ホワイトハウス
ホワイトハウス ウエストウイング 大統領執務室
そこには4人の姿が有った。
大統領 ロナルド・カーター
NSA(国家安全保障局) ラルフ・コーエン
首席大統領補佐官 ジャック・ウェイン
国防省長官 ルイス・ブラウン
執務室のモニターで、衛生から捉えた勇者と魔物の戦闘映像、日本国政府提供された会議映像、報告書。
「これは新しい映画のプローモションか。私の部屋にではなくハリウッドに送ってくれよ」
説明を聞き終わり、大統領が笑いがら手に持った。報告書を机に投げ落とす。
「映像分析の結果、最後の攻撃は非常に高温の爆風による広範囲の破壊です。原理は不明ですが、MOAB(大規模爆風爆弾兵器)と威力は同等以上との事です。また、報告書によれば、これの三倍の出力が可能とのことです。」
コーエンNSA局長が構わず脅威について説明を行う。
「日本の要請は日米安全保障条約に基づく援助です。ただ、他国からの武力侵攻、内乱の制圧どちらの線で行くかはまだ結論が出ていません。」
ブラウン国防長官が続く。
「おい、誰が援助すると決めたんだ。」
「しかし、この状況で援助しなければ、日本の米軍駐留に対する世論が持ちませんよ。」
ウェイン補佐官が身を乗り出した。
「援助しても、世論が持つとは限らんのだぞ。しかも今の流れだと、戦場は日本国内になってしまう。
沖縄付近の海上から、福岡にミサイルの雨でも降らせるのかね。今までの報告だと結局そういう事になるのだろう。
海兵隊、機甲師団などはとても出せんぞ、あんな魔法ぶっ放されたらたまらんからな。」
「では、我々はなにもしないと…」