表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/43

定番だよね

 タイミング的に、そろそろイベントである。

 なんのタイミングかって?


 過去の人生において、仲間が二人なんてのは無かった。おっぱい的には、あいつらだけでも十分なんだが。

 アイツとガチるのは、俺だけで十分だったりするのだが、とにかくアイツは手下が多い。

 戦争とかになった事もあるのだ。仲間はもっと欲しいし、経験から言ってそろそろ新顔がご登場のハズなのだ。


 エルもセリアも金髪だしなー、違う髪色だと良いな。

 いや金髪でも良い。おっぱいさえキチンと発育してる美女なら、髪なぞ二の次である。

 いやショートヘアは好みじゃ無いんで、その場合は伸ばして頂くがね。

 過去でもそうだったし。


 ♂の可能性?

 無いね。断言するね。

 何故かって?

 俺が断るからに決まってるぢゃないか。

 まー登場しても、だ。エ□ゲのワキ男程度が限界だろーね。

 それ以上を望んだならば・・・俺が潰す。


 ぶちゃいくの可能性?

 有り得ないね。

 ふぁんたじぃ世界において、その設定は見た事も聞いた事も無いからね。

 美女以外は絶対にワキ止まりであって、メインにはなれない運命なのだ。




 「どらごん?あの羽付きトカゲが出るの?オッサン。」

 「羽付きトカゲってお前・・・オッサンゆーな。」

 「ゴールドドラゴンがね、漆黒の森の上を飛び回るらしいのよ。」

 「ゴールドなら、無闇に人間を攻撃したりしないですよね?」

 「普通はそうだけどな、万一怒らせたりしたら大ゴトだ。町ごと吹っ飛ばされても不思議じゃ無い。」


 「だぎゃ、なんで飛び回ってるのか解らないんだぎゃ。」

 「普通はこの辺には居ないんですね?」

 「いやまぁ、連中の住処は、北の山脈の天辺辺りだから、近所っちゃ近所なんだが、滅多に見かけたりしないそうだ。」

 「飛び回ってるねぇ・・・捜し物とか?」

 「多分そんなトコだと思うんだけど、その捜し物追って町に入ったりしたら・・・。」

 「えらい騒ぎになりますねー。」

 「だろ?てか騒ぎで済むわきゃ無い。」


 「んで?どーしよーと?」

 「ドラゴンの捜し物、もしくは目的を確認する事。そして可能なら・・・」

 「それをめっけて返してやる、と。」

 「あのー、私たちCですよ?ドラゴンの相手とかちょっと・・・」

 「です。もし機嫌損ねたりしたら・・・」  

  

 「大丈夫だろ。ゴールドドラゴンは高貴で高潔なのが自慢な種族だ。滅多な事じゃ実力行使なんてしないさ。」

 「それって、ただのタカビーじゃん。」

 「相変わらずねー坊やは。」

 「まーとにかく、だ。ドラゴンと接触するのが先決って事だ。後は交渉。」


 「接触っつっても、飛んでるんでしょ?」

 「だからだぎゃ。セリア嬢ちゃんの出番だぎゃ。」

 「なるほど。精霊さんに連絡をお願いするんですね。」

 「ええ。相手が精霊なら、ドラゴンも無碍にはしないでしょう?」

 「じゃぁ私たちは・・・」

 「建前はセリア嬢ちゃんの護衛。実はただのオマケ。」

 「あのなオッサン・・・」

 「オッサンゆーな。大体お前ら、セリア嬢ちゃんだけ行かせたりしないだろ?」

 「アタシたちが一緒って言ったって、どうせ心配して付いてくるんでしょ?」

 「う・・・そりゃセリアは大切な仲間だし、オッサンやだぎゃさんが不埒なコトするかもだし。」

 「///はぅ・・・大切って///」

 「不埒ってお前・・・俺たちがそんな事するとでも?あーもーオッサンで良いよ、チクショウ!」

 「いや、ヒルダさんが居る限り、その心配はして無いけどさ。」

 「当然よ。そんな事したら捩じり切ってやるわ。」

 「捩じり切るって、あの、何を・・・」

 「えっと、まさか・・・」

 「決まってるでしょ!」

 「「//////あぅぅぅ//////」」

 「・・・お前ら、変な想像して赤くなるんじゃ無え。」

 「オラたちは真っ青なんだぎゃ。」



 「なんで俺たちだけに?」

 「なんかな、変な声が聞こえるらしくてさ。坑道の奥から。」

 「そっち先に調べてくれって言われてなぁ。すまんが頼むわ。」

 「はぁ・・・で、漆黒の森って、どこなんですか?」

 「ああ、西の山の向こう側なんだ。山から見下ろすと真っ黒に見えるんで、そう呼ばれてる。」

 「ドラゴンが住処に帰る時は、大抵あそこの上を通るのよ。

  だから、その途中で何か落としちゃったっていう可能性が高いわけ。」

 「なるほど。筋が通ります。」

 「もう毎日飛び回ってるだぎゃ。よっぽど大事な物なんだぎゃ。」

 「それに多分小さいんでしょう。だから見つけられない。」 

 「言ってくれれば手伝うのにね。」

 「そこがタカビーなんだな。人間如きの力は借りぬ、ってか。」




 「人間風情がわらわを呼び付けるとは・・・下らぬ用件であれば、如何に精霊の口利きであろうと容赦はせぬぞ。」

 「あーオバサン、声デカすぎるから人間体とかなれない?」

 「オ、オバサンでは無いわっ!わらわはまだ乙女じゃっ!!」

 「あーうるさいんだってば。さっさと人間体なってちょ、乙女ちゃん。」

 「んぐぐ・・き、貴様、わらわに向かってそんな態度を・・・」

 「いやだってさー、ゴールドドラゴンの乙女なんでしょ?

  人間の姿になってくれたら、さぞかし美しいんだろうと・・・」

 「///っ! そ、そういう事なら致し方あるまい。わらわの美しき肢体にひれ伏すが良いっ!」


 

 「なんか完全にタークのペースね。ゴールドドラゴンて、知能高いのよね?」

 「性格の問題でしょうね。」

 「って言うか、世間知らず?なんかそんな感じ。」

 「ああ、そうですね。私も他人の事言えませんが。」

 「あら、セリアは大分こなれてきたわよ。染まったとも云うけど。」

 「微妙に嬉しく無いんですが・・・でも、なんかイヤな予感がしますね。」

 「あ、セリアも?私もなんか・・・」

 「もしかして、ですが。」

 「もしかしちゃうのかな?」

 「ゴールドドラゴンですよ?乙女ですよ?」

 「美女間違い無し、よね・・・」

 「ココに来て胸が無いとか考えにくいし。」

 「強敵ですね。」

 「強敵よね。」  



 「どうじゃ!わらわの美しさに驚嘆したであろう!」

 「まーなんとか合格かな。」

 「な、なんじゃとー?!この美しきわらわと、人間の女なぞ比べ物になるまいっ!」

 「あっちの二人。俺の仲間なんだけど。」

 「っ!な、なんと・・・エルフはともかく、あの人間の娘・・・」

 「あの二人とさー、いっつも一緒なわけ。だからね、アンタぐらいじゃ驚かんよ。」

 「う、うぐぐぐ・・・」

 「大体さ、その髪型ダメダメだぞ。」

 「なんじゃとっ!この縦ロールこそ高貴なる・・・」

 「昔は知らんけどね、今は流行らないのソレ。やっぱストレートにしないと。」

 「な、なんと・・・じ、時代遅れと言うのか・・・」

 「ん。それにさ、髪傷むよそれ。せっかく綺麗な金髪なんだから大事にしようよ。」

 「///き、綺麗か?わらわの髪・・・///」

 「おー、スッゲー綺麗だぞ。触っても良いか?」

 「///む、むう、ちょっとだけだぞ・・・///はぅぅ。・・・か、髪型も変える・・・」

 「おーサラサラだなー。あ、あと服もダメダメだな。」

 「な、ふ、服もか?!」

 「スタイル良いんだから、そんなダブダブじゃ勿体無いぞ。もっと身体のラインを生かせ。」

 「///う、わ、分かった・・・な、ならば今度、に、人間の町にでも下りて・・・」

 「そん時は付き合ってやっても良いぞ。お前不案内だろ?」

 「///そ、そうか・・・あ、う、そ、その時はよろしく、た、頼む、人間よ。」



 「陥ちましたね。」

 「陥ちたわね。いつの間にかお前呼ばわりしてるし。」

 「あれが天然だってのが怖いですよね。」

 「そうなのよねー。狙って無いからこそ効果あるのかも知れないけど。」

 「あーそれはありますね。」

 「それにしても、タークのナデナデは効くわね。」

 「私もアレにはメロメロですー。」

 「くぅぅ、昔は私だけだったのに・・・」

 「独占欲が強い女は嫌われますよー?」

 「うっ、あいつ特に嫌いだし・・・でも悔しい・・・あーもー!」

 「それにしても・・・落し物のお話はいつするんでしょう?」

 「そのうち思い出すでしょ?」



 「弟を落っことしたぁ?」

 「う、うむ・・・背中に乗せておったんじゃが、インメルマンターンをキメた時に・・・」

 「アホだろ、お前。」

 「う、いや、初めて乗せた弟があまりはしゃぐのでな、つい・・・」

 「弟はまだ飛べないんだな?」

 「う、うむ・・・人間なら5歳といったところなので、まだ・・・飛べぬ・・・」

 「バカヤローっ!!!」

 「ひぅっ、バ、バカとはなんじゃっ!」

 「バカだからバカって言ったまでだ!5歳だとぉ?

  そんな小さい子が迷子になってるってのに、ただグルグル飛び回ってただけだってのか?

  ドラゴンが人間に助けを求めるなんて出来ない?プライドが許さない?

  ふざけるな!

  そんなチンケなプライドのせいで、弟に何かあったら、お前は弟や家族にどう言い訳するんだ?

  ごめんなさい、弟よりプライドが大事でした、ってか?」

 「え、あ、う、うぁぁぁ~」

 「泣くなバカ!泣いてるヒマなんか無いぞ。

  お前はまず住処に帰って、助っ人集めて来い。叱られようがどうしようが、だ。

  それで弟が無事に見つかれば良いんだからな。出来るな?」

 「えぐ、ぐす・・・うん。みんな呼んで・・・くる・・・」

 「俺は町で信用できる人手を集める。

  どれぐらい前に落としたんだ?」

 「う、うん・・・5日前・・・」

 「こんのバカタレ。ほれ、さっさと行け!俺らは仲間に連絡する。」

 「・・・あ、あの・・・なんで・・・その・・・そこまで・・・」

 「子供を守るのは大人の役目だ。ドラゴンも人間も関係無い!それだけだ。

  可愛がって甘やかすだけが大人じゃ無いんだぞ!」

 「う・・・はい・・・ありがとう・・・」

 「ほら行け!お礼は弟を見つけてからだ!」



 「思いっきりキャラ変わっちゃったわね、ドラゴンさん。」

 「私も変わりましたー。」

 「そういえば、最近あんまりぽややんじゃ無いわねー。」

 「はぅぅぅ、せっかくみんな忘れかけてたのにー。」

 「オットーさんたちには伝えたのよね?」

 「あっさりスルーされました・・・はい、精霊さんから伝えて貰いました。」

 「どうやって?」

 「光の精霊さんに、光で空中文字を。」

 「精霊って、字書けるの?」

 「いえ、私が書いた物を正確に再現して貰っただけです。」

 「タークの字じゃなくて良かったわ。ヘッタクソなんだから。」

 「私も読むのに苦労しました、アレは。」



 迷子捜しとわ・・・

 とっとと見つけてやらないとな。怖いし淋しいだろうしな。

 子供は守る。

 俺らも守って貰ってたんだ。


 今度は俺らが守る番だ。


 待てよ?

 オッサンが坑道の奥で声がするとか言ってたよな・・・ビンゴかも。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ