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異世界で、一兆円とクエストと。家族計画、神の道  作者: レガ先
第六章 数で乗り切る世界攻略
62/79

第六十一話「そして六十年が経過しました。」

6/27 ちょっと修正しました。

投稿に時間がかかりすぎたせいで文章に齟齬が発生していたようです。

 Smes Log


 1:このゲームのメインプレイヤーは俺とルナの娘、金の瞳の乙女のマリーだ。

 良く動く可愛い黒耳に、程よい太さで良く揺れる可愛い黒しっぽ。

 母親譲りの綺麗な黒髪ストレートロング。背丈は百七十センチで胸はFカップ。

 今でもお父さんと相思相愛な俺の自慢の娘だ。

 革鎧に身を包み片手剣と盾で戦うスタイルのナイトでもある。

 両利きだけどやや左利き。左手に片手剣。右手に盾というスタイル。


 2:神の使徒である俺はVIPプレイヤーであり種馬としての役割を果たしてきた。

 男子は俺の代わりに子孫を増やし、絆神力きずなしんりょくの総量を増やす。

 女子は妻のコピー体として増え続け、やがて最強の軍隊となる。

 その効果を十分に得る為には長い時間が必要だった。


 3:ゲームの期限は百年。星歴1000年の3月31日までにこの世界をクリア出来なければ俺達の一族は全滅する。

 他の一族全員を見殺しにしてマリーと二人イチャイチャ過ごす別ルートエンドもあったらしいが、

 今ここまで増えた一族の数を思えば、その道は極めて愚かで残酷なことだっただろう。

 だからといってマリーを奪い返すことを諦めたわけではない。


 4:一世代目の男子達は俺や他の息子達とスキル及びスキル由来のステータスを共有する。

 各自の肉体が一つしかない以上皆無茶は出来なかったが、それでも皆で重ねた十分な戦闘経験により、全ての息子達が人類最強クラスの英雄に育ったことは間違いない。


 5:女子は妻達それぞれのコピー体として生まれてきた。

 母親たるオリジナルに全ての操作を奪われるものの、全ての娘達はそれぞれに心を持っていた。

 だが、心を持っているからこそ、彼女達にそれぞれの名前を付けて愛するというわけにはいかなかった。

 何故なら彼女達は見た目については全く同じであり、そして人数が多すぎたからだ。

 もしも全員に個別に名前をつけていたら、名前という資源が枯渇して変な名前の娘だらけになっただろう。


 6:娘のマリーが持つ絆神力きずなしんりょくという極太ゲージの用途の一つは、

 伝説級の武器を実体として出現させ維持するというものだ。 

 絆神力ゲージの回復には十二時間程度必要で、回復速度を高める手段は他に無いかと思われる

 絆神力の総量を上げる為に、息子達はハーレムを築き大量の子供を世界に送り出した。

 正直やりすぎたという気がしなくもない。


 7:娘のマリーは現在子供を生めない身体だ。条件を満たすまでは排卵が起きない。

 彼女は夫のブロントに長年抱かれ続けたが、結局一人も子供を生むことはなかった。

 常人よりも遥かに高い体力スキルを確保することになったマリーは極めてタフであり、

 そこらの敵相手ならばまず死ぬことは無いだろう。


 8:この世界のゲームクリア報酬で、娘のマリーは心も身体も綺麗な処女に戻れるらしい。

 結婚状態も解除して完全な新品状態に戻って、父親である俺の物になれるのだそうだ。

 心が処女になるというのは、性交関連の記憶等が全て綺麗に選択されて全消去されることを意味するらしい。

 個人カードの記録やその他公式文書などからも全てそこらが吹き飛ぶのだとか。

 挙句の果てには俺以外の他人の記憶からも全て吹き飛ばすらしいぞ。全て無かったことにされる。

 長年マリーの為に頑張って腰を振った一応の夫からしたら散々な話かもしれないけどな。


 9:マリー以外の男子や女子は初めからスキル持ちだが、マリーは全てのスキルが零スタートだった。

 だからどんなことでも一生懸命自分で頑張って覚えないといけない。

 父親の俺がマリーの中に意識を飛ばして中から直接動かして教えてあげればすぐに覚えられるし、

 他の妻達からも技術を叩き込まれたことで各方面のエキスパートにまで成長した。



 ---



 以前から説明している通り、俺がこの世界を攻略する為に与えられた期間は百年だった。

 このうちの五十年から六十年程度を下準備として設定し、残りの期間を全力で攻略に充てる。

 通常のファンタジーからは考えられないほどの時間を使って鍛え上げたと、個人的には思っている。

 特に、ただ期間が長いというだけではなくその濃密さを俺は重視した。


 濃密というのは、主に子孫を作る数に関してだ。子作りを一切妥協しなかった。

 しかしもう少し妥協しても良かったかもしれない。いくらなんでもやりすぎたという気持ちも少しある。

 人々の間では既に絶倫神として崇められているらしい。なんてこった。

 子作りお守りも既に販売されているらしい。それもこの世界を管理する教会の手で直接だ。


 結局、準備の期間は六十年取ることにした。

 その間様々なことが起こったのだが、その全てを記述することは出来ない。

 よって特徴的な出来事だけを記そう。


 まず最初に記すこととしては、そうだな。


 ルナの父、フェンリル公の死だ。



 ---



 星暦九百五十年、秋。中秋の名月の夜。

 ルナにとっては本来ならば七十回目の誕生日のその日に、フェンリル公の寿命が尽きた。


 ルナの父であるフェンリル公は九十歳に達していた。

 彼はずっと俺が昔与えた家、中央屋敷に対して左五軒目で暮らしていた。

 いよいよもうダメだという頃には、世界中から子孫達が集まって面会していった。

 問題はその子孫の人数が多すぎて一人あたりの面会時間が十分に取れなかったということだが。


 フェンリル公にとっての親族は、父親や母親、兄、娘三人、その下に続く孫以降の子孫になるわけだ。

 そのうち父や母にあたる親族は皆寿命で先に逝ってしまっていた。

 兄である犬族の国の元国王バーナード王も既に寿命で先立っていた。

 そうしてついに、自分の番が回ってきたというわけだ。


 この世界の人類の寿命は、どの人も大体八十歳程度であるらしい。元の世界と変わらないな。

 もっとも、魔物狩りで死ぬ人々を計算に含めたら酷いことになるのだが。突然死は計算に入れてないらしい。


 さて、フェンリル公の親族は果たしてどれだけいたのかというと。


 まずルナの子供が男子二十人と女子三十人いた。

 長女のマリーが本来ならば四十九歳のところが二十歳。二十人目の男の子が八歳で、末娘のルナ三十号は七歳だった。


 次に孫世代なのだが、これがとにかく多すぎる。


 コピー体の娘達を孫娘以降も計上して良いのだろうか。この人数の説明がまず難しい。

 というのも、娘世代が何人次のコピー体を生むことが可能だったのかということが関係するからだ。


 娘世代は、パーティーリストにおける名前の末尾に数字が付く。

 ルナ=アーゼス2や3などだ。母親の操作中にはこれがLに変わる。

 そして孫娘世代は、ルナ二号の生んだ娘は2Aや2Dになり、十八号の生んだ娘であれば18Aや18Cになるのだが。


 娘世代が孫娘を生める最大数は、二十一人だった。

 アルファベットがRまできた次にSが来なくてXになった。そのままYZと続き、そこで娘達の排卵がストップした。

 マリーのように、生理は起きないし子供も生めないが、抱けば体力スキルは上昇するという状態になったのだ。


 コピー体の娘達が生んだ孫娘世代の人数は、三百四十三人だった。

 一番下の娘がルナ二十五号十五歳の生んだ25Aちゃん零歳。


 さて、その孫娘世代にも俺は手をつけている。外道ではあるのだがそれが俺の仕事だから。


 孫娘世代が生める子供の人数は、娘世代の二十一人に対して十六人に減っていた。

 ルナ2Aが生んだ子供のうちMの次がXになり、その後YZと続き排卵と生理がストップしたのだ。


 ルナ二号の生んだ孫娘では、ルナ2R十五歳の生んだ2RAの子がラストだろうか。

 ほぼ同時に2QBや2PC、2FMや2EX、2CZの子まで生まれているが。

 ルナ二号の娘、俺にとっての孫娘世代が生んだ俺の子供の数はルナ二号関連だけでも合計百六十八人になる。

 つまり実際にはこれだけに留まらない。それどころかひ孫娘世代まで発生する。


 二号の生んだ孫娘世代のうち、2Aと2Bと2Cが更にひ孫世代を生んでいる。

 ルナ2AC、2BB、2CAまで生まれていた。

 つまり、ルナ二号関連の孫コピー体が百六十八人。ひ孫コピー体が六人という話。


 本当に深刻な人口爆発だ。うちの妻達が一人あたり何人いるのか、目視ではまったく確認出来なくなっている。

 ステータス欄に人数表示がなければ、把握することを俺は諦めてしまっていただろう。


 結局、マリー以外のルナ二号などルナの娘が二十九人。

 2Aや3Aなど孫娘が三百四十三人。

 2AAや3AAなどひ孫が千と五人。

 2AAAや3AAAなどひひ孫、玄孫が二十五人となっていた。

 ルナの七十歳の誕生日時点でのルナの人数表示はルナ=アーゼス×1403。まさかの四桁に突入していた。


 もっともそのうち幼女の占める割合が非常に高いのだが。

 元ハーレム幼稚園は、規模を拡大したものの実質うちの娘達の隔離所になっていた。

 1クラス全員がうちの娘のみなんていうクラスが珍しくない。

 むしろ1クラス四十人全員がルナだったりリースだったりする。

 一度そんな幼稚園も訪ねてみたのだが、可愛い幼女なルナが見た目ほぼ同じでいっぱいいるのは凄かった。

 それなのに性格がそれぞれ微妙に違うんだよなぁ……

 にゃーにゃーうるさかった。けれどホットミルクを飲むと皆一様にとろーんとしてた。



 ---



 既にこの時点で大量のルナがいて頭がおかしくなって死にそうなわけだが、実際にはコピー体の娘達だけでなく、息子達が作った子孫もここに加算される。というかそちらの人数の方がおかしい。


 息子達の行動はこのようになっている。

 十五歳までにハーレム学園でたくさんの女の子を囲い込む。高校の時点から皆と結婚して、それぞれのお嫁さんに十五人ずつ子供を生んでもらう。すると大体三十歳あたりになりそれ以上子供を生むことはやめておいた方が良くなるわけだ。


 ではその後どうするかというと、息子同士で女の子をトレードする。

 異母兄弟の娘、つまりはおじさんと姪の関係にあたるわけだが、良さそうな子達をそれぞれトレードする。その後五年間ほどかけて十分に仲良くなってから、再び子作りに励む。

 そうやって若い女の子のハーレムを再構築して、次の子を増やすわけだな。


 星暦五十年時点で、一番下で尚且つ子供がいたのはルナの十五人目の息子だった。九百三十一年の冬生まれで、九百五十年時点では十八歳で大学一年生でそれぞれお嫁さんに三人の子供がいる。

 ルナの息子達が第一世代のハーレムに生ませた子供の数は七千三百六十五人に達する。


 問題は二世代目のハーレムの人数だ。ここでそれぞれの種族差が出た。猫族の男性の性欲はとても強く、ルナの息子達の二世代目ハーレムは百人になった。


 ルナの長男、マリーの次に生まれた弟のジタンを例にすると、九百十七年度に高校に入学して三十六人のハーレムのお嫁さん達に十五年間で五百四十人の子供を生ませた後、五年をかけて百人のハーレムを再編して九百三十七年から再び子作りに励んだ。

 ハーレムの年齢層にはばらつきがあり、生ませる人数は今度は十人ずつ。十人生ませたら再び次のハーレムを再編成するという流れ。


 フェンリル公が逝去した際には、ジタンの場合は百人のハーレムのお嫁さんに十人ずつ既に生ませ終わっていたから千人増えて、合計で千五百四十人のジタン関連の孫が生まれていたわけだ。

 結局ルナの息子達の第二世代のハーレムが生んだ子供の総数は二千五百人だった。


 話はこれだけでは終わらない。息子達の子供、つまり孫世代だって大きくなれば子供を作る。


 とはいっても、孫世代以降はそんなに人口は増えなかった。何故かというと、俺とスキル共有するのは直接の息子のみであり孫以降にまでは引き継がれない。それは息子の方の孫息子だろうが孫娘だろうが同じだった。


 彼らは人数が多すぎるので、国や教会からは十分な支援、資金援助を受けられない。

 なので孫世代からは細々としか子供を作っていない。一夫一妻で結婚して子供を一人か二人程度作る、そういう状態になったのだ。

 それに、孫世代より下はフェンリル公の葬式には参列しないので別に無視しても問題は無いだろう。


 そんなわけで。


 星暦九百五十年の中秋の名月の日。

 ルナの父のフェンリル公が寿命により天に召された時、

 彼には長女のルナを含めた三人の娘達。ルナが生んだ金の瞳の乙女のマリー。ルナのコピー体が千四百二名。ルナが生んだフェンリル公にとっての孫息子が二十人。ルナ筋のひ孫が九千八百六十五人。更にその下に玄孫という状態だった。

 更にルナの妹二人の一族も二十人程度はいた。比較すると少なく感じてしまうが、本来それが普通ではなかろうか。

 ルナ関連だけで一万千二百八十九人以上いるのだ。これだけ子孫がいたら逆に騒がしいだろう。


 フェンリル公の葬式はユーロ国の首都パパリでやって貰ったのだが。関係者が一万人以上に及ぶ為、それはもう規模のデカイ国葬になってしまった。費用は全部教会側で負担してくれたので助かった。

 正に大往生といったところだろう。


 しかしですね。


 フェンリル公のやったことといえば、猫族のお姫様と結婚して子作りし、ルナが生まれたらユーロ国に脱出。その後ルナを育てつつルナの妹二人を更に作る。生活は教会に支援されつつ、ホテルのフロントとしてマスコット的立ち位置で十五年ほど働く。その後四十歳から九十歳になるまでの五十年間を、俺の屋敷の敷地内にある家で子供達の世話をしながら過ごす。そういう人生だったんだ。


 つまり、十五年間ホテルのフロントとして働いた以外はある意味ずっと遊んでいるようなものだったんだよ!


 そりゃあね。子供の相手も大切な仕事だと思いますよ。実際健康なうちは皆の人気者だった。八十歳頃までずっと毎年正月に娘のルナと一緒にぺったんぺったん餅をついていました。

 それが役割といえば役割だったんだろう。でも仕事しているか遊んでいるかどちらかといえば遊んでるとしか。


 それはそれで良かったのかもしれません。そうして子孫が一万人を超えて、皆に惜しまれつつ人生の幕を閉じたとそういうわけだ。ほぼ遊んでたじゃないか!とかそういう突っ込みは野暮だろう。


 フェンリル公を住ませていた家は、何やら狼おじいちゃんの家として観光名所に登録されてしまったらしい。意味がわからない。周囲の他の家とまったく構造は変わらないのだが。


 まぁもういいよそこらへんは。



 ---



 星暦九百六十年までのうちに、俺のこの世界に来てからの知人はほぼ全滅した。

 各国の王達。奴隷商人ザンギを演じていたマッスル大神官ギザン氏。そして、俺がこの世界に来て最初に出会った人物。元サーディン村のシスターのスシネさんも寿命で亡くなった。

 リースの元婚約者でありティターニアの兄でもあるロビン元王子、元国王はまだ生きているらしいが、寿命で死ぬのも時間の問題だな。


 スシネさんはその頃にはもうとっくに引退していて、俺の貸した家とは別の場所に引っ越してしまっていた。スシネさんの娘のアカリさんも既にかなりの高齢で、今はアカリさんの娘のサラさんが俺の担当をしていた。

 スシネさん逝去の報を聞き少し寂しい気持ちもあったが、俺はその事実を素直に受け止めた。


 リースの父親、エルフの国アルフヘイムのアルベロン王の死後は、その孫にあたるブロントが国王となった。

 しかし実際の王としての仕事はブロントの弟のトリオンとピエージェの二人が国王代理として行うことにした。

 このあたりには理由があるというか、ブロントには戦闘要員として表部隊に出てもらう必要があったからだ。自由に動けないとこの世界の攻略に支障が出てしまう。だから代理を立てたという形になる。


 だがしかし、首都ロンロンの名を冠した例の牛乳のビンに付けるマークはアルベロン王の昔の笑顔のマークのままにしておいた。このあたりは俺とリースの二人の相談で決めた。色々と思い出があったからな。

 それになんというか、見た目は若いブロントの笑顔をラベルとして貼り付けることにかなりの抵抗があったんだ。

 リースも同意してくれたけれどやや苦笑していた。「あの子、笑顔が苦手なのよね」と母親ながらに語っていた。


 この世界の王族は、二十年程度すると十分に若くても次世代に代替わりして引退する傾向が強いらしい。

 六十年も経過すると、どこも三世代ほど代替わりしていた。一世代しか代替わりしていない北大陸東のエルフの国アルフヘイムと、東大陸南の中東風の人族の国トルッコはかなり異例である。

 もちろんトルッコの方には、フリマさんの生んだ長男のスレイマン君が新国王として就任している。


 代替わりするのは王族に限らずほぼ全員だった。

 うちの執事達やメイドさん達も皆代替わりしていった。今の執事のジェームズ氏は何世だろう。最初の残念な見た目だけベテランの老人紳士さんを一世とするならば、今のやや若い彼は五世さんだろうか。


 六十年経っても変わらないのは、毎日の食事を共にする妻達だけかもしれない。


 この屋敷に引っ越してきた当初。オリジナルの妻とコピー体の娘を区別することの重要性をしっかりとは認識していなかったが、今でははっきりとわかる。


 毎日の食事をオリジナルの妻達と過ごすことは絶対に必要なんだ。

 何故なら、妻のコピー体の娘達を毎日毎日大勢抱き続けるからだ。抱いているうちに、どれか一人ぐらい本物が混じっているのだろうかと考えてしまうことがある。

 実際には全員がコピー体でありオリジナルは一人もいない。何故なら、オリジナルの妻達は既に全員五十人の子供を生み終えているからだ。そもそもそれより前から、オリジナルの妻を抱く際にはオリジナルの妻がはっきりとわかる構図を構築するように俺は常に意識していた。


 ルナが最後の五十人目の子供を生んだのは星歴九百四十二年のことだった。他の妻達もそれに前後して全員が五十人目まで生み終えた。だから子作りの場で他の娘達に混ざって抱かれることは無い。

 全員生みきる直前にはかなり難しい状況だったのだが、それでもオリジナルの妻は一対一でのみ相手をするようにセッティングし続けた。それが何よりも大切な癒しだったからだ。


 毎日毎食の食事の場では、パーティーリストの名前の一覧を眺めて、全員の名前の後ろに数字とアルファベットがくっついていないか確認することが日課になった。

 名前の後ろにコピー体であることを示す番号や孫以降を示すアルファベット、あるいはオリジナルが操作中であることを示すLなどは誰一人としてついていなかった。

 どの妻も代理の者を立てずに、毎日の毎食の食事にオリジナルの本体で参加していてくれた。いつ頃からか、フリマさんも仕事が忙しくても毎日毎食の食事の席に参加してくれるようになった。俺がいつもUIを確認していることに気づいたティターニアが、俺に気づかれないようにこっそりとフリマさんにそのあたりの事情を伝えたのだという話をフリマさんが教えてくれた。


 それらのことが、とても嬉しかった。

 全てのオリジナルの妻達が毎日の食事の場で常に傍にいてくれることが、こんなにも嬉しいことだとは想像もしていなかった。


 毎日狂ったように娘や孫娘の身体を抱き続ける生活というのは、なかなかに俺の心が蝕まれる。

 気持ち良いからなるべく気にしないようにしていてもコレだ。正常な精神の持ち主ならば狂い死にしても何もおかしくない。

 特にコピー体の娘達は、俺のことを名前では一切呼ばず父親を意味する呼称でしか呼べなくなっているのだから。

 否が応にも娘や孫娘を抱いているという禁忌について常に自覚させられた。本当の血縁関係で無ければかなり萌える呼称だとは思うのだがそこそこにしか萌えなかった。逆に言えばそこそこは萌えたし燃えた。


 でもそのことが逆に、オリジナルとコピー体を区別する為に役立った。俺の名前を呼べることがオリジナルの証拠であるという絶対の証拠なのだ。オリジナルのリースに毎日名前を呼んで貰うことが最高に嬉しい。

 ちなみにその関係で、キャラットちゃんの俺に対する呼称の「パパ」はやめさせた。そのままでは娘と区別がつかなくなるからだ。では何にしたかというと「ヒロお兄ちゃん」にした。妻なのにね。でもティターニアですら今でもお兄様と呼んでいるからな。別にお兄ちゃんでも良いじゃないか。心ぐらいは若くあり続けたい。例え子孫が万単位になったとしても、だ。


 オリジナルの妻達が常に俺と毎日一緒に食事を取る一方で、全ての子供を生み終えた娘や孫娘達は修行に出した。それぞれの妻の二号がリーダー、三号がサブリーダーとなり、二号か三号の身体をオリジナルの妻達が実際に操作して指揮をする。

 決して無理はしないようにしつつ小規模の魔物の巣を相手に実力をつけていった。


 六十年経過するよりも早い段階で、小規模の魔物の巣程度ならば攻略可能な状態になった。俺がこの世界に来た当初に攻略した魔物の巣程度ならば、少人数で無事故で攻略可能になってしまった。


 攻略に参加したのは子供を生み終えた娘達だけではない。


 最初のハーレムの子供達を育て終えたマリーとブロントも攻略に参加した。ブロントは二つ目以降のハーレムを作らなかった。ブロントの役目はマリーと共に戦うこと、そしてマリーに体力スキルを稼がせることだ。

 ブロントはその役目を立派に果たしている。場数をこなすことにより、その実力も磨かれていった。


 マリーは相変わらず俺のことが一番好きだったが、他に妻を取ることをせずに自分だけを抱いてスキルを稼がせてくれることには感謝している様子だった。ある程度は心を許したらしい。それもまた仕方なし。

 今後一体何があるのかわからないのだから、共に戦うのに支障が無くなる程度には仲良くせざるを得ないだろう。


 マリーの絆神力ゲージは、昔のほぼ真っ黒だったのが嘘だったかのようにかなりの白さに染まってきた。それでもまだ十分な白さとは言えないあたり、このゲージの想定していたレベルが俺並だったことが量り知れる。

 このペースならば百年ギリギリ程度で、ほぼ真っ白に染まるかと思われる。


 絆神力ゲージの別の使い道についても既に判明済なのだが……それはまた今度ということで。



 ---



 食卓の椅子に座りながら、俺は改めてUI右上の時計を見る。


 960/3/31 20:34


 俺がこの世界に来てから満六十年が過ぎた。明日からは六十一年目。本格的に動き出す時がやってきている。


 今日は節目の日だ。

 今この食卓には、俺と妻達八人。そしてアカリさんの娘のサラさん二十七歳が座っている。既に亡くなったスシネさんからしたら孫娘にあたる。サラさんは既に一昨年娘を生んでおり、その子はコノハと名付けられている。


 祖母から受け継がれてきた仕事をサラさんはこなしている。この家の範囲内のことは全て記録しているのだが、外に出ていった子孫達の動向は他の教会関係者達が記録しているらしい。


 一族の人数を示す例の資料が配付された。


 ---


 ルナ姫 南大陸出身、猫族

 英雄マリー 金の瞳の乙女

 男子20名 女子29+487+2647+1684名


 愛姫 東大陸日本本国出身

 男子10名 女子40+676+3522+1933名


 ジゼル姫 東大陸ユーロ国出身

 男子10名 女子40+661+3658+2405名


 フリマ姫 東大陸トルッコ国出身

 男子37名 女子13+9名


 リース姫 北大陸アルフヘイム国出身

 男子10名 女子40+676+3476+1790名


 ティターニア姫 北大陸アヴァロン国出身

 男子10名 女子40+616+3027+1607名


 アンジェラ姫 北大陸ダークエルフ国出身

 男子10名 女子40+640+4241+2628名


 キャラット姫 南大陸ロップイヤー国出身

 男子25名 女子25+415+2292+1216名


 男子132名 女子267+4180+22863+13263名 英雄1名

 コピー体の合計人数40573名

 王族の割合 100%


 ---


 その他の一族


 ルナ姫

 父20人孫9939+9900人


 愛姫

 父10人孫5094+3000人


 ジゼル姫

 父10人孫5343+2400人


 フリマ姫

 父37人孫18447+15660人


 リース姫

 父10人孫5064+2160人


 ティターニア姫

 父10人孫5850+2484人


 アンジェラ姫

 父10人孫5850+1200人


 キャラット姫

 父25人孫12792+19350人


 合計 孫12万4533名


 総合計16万5239名


 ---


 改めて数字に出されると、これが果たして真実なのかどうか、どうも実感が湧かない。

 ただ、ほぼ一日中腰を振る生活をしていたことだけは事実なのだが。


 記録係のサラさんが解説してくれる。毎年報告して貰ってるのだが今回もやや苦笑気味。気持ちはわからなくもない。


「いつも通り補足させて頂きますが、最近は人数が多すぎる為に一部の計算結果に一月ほどの遅れが出ています。ご容赦ください」

「うん」

「えっと……ヒロ様、今まで長い間お疲れ様でした。明日からはお休みになられるのですよね?」

「うん、一応はね。それと明日からじゃなくて今夜からだ。今夜は夫婦水いらずの予定だから」

「そ、そうでしたか。失礼致しました」


 サラさんは、俺から見て右斜め前方に座っている。

 ルナの隣のアンジェラちゃんの更にその隣だな。前からアカリさんが座っていた席だ。


 俺の対面のルナがこちらをちらちらと見ている。既に今から楽しみで仕方ないらしい。ルナは昔から相変わらずのエロ嫁だ。がっつき過ぎだけど特に困っていない。


 この表について、少し説明しておく。


 娘の数の欄が分かれているのは、それぞれ娘、孫娘、ひ孫、玄孫の人数を示している。

 例として、リースの生んだ長女のリース二号は更に二十一人の娘を生んだ。

 リース二号の長女のリース2Aは十六人の娘を生んだ。

 リース2Aの長女のリース2AAは十一人の娘を生んだ。

 リース2AAの長女のリース2AAAちゃんは今十三歳で愛玩用に確保中。


 もはやモラルもへったくれもない。

 コピー体の娘を抱く際、もはやそれが娘なのか孫娘なのかひ孫なのかよくわからないのだ。

 例えばルナの末の娘の三十号は現在十七歳だしな。

 玄孫世代の長女と娘世代の末娘の年齢が三歳しか離れていないのだ。


 息子関連の孫の人数が二つに分かれているのは、これは初期ハーレムで生まれた孫の数と二世代目以降のハーレムで生まれた孫の数になっている。

 一世代目のハーレムのお嫁さんに十五人の子供を生ませた後、五年間かけてハーレムを再構築する。

 息子同士での姪の譲渡と、新規に外部から呼んできた女性とで二通りだが、この際種族ごとの差が大きくでた。

 二世代目以降のハーレムの人数が、愛姫とジゼルの息子では四十人。フリマさんの息子は六十人、リースとティターニアの息子は三十六人、アンジェラちゃんの息子は四十八人ずつ確保していたのだ。

 そして何より、性欲が強いことで有名だった猫族とウサギ族に関しては、ルナの息子達は百人ずつ、キャラットちゃんの息子達は百五十人ずつハーレムの女性を確保したのである。


 この世界に来て六十年になるわけだが……


 息子達の孫世代の下には更にその子孫が生まれている。だからこの統計結果は俺の子孫全員の人数を正確には把握出来ていない。それなのにその人数が十六万人を突破していた。


 スシネさんの孫娘のサラさんは、俺達の昔の様子を直接は知らない。

 そんなサラさんが、俺達全員に向けて現状への感想を語る。


「ヒロ様と八人の奥様は、最初は本当に子供が一人もいない状態からのスタートだったんですよね?」

「うん、そうだね」

「人間って、六十年でここまで増えるものなんですね……いえ、むしろ人間やめてますよね?特にヒロ様は」

「それ、わりと本気で否定出来なくて困るんだよね」

「そうですよね、既に子作りの神様として有名ですものね。あぁ良かった、やっぱり人間じゃなかったんだ」


 そう言ってサラさんがほっと安堵の表情を浮かべる。


 うん、確かに、否定出来ない。否定出来ないんだ。


 一日に抱く必要がある人数が増えすぎて、いつ頃からか身体が一つでは足りなくなった。

 そんな時、理由はよくわからないのだが何故か分身の術が使えるようになった。

 俺の分身は自動で動いてくれるのは良いんだけど、出来る仕事が自動操縦での子作りだけという残念仕様。

 ちなみにその分身は現在十体以上出せる。もうその時点で、あっこれいつの間にか完全に人間やめてるなって我ながら自覚せざるを得なかった。

 分身達は普段の俺とまったく同じ動きで娘達を代わりに抱いてくれるので子作りの効率は上がった。ただし初めての子だけは分身には譲らずに全部俺自身が相手をする。そのあたりはこだわりというやつだ。


 そうやって子作りし過ぎた結果がコレである。


 もはやベビーブームとかそういう次元では無い。とにかくすごい人数なのだ。

 学校で1クラス全員がルナだったりリースだったり。

 あまりにも人数が多すぎるので、元ハーレム学園は大量のコピー体の娘達を一般人から隔離する施設になった。

 無茶過ぎる人数がいるのに、全員がそれぞれ別の心を持っていて行動に差異があるのでこれまた扱いが難しい。

 ただしルナのコピー体に関しては、ホットミルクに弱いということが全員一致していた。他にはキャラットちゃんのコピー体の娘達は皆バカだったし、アンジェラちゃんのコピー体は皆女の子とベタベタするのが大好きだった。


 我ながら良く頑張ったと自分を褒めてやりたい。

 とはいえ、増えすぎた娘達を収容する為のハーレム学園の増築とかは全部他の人がやってくれたのだが。主にフリマさんが。


 そのあたりのことは追々語っていくことにしよう。

 今夜はもう休むことにする。一言断っておこう。


「そろそろいいかな?六十年頑張ったわけだし、今夜は妻達とゆっくり過ごしたい」

「あっ、はい。そうですよね。ようやく自由になられたのですものね。ええっと、奥様方ともされるのですか?」


 何故そんなことを聞くのかねこの子は。まぁ実際その通りなのだが。


「そりゃあね。これまでずっと毎晩女を抱き続けていたのだから、当分はしなければ眠れないさ」

「そ、そうですか」

「君も今夜は旦那さんと楽しんだら良い」

「は、はい。それでは今日はこれにて失礼します」


 サラさんは一生懸命資料を片付けた後、ひとつお辞儀をしてからそそくさと退散していった。


 サラさんが退出した後の食卓で、妻達皆の視線が俺に集まる。そして俺の対面に座るルナが話を切り出す。


「アナタ。これまでの六十年間本当にお疲れ様でした。そしてこれからの四十年も、よろしくお願いします」

「うん、こちらこそよろしく。……今更だけど、俺の妻が皆で良かったよ。本当に心から感謝している、ありがとう」


 そう言って俺は妻達皆の顔を見回してみる。相変わらずどの妻も可愛かった。本来ならば皆八十近い年齢になっているはずだが、不老長寿の加護のおかげで今でも若々しい。皆一様に、優しい笑顔を俺に返してくれる。


 妻達が一人ずつ、返答してくれた。まずはルナから。


「私も、アナタに本当に心から感謝しています。アナタを騙して第一の妻となり、アナタの魂を吸い取って金の瞳の乙女を育んだ私を、全てを受け入れてくれて愛してくださいました。一位じゃないことには不満ですが、これからもずっとよろしくね、アナタ」

「うん、よろしくね、ルナ」


 常人なら軽く三百人以上魂を吸い殺す程度の量の魂を既にルナには吸われているらしいが、相変わらず体調に変化は見られない。ルナはこの六十年ずっと俺に尽くしてくれている。実質俺達の一族の家長はルナだろう。俺は女を抱いているだけで他のことは何もしないからな。


 次に誰の話を聞こうかと思っていたら、愛姫が必死にアピールしていた。愛姫は俺の左のリースの更に左に座っている。なのでやや机に乗り出して話を聞く。


「妾は、妾は昔魔物に喰われ身も心も化け物になりかけておった。そのことを今でも忘れはせぬ。女としては生きられぬことを覚悟していた妾が今では大勢の子孫達に囲まれ、旦那様の深き愛に包まれているのじゃ。これからも旦那様の傍に置いてくだされ」

「うん、もちろん。この家が愛姫の居場所なのだから、どこにも行かないでね。戦場にもだ」

「はい、旦那様」


 そういって愛姫が軽くお辞儀をしていた。

 オリジナルの妻達は既に子供を生み終えているが、だからといって戦場に出すつもりはない。コピー体の娘達が大勢いるのだから、適切な場所にいるコピー体の娘達をそれぞれ操作を切り替えた方が効率が良いのだ。

 だからオリジナルの妻達本人が戦場に出ることは一切無く、自宅でぐっすり寝てるだけということになる。


 次はジゼルの番。ジゼルはルナの隣、俺から見てやや左前方に今も座っている。


「わたくしは正直なところ現状には結構不満ですのよ。やりようによってはヒロの右隣には今頃わたくしが座っていたはずですのに。それでも、そうですわね。今でも十分に愛されていますし、日々の仕事も楽しいですわ。これも全て、貴方の妻になったおかげですわね」


 日々の仕事というのは、俺がジゼルに依頼した盾開発の事だ。実際にはそれを通して鍛冶全般がジゼルとその娘達の共通の仕事となり、今では一流の盾役であると同時に鍛冶師でもある。


「うん。ジゼルは俺の妻になることを確か立候補したんだよね」

「ええ、そうですわよ。世間からはじゃじゃ馬娘扱いでしたし、百年ぶりの神の使徒への興味も有りましたわ。戦闘スキル零のヒロを何度もぼこぼこにしてあげましたのに、貴方が諦めずに何度も立ち向かってきたことを今でも覚えています。それからのことも全てですわ」

「あぁ、懐かしいな」

「今では十分な力を付けましたし、これからの魔物達への挑戦が楽しみですわね。期待していますわよ、ヒロ」


 そう言ってジゼルはくすっと笑う。部屋の趣味とかは完全に女の子なのにわりと武闘派なんだよね、ジゼルは。今では鍛冶師だからこそ、その力を試したいという面もあるのだろう。


 お次はフリマさん。女の子を生み始めた頃からは俺と随分と打ち解けている。


「ヒロさんとは長い間妻でありながら疎遠でしたが、今は完全にこの場の一員になれたことを嬉しく思っています。トルッコも今ではすっかりトルッコ人の国へと戻りましたし、感謝してもしきれません」

「いやはや、それも全て長年フリマが頑張ったからだよ。俺はたいしたことはしていないさ」

「いいえ、貴方はたびたび訪ねてきては私のことを元気づけてくれたではありませんか。それに最初から私の行動の自由を保障してくださりました。そのおかげで今のこの世界があるのですよ」

「そうかそうか。まぁ今日はこの辺で、ね」


 フリマさんはあちらこちらを移動して仕事をするということはない。仕事は全て現場まで部下の人がそれぞれ持ってくる。なので常に家にいるから、たまに時間が空いて暇な時には愛の治癒をかけに行っていたことは事実だ。頻繁にでは無かったけどね。


 さて次は……リースだな。いつも通り俺の左に座っている。そこが彼女の定位置だから。そんな間近から彼女が話し掛けてくる。


「六十年、か。まだまだ先は長いわよ?まだ息切れしていないわよね、ヒロ」

「んー、どうだろう。ちょっとは疲れてるけどね」

「もう、またそんなこと言って。身体は全然そんなこと無いでしょうに。でもそうね。疲れた時にはいつでも私に甘えてよね、ア・ナ・タ」

「はいはい」


 俺の気の無い返事に対してリースはニッコリ笑顔で返してくれる。

 随分と軽い感じで返されてしまったが、でもそうだな。普段からリースに甘えているから今更過ぎるんだよな。改まって何か挨拶するような間柄ではない。


 それに関しては、俺の右に座るティターニアも同様だ。


「お兄様」

「うん、なんだい?ティターニア」

「お兄様の管理が、私の仕事ですから」

「うん、そうだね」

「これからもずっとですよ。なんでも言ってくださいね」

「うん、頼りにしてる」


 家の中では常時くっつくわけではないけれど、常に俺の傍に侍るのがティターニアだ。俺の身の回りの世話の大半をやってくれるし心の動きもつぶさに読み取って他の皆にこっそり伝えている。

 その結果どうなったかというと、子作りがとてもスムーズになった。毎日丁度良い人数で娘達が部屋にやってくるうえに、その時々で俺好みの体位のプレイに誘ってくるようになったという。わりと複雑だったりもするが、結果として俺の満足度は上がった。


 さて次は、アンジェラちゃんだな。ルナの隣、右前方に座っている。相変わらずのダークエルフの姫ちゃんだ。褐色の肌に白いロングヘアーが今日も似合っている。何やらいやらしい目つきをしている。


「ご主人様はいつでもギンギンよねー。薬を飲むと更にギンギンよねー。今夜もアタシの薬を飲むのかしら?」

「うん、飲む飲む。相変わらず良く効くよね、あの薬」

「作るの頑張ったし、今ではご主人様用にパワーアップしてるからねー。うふふ、楽しみ~」


 そういって顔を赤らめるアンジェラちゃん。とはいってもやや顔を赤らめているのは最初から妻達全員に共通していたのだが。皆楽しみにしていたからな。

 飲んでエルフの姫ちゃんとエッチすると魔力スキルもアップする例の魔力っぽい紫色の小瓶に入った薬は、今でもほぼ毎日飲んでいる。分身にまで効くんだよなアレ。

 だからといって実際やり過ぎると娘達が壊れるのだが。一度壊した時はどうなることかとヒヤヒヤしたが、次の日には元通りに治っていた。どうにも全員に精神の修復機能がついているらしい。なのでそれからは自重していない。


 まぁそこらへんの話は横に置いといて、最後にキャラットちゃんの番になる。ジゼルの隣、左前方だな。


「キャラットちゃんの番だよ」

「うん、そうだね」


 ピンク髪に白くて太い耳のキャラットちゃんは、やや寂しそうな笑顔でこたえてくれる。


「……うん、ごめん。現状が不満か、すまない」

「ううん、いいの。皆ステキなお嫁さんだもの。ヒロお兄ちゃんにとってのボクの順位が最下位でも仕方ないよ。誰か一人は必ず最下位になるんだから、ボク我慢するよ」


パーティーメンバーリストの名前の並び順は、いつの間にかキャラットちゃんが最下位で固定されていた。


「ありがとう、キャラットちゃん」

「ううん、こちらこそありがとうヒロお兄ちゃん。ボクね、家族の中でも気弱ではみ出し者だったから、ヒロお兄ちゃんがお嫁さんに貰ってくれて良かったよ。おかげで今では二十五人も男の娘がいるんだよ。ウサギ族の女としてはこんなに幸せなことってないよ」


 ウサギ族の男子は皆男の娘である。出生率はたったの十パーセントだ。五人子供を生んだとしても五十九パーセントぐらいの確率で一人も男の娘を生むことは出来ないだろう。


 俺だってキャラットちゃんを愛していないわけではない。単に最下位だというだけだ。どうやったって順位は出来てしまう。なので仕方ないといえば仕方なかった。


「もう赤ちゃん生めないけれど、今夜はよろしくね、ヒロお兄ちゃん」

「うん、よろしく」


 俺の妻達は全員、人類が生める最大数である五十人の子供を生んでしまっている。

 だからこれ以上妻達を抱いても子供は増えない。だから今夜は純粋に、愛情を深める為のコミュニケーションとして抱く予定だった。


 一通り皆から話を聞いたので、早速向かうことにする。


「それじゃあ、部屋に向かうことにしよう。待ってるよ、皆」

「はい、アナタ」


 ルナがそう返事をして皆が席から立ち上がる。皆それぞれ抱かれる為の準備があるらしいとは事前に聞いていた。リースは既に準備済でこれ以上準備をする気がないらしく、すぐに俺の左にくっついてきた。そうして俺達は部屋に戻った。


 その日の晩は、分身まで動員してたっぷりと妻達と楽しんだ。

 皆満足した様子だった。もちろん俺も満足した。

人数はわりとマジメに計算しました。

ここまで増えるのは私自身予想外過ぎてエタりそうになりました。

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