第2話 翡翠国 国立異能学園
「あの日」から4年後。私は、翡翠国にある、国立異能学園の入学式に来ていた。翡翠国というのは、私の出身国であり、今住んでいる国でもある。
「………」
人の気配が、たくさんある。今までで1番と言っても過言ではない。それに、校舎もかなり大きい。国内随一の大きさを誇る令条家の本家の屋敷と比べても劣らないほどに。
「すごいわね………」
「うん………」
さすが国内最大級の学園だけある。そこらの学校とはケタ違いだ。
「ねぇ、あれって……」
「ん?………【漆黒】の制服!?」
周りがザワザワとしている。
(……やっぱり、この制服は目立つか)
異能にはレベルというものがあり、下から【純白】、【桃桜】、【丁字】、【藤】、【紅桜】、【瑠璃】、【菖蒲】、【紺】、【漆黒】となる。一般的には【丁字】が多い。制服は、レベルによって色が決められている。そのため、この制服はと〜っても目立つ。【紺】でさえ在校生にも新入生にもいないのだ。【漆黒】など以ての外。
「令条家のご令嬢が【漆黒】だと言う噂って本当だったんだ」
「……ってことはあの人って……」
「しーっ!あの人だなんて!聞こえていたらどうするの!奈乃羽様を不快にさせたら最後、私たちは……」
「……やばっ、いこ」
「うん」
…………聞こえてるんだけど。私、そんなに器の狭い人間だと思われてるの?遠巻きにされる未来が容易く視える………
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