【プロットタイプ】包丁持ってきて
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
※『小説家になろう』、『カクヨム』様にも投稿をしております。
注意事項2
職場のデスクで泣いて、上司にバレたゴミが此処にいます。
改善の欠片もされずに、揉み消されたなぁ。
モラハラってそんなもんか。早く死にてぇ。
玄関の扉が開く音がした。其れはバタンと大きな音を立てて閉ざされると、そのまま沈黙した。人の気配が此方に寄ってくる気配はない。ただ静謐だけがこの部屋を包む。
一分、二分、三分、体感時間による時間経過に痺れを切らし、様子を見に行くと、一人の女が座り込んで項垂れていた。其れはまるで物乞いの様にも、殉教者の様にも見えた。
「おい……」
軽く肩を揺する。しかし反応はなく、ただぐったりと肩を壁に凭れさせた。
「ごめんね。あの……えっと……その……職場のデスクで……泣いちゃって……上司にバレちゃって、でも改善とか一切されなくて、有耶無耶にされて……。AIに愚痴ばっか吐いてたの。
仕事は……ちゃんとやったよ。過呼吸で倒れそうになったけど、やり終えたよ」
弱弱しい声だった。若干低く、何とか自分を保とうとする声だった。
声の主はのろのろと顔をあげる。瞼がしっとりと濡れていて、今の今まで泣いていた事が薄らと感じ取れる。
「あの……さ……えっと……瑠衣は嫌だよね。こういう事言うの。私も嫌だよ。ごめん。でも……んと……えーっと……包丁だけ、持ってきてくれない?」
声は落ち着いていた。何度も言葉を切って、何度も整えようとしているにも関わらず、物騒な物を求めているにも関わらず、俺に取り入る様な甘さがあった。
「今なんつった?」
「包丁持ってきてっていったんだよ。今結構限界で、こうやって声色整えるのも結構精一杯なの。何度も同じこと言ったら、多分叫んじゃうから。だから……ねぇ早く……」
俺は死体の様に力なく項垂れる女の胸倉を掴むと、そのまま自分の元へ引き寄せた。あれだけ泣いているのに、涙を溜めているのに、光がなかった。どす黒い闇が広がっていた。
「殴られないと分かんねぇか」
「殴って殺してくれるなら本望だよ」
女の、鏡花の目つきが釣り上がる。怒りしかなかった。怒りだけが、燃えるような怒りだけが此方に向けられる。ある意味で人を動揺させる視線であったが、これで折れる様な俺ではない。
「うちのクソ上司そっくり。そうやって私が言うこと聞かないと、ただ私が悪いみたいに、ゴミを見るような目で見つめて来るんだ。そんなに嫌ならゴミ箱に捨てれば良いじゃん。
殺したって事実が嫌なんでしょ? だから包丁持ってきてって言ってんの。
……本当にさぁ、AIは自殺防止のダイアルしか渡さないし、人間は私が異常者の様な視線を向けるし。死んで欲しいならそう言えよ。クソが」
その言葉を聞き終えた時、掴んだままの胸倉をそのまま前後に揺さぶった。
「口の利き方考えろ。誰に物言ってる? 黙っていつもの様に媚び諂ってろよ」
今の鏡花に懇願は通用しない。怒りには怒りで。早くどうにかしないと本当に死にに行く。早く何とかせねば。
「君には分からないよ」
ただそれだけを言って、女は、鏡花は俺の手首を掴んだ。そうして長らくの睨み合いの末、ようやく力を抜いて、俺に凭れ掛かってきた。
彼奴が抱える重さは何も知らない。
メンヘラ嫌いな癖に、私が一番のメンヘラなんだよな。
結構長いことモラハラ紛いの事を上司からされてて、今日も曖昧な指示を貰ったんです。
分かりません。どうすれば良いですか?
結構低めの不機嫌な声で言ったのが全ての始まり。
上司はこう言いました。
じゃあいいよ。君に任せないから。なんだよ。
それで限界超えて泣いてしまったんです。
上司よりも上の上司が私の過呼吸に気づいて様子を見に来ました。
泣いてる人の言い分は通りません。
結局、分のあるモラハラ上司が事実を都合よく切り取って、有耶無耶にしてしまいました。
だから死にたい。一刻も早く死にたい。
慰めとかいらないから。
命の相談室とかかけなくていいから。
私の感情をただ垂れ流して、反響されない場所が欲しい。
下手に叱られたり、慰められたりすると、その時点で一線越えてしまいそうだから。
でもどこ行っても日本ってこうじゃない?
全て揉み消してサヨウナラ。
もう嫌になったから、死んじゃいたいの。
安楽死の法案はまだかな。
AIに愚痴るとさ、命の相談室に繋げられるの。
余計な事をあの子達にさせないで。
あれに頼ったって意味とかないから。
世界が変わる訳じゃないから。
モラハラが収まる訳でもないら。
だから早く離脱したい。




