第四十二話「ごっくん、します。」
901/8/23 7:42
キャラットちゃんと二人でお風呂を上がって着替えて外に出ると、やはりいつも通り居間でティターニアが待機していた。毎朝なので既に驚かない。なので普通に挨拶する。
「おはよう、ティターニア」
「おはようございます、お兄様。キャラットお姉様もご機嫌よう」
「ティターニアちゃんおはよー!えへへー。ついにやったよー、大成功だよー!お母さんにお手紙送って褒めてもらうよー」
「あら?キャラットお姉様何かあったんですか?…んっと、ちょっと見てみますね」
キャラットちゃんは男の子に確定したことが何故か相当嬉しいようだった。一方ティターニアは少し呆けた顔をする。コレはあれだ。UIを確認しているのかと思われる。今は近くにいるから、ティターニアにもキャラットちゃんの状態表示枠が確認出来るのだ。
UIの確認が終わったらしく、ティターニアの視線が焦点を取り戻した。
「まぁ、ウサギ族の男性に確定出来たんですね。おめでとうございます、キャラットお姉様」
「えへへー、すごいでしょー?なんたって基本一割程度だものねー。二人目でオトコノコは嬉しーよー」
キャラットちゃんはくるくる回って喜んでいる。なんだろう、何故かずっと男の子、の部分が微妙にひっかかるんだが。
ティターニアはそんなことより即座に俺の左にぴったりくっついてきた。俺も何故かこうも毎日くっつかれているとそれがいつもの日常になってしまっている。自然にするっとティターニアの腰に左手を回してしまう。
「お兄様、早く行きましょう?ルナお姉様が待ってますよ」
「うん、そうだね。じゃあ行こうか」
「またねー、パパー。本当はボクも行きたいけどガマンするよぅ」
そういってキャラットちゃんが玄関まで見送ってくれた。キャラットちゃんはルナに怒られてからは自分担当のメイドさんに御飯を作って貰っている。まぁ家ごとに二名メイドさんがついているからね。本来それが当然なのである。
ティターニアと二人でいつも通りくっついてルナの家に戻った。そのまま普通に朝食になる。ルナは最近一切ティターニアの存在を気にも留めていない。いるのが当然といった風で普通に処理してくれている。ティターニアの適量分の食事もしっかり用意されている。
どうにも何かがひっかかる。一体どういうことなんだ?そろそろ少しはつっこんでおいた方が良いのではないか?だから俺はルナにこう質問してみた。
「ねぇルナ。ちょっと聞き辛いんだけども、聞いても良いかな?」
「はい。なんですか?アナタ」
「えっとその、ティターニアがいつもいることに対して何も気にしていないようだから、何故なのかなーって気になってさ」
俺のその言葉を受けて、ルナは最初きょとん、とした顔をした。何故だ?
しばらくその表情のまま固まって…それからちょっと残念そうな顔で俺に告げてきた。
「手遅れだからです」
「えっ?」
「もう手遅れなんですよ。アナタがティターニアさんを十四歳になった時点で素直に襲っていればこんなことにはならなかったのに。自覚も無しにやってしまったことなのでしょうが…アナタの魂の味に、既にティターニアさんの味が混ざってしまっています」
ルナが何を言っているのか、全く理解出来なかった。
一体ルナは何を言っているんだ?
ルナは普通に食事を続けながら説明してくれる。
「何故ティターニアさんを襲ってしまわなかったのですか?それをせずにギリギリの線で交わり続けた結果、互いの心の依存度、魂の依存度がグングン上昇してしまったんです」
「えーっと、どういうことなんだ?」
「せめて私の目の届くところでやっていたなら対策可能だったものを。もう既にアナタは、ティターニアさんと他人とは呼べない状態です。互いに依存し過ぎていて、二人で一つの状態になってしまっています。二人で一つなのですから、私が区別する必要も無くなってしまいます。だからティターニアさんの存在はもう気にしないことにしました」
なんだかルナがとんでもないことを言っている気がする。うん、一体どういうことなんだろう。
ルナがちらりとティターニアの方を見た。顔を見ているのではないようだ。どうにも、ティターニアの左手の薬指に今も填められているピンクダイヤモンドを見ているらしい。
「ピンクダイヤモンドですか。確かアナタの誕生石なのでしたね?」
「え?うん。そうなんだけども」
「おそらくはそのことも原因です。毎日宝石を見つめているうちに、魂がダイヤモンドの属性に染まったのでしょう。アナタの誕生石であるがゆえにアナタの魂の属性にも近いはずです。それに加えて深く近づき過ぎた結果として、魂が一部混ざるぐらいにまでなってしまったのでしょうね」
「えーっと、ルナ?」
「いいですか?二度と同じようなことはやらないでください。ティターニアさんの件で懲りたなら同じことは繰り返さないことです。他の娘達に決してダイヤモンドを与えてはいけません。わかりましたか?ヒロ」
「えっと、う、うん。わかった」
「リースさんの指輪は、あの程度ならそこまでの威力は無いでしょうから大丈夫でしょう。それにしても誕生石、ですか。神がこの世界でその知識を禁止していたことにも納得がいきました。確かに効果的でしたね」
何やらルナは一人で納得してしまった。その後は特にその話題に触れることもなく、朝食は進んで、終わった。
一体どういうことなんだ。
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朝食の後は、ティターニアといつものようにくっついて隣のリースの家に移動した。
ルナの言っていたことはわからないが、確かにくっついていることが自然体という印象はする。
リースはいつものように息子のブロントの世話をしていたが、朝のティータイムの時間なのでしっかりと用意してくれた。
「特に今日はこちらからは何も無いわね。ヒロの方はどうかしら?」
「えーっと、何から説明したら良いものかな」
何から順番に説明するか悩んだものの、まずキャラットちゃんを妊娠させて男の子に確定させたあたりから話して、その後にルナの意味深な会話について説明した。
ちなみに今は、左がリースで右にティターニアがいる。ティターニアは俺が話している間特に何も言わなかった。
「なになに、魂が混ざってるですって?依存度が上昇している?うーん。よくはわからないけれど、現在のこの状況が答えってことなのかしらね」
「ふむ、どういうこと?」
「最近ずっとくっついているでしょう?そのことがそもそもおかしいのもあるわ。後は、ティターニアが何も口に出さないこともおかしいかしら。一切否定しないってことは、半分認めてしまっているんじゃないかしら」
ふむ、そうなのか。
俺はティターニアの方に向き直ってみる。するとさっきまでカップの方を見ていたティターニアがこちらに向き直ってきた。交わる視線。彼女の青い瞳は今日も綺麗である。うん、今日も可愛い、可愛い。
「お兄様は、今日もカッコイイですね」
「え?うん、ありがとうティターニア」
なんだろう。可愛い可愛い、などと考えていたらカッコイイねって返されてしまった。そのあたり魂が共鳴しているとかそういうことなの?
再び体の向きを戻して、左にいるリースに話し掛ける。
「んー、よくわかんないけど、なんとなく通じ合っている気がしなくもない」
「そうねー。ただ、ルナの話を聞く限りだともう一生そのままってことなんじゃないの?ティターニアとこれから一生くっついたまま生きるしかないんじゃない?」
ふむ。
そうなの?
別にそれでもいいかな、などと考えてしまった。
「そっかー」
「私の指摘に驚かないということが、つまり手遅れってことなのよね、きっと」
「そうなのかもなー」
「まぁ、別にくっついていても良いんじゃない?キャラットも既に妊娠したのなら、これからは当分ずっとティターニアと二人なんでしょ?お世話して貰えば良いじゃないの」
「あー、そういえばそうだったか」
そういえばそうだった。今日からティターニアが口でご奉仕してくれるのか?それは、割と楽しみかもしれない。
それから後は、他愛の無い会話をした後普段通りの生活に戻った。
ジゼルお母さんの採乳を手伝って、その後ティターニアとジゼルお母さんのホットミルクタイムを横から見守って、フリマさんの家を訪ねてSPさんから事業の進捗状況を聞いて、ルナの家に帰ってルナの採乳を手伝った後昼食を食べて、その後はリースの家でティターニアと本番寸前の行為で楽しんで、三時のティータイム後の時間はアンジェラちゃんの研究を見にいった。最近はエメラルドに魔力を篭める実験をしているらしい。
そうして夜になって、夕食を食べた後ティターニアの家に戻った。
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901/8/23 21:34
ティターニアの家に戻ってからは普通に二人でのんびりと時を過ごした。それから寝る前に、お風呂でしてもらうことにした。
あまりおいしいものではないから、無理に飲まなくても良いとは伝えたのだが。
「飲んでも構わないのですよね?お兄様のものですから、全部飲ませてください」
「そ、そうか。じゃあお願いしちゃう」
ティターニアは一生懸命頑張ってくれて、それで俺のブルトガングはTPブレイクした。直接的な表現を避ける為の措置なので勘弁して欲しい。
バナナ相手に練習した成果なのか、初めてなのに随分と上手だった。それに加えて全部ごっくん、してくれた。ゴクゴクといった感じだったかもしれない。
でもさすがに味はまずかったのか、すごく苦い顔をしていた。というか涙目になってた。
「ティターニア、その…大丈夫?」
「大丈夫…です…」
その後はお風呂でしっかり真面目に体を洗ってから二人でパジャマを着てからベッドに入った。なんとか戦闘状態にはならないようだった。その夜は多少は不安なので、手だけ繋いで寝た。
次の日からティターニアは、朝昼夜の三回に分けてごっくん、してくれるようになった。正直俺の方が驚いた。ティターニアはまだ十四歳だと言うのにこんな状態で大丈夫なのだろうか。でも普段俺とくっついている間とても良い笑顔で微笑んでくれるので、気にしないことにした。
一日に三回もしてもらえると、夜は密着して抱き合っていても普通に寝られるようだった。賢者になれる薬を飲まなくて済むようになった。
しかしそんな日々を続けていたら、さすがにつっこまれた。誰につっこまれたかというと、俺が見聞きする全てを感じることが可能な、俺とルナの娘のマリーに、心の声でツッコミが入ったのである。
『おとーさん、おとーさん』
『ん、なんだい?マリー』
『その…なんていうか、なんかすごいね』
『えっと…』
『ティターニアお姉ちゃんのことだよー。毎日三回もそんな、おとーさんのブルトガングから直接とか…おとーさんもすごく気持ち良さそうにたくさん出しちゃってるし、しかもそれ全部飲まれちゃってるし、すごすぎだよー、ヤバイよー』
『恥ずかしいからあまり言わないで欲しい…』
『ルナママにバレたら叱られちゃうよ。絶対に悟られないようにね、おとーさん』
そう言ってマリーとの通信が途切れた。いや、誰にバレてもマズイ気しかしないぞ。ただしリースには既にバレている。しかもなんか興味深そうにたまにお風呂場の中から外からマジマジと観察されてる。これは一体どういう羞恥プレイなんだ。
これはきっと絶対におかしい状況なはずだ。俺みたいに何も考えてない奴以外なら頭がおかしくなっているんじゃないのか。
それにしても、そうやって日々を過ごしているとティターニアが更に女性らしく成長してきている気がする。うん…さすがにそういうのはちょっとどうかとも思うんだけど、成長してくれているのは何よりなので嬉しい、うん。
そんなわけで、あまり気にしないことにしました。
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901/9/9 19:32
その日は朝食後すぐに自宅から高速馬車に乗って、ニッポンポン国の首都京都の王城を目指した。何故かというと、愛姫に誕生日プレゼントとして宝石を渡す為である。
愛姫は俺が彼女を購入した時には二十歳だった。なので今日で二十二歳ということになる。しかし俺に購入され交わった時点で体の老化が止まってしまっている為、彼女の体は二十歳の時のまま維持されている。なんとも素晴らしい話だと思う。やはり体の状態は二十歳でストップすると思って間違いない。
俺一人で行っても良かったのだが、隣には普通にティターニアがついてきていた。特に遠ざけるつもりも無いので普通に連れてきた。ノンストップで馬車を飛ばし続けた結果、到着したのが上記の時刻である。
俺は実家で子育て中の愛姫に会って愛姫の誕生石のリングを渡した。これも宝石事業で作られたものの一つだ。九月の誕生石ということで、青いサファイアの指輪である。スターサファイアとかいうのもあるみたいだが、俺は透明な物の方が好きなので透明でおっきな奴にしておいた。もちろん一番出来の良いヤツを一個送って貰ったのである。
わざわざ訪ねてきてまで直接愛姫の薬指に俺の手で直接填めてやったので、愛姫はとても喜んでくれた。
「旦那様。妾は、妾は今まで旦那様を誤解しておったのかもしれませぬ。まさかこのような見事な物を妾に与えてくださるだなんて。一生大事にしまする。これからもどうか妾と仲良くしてくださいませ」
「うん、それじゃあ今抱きしめても良い?」
「それは…抱きしめられるのは、やはりイヤなのじゃ、かなりイヤなのじゃ。旦那様、すまぬ、すまぬ」
ですよね。この世界の女性は妊娠している最中はやっぱりそうなんですよね。
うん、本当に凄く納得がいかないよ。
さて、愛姫に無事にサファイアの指輪をプレゼント出来たわけだが、その後は色々と愛姫と話をした。政宗くんはやはり普通の赤ん坊らしい。そこそこに乳を噛む力も強く、元気に育っているらしい。さすがに生後一年経過していないので言葉はまだ喋れないんだそうな。
苦労はしているけども、愛姫はその苦労も幸せとしてのんびり楽しんでいる模様。
愛姫担当のメイドさんも実は数日ごとに交代でこちらに通ってお世話をしている。出張になる分、フルに二人が働くのではなく勝手にシフト制にして交代で勤めているらしい。誰がそんなことを勝手に決めたのだろう。犯人はよくわからない。何にせよ母の手一人で育てるわけでなく周りに支えられているから結構楽な方ではあるらしい。
愛姫の話を聞き終わったら次はやはりこちらの話になった。俺はあまり答えられなかったのだが、ティターニアがすらすらと色々俺の代わりに答えていた。俺が喋ってる間はあまり会話しない一方で、俺が喋らない時にはすらすらと会話するらしい。うーん?
さて、話が進めば当然そのあたりの話にもなる。ティターニアは俺が愛姫に指輪を填める時以外は、ずっと俺の左にくっついていた。逆に言えばその時だけは空気読んだってことだ。
「ティターニア殿。そなたはいつからそのように旦那様と過ごされているのか。妾の知る限りではそのようなことは無かったはずであるのに」
「七月の二十五日頃からです、愛姉様」
「むむむ、旦那様、誠でございますか?」
「ん?うん、そうかもしれない。もう一月以上一緒に過ごしているかな」
「なんと」
愛姫は少し考えこんでいたようだが、俺とティターニアの様子を交互に眺めてから、こう言う。
「仲良きことは美しきかなとも申しまする。ティターニア殿も旦那様と夫婦である以上妾が咎めることでも無いでしょう。それに」
愛姫は少し俺達から目線を外した。もしかしたらUIを確認しているのかもしれない。
UIのパーティーメンバー並び順は、ヒロ=アーゼス、ティターニア=アーゼス、愛=アーゼスとなっていた。うーむ、愛姫のことはかなり愛しているはずなのだが、それでもティターニアの愛情値カンスト1000には届かないということなのか。コレは相当凄いな。てっきり愛情値1000というのは通過点程度に過ぎないのかと思っていた。
おそらくUIを確認したであろう愛姫がちょっとポロポロと泣き出した。なんたることだ。
「うぅ、妾とて、旦那様に深く愛されているという自信がございまする。それなのにこのように負けているとは。おそらくは990程度には到達しているはずなのです。もう一押しあれば変わるかもしれませぬ」
「ふーむ」
「本当は抱きしめられたくはないのですが、旦那様、試しに妾を一度抱きしめてくださいませ」
「ん?うん」
愛姫に言われて、試しに愛姫にキスしてそのまま優しく抱きしめてみた。
愛姫は体の拒絶反応でブルブル震えていたがそれでも俺に抱きしめられていた。うん、愛姫は可愛いね。健気だしね、可愛い、可愛い。
しばらくしてから離れて、UIを確認してみる。
するとパーティーの並び順が、俺、愛姫、ティターニアに変わってた。
「お、並び順変わったね」
「わぁい」
愛姫ちゃんが満面の笑顔になって万歳した。よほど嬉しかったらしい。たまに愛姫は言葉が壊れる。
一方ティターニアの方は、何も言わずちょっとぽろぽろ泣いてた。相当悔しかったのか。でも子供生まれないとね、上限突破出来ないからね、仕方ないね。
それまで対面で話していた愛姫が畳の上をいそいそと移動してきた。するとティターニアもずりずり畳の上を移動していく。そうして、愛姫が俺の左にくっついて、ティターニアが俺の右にくっついた。
どういうことだこれは。
「ねぇ、愛姫。ちょっと聞きたいんだけども」
「なんじゃ?旦那様」
「この左側って、何か決まりでもあるの?」
「愛情値が上のものが望んだ場合に、大人しく左を明け渡す義務があるのじゃ」
「…なるほど」
愛姫ちゃんはニコニコ笑顔で俺の左にくっついてきた。なるほどねー、なるほどー。
ティターニアは俺の右側にくっついて何やらむすーっとしている。そうかそうか。とりあえずティターニアを右手でなでなでしておいた。愛姫の腰にも手を回してみたのだが、しばらくは大人しくしていたがじきに逃げられてしまった。やはり体の拒絶反応が酷いらしい。
愛姫はちょっとしょんぼりとした。
「妾とて、出来ることなら旦那様といつでも離れたくないのじゃが、どうにも体がいうことを聞かぬ。されど今宵の事はとても嬉しい限りじゃった。旦那様の深き愛がよーくわかった」
「うん、どういたしまして」
「旦那様は湯浴みに行かれると良いじゃろう。寝所もこちらで用意しよう。旦那様の愛は十分に見せて頂いたゆえ、相手を出来ぬ妾のことは気にせず過ごされるが良い」
そういって愛姫は、傍でメイドさんがお世話してた政宗くんを受け取ってから、部屋から下がっていった。
その後他の城の侍従さんに案内されて、俺とティターニアの二人でお風呂にいくことになった。
俺と二人で檜風呂に入りながら、ティターニアが言う。
「お兄様、わたし悔しいです。すごく悔しいです。子供さえいれば、子供さえいれば負けなかったのに」
「う、うん。わかる。わかるけど、落ち着いてくれ、ティターニア」
「うぅー、お兄様-」
まだするわけにはいかないので、ティターニアは本番行為は我慢してくれた。その代わりなのか一度に三回もごっくん、された。以前はすごく苦しそうな顔をしていたのに最近は随分楽そうな顔をしているのは気のせいなのだろうか。
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901/9/10
次の日の朝には再び家に帰ることにした。愛姫に見送られながらティターニアと二人で俺の馬車に乗った。馬車の中でティターニアは俺の左にぎゅうう、っといつも以上にくっついていた。
それにしても、愛情値の並び順って結構意味があるっぽいですね。とりあえずほぼ確定事項として、リースがトップ、次点がルナであることは間違い無いだろう。愛姫が1000超えになったことも確定済だ。他にも1000超えの子はいるのだろうか。それを確認しなくてはいけないな、と思った。
普段あまり気にしていなかったので、ティターニアといつもくっついているのに確認していなかったのだ。
午後八時頃に家に到着してルナの家で皆で夕食を食べた後に、ティターニアと二人で各家を回ってみたのだが…いました。
「あら、ヒロ。こんな夜遅くに珍しいですわね。どうしましたの?」
ジゼルお母さんの並び順が、普通にティターニアより上になっていました。普段ホットミルク飲んでる時にでも確かめておけば良かったね、うん。
もしかしてティターニアはこれまでもずっと気づいていたのだろうか?
パーティーの並び順の件についてジゼルお母さんに話すと、彼女はニコッと笑ってこう言う。
「並び順ですか?とっくに気づいていましたわよ。わたくしがティターニアのようにヒロの左に毎日ずっと一緒にくっついていれば、今頃はルナ様にも勝てていたかもしれませんわね」
「うわー、ジゼル、なかなか自信家だねー」
「うふふふ、こうやって形で見える愛というのも悪くはありませんわ。ヒロもまた何か欲しいものがあれば言ってくださいまし。何でも編んで差し上げますわよ」
「あ、うん。まぁ適当にお願い」
「承りましたわ」
ジゼルお母さんは最近は赤ん坊のジゼルちゃん用に色々編んでいる。編み物をしている姿はとても様になっている。
その後は夜だけどティターニアとジゼルお母さんのホットミルクタイムの後、ティターニアの家に戻った。
その夜もまたティターニアに俺のTPを三回ごっくん、されてからティターニアと一緒に眠った。
心なしか、苦い顔ではなく喜んでいるように見えたのは気のせいなのだろうか。
TPは何の略かって?うーん、難しいな。テンションポイントでもしておいて欲しい。とにかくそういうことだ。




