第五十二話「ダイヤの結婚指輪のネックレス」
Smes Log
1:このゲームのメインプレイヤーは俺とルナの娘、金の瞳の乙女のマリーだ。
良く動く可愛い黒耳に、程よい太さで良く揺れる可愛い黒しっぽ。
母親譲りの綺麗な黒髪ストレートロング。背は百七十センチぐらいで胸は現在Dカップ前後。
お父さんと相思相愛な俺の自慢の娘だ。出来ればそのまま俺の嫁にしたかった。
2:神の使徒である俺はVIPプレイヤーであり種馬としての役割を持っている。
俺が種馬としての役割を完遂しなければ十分な量の絆神力と、十分な質と量の軍隊が集まらない。
つまり子作りしなきゃゲームクリア出来ないってことだ。
3:ゲームの期限は百年。星歴1000年の3月31日までにこの世界をクリア出来なければ俺達の一族は全滅する。
他の一族全員を見殺しにしてマリーと二人イチャイチャ過ごす別ルートエンドもあったらしいが、
システムメッセージのスメスさんはわざとそれを俺に教えてはくれなかった。
確かに意図的に誘導されていなければ、別ルートエンドに一直線だったことは間違いない。
4:一世代目の男子達は俺や他の息子達とスキル及びスキル由来のステータスを共有する。
年齢により能力発揮に制限がかかる。このスキル共有のおかげで息子達は色々と便利らしい。
5:女子は妻達それぞれのコピー体として生まれてくる。細かい部分は略す。
コピー体の娘達はその母親と、スキル及びスキル由来のステータスを共有する。
年齢により能力発揮に制限がかかる。十分な数を揃えれば統率の取れた最強の軍隊となるだろう。
6:娘のマリーが持つ絆神力という極太ゲージの用途の一つは、
伝説級の武器を実体として出現させ維持するというものだ。
俺の思い出の武器、宝剣ブルトガング一本を五分程度維持するのが現在の限界。
絆神力ゲージの回復には十二時間程度必要で、回復速度を高める手段はどうにもなさそうだ。
よって絆神力の総量を上げることは非常に重要だ。
その絆神力は一族同士が上手にエッチすることで効率良く上がる絆値の総合計だ。
一人だけ先に気持ち良くなるのは駄目ってことだな。
7:娘のマリーは現在子供を生めない身体だ。条件を満たすまでは排卵が起きないらしい。
ゲームクリアまでは排卵が起きず、夫のブロントにいくら抱かれても彼の子を宿すことは無い。
だからといってブロントの役目がそれだけなはずがない。何かしらあるのだろうが、今は不明だ。
8:この世界のゲームクリア報酬で、娘のマリーは心も身体も綺麗な処女に戻れるらしい。
結婚状態も解除して完全な新品状態に戻って、父親である俺の物になれるのだそうだ。
心が処女になるというのは、性交関連の記憶等が全て綺麗に選択されて全消去されることを意味するらしい。
個人カードの記録やその他公式文書などからも全てそこらが吹き飛ぶのだとか。
挙句の果てには俺以外の他人の記憶からも全て吹き飛ばすらしいぞ。全て無かったことにされる。
なるほどそれならなんとか納得出来ないことも無いな。まさに全てを吹き飛ばして!と言ったところか。
9:マリー以外の男子や女子は初めからスキル持ちだが、マリーは全てのスキルが零スタートだった。
だからどんなことでも一生懸命自分で頑張って覚えないといけない。
父親の俺がマリーの中に意識を飛ばして中から直接動かして教えてあげればすぐに覚えられるみたいだ。
よって俺とマリーの不思議な不倫生活はこれからもずっと続くことになるかと思われる。
ちょっとしたTS体験のオマケ付きだ。
---
マリーやブロント達が高校生になる。なので少しこのあたりについてまた説明しなければならない。
今回もかなり説明が長くなってしまう。
俺が学校を運営しているのは、全てこの世界の攻略の為だ。その為に息子達用のハーレム学園と、軍事用の男子校のそれぞれをかなり距離が離れた場所に建てている。
まずハーレム学園の方について説明するのだが、高校は今までとの差が大きい。
マリー達の一学年上には、愛姫と俺の息子、長男の政宗くんやフリマさんの長男のスレイマンくん、ジゼルの長女のジゼル二号の三名がいる。
この三人が先に高校に入って一年を過ごしたところ、高校以降の授業がどうにも一種のスキル扱いになるということが判明した。
スキルであるがゆえに共有や相互補完が可能であり、政宗くんとスレイマンくんが二人とも日中真面目に勉強したところ、二人とも成績がとても良かったらしい。
ジゼル二号は他にスキル共有出来る相手がいなかったので、かなり頑張ったけれど割と散々な結果になったとのこと。
この共有効果により、最初の息子達以外はある程度自由に過ごすことが可能になる。
自分が勉強しなくとも他の兄弟が勉強した分がフィードバックされてくるので勝手に頭が良くなるというとてもズルイしかけになるのだ。
しかし俺の娘のマリーはスキル共有出来る相手がいないので、一生懸命自ら勉強するしかない。
隣のマリーがいつも必死に勉強している以上、ブロントも日中それに付き合わざるを得なくなるだろう。
ブロントは母違いの兄二人が先に一生懸命勉強してくれたおかげでかなり余裕があり、マリーに勉強を教える余裕も出来るだろう。とはいっても父親の俺にもフィードバックされてきているので、俺が教えてやることも出来るのだが。なので父親の俺とブロントのどちらがマリーに勉強を教えるか、取り合いになるわけだな。
兄二人とブロントが真面目に勉強してくれるおかげで、マリーの弟でルナが二番目に生んだ長男のジタンくんは、一切真面目に勉強せずに一日中女遊びをすることが可能になる。フリマさんの二人目の息子のメフメト君も同様だ。
なので俺はそれ用の仕組みを用意することにした。あらかじめ場所は用意しておいたのだが、まさかそこまで積極的に利用可能になるとまでは考えていなかった。
ハーレム学園の高校というか高等部は、中学校までとは違い結婚解禁、結婚している夫婦同士の指定場所での性行為も全面解禁になっている。学園内の色んなところにいわゆるプレイルームをたくさん用意しているので、好きな時に奥さんを連れ出してお楽しみすることが可能だ。
一授業まるごとさぼってその間中奥さんを一人なり二人なり連れ出してお楽しみ可能にしておいた。決して乱交では無い。囲いこんだハーレムの女の子とちゃんと結婚して夫婦になったうえでしろという制限がかかっている。
しかし、息子達はスキルの共有により勉強する必要が無くなるが、妻となる女の子達はサボった分勉強が足りなくなってしまう。なので昼間と同じ授業を、学生寮のうち女子寮の方で夕食後に再度やって貰うことにした。
サボった子や昼間の授業でよく理解出来なかった子達は夜の再授業に参加して補完して貰うってわけだな。
男子寮の方はなんというか、一つの部屋をそれぞれとても広くして、あと防音効果をかなり高めておいた。
で、夫婦であれば夜に妻が夫の部屋を自由に訪問出来るようにした。
昼もお楽しみ可能で夜もお楽しみ可能な大変けしからんハーレム学園になったわけだ。夫婦だから問題無いはずだ。
フェンリル公の家に住んでいたマリーとブロントも、高校からは学生寮の方に住むことになる。一応は自由にこちらに帰ってきても良いのだけど、特にブロントは毎晩ハーレムの女の子を相手にしないといけないから今後こちらに帰ってくることは無いだろう。
マリーはたぶんたまに帰ってくるだろうけどね。
ハーレム学園もかなりとち狂っているが、男子校に比べたらまだマシかもしれないな。さすがに説明が長くなりすぎるので追々説明することにする。
---
917/4/1
さてそんなわけで、俺は娘のマリーの高校の入学式に参加していた。マリーの制服姿は可愛い。制服にはしっぽを通す為の穴が空いており、そこから通された黒しっぽがご機嫌にゆらゆら揺れている。長身の制服美少女である。
ちなみに制服の着用義務は無いし、夏以外でも常時夏服でOK。だからマリーも夏服だ。黒髪にセーラー服はなんだかんだで素晴らしい。
今日は入学式のあと、結婚ラッシュになる予定だった。例えばマリーとブロントのクラスは小学校の時から四十人で、俺の家族はマリーとブロントとリース二号と愛姫二号がいる。よって他三十六名がハーレム要員なわけだな。
とはいっても全員を完全には囲い込めていないらしく、六名程度はまだ迷っているらしいが。
なので三十名程度を、ブロントは今日妻にするみたい。入学式の一日で三十人と結婚とか、割と色々おかしいんじゃないですかね?
で、結婚するからには結婚指輪も選ぶみたいなんだけどね。なんかそこらへん、俺の知らないうちにルナとフリマさんの協議によって勝手に俺の宝石事業部から大量に指輪を供出して配ることになってるみたい。
それでも黒字なんだからいいでしょ?とのこと。まぁ確かにスポンサーが自分の分を確保するだけの話だしわからなくもないけどさ。
何やら俺の知らないところで色々管理されているらしい。子供たちのお小遣いも全部ルナが管理してるんだってさ。一応皆王族だからいっぱいお小遣い貰っているらしい。でも宝石事業部の利益で相殺させているらしい。
そんなわけで入学式が終わり次第、俺の息子達はハーレムの女の子達に囲まれながら結婚指輪選びに旅立っていった。マリーは既に残念ながらとても残念ながらブロントと結婚してしまっているので、そこには加わらず入学式のあと俺の方にやってきた。
今回の入学式には、俺とリースとルナとティターニアの四名でやってきていた。そしてルナは息子のジタンの様子を見に行ってしまった。
なので今は左にリースがくっついていて右にティターニアがくっついている。リースの愛情値の方が高いので、リースが望んだ際にはティターニアは左を譲らなければならない。
マリーは俺の左右が埋まっているので、椅子の後ろに回って後ろから抱き着いてきた。早めになんとかしないと大変そうだ。
とりあえず何かしら会話することにした。
「マリー、入学式お疲れ様。まぁマリーは今は暇そうだね。教科書配布とかは明日以降やるみたいだし。今夜はマリーは学生寮で過ごすのか?」
「うん、おとーさん、ごめんなさい。一応私なりに勤めを果たすつもりだよ。本当にごめんなさい、おとーさん」
今日はあれだ。一気に大勢が結婚初夜になるわけだ。だからその晩のうちに、誰がハーレム上位なのかそこらへんを明確にしておかないと駄目なわけだ。あぁイヤだイヤだ。既に取り返しがつかないぐらい汚されてしまっているのはわかるがそれでもイヤだ。くそっ、後で必ず奪い返してやる。
俺がイヤなことをわかっているから、マリーはいつもごめんね、ではなくごめんなさい、って俺に謝ってくる。
マリーにとってそれが本当に不本意なことだってことだ。不本意なのに抱かれているのだ。いくらそれにより体力スキルを効率良く獲得しHPを確保出来るからといって、やはり父親の俺が一番好きだから他の相手には抱かれたくないのだ。
なんとも気分が落ち込む。死にたくなるがガマンする。仕方ないので話題を変える。俺はリースに話題を振ってみる。
「リース、ブロントは随分大人気みたいだな。今日一日で何人ぐらい結婚するんだ?三十人ぐらいか?リースは見に行かなくてもいいのか?」
リースは結構甘やかしお母さんだからな。ルナは実際に息子のジタンの様子を見に行ったわけだが、リースは俺の左から離れていない。どういうことだろうか。
リースは俺の方に正面から向き直って、こちらとしっかりと視線を絡ませてから答えてくれる。
「そうね、まず一つはブロント本人から来なくて良いって言われたことよ。そろそろ私から母離れしたいってことかしらね。あとは貴方のことよ、ヒロ。私が貴方を支えるって最初に約束したでしょう?十七年経った今でもそれは変わらないわ。辛い時には素直に私に甘えなさいよ」
そういってリースはハンカチを取り出して俺の涙を拭いてくれた。気づかないうちに泣いてしまっていたらしい。更にリースは俺の後ろのマリーにまでハンカチを持った手を伸ばしていた。どうやら俺の後ろのマリーもぽろぽろと泣いてしまっていたらしい。マリーもそれだけ辛かったってことだ。
そうやってマリーの涙もふき取りながらリースが続ける。
「ねぇマリーちゃん。貴方も私を頼っていいのよ。ヒロの大事なものなんだから私にとっても大事なものよ。ルナお母さんに甘えられなくても、私に甘えたらいいわ。甘やかすのは馴れてるから」
「うん、ありがとう、リースお姉ちゃん」
そう言ってマリーがリースの方に抱きついた。リースの身長は百六十センチでマリーが百七十センチぐらいあるからマリーの方が背が高い。それでもリースは特に気にせずに、マリーを優しく抱きしめて頭を撫でてやっていた。
しばらくそうして落ち着いてから、リースが話をまとめる。
「そうね。特に用事が無いのなら今日はさっさと帰りましょうか。私の家で皆で久しぶりにホットミルクでも飲みましょう。今日はしばらくヒロの左をマリーに譲ってあげるわ。ティターニアもそれでいいわね?」
「はい、リースお姉さま」
そんなわけで俺達は一度四人で家に帰ることにした。いつもの馬車で屋敷まで戻ってから、リースの家でホットミルクを四人で一緒に飲んだ。心が落ち着く丁度良い甘さだった。その後はリースが昼食を作ってくれた。長年練習した成果なのか、ルナにも引けをとらない見事な腕で驚いた。
それから夕食までの時間をマリーと一緒に穏やかに過ごして精一杯の愛情を互いに育んで、そうしてからルナの家で、俺とマリーとリースとティターニアとルナとフェンリル公とその他のルナの子供たちで一緒に食べた。
ルナは人数が予定より微妙に変動していることに気づいていたが気にせずに夕食を人数分用意してくれた。
そうしてその後、マリーが辛そうな表情をしながらも、馬車に乗って高校の学生寮へと向かっていった。
帰っていった、とは表現したくなかった。マリーが帰る場所は、俺のいる場所だと思うから。
俺が自分で決めたこととはいえ、絶対に許さないぞ、絶対にだ。
その日の夜は、今日一日あまり喋らずに静かにしていたティターニアが一生懸命俺を慰めてくれた。ただし少し愚痴も混ざっていたが。
「お兄様、私のことはお嫌いですか?既にお兄様の子供を、男の子を六人、女の子を十二人生みました。家に居る間は私なりに一生懸命に育てています。私もアナタの妻です。私にも、お兄様を慰めさせてください」
ティターニアの言うことは全くもって正論だと思う。それにティターニアの存在には俺だっていつも救われているんだ。いつも俺の傍にいてくれて、やわらかくて良い匂いがする。愛しているかどうかでいえば間違いなく愛している。ただ、その順位が他よりも低くなってしまっているだけだ。
「嫌いじゃないよ。好きだ、愛している。お前を一番にしてやれなくてごめんな、ティターニア。けれどこれからもずっと、俺の傍にいて欲しい」
「はい、お兄様。私のことをこれからもお兄様の傍にいさせてください。愛しています」
そう言葉を交わして、彼女とキスをした。今夜も引き続きティターニアの番だった。その夜はいつも以上に深く彼女と愛し合った。
リースは俺の心を支えてくれると言ったが、ティターニアは俺の身体を支えてくれていると思う。ティターニアがいつも伝えてくれる彼女の体温が、俺の身体が冷めないようにいつも温めてくれている。
そのおかげで、俺は毎日深く考えずに生きられているのだと思う。
人の身体の温もりには、それだけの効果があるってことだ。
ブロントのことは絶対に許さないが、俺の代わりにマリーに温もりを与えるという役目を果たしている点は多少は認めざるを得ないかもしれないな。心は通じていなくとも、誰かから温もりを得ていなければマリーも百年を戦い抜くのは辛いだろう。
だから、仕方ない。仕方ないことだと割り切るしかない。
そんなことを考えながら、その日の夜はティターニアと抱き合いながら眠った。
---
数日後、マリーの方から心の声で、私の身体の中に来てー、という通信が入った。
高校の短めの休み時間の最中だったらしく、ブロントもマリーの隣に座っていた。周囲のブロントのハーレムのお嫁さん達のほとんどが皆左手の薬指に結婚指輪を填めているのがわかる。あの輝きは、ダイヤモンドだよな?すっごいキラキラしている。皆微妙に形が違うようだ。
で、マリーがそこらへんの他の子の様子を見せてくれてからブロントの方を見せてくれる。見ているのは顔ではなく、首元だ。そこに何かがあるらしい。確かに一目で目に付くスゴイのがマリーの視界に入っている。
ブロントは首に、チェーンネックレスというかそういうのをかけていた。で、そのチェーンに一杯指輪がかかっているのだ。もしかしてこれはアレか。お嫁さん達とのダイヤリングをそれぞれペアで用意して、それをチェーンに通して首にかけているってことなのか?
つまりそれは正真正銘の、ダイヤの結婚指輪のネックレスだった。お嫁さんは最大三十六人程度まで囲い込めるわけだが、妻とのペアリングが既に三十個ぐらいついてるダイヤの結婚指輪のネックレスだった。
まさかそんなものが、この世界に実現するとは想定外過ぎた。有名なブロント語の台詞に出てくるんだよコレ。『ダイヤの結婚指輪のネックレスを指にはめてぶん殴るぞ』というもので、なんだそれはって理解に苦しむアイテムだったのだが。
これは間違いない。これは本当にダイヤの結婚指輪のネックレス以外の何物でもない。コレは凄く目立つな。とんでもないぞこれは。
『おとーさん、どう思う?すっごい目立つよね!』
『うん、これはヤバイ。さすがにお父さんもコレには驚いたよ』
『おとーさんは、他のお嫁さんとのリングとか身につけてないよねー。ルナお母さんとリースお姉ちゃんのだけだし。まさか全部ペアリングで用意してネックレスにしちゃうとかビックリだよー。一体どこでそんな発想を得たのかなー』
『う、うん、なんでだろうなー』
わからない。わからないが、俺がリースの息子にブロントという名前を付けた為にそこらへんの運命を手繰り寄せたのかもしれないな。
意外とそういう可能性も馬鹿に出来ない。ならばある程度、そこらへんに従って今後も進めていった方が良いかな。
とりあえず見るべきものは見せて貰ったので、帰ることにする。
『なるほどな、良い物を見せて貰った。それじゃあマリー、お父さんは帰るよ』
『うん、またねおとーさん。また呼んだ時には来てね』
『うん、もちろんだ』
そういって約束を交わして、俺はマリーの身体の中から退出した。
---
それからもマリーに呼ばれることは幾度もあった。というかほぼ常時呼び出されるようになった。
俺もブロントも一学年上の政宗くんとスレイマンくんが一生懸命勉強してくれたおかげで高校の授業内容がかなりわかっているわけだ。
そんなわけで、マリーはブロントに聞くよりも俺に色々と聞いてきた。
なので、日中俺がほぼ常時マリーの中に入って、つきっきりで勉強を教えることになった。
わからないことがある時、マリーの猫耳がぷるぷると震え、しっぽも不自然な動きをする。その感触もマリーの中にいる俺に伝わってくる。
そんなマリーが可愛いなと思いつつ、必死に勉強をつきっきりで見てやった。
俺も高校の成績はあまり良くなかったのだが、先の二人がしっかり勉強してくれているおかげでスムーズに教えることが出来た。なのでマリーは躓くことなく色々な知識の習得に励むことが出来ていた。
ハーレムに囲われているブロントの妻な女の子達は、基本的にはブロントに休み時間に勉強を教えて貰っていた。しかし一人では手が回りきらないので、マリーの方にも勉強教えてー!って要望が回ってきていた。
マリーはシャーペンも基本左利きだ。というかこの世界に普通に鉛筆じゃなくシャープペンシルがあることに驚いた。しかもかなり持ちやすく書き易いタイプ。
マリーは自分の分の勉強で疲れきっているので、他の女の子達に教える際には俺がバトンタッチすることにした。なるべく口調はマリーのものに合わせるが、俺は右利きなので教える最中は右手でシャーペンを持って頑張ってみた。
たまにちょっと変な目で見られるけれども、私両利きだからー、って言って誤魔化しておいた。
そんな感じでマリーと二人の二人三脚な学生生活を精一杯日中楽しんだ。マリーのチートな美少女の身体の使い心地はとても素晴らしかった。割と女の子達からも人気があるらしい。頭が良いこともかなり影響しているのだとか。
とはいっても、たぶんマリーの学力は誰の協力も無しだったらたぶん人並みだったはずだ。わからなくて詰まった時には、おとーさん、おとーさん、って必死に俺に助けを求めてきていた。その回数も多かった。
その度に俺は一生懸命マリーに頑張って教えたからな。いやはや、俺も頑張ったけど、一学年上の政宗くんとスレイマンくんの努力のおかげだわ。二人とも相当真面目だったんだろうなぁ。
---
さてブロントの様子だが、この息子はなんというか、嫌な奴だったならその方が良かったのだがもうね、結構出来が良い息子だった。
授業は真面目に受けているし、妻である女の子達の勉強も、手が回る範囲で一生懸命面倒を見てやっている。
身体の方もすっかり背が高くなって俺の百七十五センチを追い越している。髪は母譲りの金髪だし目鼻立ちも整っている。身体の方も筋肉がついていて男らしい、と。
そしてマリーが教えてくれたが、俺とスキルを共有している関係で夜も絶倫でハーレムのお嫁さん達がそれはもう大喜びしているのだとか。というか既にかなりの人数を孕ませてしまったらしい。一晩に四人ずつ相手をしているのだとか。
昼は真面目で頭が良くて優しくて格好良くて、夜は絶倫とそういうわけだ。そしてエルフの王子様なわけだしな。
俺も決して負けてないけどね。負けてないはずだ。だってマリーは俺の方が好きなんだから。
俺がそこらへんのことを考えていると、マリーがいつもこう言ってくれる。
『おとーさん、おとーさん』
『うん、なんだい?マリー』
『私はおとーさんの方が格好良いと思うよ。おとーさんの方が優しいよ。おとーさんは基本一人ずつ相手にしているし、連続で毎晩抱いてくれるじゃない。それに一晩での回数も多いし、一回に出してくれる量も多いじゃない。だからおとーさんの方がかっこいいよ!』
『う、うん、そうか』
『だからー、私のことも抱いてよー、おとーさーん』
『うー、だからそれは、とっておきの時の為に取っておくってば』
半分は俺の意地だが、半分は本音だ。
なんとなくだが、最後の最後まで我慢しておくと何か良いことが起こる気がする。
予感ってやつだ、ゲーム的なね。あるだろう?そういうしかけ。
なのでマリーは本番行為は我慢してくれている。
その代わりたまに家に帰ってきて、俺と一緒にお風呂に入った後、すっからかんになるまでブルトガングからTPを飲み干してくれる。とても嬉しそうな表情で一滴も零さずに飲んでくれる。
味が良くなるのはスキル共有されないんだってさ。マリーは試してないけど他のお嫁さんの一人が試していて、すごくイヤそうな顔をしていたらしい。別に味が良いからというだけで飲みに来るわけじゃないんだろうけども、たまにそうやって帰ってきてくれることが嬉しかった。
---
917年、夏。
夏は今年もマリーの身体で一緒にプールで泳いで楽しんだ。中学まではスクール水着固定だったが高校は自由にした。なのでマリーは俺好みの可愛くてセクシーなビキニ水着で泳いでくれた。猫耳としっぽの調子も良かった。
水泳帽も無しなのだが、髪が広がりすぎると困るので適度に縛って保護しておいた。たぶん合ってるよね?対応。
リースも来たがっていたが、リース二号と愛姫二号を二月下旬頃に孕ませてしまったのでさすがにちょっと無理がありそうだった。なので邪魔者が入ることもなく好きなだけ自由に楽しめた。
そんな時間を楽しみながら、マリーがしょっちゅう俺に聞いてくる。
『おとーさん、おとーさん』
『うん、なにかな?マリー』
『どうかな、私の身体。おとーさんは好き?』
『うん、大好き。とても良い体だ』
『ねぇ、私可愛いかな?他の子にはかっこいいとか言われちゃうんだけど』
『可愛いぞ、可愛い可愛い。おとーさんの自慢の娘だ。素晴らしいぞ、マリー』
『えへへー、ねぇねぇ、もっと言って、おとーさん』
『俺の娘のマリーは、とーっても可愛いぞ』
『うん…ありがと、おとーさん』
そういって時間いっぱい泳いで楽しんだ。マリーがちょっとだけ泣いた気もしたが、瞳を閉じていたのでよくわからなかった。
---
そんな夏の終わりの頃、マリーの身体から出て元の俺の身体で目を覚ましたら、リースに抱きしめられてキスされてた。彼女はこの間二十人目の子供を生んだばかりで、今はお腹はすっきりスリムになっている。俺が起きたことに気づいたのか、パッチリと瞳を開けてこちらを見つめてきた。
そのままじー、っと二人で見つめ合う。意識を落としている間は、何かしら攻撃でもされない限りでは元の身体で突然起きることはないのだ。そしてこの世界はPK不可能なわけだから基本的に起きるわけがないわけだな。
何か抗議されているような瞳だったので抱きしめ返してやったら少し表情が和らいだ。更におしりを撫でてみたら強く抱きしめられてしまった。しばらくそうしてから、解放される。
リースが俺のことを間近でじっと見つめたまま話しかけてくる。
「もう、ヒロったら。最近ずっとマリーばっかり構いすぎよ?もう少し私の方も構って貰わないと困るわよ。しっかりと私のことも愛してね」
「うん、ごめんよリース。どうしてもこう、高校生活って今だけだから、そっちを優先しちゃってさ」
「そうなの?そんなに高校生活って楽しい?」
「うん、楽しい。楽しくて困る」
そう、割と楽しいんだよね。マリーの身体に入ってることも楽しいのだけども、高校生活そのものが楽しい。雰囲気とか、空気とか、頑張ってマリーと一緒に勉強することも楽しい。
この世界には元々そういった教育機関が無かったわけだから、当然リースも他の妻達もそのような生活を送った経験が無い。娘達の身体を操作してみれば経験出来なくも無いだろうけど、皆いつも育児が忙しいのでそんな余裕は無い。
リースだっていつもは甘やかしママさんとして一生懸命育児をしている。俺の相手をする時間を捻出するのも大変みたいだ。
ティターニアは外出中いつも俺にくっついてくるけども、その間はほぼ育児放棄状態になってしまう。託児所兼保育園もあるし、家には子育てに慣れているメイドさんが二名ついているから大丈夫ではあるんだけど、母親としては割とダメかもしれない。
俺がティターニアの家に居る間は一生懸命育児に励んでいるんだけども、俺が寝ている間は一緒に隣で寝てしまう。俺にとっては嬉しいのだけども、子供にとってはダメなお母さんかと思われる。まぁそこらへんは仕方ないんだよ。俺と魂が少し混じってしまっているから、寝たり起きたりするのも俺と連動してしまうのだ。
今はリースとベッドの上で対面で見つめ合って話していたわけだけども、ティターニアも既に起きたのか、俺の背中の方から抱きついてきている。リースが来ていることにも気づいているだろう。背中にあたるおっきなふくらみの感触がとてもやわらかくて気持ち良い。
うん、我ながら恵まれすぎだ。こんなに可愛い妻達に囲まれて本当に幸せ者だ。
リースが話を続けてくる。
「そっか。よくわからないけれど、ヒロの世界にも学校はあったのよね。そこらへんも前から言っていた前世の無念ってヤツなのかしら?前世よりもマリーとの高校生活は楽しい?」
「うん、凄く楽しいね。凄く充実してるんじゃないかな。勉強もわかるなら面白いよ。わからないとすげー苦痛なんだけどね」
「あら、やっぱりそうなの?一応、私の娘の二号ちゃんが勉強した内容が私にも届くのだけれど、すごく苦しんでるみたいなのよね。他の息子達は何かスキルの共有とかいうズルしちゃってるみたいだけど、私はまだ一人目だからすっごく大変なのよ。試しに二号ちゃんと交代してみたけれど、ちんぷんかんぷんでちょっと腹が立っちゃったわよ」
「そうかそうか、わかるわー、凄くわかるわー」
うん、俺もねぇ。高校の授業かなり苦しんで腹が立ったんだわ。一、二年の範囲までなら大体なんとかまぁわかるんだが、三年の範囲がやばかった。何アレ?って状態。なので、今は一年の範囲だし普通にわかるから気楽なものだった。
とりあえずリースを抱き寄せてもう少しちゅっちゅしておいた。ティターニアは相変わらず後ろから抱きついてきているけど無視してしまった。そしたら更に胸を押しつけてきた。うん、さすがにちょっと可哀想だ。
「ごめんリース、ちょっとチェンジ」
「はいはい」
ティターニアの方に向き直って、ちゅっちゅした。そしたらぱぁっ、と笑顔になった。そうしてしばらくちゅっちゅしている間にリースが後ろから話し掛けてくる。なので向きが違うけれども俺も返事をする。
「まぁそういうわけだからちょっと、私にも勉強教えてよねヒロ。それとね、何かルナが最近何か考えているみたいよ?何でも、屋敷の中央の建物のことみたいだけども」
「んー…あのでっかいやつか、最初から使おうとしたら怒られちゃったんだよね。一体何なんだろうねアレ」
「私も知らないのよねー。ルナがそこらへん全部一人で管理しているから。でも話を聞いた時に微妙ににやけてたから、わりとエロイ建物なのかもしれないわ」
「ふむ、なるほどー」
ルナはこう色々しっかりこなしてくれる優秀な妻だと思うのだけども、本性というか心根というか、そこらへんはエロエロなお嫁さんだと思う。ルナを抱いている期間は明らかに俺に対して甘くなるし食事が普段より豪華になったりする。行為の最中の甘えっぷりと乱れっぷりもスゴイ。うん、そんな感じ。
というかうちのお嫁さん達はフリマさん以外全員エロな気がしなくもない。とても素晴らしいことだと思う。だからこそこんなにもたくさん子供を生ませ続けているわけだが。
再びリースに向き直り、俺の方から話し掛ける。
「うーん、なるほど?よくわかんないけど近いうちにあの建物を使い始めるのかな。そのうち向こうから話し掛けてくるよねえ?」
「そうね。それまでルナに任せておけばいいんじゃないかしら。それまではどうするの?」
「そうだね。せっかく要望があったわけだし、リースにも俺から勉強を教えてみるかな」
わざわざ突然訪ねてきてまで話題に出したぐらいだから、既に準備は出来ているのだろうと俺は判断した。実際その通りだったらしい。
ティターニアの家の寝室を出て居間に戻ると、何やら愛姫も来ていた。どうやら三人で勉強会の流れらしい。
リース二号だけじゃなく愛姫二号も苦しんでいたわけだな。
俺が拒否するという選択肢はたぶん最初から無かったんじゃないかな?
そんなわけで俺はリースと愛姫相手に色々高校一年の初期の範囲を教えることになった。元々前世での知識があったうえに前任二人がしっかりと勉強してくれたおかげでやはりスムーズだった。
ティターニアは家の中なので、必死に育児に専念していた。さっきまで寝てさぼっていたからね。
その様子をバッチリ俺の身体を通してみていたのか、マリーから抗議の通信が入った。
『うぅー、二人ともずるーい。私も出来れば生身のおとーさんに勉強教えて貰いたーい。わかった時になでなでしてもらいたーい』
『そんなこと言われてもなぁ。俺が生身で高校行って隣で教えるわけにも行かないだろ?ブロントも隣にいるんだから』
『うぅ、そうなんだけどー。でも私だけ特別に教えて貰ってるそういう感じが良かったのにー、横取りされたー』
『はいはい』
うん、なんだろう。こうやって嫉妬してくれるのも可愛いよな。悪くないぞ、悪くない。
リースと愛姫の二人に勉強を教えることで、またひとつ二人と仲良くなれた気がした。もっともそのせいで後日ジゼルに不公平ですわー、って怒られることになるのだが。ジゼル二号は既に高校二年の範囲で苦しんでいるわけだしなぁ。最近は三号が二号の代わりに一年生の範囲を再度学習してくれる分多少マシにはなってきているらしいが。
そんな感じで、マリーの高校生活一年目の年は段々と過ぎていく。
とりあえず最初はゆっくりペースで。
話数が随分多くなりましたし、テコ入れとして他作品を参考に番号つけてみました。プロローグ含めて一話平均一万字程度で、五十二話まで来ましたね。
十万字程度でラノベ一冊分とかかもしれません。ですので五冊分ぐらいなんでしょうかね。随分と書きましたが今後もお付き合い頂ければ幸いです。
完走目指して頑張ります。




