の家へ来てくれないか? 兵馬、だったか、それに連れの君たちも」


 一転、好意的な誘い。

 いや、何か裏があるのか? どちらにせよ意外な展開に、詩乃とプリムラは唖然(あぜん)と顔を見合わせるのだった。

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