定番だよね
タイミング的に、そろそろイベントである。
なんのタイミングかって?
過去の人生において、仲間が二人なんてのは無かった。おっぱい的には、あいつらだけでも十分なんだが。
アイツとガチるのは、俺だけで十分だったりするのだが、とにかくアイツは手下が多い。
戦争とかになった事もあるのだ。仲間はもっと欲しいし、経験から言ってそろそろ新顔がご登場のハズなのだ。
エルもセリアも金髪だしなー、違う髪色だと良いな。
いや金髪でも良い。おっぱいさえキチンと発育してる美女なら、髪なぞ二の次である。
いやショートヘアは好みじゃ無いんで、その場合は伸ばして頂くがね。
過去でもそうだったし。
♂の可能性?
無いね。断言するね。
何故かって?
俺が断るからに決まってるぢゃないか。
まー登場しても、だ。エ□ゲのワキ男程度が限界だろーね。
それ以上を望んだならば・・・俺が潰す。
ぶちゃいくの可能性?
有り得ないね。
ふぁんたじぃ世界において、その設定は見た事も聞いた事も無いからね。
美女以外は絶対にワキ止まりであって、メインにはなれない運命なのだ。
「どらごん?あの羽付きトカゲが出るの?オッサン。」
「羽付きトカゲってお前・・・オッサンゆーな。」
「ゴールドドラゴンがね、漆黒の森の上を飛び回るらしいのよ。」
「ゴールドなら、無闇に人間を攻撃したりしないですよね?」
「普通はそうだけどな、万一怒らせたりしたら大ゴトだ。町ごと吹っ飛ばされても不思議じゃ無い。」
「だぎゃ、なんで飛び回ってるのか解らないんだぎゃ。」
「普通はこの辺には居ないんですね?」
「いやまぁ、連中の住処は、北の山脈の天辺辺りだから、近所っちゃ近所なんだが、滅多に見かけたりしないそうだ。」
「飛び回ってるねぇ・・・捜し物とか?」
「多分そんなトコだと思うんだけど、その捜し物追って町に入ったりしたら・・・。」
「えらい騒ぎになりますねー。」
「だろ?てか騒ぎで済むわきゃ無い。」
「んで?どーしよーと?」
「ドラゴンの捜し物、もしくは目的を確認する事。そして可能なら・・・」
「それをめっけて返してやる、と。」
「あのー、私たちCですよ?ドラゴンの相手とかちょっと・・・」
「です。もし機嫌損ねたりしたら・・・」
「大丈夫だろ。ゴールドドラゴンは高貴で高潔なのが自慢な種族だ。滅多な事じゃ実力行使なんてしないさ。」
「それって、ただのタカビーじゃん。」
「相変わらずねー坊やは。」
「まーとにかく、だ。ドラゴンと接触するのが先決って事だ。後は交渉。」
「接触っつっても、飛んでるんでしょ?」
「だからだぎゃ。セリア嬢ちゃんの出番だぎゃ。」
「なるほど。精霊さんに連絡をお願いするんですね。」
「ええ。相手が精霊なら、ドラゴンも無碍にはしないでしょう?」
「じゃぁ私たちは・・・」
「建前はセリア嬢ちゃんの護衛。実はただのオマケ。」
「あのなオッサン・・・」
「オッサンゆーな。大体お前ら、セリア嬢ちゃんだけ行かせたりしないだろ?」
「アタシたちが一緒って言ったって、どうせ心配して付いてくるんでしょ?」
「う・・・そりゃセリアは大切な仲間だし、オッサンやだぎゃさんが不埒なコトするかもだし。」
「///はぅ・・・大切って///」
「不埒ってお前・・・俺たちがそんな事するとでも?あーもーオッサンで良いよ、チクショウ!」
「いや、ヒルダさんが居る限り、その心配はして無いけどさ。」
「当然よ。そんな事したら捩じり切ってやるわ。」
「捩じり切るって、あの、何を・・・」
「えっと、まさか・・・」
「決まってるでしょ!」
「「//////あぅぅぅ//////」」
「・・・お前ら、変な想像して赤くなるんじゃ無え。」
「オラたちは真っ青なんだぎゃ。」
「なんで俺たちだけに?」
「なんかな、変な声が聞こえるらしくてさ。坑道の奥から。」
「そっち先に調べてくれって言われてなぁ。すまんが頼むわ。」
「はぁ・・・で、漆黒の森って、どこなんですか?」
「ああ、西の山の向こう側なんだ。山から見下ろすと真っ黒に見えるんで、そう呼ばれてる。」
「ドラゴンが住処に帰る時は、大抵あそこの上を通るのよ。
だから、その途中で何か落としちゃったっていう可能性が高いわけ。」
「なるほど。筋が通ります。」
「もう毎日飛び回ってるだぎゃ。よっぽど大事な物なんだぎゃ。」
「それに多分小さいんでしょう。だから見つけられない。」
「言ってくれれば手伝うのにね。」
「そこがタカビーなんだな。人間如きの力は借りぬ、ってか。」
「人間風情がわらわを呼び付けるとは・・・下らぬ用件であれば、如何に精霊の口利きであろうと容赦はせぬぞ。」
「あーオバサン、声デカすぎるから人間体とかなれない?」
「オ、オバサンでは無いわっ!わらわはまだ乙女じゃっ!!」
「あーうるさいんだってば。さっさと人間体なってちょ、乙女ちゃん。」
「んぐぐ・・き、貴様、わらわに向かってそんな態度を・・・」
「いやだってさー、ゴールドドラゴンの乙女なんでしょ?
人間の姿になってくれたら、さぞかし美しいんだろうと・・・」
「///っ! そ、そういう事なら致し方あるまい。わらわの美しき肢体にひれ伏すが良いっ!」
「なんか完全にタークのペースね。ゴールドドラゴンて、知能高いのよね?」
「性格の問題でしょうね。」
「って言うか、世間知らず?なんかそんな感じ。」
「ああ、そうですね。私も他人の事言えませんが。」
「あら、セリアは大分こなれてきたわよ。染まったとも云うけど。」
「微妙に嬉しく無いんですが・・・でも、なんかイヤな予感がしますね。」
「あ、セリアも?私もなんか・・・」
「もしかして、ですが。」
「もしかしちゃうのかな?」
「ゴールドドラゴンですよ?乙女ですよ?」
「美女間違い無し、よね・・・」
「ココに来て胸が無いとか考えにくいし。」
「強敵ですね。」
「強敵よね。」
「どうじゃ!わらわの美しさに驚嘆したであろう!」
「まーなんとか合格かな。」
「な、なんじゃとー?!この美しきわらわと、人間の女なぞ比べ物になるまいっ!」
「あっちの二人。俺の仲間なんだけど。」
「っ!な、なんと・・・エルフはともかく、あの人間の娘・・・」
「あの二人とさー、いっつも一緒なわけ。だからね、アンタぐらいじゃ驚かんよ。」
「う、うぐぐぐ・・・」
「大体さ、その髪型ダメダメだぞ。」
「なんじゃとっ!この縦ロールこそ高貴なる・・・」
「昔は知らんけどね、今は流行らないのソレ。やっぱストレートにしないと。」
「な、なんと・・・じ、時代遅れと言うのか・・・」
「ん。それにさ、髪傷むよそれ。せっかく綺麗な金髪なんだから大事にしようよ。」
「///き、綺麗か?わらわの髪・・・///」
「おー、スッゲー綺麗だぞ。触っても良いか?」
「///む、むう、ちょっとだけだぞ・・・///はぅぅ。・・・か、髪型も変える・・・」
「おーサラサラだなー。あ、あと服もダメダメだな。」
「な、ふ、服もか?!」
「スタイル良いんだから、そんなダブダブじゃ勿体無いぞ。もっと身体のラインを生かせ。」
「///う、わ、分かった・・・な、ならば今度、に、人間の町にでも下りて・・・」
「そん時は付き合ってやっても良いぞ。お前不案内だろ?」
「///そ、そうか・・・あ、う、そ、その時はよろしく、た、頼む、人間よ。」
「陥ちましたね。」
「陥ちたわね。いつの間にかお前呼ばわりしてるし。」
「あれが天然だってのが怖いですよね。」
「そうなのよねー。狙って無いからこそ効果あるのかも知れないけど。」
「あーそれはありますね。」
「それにしても、タークのナデナデは効くわね。」
「私もアレにはメロメロですー。」
「くぅぅ、昔は私だけだったのに・・・」
「独占欲が強い女は嫌われますよー?」
「うっ、あいつ特に嫌いだし・・・でも悔しい・・・あーもー!」
「それにしても・・・落し物のお話はいつするんでしょう?」
「そのうち思い出すでしょ?」
「弟を落っことしたぁ?」
「う、うむ・・・背中に乗せておったんじゃが、インメルマンターンをキメた時に・・・」
「アホだろ、お前。」
「う、いや、初めて乗せた弟があまりはしゃぐのでな、つい・・・」
「弟はまだ飛べないんだな?」
「う、うむ・・・人間なら5歳といったところなので、まだ・・・飛べぬ・・・」
「バカヤローっ!!!」
「ひぅっ、バ、バカとはなんじゃっ!」
「バカだからバカって言ったまでだ!5歳だとぉ?
そんな小さい子が迷子になってるってのに、ただグルグル飛び回ってただけだってのか?
ドラゴンが人間に助けを求めるなんて出来ない?プライドが許さない?
ふざけるな!
そんなチンケなプライドのせいで、弟に何かあったら、お前は弟や家族にどう言い訳するんだ?
ごめんなさい、弟よりプライドが大事でした、ってか?」
「え、あ、う、うぁぁぁ~」
「泣くなバカ!泣いてるヒマなんか無いぞ。
お前はまず住処に帰って、助っ人集めて来い。叱られようがどうしようが、だ。
それで弟が無事に見つかれば良いんだからな。出来るな?」
「えぐ、ぐす・・・うん。みんな呼んで・・・くる・・・」
「俺は町で信用できる人手を集める。
どれぐらい前に落としたんだ?」
「う、うん・・・5日前・・・」
「こんのバカタレ。ほれ、さっさと行け!俺らは仲間に連絡する。」
「・・・あ、あの・・・なんで・・・その・・・そこまで・・・」
「子供を守るのは大人の役目だ。ドラゴンも人間も関係無い!それだけだ。
可愛がって甘やかすだけが大人じゃ無いんだぞ!」
「う・・・はい・・・ありがとう・・・」
「ほら行け!お礼は弟を見つけてからだ!」
「思いっきりキャラ変わっちゃったわね、ドラゴンさん。」
「私も変わりましたー。」
「そういえば、最近あんまりぽややんじゃ無いわねー。」
「はぅぅぅ、せっかくみんな忘れかけてたのにー。」
「オットーさんたちには伝えたのよね?」
「あっさりスルーされました・・・はい、精霊さんから伝えて貰いました。」
「どうやって?」
「光の精霊さんに、光で空中文字を。」
「精霊って、字書けるの?」
「いえ、私が書いた物を正確に再現して貰っただけです。」
「タークの字じゃなくて良かったわ。ヘッタクソなんだから。」
「私も読むのに苦労しました、アレは。」
迷子捜しとわ・・・
とっとと見つけてやらないとな。怖いし淋しいだろうしな。
子供は守る。
俺らも守って貰ってたんだ。
今度は俺らが守る番だ。
待てよ?
オッサンが坑道の奥で声がするとか言ってたよな・・・ビンゴかも。