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次行くぞー

 流石は妖怪である。てかミューが居るのに思いつかなかった時点でマヌケだった。


 ネコになっている。まんまネコである。宅配便のロゴである。仔ネコ咥えてはいないが。

 シッポは6本もあるんだが、纏めて1本に見せている。それほどバカじゃ無いかも知れない。

 三人娘は、なんか最初脱力していたが、そのうち奪い合って抱っこしていた。

 マナミは疲れきっていたが。


 とりあえず、人前ではネコでいるように言っておいた。この大陸出るまでは。

 あのミタマヌシの手前、人目に触れさせるのは避けたい。

 と言うのは建前で、本音は経費節約である。宿にしろなんにしろ、一人分浮くんだし。

 食費も、と言いたいんだが、こっちはダメだった。ネコのくせに俺より食う。


 エルが二人分食うようになった上、更にハラペコキャラ追加である。

 ミューは元々食いしんぼだし、俺もセリアも少食では無い。

 エンゲル係数でも世界最強のパーティかも知れない。

 普通のパーティだったら、食費稼ぐだけで一杯一杯かも。

 現在、貯金食い潰し状態である。まーセリアが金持ちなんで、問題無いんだが。

 いざとなったら俺のもあるしね。


  

 マナミは現在、ミューの頭上である。ちみっこキャラのお約束。

 何故マスコット動物が乗るのは、ちみっこだけなんだろう。

 構図とか画面レイアウトとか聞こえる気がするが、空耳だろうな。うん。


 

 「離陸準備ヨシ!」

 「離陸セヨ。」

 「離陸シマス。」

 「進路西。」

 「進路西ヨーソロ」

 「高度3000.」

 「高度3000ヨーソロ。」

 「速度100ノット。」

 「速度100ヨーソロ。」

 「ミューレリアス、発進!」

 「発進シマス!」


 「なに、あの二人・・・。」

 「妙なノリですね。」

 「ノリノリですぅ。」


 「お、今回は近いなぁ。」

 「うん。まだ3時間しか経ってないわ。」

 「壁の中はおんなじでしょうか?」

 「にゃぅ、私初めてですぅ。」

 「エル、酔い止め魔法とか無いか?」

 「無いわよ、そんなの。」

 「転移使えれば良かったんですけど・・・。」

 「行った事無い場所には行けないんだよな。」

 「その点は、貴方の転移のほうが良いわね。」

 「私が知らない世界ばっかりですぅ。」

 「なに、そなたもスグ慣れるわ。」

 「そうそう、お前案外動じないし。」

 「ニブいだけかもですが。」

 「にゃっ!セリア様、酷いですぅっ!」

 「そなたら、突っ込むぞい。」

 「おお、任せた。俺らは寝る。」

 「な、なんじゃとっ!」

 「酔い止めには寝るのが一番ですから。」

 「ぬぅぅ。じゃからと言って・・・。」

 「んじゃ、おやすみー。」

 「「「おやすみなさーい。」」」

 「こりゃっ!ホントに寝てしまうとわ・・・。」



 「どわぁっ!」「きゃぁっ!」「ひゃぁっ!」「にゃぁっ!」

 「な、何事っ!」

 「ほっほっほっ!なに、えあぽけっと に入っただけじゃ。」

 「くぅ、ワザとやったわねー?」

 「あ・・・抜けてます。」

 「空が青いですぅ。」

 「起こしてくれるにしても、やり方ってモンが・・・。」

 「うるさいのじゃ!わらわだけ残して寝てしまいおって!」

 「悪かったよ。でもさー、あの酔いはさー。」

 「うぅ、耐えるのが・・・。」

 「キツいんですー。」

 「私は寝てたって言うより、目を回してただけですぅ。」

 「むぅぅぅぅ。」

 「お、お前の背中でリバースされるよりマシだろ?」

 「り、陸地に着いたら、ケーキ一杯御馳走してあげるから・・・。」

 「ゆ、許してくださいー。」

 「わ、私の事、一日中抱っこしてても良いですぅ。」

 「一杯なでてやるから、な?」

 「むぅぅ・・・約束じゃからな!」



 「見えてきた。」

 「てか、寒いんだけど・・・。」

 「う、上着出します・・・。」

 「私、寒いの苦手ですぅ・・・。」

 「確かに寒いの・・・高度落とす。」

 「なんだか、半分ぐらい雪に埋もれてね?」

 「みたいね。寒い大陸かしら。」

 「うー、まだ寒いですー。」

 「にゃぁ、あれ、この白いのなんですかぁ?」

 「降りるぞい。」



 「こ、これが雪ですかぁ?初めて見ますぅ。」

 「あー、お前の国でも、山の天辺白かったろ?あれがコレ。」

 「にゃぁ、あれがそうなんですかぁ。にゃにゃぁ♪」

 「ネコのくせに、イヌっぽい娘ね。」

 「雪の中ではしゃいでます。」

 「うむ、跳ね回っておるわ。」

 「おぉぉ、揺れてる、揺れてる、揺れてrおごぉぉぉぉっ!」

 「全く!こっちはサカリがついてるしっ!」



 「人里っぽいの、こっちだったよな?」

 「だと思ったけど、こう森ばっかりだと・・・。」

 「精霊さんが少ないです、ここ。」

 「む?」

 「だから、MAP検索もイマイチ精度が・・・。」

 「GPS精霊が不足してるのか・・・仕方ない、久々にチートレーダー起動!」

 「こらっ!」

 「イデッ!なにすんねん!」

 「そんなモノあるなら、初めっから使いなさいよっ!」

 「いやその、セリアが居ると使わないモンだから・・・忘れてたの、存在自体。」

 「あ、あっちから良い匂いがしますぅっ!」

 「あぁ、嗅覚がアレなキャラが増えたと云う事かの。」

 「多分、他の感覚も、ですよ。」

 「どんどん人外集団化してくわね、私たち・・・。」

 「複雑です・・・。」

 「もう今更じゃ・・・。」



 「あー、あったけー。」

 「床暖房って良いわよね。」

 「私初めてですけど、はぁ、なんかポカポカですぅ。」

 「うむ、あったかいのぅ。」

 「ホント、ぬくぬくです。」

 「でも、周りはホント雪一色ね。」

 「なんつー国だっけ?」

 「ポンテン王国だとか、宿の人が。」

 「どんな国なんじゃ?」

 「さぁ?そこまでは・・・。」

 「決まってますぅ!雪国ですぅ!」

 「「「・・・」」」

 「あ、あれぇ?」


 「ふーん、大陸全部この国なのか。」

 「元々人口が少ないからかしら?」

 「それもあるのじゃろうが。」

 「生産力がギリギリで、戦争するより助け合う道を選んだのかもな。」

 「せいさんりょく?」

 「食べ物が無いのにさ、戦争なんて出来ないだろ。

  で、そんな時にさ、お隣さんが食べ物分けてくれたりしたら、

  次はお返ししようとか思うじゃん。

  そーゆーの、そこら中でやってたら、戦争なんて起きっこ無い。」

 「理想的かも。」

 「最初に奪い合いしたか、助け合いしたか、その違いだな。

  まぁ、お隣さんにもさ、分けるほど食い物無かったら・・・。」

 「奪い合いじゃろうな。」

 「そういう場合も多かったんでは?」

 「無かったハズは無いわね。でも纏まった。」

 「まぁ今は纏まってるんだし。それで良いんじゃね。」

 「精霊が少ないってのは、人口と関係あるの?」

 「寒いので、生き物の種類が少ないせいかと・・・。」

 「数もですぅ。あんまり感じられません。」

 「そんなの判るのか、お前?」

 「えっと、いのちとか、たましい、とか、そんな呼び方されてるのですぅ。」

 「妖怪侮り難し、じゃ。」

 「じゃ、死んだ生き物の魂とかって、どうなるの?」

 「消えちゃいますぅ。・・・でも、精霊様って、何となく魂に似てる感じがするんですぅ。」

 「魂か・・・それが精霊になるのかも・・・。」

 「可能性はあります・・・精霊さんは、自分たちがどうやって生まれたかは知らないんです。」

 「魂の全部じゃなく、一部が精霊に生まれ変わるのかしら?」

 「それなら、元々生命の少ないココの精霊が少ないのも分かるの。」

 「お前、精霊を感じられるんだよな?」

 「はいぃ、でもお話とかした事無いですぅ。」

 「おし、セリア、よろ。」

 「了解です。ネチケットからキチンと叩き込みます。スパム対策も。」

 「スパムて・・・精霊がそんなモノを?」

 「結構あります。キャッチして過大な供物催促とかが多いですね。

  お付き合いする精霊さんは、厳選しないと泣きを見ます。」

 「セリアはべてらんじゃしのぅ。」

 「パワーユーザーと呼んでください。」

 「にゃぅ、不安ですぅ。」

 「大丈夫です。私がちゃんと教えますから。ネット仲間増やしたいですしね。」

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