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謀議2

 官邸 危機管理センター


 現在クライドルはヘリで習志野に向かっている。


「睡眠導入剤は超短時間型の物から、長時間型まで幅広くあります。超短時間型を服用した場合は、数十分で強い眠気が出ますので、気づかれてしま可能性が高いでしょう。

ただ、効き目が出始めるのが遅い長時間型でも、気づかれる可能性が無いわけではありません。

ですので、理想は遅い夕食に混入させ、就寝後に血中濃度が最大になるようスケジュールを組んだ方が良いかと」

 医官からの説明を音声で受ける。

「わかった。薬の選定はそちらに任せる。古谷幕僚長頼んだ。

それと、作戦決行日までまだ少し時間が有る。少しずつ時間をずらしていくように手配しよう。安藤君には気づかれん様に上手く指示を出してくれ、佐竹外相。

それから、全員に薬を飲んでもらわなければならない、食事の好みについては徹底的に確認をとる様に」

 今回の作戦で難しいのは、ホテルの現場職員に直接作戦を伝える事が出来ない事だ。

探知魔法が起動している状態で、自覚して、薬入りのワインやスープなどを注いだりしたら、恐らくすぐに気づかれる。

 その為、積み荷の段階で混入させ、配達員にも料理人にも勿論安藤にも気づかれない様仕込まなければならない。

 

「それと、習志野演習場での顔合わせですが。宜しいのですか」

 古谷幕僚長の声が少し緊張を帯びている。

「ああ、クライドル氏がテスト用で、携行可能な武器なら、どんなものでも使用して良いと言っていた。

室内射撃場で使用可能……使用できないものでも、隊員に被害が無いようなら、全て試すことを許可する。

恐らく難しいのだろうが、これで、クライドル氏を殺害できれば敵が二人減る上、勇者達が防げない武器の選定にもなる。

まあ、最も今回は治安出動扱いなので、そもそも特殊作戦群の装備は殆ど使えんのだがね。

既に作戦の大枠は決まっている。これ以上、情報も出てくるとは限らない以上、叩けるのならば、叩いておけ」

 敵は少しでも減らしておきたい。岸ならずとも誰もが思うところではあった。

しかも、これなら演習中の事故だ。防衛出動時でもなければ使えない武器を使用する事ができる。

難しいだろうと思っていても、可能性があるのならばできる事はやっておかなければならない。




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