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先進国首脳会議

 勇者のデモンストレーションから2日後。

異例尽くしの会議が行われた。

緊急、非公式、オンラインでのG7映像会議ある。

 緊急である事。各国首脳、会議場、警備予定が立てられない事はもちろんだが。

全ての警備を掻い潜った、勇者達の人質になる可能性がある。

こうなると世界の政治は完全に停滞する上、そんな事が起これば金融的なパニックをも引き起こす可能性もある。

 第三次世界大戦の前に、世界大恐慌まで起こしてしまう可能性が有った。

それこそが、大戦の引き金にすらなりえるのだ。

 もちろん、首脳会議に先立ち、財務大臣・中央銀行総裁会議も行われている。

草案に、緊急時の協調介入に躊躇しないという文言まで入れられたのは、各国の恐怖の表れでもあった。


 先進国首脳会議。

 当然のように、開始早々、日本が勇者達の早期の処理出来なかった事に批判が集中したが、そこは米国が引き受けてくれた。

本当に今回ばかりは日米の足並みを崩したくない様だ。

カーターの当時の時点で安全保障条約の適応が難しかったことの説明、特に「では皆さんなら、当時戦闘能力が未知数だった勇者とやらの殺害の為に、日本の領土にミサイルの雨を降らす覚悟が有あったか。」の一言に沈黙した。


 批判がひと段落した後は、これからの対勇者、対北朝鮮についてである。

正確に言えば、中国、ロシア、韓国、他北朝鮮へ近付いている国への圧力、対話路線の確認である。

土地が改良され、食物が豊かになる事は普通の国で考えれば、良好な経緯である。

しかしあの国では、できた食料は輸出され、資源、武器の購入資金に充てられるだろう。

輸出による外貨流入か、武器、資源流入の何方かを押さえなければ、手が付けられなくなる。

極論、国内に食事が行き渡るだけなら良いのである。

 今回は、特にロシアを押さえ込む計画になっている。

一つはすでに中国は対北朝鮮の関係改善に前のめりになり過ぎている事。

もう一つは、最悪戦争になった時にロシア参戦だけは避けなければならなかった。

間違いなく世界が終わる。

 そのために、クリミア危機以来行われている、制裁解除も一つのオプションに入っている。

ただ、クリミア半島編入自体を認めるかについては、大多数の反対で却下になっている。

当然だ、これを認めてしまえば、勇者を討伐しても新たな火種、領土問題が勃発する。


 ロシアが北朝鮮との関係強化を見送りさえすれば、中国・北朝鮮だけならば、先制すれば制圧は不可能ではないとのシミレーションが出ている。当然多大な犠牲と損害を払う事になるが。

 中国の核兵器に関してほ殆どの位置が把握されている、ロシアの原潜は不可能だが、中国の原潜ならばも補足可能である。

固定燃料移動式の核ミサイル数発は止めれられない可能性があるとの計算だが、そこはイージスシステム、PAC3、THAADミサイルで撃墜するしかない。

そもそも、それだけの攻撃を行った時点で、張り子の虎の中国軍が四散する可能性の方が高いと見られている。

 その時は、NATO軍プラス日本総出ででの総攻撃になるだろう。

その前に米国が戦略核も使用する事にもなる。

昨今の中国との関係を見れば、場合によってはインド当りも出てくるかもしれない。

 世界の歴史と未来に大きなツメ跡を残すことになるだろう、しかし一つのオプションとして、議論しなければならない内容でもあった。

 ドイツ、イギリスがかなり難色を見せていたが、条件付きで採択されることになった。

 武力行使以外に中国の民主化運動を陰で後押しするという、以前からあった案も考慮された。

ただ天安門事件以降も、あの国は根本的に変わっていないのだ。軍部を人民に張り付けさせるという利点はあるのかもしれないが、多大な民間人の死傷者が出る。

クリミアでの失敗の教訓もあるため、積極的な支持は得られなかった。


 メインとなる勇者達の殺害計画であるが、残念ながら結論は出なかった。

先日のデモンストレーションでの移動速度等を考えれば、夜間のミサイルの飽和攻撃を行う事になるが、場合によってはそのまま中国、北朝鮮対世界の戦争が始まる可能性が高い。

更にいうなら、今現在、第一書記と同じく毎日地下道を移動して、日替わりで住居を変えている可能性が高いため、今のところこの案も使えない様だった。

その為、勇者達が城にすると言っている、ホテルの完成後再度検討さる事になった。


 暗殺については先日の日本の暗殺計画の概要、結果、及び探知魔法、障壁魔法についての説明がなされていたので、現在のところ話が詰められることはなかった。


 岸は非公表の採択文草案を読みつつ。呟いた。

「これこそX-ファイルだな、75年ルールのどころか100年ルールでも出せない内容だな」














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