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The Guild of Different world~異世界のギルド~   作者: AJツッキー
King's Landing, Homeland, Defense
6/20

2-2 Their hometown

5

2日以上、おおよそ60時間馬車で走り続け、やっとのことでククカクロスに着くことが出来た。と、遠いな……やっと着くことが出来たよ……。山もひとつ超えたし広葉樹林が多かったのにここの木針葉樹林ばっかりだもん。温度も数度変わってる感じもしてるな。

「ん……はぁ。やっと着いたよ。疲れた。」

「あぁ。ほ〜ん〜とね〜、疲れた。」

「ほんとにここでいいんですか?」

「あ、うん。ここが生まれた村だね。いやー懐かしい!」

「それにしても、廃村みたい。誰か人いるの?」ナサールは軽く伸びをしながら当たりを見回して言った。確かに所々に土壁の家はあるものの窓もガラスがそもそもない形で穴が空いてるって感じだし、木の屋根やドアも所々腐ってる感じで人が住んでんのかすら分かんない状態だった。

「住んでると思う……。あ、居た!」ルーナカミが降りると後ろの家から1人のガリガリに痩せこけた見るも無惨な少女がふらっと出てきた。生きてるのに死んでるみたいだから見た目がグロい……

「あ、え?ルーヌク(ナカ)ミ?」

「カリン……?」ルーナカミとカリンと呼ばれた女の子はそう言うとゆっくりと近づき抱きしめた。久しぶりの再会は嬉しいけど皮と骨だけになってるし口もあ行喋れないほど栄養失調になってるじゃん。まだ本当に死にかけの腹水でお腹膨れてないとはいえ可哀想だよ。

「この子が昔の友達?」

「うん!カリンって言うの!」

「こんにち()()リンというの。ちっと喋りにくいとこ()るけどそこ()許してね。」女の子はそう言うとニコッと笑った。女の子は120cm弱の貧乳。黒髪をボブにしたのと黒目とものすごく痩せこけた体。茶々けた白いボロボロの衣服を着て裸足の6歳ぐらいに見えた。同い年なのはわかるけどなんか見た目が実年齢以上に若いな。

「あ、そこは凄い痩せてるからじゃないんだ。」

「うん。昔からあまりカリンちゃんはあ行が喋りにくいんだよね〜。」

「ん。んん()から聞きにくいかもしれねけどそこは許してね。」

「なんか秋田弁混じりの喋り方なんだな。」

「北方方言のクリスタル語亜種方弁ですからね。」

「ところで友達は?」

()ルナと()イネ()奴隷に()っちゃっつくる(たから)どっ()に行っちゃって、ルインは死んじっ()けどムル()とコンノスペロードと()インとくふむづむづ(かはまだまだ)いるよ!」

「そうなんだな。」

「話わかるんだね〜。」

「まぁ、ある程度なら、事情もルーナカミなら存じてますし、ん?なんか今奥の方に人影が。」ソリスがそういうと何人かの痩せこけた少女が何人か来た。更に奥の方行ってみると1人赤髪の男の子が死んだように横たわっていた。なんか蝿や蟻が(たか)ってるし目も開いてないし、9割がた死んでると思うけど生きてるか?

「おい。大丈夫か?」

「……あ、……あ。」

「吸血族か……ソリス。」

「なんですか?」

「吸血族の血の吸い方はどうするんだ?」

「牙にぶっ刺すと自然と血が吸収されるはずです。でも今そんなこと聞いて……」

「分かった。」僕はそういうと少年の口を強引に開け糸切り歯のところにある牙に腕を刺した。瞬間、頭がクラっとしてものすごい勢いで吸血が開始された。ソリスはそれを見て察してくれたのか、すぐ離れてくれた。すごい吸血具合だな。おなかすいてるというか餓死寸前の体だったからな。当たり前と言えば当たり前なんだろう。というか、あまりに吸うの早すぎてこっちの頭の方がクラクラしてきたんだが……気絶寸前までこいつ血吸う気か?餓死寸前だし別にいいけどさ。頭痛まで起きてきたし……まぁ、いいや。背に腹はかえられぬ。

そのあとはいつ気絶してもいいように姿勢を低くして死にかけの吸血族に血を与え続けた。最終的にぼやけて何も見えないほどに血を吸われたが何とか気絶することはなく少年も生気を取り戻したのか立ち上がって「ありがとな。」と一言言ってどっか行った。あそこっから立ち上がれるんだな。

「……何してんの?」

「……死にかけた吸血族に血分け与えてたんだけど血与えすぎてちょっとぐったりしてるんだ。頭も痛い。」

「ふ〜ん。悪いけど私にはなんにも出来ないよ。体内の血を増やす魔法なんてないし。血を早く廻らす魔法はあるにはあるけどあれどっちかと言うと拷問や処刑用に使われるし。」

「そっか……。ならもういいや。じゃがいも渡しといてくれ。」

「ん。」その後は貧血が治るまでぼ〜っとして何とか立ち上がれるところまで体調を治し、戻ってった。既にもう夕方になっていたので昔ルーナカミの家だった家を探した。

「ルーナカミの元家ってこれ?」

「うん。多分この家だと思う。」

「人がいる気配ないんだけど……」

「まぁ、入ってみたら分かるんじゃない?」

「そだね!じゃあ入ろっか!」

「失礼します。」

「失礼しま〜す!」

「はいはい。……え?あなた方は……あ、」家の中から出てきた女性は僕たちを凝視すると泣くように(くずお)れながら男の人を呼んだ。

「どうしたんだ。」

「マ、ママ!パパ!」ルーナカミはそう言うと2人に抱きついた。2人もすこし吃驚(びっくり)した後「ルーナカミ!おめどごいってだんだ!」のようなことをいいながら泣き叫んでいた。感動の再会か。なんかこっちまで泣けてくるわ。

「ちょっと色々あってね。奴隷商人に売られた後、3年ぐらいアインツベルン様に奴隷として飼われて、最近アリシア達、まぁ、今後ろにいるお姉ちゃん達なんだけど、その人に奴隷から解放してもらったんだよね。だからここに戻ってくることが出来たの。」

「そっか。」

「ありがどな!」

「ありがどな〜。」

「もう会えねで思ってだがら……まさが会えるなんてほんにどうもありがどございます!」

「いやいや、私たちは買いたいと思ったから買って解放して行きたいとルーナカミが言ったから私はここに来ただけだしね〜。」

「そうですよ。別に感謝しなくて大丈夫ですよ。」

「そ〜そ。」

「なんか、恥ずかしいし。」

「あぁ。久しぶりで会えたから嬉しいことは分かるけどな。」

「一旦中に入ってもいい?今日はもう夜遅いし泊まりたいんだよね。」

「もちろん大丈夫(だいじょぶ)だ!」

「狭苦しがらこっちゃある家ではねーだども別の家が1個空いてますしがらそっちゃある家に泊まってけれ。」2人はそういうとちょっと先にある周りの家よりかは少々広くて小綺麗な家を紹介した。一部屋しかないのか……まぁ、アリシアとかが変なことしない限りは大丈夫だとは思うけど。

「お前さん。こいつらに夕餉(ゆうげ)の準備を!」

「あ、大丈夫です。今回は自分のご飯持ってきてるので。」

「じぁあせめてルーナちゃんには餉どこ……」

「別にそれならいいと思うよ〜。」

「うん。久しぶりにここの夕飯食べたいし。」

「よし。今日は久しぶりにウサギも取れたし肉が食えるぞ!ごちンだ!」

「そういえばおふたりのお名前を聞いていませんでしたね。」

「私はエクダ!ルーナカミのお母さんです。」150cmぐらいの貧乳。黒髪をボサボサのロングにしたのと黒い目と痩せこけた体。茶々けたボロボロの服を着て裸足の20ぐらいの女の子が挨拶した。

「クルオニス。父親だ。よろしくな。」160cmぐらい。茶髪をボサボサにしたのと黒目、獣の皮を縫い合わせた服を着た20歳ぐらいの男が言った。2人とも若いな……。昔のアフリカの国みたいに若くして子を産んで奴隷として売るしかなかったのかな?なんか物悲しい。

「若いな。何歳だ?」

「おいは24歳で男は23歳だす。」

「わっか〜!」

「まぁ、ここの子供を産むとし14とかだからね。しょうがないよ。」若すぎんだろ14ってまだ中学2年生だぞ。確かに子供産める歳ではあるけど理論上の問題だしな……

「……そっか。」その後僕らはご飯を食べながら思い出話を聞いた。かなり嬉しいらしいしそれに久しぶりだから今日寝るのはお母さんたちの家で寝るらしい。まぁ、当然だろう。

「あ、夕餉食べ終わったら外出ていい?」

「いいよ〜。」

「何するの〜。」

「アリシアたちに見せたいものがあるんだよ〜。あ、それと、じゃがいも沢山持ってきたよ!」

「え、でもこごすっごげ作物育ちにぐぇよ。」

「それに、ばれーじょの育ち方知らんし。」

「そこは大丈夫なので後で村の人をできる限りよんでくれませんか?」

「あぁ。」その後夕飯を食べ、全員で一旦外に出て、林の近くによった。そこでルーナカミは「ちょっとまってて!」と言うと林の中に消えていった。なんだろう……と思いながら五分くらい待ってると「いや!ちょっと!待って!引っ張らないで!」という女の子の声と「い〜じゃん!」というルーナカミの声が聞こえた。何この声……。

「なんの声ですかね。あ、こっちに来ました。」

「なんか人引っ張ってるね。」アリシアがそう言ってると髪の長い白髪の少女がルーナカミに引っ張られながら出てきた。少女は150cm位の貧乳。白髪を腰までのウェーブにして前髪を特に長くし、目が見えないようにしており、服は水色のワンピースに白の上地を着て簡素な皮の靴を履いた12歳ぐらいの女の子だ。なんで目を髪の毛で隠してるんだろう……

「ちょっと、どうして!」

「いいじゃん!大丈夫!私の仲間優しいから!」

「そういう問題じゃなくて!」

「……なにやってんの。」

「さあな。止めた方がいいのか?」

「多分大丈夫じゃない?」

「大丈夫!ほら!」ルーナカミがそういいながらその女の子の髪を上げるとルーナカミの体がパキパキという音をたてて石になってしまった……。え?岩になったってことは、もしかしてこいつが、岩女族?というか、ルーナカミ大丈夫なのか?思いっきり静止してるけど。

「は?」

「……うぅ。だから言ったのに。」

「えーと。」

「ちょっと任せて。」ナサールはそう言うとルーナカミの体に近づき口の所をデコピンした。すると口のところが剥がれ少なくとも息はできるようになった。え?体が石になるわけじゃないの?

「ルーナカミ!聞こえてる!?」

「ん!息するのはついいまさっきまでしか出来なかったけどさ。今も目は見えないし耳の方も大分聞こえづらいけどまァ、息ができるから大丈夫!」

「あなたは岩女族なんですね。」

「はい……。岩女族のアルティメンデスと言います……。まだ、力、制御出来ないのでこうやって髪で目を隠してるんです。」

「……そうなんだな。」

「……というかさ、今までどうしてたの?」

「今までは前に倒れたらパキン!と割れたんですけど今回は……前に倒れなかったので岩のままだったんです。」

「なるほどな。」

「なんで死ななかったの?なんかさ、岩女族の目に入ると石になるんじゃないの?」

「あぁ。メデューサなら石になってしまうんじゃないのか?」

「いや、なんか大人にならないと完全に石にならないらしくてさ、今まで大丈夫だったんだよね。」

「ひゃい……。普通ならそのうちに目の訓練が終わるんですけど私の場合ちょっとそれが練習しにくくて、あ、いえ、ここが悪いわけではないのです。……私が下手なだけなので。」

「そうなんだね〜。あ、ナサール、調子はどう?」

「一応目と口と耳は開けた。今手を動かせるようにしてる。ところでさ、どこまで剥がせばいいの?」

「うーん。とりあえず手や足を動かせる範囲までならいいよ。これまでもお腹とかに岩の防具が着いたみたいになってるからね。あ、でも顔は全部剥がしてくれると助かるな〜。仮面みたいになるのはちょっとね〜。」

「今までなにか不振に思われなかったの?」

「思われたことは何度かあったし多分パパやママには言ってないけどバレてると思うけどさ。ま、特に何も言われてないからいいんじゃないと思う。これまではそこまでいったらあとは自分でダイブしたりして割ってたんだよね、それともしも割らなくてもこういう場合は一日でほぼ溶けるからね。」

「それに……父親とかにお願いすれば解除してくれるんです……」

「へ〜。近くに岩女族の村あるんだね。」

「というか、近くに魔界ゲートがあるんです。国としては岩女族が住んでるしそれ以上は何もしないからというから特になにもしてこないしこっちも別になんとも思ってないんです。」

「謎の共存関係に近いのか。」

「ま、そんなとこ。あっちの村は多分気づいてないけどね。自分の生活にいっぱいいっぱいだからね。」

「で、なんで呼んだんですか。」

「ん。だって、挨拶して欲しかったし、これからやることに協力して欲しいし。」

「……挨拶はともかく……協力?」アルティメンデスはそう言うと首を傾げた。なので説明すると「あ、そうなんですか……ちょっとお母さんとかに相談してもいいですか?」と言ったので許可するとアルティメンデスはどっか行った。きっと岩女村にでも行ったのだろう。

「どっかいったね。」

「そだね〜。あ、ナサールもうそんなとこで大丈夫だよ〜。」

「え?でもまだ全体的に何とか動かせるだけだよ。」

「大丈夫。いつもこれぐらいで帰ってたから。」

「なら、いいや。」

「うん!」ルーナカミはそう言うと歩き始めた。石がついたまま歩いてるから結構見た目と音が変だな。

その後戻ってみるとエクダが村の人をほとんど集めてた。1人出産間近でいつ陣痛が起きても仕方がないという人がいるためその人は来なかったもののそれ以外の人は全員来ていた。

まずソリスがじゃがいもを見せ、これは知ってますか?と聞いた。さすがに正体は知ってるらしくみんなじゃがいもか馬鈴薯と言っていた。どうやらたまに食えるらしい。ただ何によってできるのかは知らず種でできるかと思ってた。

その後種芋を説明し終わるとアルティメンデスが母親と父親を連れてきた。ルーナカミ家族もアルティメンデス家族の近くに集まりルーナカミの石も溶かしてもらった。

「あなたがアルティメンデスさんですか。ルーナカミがお世話になりました。」

「いえ。そっちこそ遊んでくれてありがとうございます。」

「それにしても石の体の(まま)帰ってきたんだな。」

「いつもそうでしたよね。逆にそれで救われたこともあったぐらいでしたので。」

「そうだったんだ。」

「それにしても、今回はなんでしょうか。」

「ばれーじょを植えるらしいです。」

「じゃがいもですね。」その後僕らはじゃがいもをちまちま植えてった。途中腰が痛くなったこともあり休憩を挟みながら1時間半ぐらいかけて体育館より広い面積にじゃがいもを数千数万個植えてった。

「これで終わりですね。ありがとうございました。賃金代わりに1食分のお肉あげますね。」ソリスはその後、王都で買った肉をプレゼントした。みんな大喜びしてたため、肉の希少さが改めて浮き彫りになった。

6

「ここが今日泊まる部屋ですか。」

「男女まとめて1部屋なのか。大丈夫か。」

「私は別に大丈夫だよ。」

「そうですね。私も特に不都合はありません。さすがにお風呂は別ですけどね。」

「ん。」

「そだね〜。私も特になんとも思わないから。」

「ん!寧ろいてくれた方が助かる!」

「なら。入るぞ。」

「う〜ん。」僕らがそう言って泊まる部屋を開けると中に2人の女の子がいた。2人の女の子は両方とも115cmの胸が上半身より大きく、股の下ら辺まで行ってるほど大きな胸。黒髪をボブにしたのと黒目。茶々けた服を胸の局部がギリギリ隠せる程まで着たのと裸足の10歳ぐらいだった。……あれ?先客?ここにいる人の割には結構肉付きいいし。というか背の割にアンバランス過ぎないか?絶対胸の方が本来の体より重いだろ。

「あれ?」

「先客ですか?」

「今日泊まる人?」

「はい。そうですが。」

「そう!私はね!ここのお風呂を手伝ったりする人!」

「よろしくね!ってルーナカミじゃん!久しぶりだね〜!」

「お!ルーズとラーズ?久しぶり〜!同い年なのにこんなにおっぱいおっきくなっていいな〜。」

「まぁ〜ね!」

「ここまで大っきくなると前に倒れた時に立ち上がるのはほとんど不可能だけどね。」2人の女の子はそう言うとクルッと回った。だろうな……

「あ、そういえば手伝いいる?」

「いらないかな?」

「洗えますしね。」

「あぁ。1人で大丈夫だし、そっちの方も必要ないからな。」

「そっちの方って?」

「ルーナカミ。世の中にはまだ知っとくのが早いのがあるんだよ。」

「いや〜。それナサールが言う〜?ま、ということでありがたいけど遠慮しとくね〜。」

「OK!なら私たちは別のことやってる〜。お風呂はもう少しで炊けるし布団は押し入れの中だからね〜。」

「ちょっとどいてね〜!」 そう言われたのでドアからどくと2人はドアからキツそうに出ていった。おっぱいがドアと同じぐらいに大きくなってるから突っかかったりしてキツそうになってるのだろう。肉付きがいい理由ももしかして……半分性奴隷みたいになってるからか?まぁ、いいや。見た感じ特に問題なさそうだし。

「じゃあ、風呂入るね〜。」アリシアとマレはそう言うとソリスからタオルと服をもらい風呂場に向かっていった。どうやら1人、2人で入るのが限度らしい。その後アリシアはさらにルーナカミを呼び結局3人で入って行った。妖精は小さいから面積上は0人と考えていいんだな。

「それでは私たちは寝る支度でもしていきましょうか。」

「そだね。」

「あぁ。」僕ら3人は布団を取り出すとそれを敷いた。その後、少し風呂から上がるのを待った。

「はぁ〜。」

「結局助けてもらったね!」

「そだね〜。」アリシア達はそう言うとほぼ裸の状態で出てきた。あの……男がいるのになんでみんな気にしないの?

「あ、」

「あのさ、服きて。」

「え?って、あぁそうだったね〜。」

「もう湧太ったらH〜」

「それはお前らだろ。」そう言うツッコミをしながらマレとルーナカミは戻って行ったのだがアリシアだけは対象外だろとでも言うようにそのまま髪の毛を拭きながら突っ立っていた。いやさ、おっぱいのデカさやナイスバディ的におまけなのは2人で寧ろ本題はアリシアの方だろ。2人にかけてあった局部を隠すためのタオルもボッキュンボンの度が過ぎるのと頭の髪の毛拭いてるせいで隠せてないし。

「いやさ〜。あそこのお風呂って風呂釜方式らしくてさ。あの2人が頑張って風呂沸かしてるんだよね。結構暑いからほぼ裸状態だったしおっぱいが大きすぎるからなっがい棒で薪燃やしてたしね〜。意外と大変そうだったよ〜ん?どうしたの湧太。目線ウロウロさせてるけどさ。」

「いやさ。なんでお前だけ服脱いだままなんだよ。」

「え?私も着なきゃダメ?涼しいんだけど。」

「いやお前露出狂かよ。ちゃんと着てこい。」

「ダメに決まってますよ。そもそも風邪引きますし。なんで逆にいいと思ったんですか。」

「分かったよ〜。」アリシアもそう言うとやっと風呂場に戻り、寝間着を着た。

その後、ソリスとナサールが風呂に入り、数十分後また出てきた。2人はちゃんとした常識人なので服をちゃんと着てきたのだがナサールだけちょっとぼーっとしてたのか風呂入った直後で暑かったのか靴下というかニーハイストッキングを履いてなかったため、素足が見えていた。……何その縦横無尽の傷跡……。グロいグロい。

「ナサール。」

「……ん?」

「足。」

「足がどうか……。あ、これか。」ナサールはそう言うと座りながら足をさすった。

「そういえば靴下履いてませんでしたね。」

「ん。お風呂気持ちよくて忘れてた。まぁ、いつかは明かしてただろうし。今、いっちゃうね。この傷は、」

「リストカットか。足首だけど。」

「……そ。前に虐められてたのは話したでしょ。ある時からなんも感じなくなった時期が続いてさ、その時はほんと、喜びも悲しみも感じ無くなってたから唯一自分がまだ生きてるってのを感じるのが痛みと流れる血を見ることぐらいしかなかったの。それに、その時は、自分をまだ生きてる罪深い人だと思ってたからね。もちろん今はそんなこと微塵(みじん)も思ってないけど。それでどうすればその罪を償えうることができるかと思った時にできるのがリストカットのみだったわけ。それに、宗教の都合で私は生まれた時から罪を背負ってると言わされていたし本気で思ってたから尚更それからは生きてる事を実感するために、また、罪を(あがな)うためにリストカットしてたの。おかけで足はボロボロの傷跡だらけ。こんな見た目で外に出たら少なくとも人の目を引くのは確実。だから、ハイソックスやパンティーストッキングでこの傷跡隠してたの。」

「そうなのか。どうしてもこの傷跡を消す魔法ってないのか?」

「ん。湧太も言ったでしょ?腹の傷跡、治ることはないって。」

「あぁ。言ってたな。」僕はそう言いながらお腹をさすった。まだ傷跡が残ってるし、このあとも残るだろうな。

「回復魔法はさ、まわりの皮膚の回復作用を早く回してやってるからさ。傷跡をなくす魔法は元から別にかけないといけないんだけどさ魔法大全にも傷跡消す魔法は残ってないんだよね。ソリス。」

「えぇ。見えにくくする魔法こそありますがナサールの場合範囲と具合が酷すぎて効果も薄いと思われますし。」

「だから傷跡はこのまま残ったままなの。」

「そうなのか。」

「ん。ま、もう痛み感じないし、余程のことがない限りもうリストカットしないからね。このままニーハイソックスやパンティーストッキング着て過ごすよ。」

「そっか。じゃあ俺も風呂入ってくるわ。」僕はそう言うとソリスから服を貰い風呂に入ってった。

「やっほ〜。」体を洗おうとすると窓からルーズが顔だけ出してきた

「ルーズ。お前そこにいたのか。」

「ん〜。ラーズも下にいるよ〜。」

「よいしょ……っとっと。」

「おい。大丈夫か?」

「うん!私たちおっぱいが大きすぎるからさ。立つと一気に不安定になるんだよね。だからたまに何も無い場所でも前にずっこけかけたり転んだりすることがあるの。 」

「そ〜そ。その時は大体1人では起き上がることは難しいからさ。どっちかがどっちかの手を取ってよいしょっと起こすんだよね〜。」

「ん!」

「それさ、両方が一気に倒れたらどうすんだ?」

「今はないけど起こったらどうにかして仰向けにして近くの木までゴロゴロ寝っ転がりながら移動して立ち上がるかな?」

「流石にここまで育つと結構普通の人と同じように生活するのが難しいんだけどさ〜。もっとおっきくなってもっと重くなって欲しいな〜。」

「その内立てなくなるんじゃないんか?」

「かもね〜。」

「それでもいいよ!」

「そうなのか。ところでなんでそんなに肉付きいいんだ?他の村の人凄い痩せこけてるじゃないか。」

「う〜ん。昔っからそうだったんだよね〜。食べてる量は同じぐらいだったんだけどなかなか痩せこけた体になんなかったからね。」

「それと多分近くの街でこの体型を生かして性風俗で働いてるからかな?それでお金と食べ物を何とか獲てるの。」2人はルンルンした顔とイントネーションでいった。……はぁ。

「やっぱりか……。大丈夫なのか?それ。」

「ん。別に奴隷として働いてる訳じゃないからね。」

「毎日数十分から1時間強馬車に乗って大きな町に行って性風俗で夕方まで働いて、6-7時ぐらいに帰ってお風呂の準備して、泊まる人を受け入れたり。ご飯食べて風呂入ったりしてるの。この体型でもかなり人気を得てるんだよね〜!」

「いや、奴隷関連もそうだけどそれより年齢だよ。ルーナカミと同じなんだろ?」

「ん?まぁルーナカミの方が生まれたのちょっとあとだから私達は10歳だけどね。ほぼ同い年だよ。」

「どちらにしろ問題じゃないか。性風俗に通うのは成人にならないとダメなんだろ?」

「まぁ、そうなんだけどさ。」

「ほら、私みたいな体型ってもうこういう性風俗のことしか出来ないじゃん。普通の仕事しようとしてもおっぱいおっきすぎて荷物は頭の上でしか持てないしさ〜。農家とかしても足元見えないし〜。だからそう言うのは特例で許してるんだよ。私が働いてる店では何回かそう言うので危ないことになったことがあるらしいんだけどね〜。それに月1で検査行われるからHとかしない限りは大丈夫なんだよね〜。」

「ね〜。あ!そうだ!ねぇねぇ。」

「なんだ?」

「私たちの体洗ってよ〜。」

「は?」

「いやさ〜。私たちの体、あまりにおっぱいが大きすぎてさ〜。谷間のところがほとんど洗えないんだよね〜。手を伸ばしても中程まで届くのが精一杯でさ〜。今日も1回仕事場で洗ったんだけどさ。さすがにもう1回洗いたくてさ〜。だから、洗ってよ〜。」

「……分かったよ。たださ、さすがに俺が洗うのはダメだと思うからアリシアに洗わせるよ。」

「え〜!いいよいいよ〜!」

「いや、俺はそういうの望んでないし。」

「え〜。」

「お姉ちゃん。そんなにいうならアリシアに任せようよ。」

「まぁ〜。ん〜。そっか。うん。そだね。」

「じゃあアリシアに伝えとくわ。よいしょ。」

「どう?風呂の温度ちょうどいい?」

「あぁ。気持ちいいぞ。」

「良かった!」僕はその後だべりながら風呂に浸かり出てきた。その後、ルーズとラーズが風呂場の方の裏ドアから入り、僕が服を着たら服を真後ろで脱ぎ出した。僕は後ろを見ないようにしてドアを閉めアリシアに2人の体を洗うようにお願いした。アリシアはもう1回風呂に入ることになったがるんるんとした様子で了承し、風呂場に入ってった。

「どうする?」

「どうするって何がですか?」

「何日間泊まるの?」

「ルーナカミは何日泊まりたいんだ?」

「もう会えたしね〜。私はもう帰ってもいいと思ってるよ。」

「そういえばルーナカミはお母さん達と寝なくてよかったんですか?」

「うん。ご飯食べたりして満足だったしね。確かにお母さんたちと寝るのも数年ぶりのことなんだけどさ。寝たいほどまではなかったな。寝てる間にイタズラされるってこともなかったんだけどね。」

「そっか。結構親離れしてるんだな。」

「親離れしてるってよりせざるを得なかった方だと思うからね。」

「そっか〜!で、何泊するの?」

「何泊でもいいよ。」

「ん〜。」その後僕らは何泊するのかについて話し合い結局明日の朝ぐらいに出ていくことにした。

7

起きて、別々に服を着替え、そして簡単なご飯を食べて別れの挨拶を交わし、ルーズとラーズと共に(その馬車でしか大きな町に行けず、また、そうしないと、ウトナに帰ることが出来ないため)馬車に乗って大きな町に行きそっからウトナに戻ることにした。ルーズとラーズ馬車の椅子に負担かけないためなのか床に座ってるな……この生活に慣れてるんだ。道筋は十数時間をかけて一旦北部のアルバートにまで戻り、さらに20時間近くをかけ王都に帰りさらに1日かけてウトナに戻るというルートで帰り、その途中、最後の工程である王都からウトナに帰るルートの最初だった。朝飯を食べながら新聞を読んでると「妖精の森エルフ・ザ・フォレストにて鬼が出現。今の所死者はいないものの怪我をおったものは数人いる模様。妖精の森は原因を調査中。」と書かれていた。

「アリシア。これってアリシアの生まれ故郷でしたよね。」

「ん?そうだね。……なるほど。ねぇ、」

「分かってます。行きましょう。」

「ん〜?」

「どこ行くの?」

「分かったって何が?」

「多分鬼のことだよな。」

「そう。妖精の森は私の生まれ故郷でもあるからさ、だから行かないとね。」

「ならしょうがないね。」

「どうするの?」

「鬼だからね〜。」

「鬼って前みたいなものもいるんじゃないの?アティーファみたいなやつとかさ。」

「う〜ん。鬼にも何種類かいてね。恐らくアティーフアは乳鬼(にゅうき)と呼ばれる亜種とのハーフ。ほかにいるのは鬼族等ととよばれる普通の鬼、主食が人の人喰い鬼、お酒を沢山飲まないと生きていけない酒呑童子(しゅてんどうし)あと、正確には鬼じゃないけど吸血鬼。普通の鬼や酒呑童子とかの場合は平気なんだけど人喰い鬼の場合は正直いってやばい。楽観してる場合じゃないほどにはやばい。だからどの鬼か確かめるのもしないとね。」

「そうなのか。」

「じゃあ〜。行きましょ〜!」

「ん。」

「行こ行こ!」

「あぁ。」

「ありがとね〜。あ、馬車主さん。ウトナのはずだったんだけどさ。妖精の森にちょっと急ぎながら変更してくれない? 」

「あぁ。いいぜ。その代わりちょっと危ない道を行くからもしも盗賊にあったらそこは保護してくれ。

「もちろんです。」

「それじゃあ出発だ。」その後僕らは妖精の森に進んでった。アリシアの生まれ故郷はちょうど王都地区という王都の街よりもかなり広い地域にびっちり張り付いていて王都地区とウトナがあるコムラム地方との間に存在するらしい。所謂緩衝地帯かと思いきやそうでも無くただ単に昔っからそこにあった妖精の森がクリス王国に温厚合併された時にたまたまこうなったらしい。意外な成り立ちもあるもんだな。

8

馬車に乗って半日近く経って夕方ぐらいになったころ。妖精の森にやっと着いた。中は広葉樹の森ばかりの所にたくさんの集落とかある村の集まりだった。

「ふ〜。久しぶりの到着だよ〜。」

『お?久しぶりの馬車だ!誰だろ〜……って……アリシア〜!』

「お!アリシアか!久しぶりだな〜!」

「アリシア!」アリシアが馬車から降りると直ぐ十数人いるエルフがアリシアの近くに近寄ってきた。人気者だな。 さすが陽キャでギャルっぽい見た目と性格なだけあるな。

「久しぶり〜!元気だった〜?鬼とか出たらしいけど大丈夫?」

「ん〜!大丈夫!」

「後ろの人はお仲間さん?」

「そだよ〜!みんな!自己紹介して〜!」アリシアにルンルンで言われたので僕たちは明るめに自己紹介をした。

「僕の名はスキャメル!」160cmぐらいの巨乳、金髪を肩まで伸ばしたのと青い目とエルフ耳、白いワンピースを履き、ローヒールを履いた15歳ぐらいの女の子が最初に挨拶してきた。その後、矢継ぎ早に自己紹介が始まった。

「俺はコリャーペル。」2mいくかいかないかの大男。金髪を腰まで伸ばしたのと青色のつり目。茶色の紐で簡素に縛られた薄茶色の上下まとめた服と裸足の17歳ぐらいの男の子が言った。筋肉質でもないのに背が高いな。さすがエルフ。

「メルティーア!」135cmぐらいのロリ超乳。白に近い金髪を肩までのポニテールにしたのと黒目。と緑色のお花柄のヘアピン、谷間が見える緑色の紐でメリハリが分かるようにした黄緑色のワンピースと白いストッキングとサンダルを履いた14歳ぐらいの女の子がいった。

「スイッチュアです。よろしくね!」155cmぐらいの普乳、ブロンドの髪を肩までのツインテールにしたのと緑色の目とエルフ耳にかかる翡翠のイヤリング。黄色味かかった白い半袖と動物の毛皮で出来たと思う7分袖みたいな感じの長さのズボンを着て、膝にベルトを巻いて、黒い靴下と下駄のような草履のような靴を履いた16歳ぐらいの女の子が落ち着いた話し方で言った。

「ナチャセベート。アリシアの妹分。よろしくね。」130cmぐらいの貧乳。金髪を顎ぐらいまでの極々短い髪型にしてるのと緑色の目。緑色のお腹が見えるノースリーブとホットパンツぐらいの短さしかない黄緑色のズボンを履き裸足の12 3歳ぐらいの女の子が言った。アリシアの妹分、つまりアリシアの昔の衣装真似してるのかな。だとしたら確かに男っぽい衣装だ。土の地面なのに裸足だし。

「ラブソビュール。よろしくな。」2mを大きく超える痩せ型の大男。金髪を脇まで伸ばしてるのと水色の目黒い長袖長ズボンをきて、黒の長靴のような靴を履いた18歳ぐらいの男の子がいった。頭の方見てると首痛くなりそう……。

「アダマンテです。ハイエルフです。よろしくお願いします。」155cmぐらいの貧乳。白髪を腰までの黒いゴムのようなものでツインテールにしたのと白に近い薄緑色の目と他の人よりかなり長いエルフ耳。白の半袖と黒いロングスカートを履いた18歳くらいの女の子がいった。

その後は自己紹介もする暇もなく色んなエルフがわちゃわちゃごちゃごちゃとアリシアに抱きついたり話したりしてたので僕らは少し離れてた。

「なんか友達めちゃくちゃ多いな。 」

「そうですね。」

「私もそう思うけどアリシア陽キャだしね〜。」

「友達も多いのはよく分かるよ〜!」

「私達も巻き込まれたのは確かだし。」

「楽しそうだな。って……うぉ!なんだ!?」僕は誰かに引っ張られるようにずっこけた。何だ何だ!?と意味もわからず床に座っていると上から肌色の何かが落ちてきた。苦しい……重いし柔らかいから息が出来ない。何だこの物体?肌色ってことは……おっぱい?いやさすがにこんなにでかいわけないし……その後、なんか上の方でくぐもったこえが聞こえ何とかこの状態からは解放して貰えた。なんだろうこの物体……っては?

「いや〜。ごめんね。」

「ごめんなさい。」

「妹が迷惑かけたね!許して〜!」そこには驚くべきしかない光景があった。アリシアと姉妹と思わしき2人が居たのだが片方は2m以上ある超大女で巨乳、金髪を緑のシュシュで膝ぐらいまでのポニテールにしたのと緑色の目、お腹が見えてる緑色の半袖とレモン色のミニスカートを履いた17歳?背が大きすぎて年齢が10代くらいということしか分からない子、もう片方、恐らく僕を窒息状態にした子は身長は110cmぐらいのちっちゃい子だったが胸が上半身を余裕で越え膝よりちょい下まで広がるとてつもない接地系超乳。金髪を肩までのボブにしたのと冷めた感じの緑色の目。緑色のビキニ(といっても胸が大きすぎて上着のビキニしか見えなかった)を着た13歳?アンバランスすぎてこっちも年齢がよく分からない子だった。両極端だな……。僕らはその後ちょっと驚きながら挨拶した。

「えーと、」

「びっくりしたでしょ。」

「びっくりしたというか、お前らは誰だ?」

「私はケンケン!」

「コウコウ。」

「双子でどっちも確か11歳だよね。」

「うん。アリシアがここから出てって直ぐに11になった。」

「そだね〜。」2人はそう言いながら目を合わせてた。は?2人とも11歳でこれ?両極端で恐ろしすぎだろ。大人になったらどうなるんだ?ケンケンはケンケンで5mぐらいになりそうだしコウコウはコウコウで家ぐらいまで大きくなりそうだし……規格外なのは間違いないな。

「ふわぁ、」

「眠いんですか?」

「まぁ、そうだね。」

「この2人見てわかる通り成長凄まじいからさ〜。一日の半分近くを睡眠と食事に使ってるんだよね〜。」

「さっきまで寝てたし。」

「それにしてもケンケンはともかくコウコウはよく立てて歩いたりできるよね〜。」

「確かに!」ルーナカミは耳をピクピクさせながら言った。触りたいのかな。

「なんか、1人目線の怖い人がいるんだけどえーと。触る?」コウコウはそういうと片方の乳をぽんと持っていた。この様子だと片方持ち上げるのも無理そうだな。

「いいの!?」

「触っても減るわけでも増えるわけでもないし。」

「でも、負担に、ならないの?」

「なるならないってより3桁キロ以上の重さの胸歩いてる時は常に抱えてるからね。今更人1人増えたってって感じ。でもさ、抱きつくとどうなるか分からないし前に倒れると押しつぶされる可能性があるから出来れば揉むだけにしといて。抱きつくとかはなるべくダメで。」

「うん!分かった!」ルーナカミはそう言うとドップンドップンとコウコウの胸をひたすら揉み始めた。いや、デカすぎだよな。ルーナカミが抱きしめるようにもんでも半分ちょっとしか揉めてない。

「うへへ〜。すんごい柔らかいよ〜。」

「そりゃここまで大きいとな。」

「色々大変なんだよね〜。」

「ん。今はまだベットで寝れるけど胸が重くてベッド壊しちゃうかもだし寝る姿勢も仰向けだと胸が重すぎて途中で息苦しくて起きちゃうしうつ伏せにするとしてもおっぱいベットとして使えるまで大きくないから寝にくいから今のところは横向きでしか寝れないしお風呂もケンケンに手伝ってもらわないと洗えないし、朝起きると歩けるかなと思うぐらい重いし。もう重すぎてさ。走ることが出来ないんだよ。階段登るのも非現実的だからママに頼んでお部屋2人で1階に住まわして貰ってるし、まぁ、ここまで大きいと、歩けるだけで半分奇跡なもんだし。あと、なんか、妊娠してないのに母乳でるし。」コウコウはサラッと驚くべきことを言った。今なんて?

「そうそう!私が手伝わないと起き上がることが出来ないからね〜。」

「え?」

「そんなことより重要な問題があると思うんだが。」

「なんで母乳でるの!?」

「さぁ、友達であるニュアイ曰く、乳牛族って子供でも妊娠しなくても母乳出るけどそれを沢山飲むと体が乳牛に染まるというか乳牛族みたいになるらしい。ニュアイも乳牛族だから母乳出るし。胸私と同じぐらい大きいし、まぁ彼女のお母さん立っても床についてまだ余りあるって感じの接地系超乳だからまぁ、子供もそりゃそうなるよね、って感じ。私まで母乳出る理由はよく分からないけどここまで大きくなったらまぁ、出てきてもおかしくないね。あ、ルーナカミ悪いけど多分今は出てこないよ。」

「え?なんでわかったの?」

「だって目キラキラさせてたじゃん。」

「まさかほんとにのもうとしてたのか?」

「まぁ、出るんだったらやっぱ飲みたいよね〜。」

「飲みたいよね〜と言われても、」

「普通そう思わないですからね。」

「あぁ。ガキじゃないしな。」

「ん。」

「まぁーね〜。」

「ところでなんで今は出ないの?」

「まぁ、出そうと思えば出すことは出来ると思うけど寝る前にちゃんと搾ったし、朝、昼、夕方に寝る前、お風呂入って寝る前の4回に分けて搾ってるからね。最初は一日に1回ほどで良かったのに。意外と時間かかるしめんどくさい。まぁ、搾るタイミングがこれ以上増えると時間取られるからさ。まぁ、量が増えるってことは胸も大きくなるし、その分許容範囲も増えるってことだから搾る時間は増えないかな。最近時間とかは安定してるし。」

「そうなんだ。」

「ところでさ〜。なんで来たの?」

「確かにピンチが来るまで帰ってこないとか言ってたのに。」

「そだね〜。」

「不思議だな。」

「いや、今がそのピンチでしょ?」

「ピンチ〜、ね〜。」

「鬼が来たんでしょ?」

「そだよそだよ〜。」

「怖くないの?」

「あぁ。」

「別にね〜。」

「そもそも怖がってるなら私たちとっくのとうに逃げてるからね〜。」

「ん。そう。」

「じゃあなんで逃げないの?」

「鬼は鬼なんですけど、酒呑童子なんですよその鬼。」

「酒呑童子か。」

「だからといって大丈夫なんですか?」

「妖精の森に魔界ゲートが開いたっぽいけど偶々開いたところが人喰い鬼以外の鬼がここみたいにいっぱい住んでる集落に開いちゃったみたいでさ。いや〜。最初はびっくりしたけど酒呑童子とか鬼とか結構いっぱい交流したしね〜。あ、人喰い鬼は集落とか家族とかの概念がないらしいから基本独り身でどっか彷徨(うろつ)いてるからそういう場所はないらしいよ〜。」

「魔界にちょっと出てみたけど重すぎて立てなかった。何とか数人で運んでもらった。」

「そりゃお前ケンケンはたされる量えげつないからな。」

「魔界では重さ違うのか?」

「ん。大体1.5倍ぐらい魔界の方が重くなる。」

「そんなにか。」

「ん。だからかな。魔力もそのもののやつも強いし生存本能も強い。」

「まぁ、酒呑童子とかなら大丈夫なんですかね?」

「まぁ、こっちの村長とあっちの(おさ)が話したんだけどまぁ、お互い開けようと思って開けたわけじゃないし国には伝えるけどお互い平和にしようね。ってことになったよ。」

「でもけが人出たんでしょ?」

「けが人と言えばけが人だけど酒呑童子と一緒にお酒飲んで酔っ払って崖まで行って落ちて足骨折ってのが本性だからね。自業自得自業自得。酒呑童子とはほとんど関係ないよ。」

「な〜んだ〜。」アリシアはそう言うと胸を撫で下ろした。確かに鬼は鬼でも人喰い鬼じゃなくて乳鬼や酒呑童子や普通の鬼が住むところだから大丈夫なんだろう。ところで普通の鬼ってなんだ?

「そういえば普通の鬼ってなんだ。」

「普通の鬼は鬼だよね。」

「ん。人喰い鬼とか乳鬼とかの祖先だね。鬼の祖先だから平均的、人は食べないし。」

「一応、魔界の方では普通の鬼って言い方があまり好ましくないのかオーガとか言われますね。」

「そうなのか。」

「ん。まぁ、説明ちょっとめんどくさいから本とかで調べてもらうことを奨励するよ。」

「あぁ。分かった。それともう一つ質問いいか?」

「うん。いいよ〜。」

「なんですか?」

「なんでエルフなのに結構他の種族に排他的じゃないんだ?エルフってそういうもんだろ?」

「まぁ、確かに森人の里(エルフ・ビレッジ)とかは排他的な印象が強いけどここはねぇ、北にミスリル鉱石があるからドワーフたちもいるしちょっと先にはケンタウロスとかトロールとか住んでるからね。排他的は発生しないんだよ。色んな種族がいるからね。」

「魔女もいるしね〜!」

「それにしても、どうします?」

「ん〜。ここまで来ちゃったんだし泊まるか〜!」

「そうですね。」

「ん〜!」

「お邪魔します。」

「あぁ。泊まるか。」

「ん!よろしくね!」

『よろしく〜!』僕らはその後、色んな人にドヤドヤ言われながらアリシアについて行き、アリシアの家の前に着いた。アリシアの家は緑色の木の屋根に木の壁と結構自然な家創りだった。

「ここがアリシアの家か。」

「そだね〜。パパ〜!ママ〜!ただいま〜!」アリシアはそう言うとガチャ!と大きな音でドアを開けた。中には2人の夫婦がいた。

「アリシア!おかえり!」

「おう!おかえり!後ろの人はギルドのメンバーか?」

「そうですね。私はアリシアに誘われたギルド、Colorful freeのリーダー、ソリスと言います。右からマレ、ナサール、湧太、ルーナカミです。」僕らはそれを聞いて挨拶した。

「アリシアのお仲間さんですか。私はアリシアの母親シャルル=エルフィードです。」175cmぐらいの爆乳、金髪を腰までのポニーテールにしたのと緑色の目と落ち着いた印象の顔。緑色の薄いがしっかり隠れてる緑色の長袖と濃い緑色のロングスカートを履いた20歳ぐらいの女性が頭を下げて挨拶した。

「僕はアリシアの父親、グファーダ=エルフィードだ。よろしくな。」2m越え、金髪を脇まで伸ばしたのと青い目とこちらもかなり落ち着いた印象。濃い緑色の半袖長ズボンを履いた20ぐらいの男性だった。なんかどっちも落ち着いててアリシアとは大違いだな。それに……

「若いんだな。2人とも。」

「ヤダ。これでも私たち両方40超えてるんですよ。」

「そうなのか。」

「まぁエルフの歳の取り方は20ぐらいで人間の1倍から10倍になりますからね。」

「妖精と同じ寿命になるからね〜。子供の時だけ異様に歳とるから若めに見えるんだよね。」アリシアとマレはるんるん顔でそういった。通りで、確かに見た目年齢と実際の年が離れてる訳だ。納得したわ。

「ところでおじいちゃんとおばあちゃんは居ないのか?」

「うん。おじいちゃんは私が産まれる前、ギルドの任務中に死んじゃったんだよね。」

「あぁ。僕がまだ16とかだからな覚えてる。」

「でおばあちゃんもお父さんを産んでから産褥熱(さんじょくねつ)からだんだん病気がちになってきて。」

「で、アリシアが14かそこらの時病気で死んじゃったんです。」

「そっか。……ごめんな。」

「いや〜。別にいいよ。ほら、不死身の人間って絶対いないし。」その後1時間から2時間話し、夕飯をを作り始めた。

「今日は酒だ!戻ってくれて嬉しいぞ!酒を出せ!」

「はいはい。分かりました。足りない分は……酒呑童子さん達にお酒分けて貰いますかね。」

「じゃあ私たち行こうか?」

「そうですね。」

「あ、これを渡しとくとお酒渡すのに役に立つと思うからもっていって。」シャルルはそう言うと野菜が入った紙袋をアリシアに渡してきた。まだ開いて間もないし、硬貨が通用してないから物々交換なんだろう。ところでそういえば……

「どうやって交流してんのか?」

「私たちは寿命が長いですからね。暇なんですよ。なので魔法をひたすら学んだり文字を学んだりする人が多くてですね。それがために魔界語を話せる人も多いんですよ。」

「そういえばそちらに魔界語話せる人いるのか?」

「まぁ、私、魔人だし。」

「私も魔界語喋れますので。」

「なら大丈夫だな。行っておいで。」グファータがそう言ったので僕らは野菜を持って酒呑童子とかがいる森の奥へ進んでった。結構奥深いところにあるんだな。森の奥にあるから結構暗いってこともあるし。

「あったね。魔界ゲート。」

「そうですね。あ、クレニャンシァ(こんばんは)。」僕らは魔界ゲートの前に立っていた。そこでは様々なエルフや鬼がいた。ほんとに何事もなくやってるな。

「そこの(いまし)。なにをしておる?」そこで立ち止まってるとかなり古風な声と共に1人の鬼の女の子が話しかけてきた。女の子は130cmちょっとの貧乳、薄い茶髪を腰までのロングにしたのと白いワイシャツと山吹色の肩ベルト半スボンと赤い(うるし)瓢箪(ひょうたん)を肩にかけた10歳ぐらいの子だった。

「はい?」

「なに?」

「ん。」

「ん?え?あれ?言葉。」

「なになに?」

「うぉ、人の言葉通じるのか。」

「まぁ、儂は長々と人間界の方にお邪魔してたものじゃからのう。偶然開いたから戻ってきただけじゃ。それで汝らは何しに来たのじゃ?」

「あ、野菜を持ってきたのでお酒と交換を。」

「おう。なら、場所を教えてやる。ちょっとこっち来い。」その鬼はそう言うと魔界ゲートを潜り抜けた。え、と、入っていいのかな。

「どした?」

「入っていいの?」

「あぁ。別に結界魔法が張り巡らされてるわけでもないしな。入った時体が重くなるかもしれないがちょっと我慢しなされ。」

「は〜い。」

「分かりました。マレ、どっか適当なところに座ってください。おそらく体の安定崩して地面に衝突してしまうと思いますし。」

「OK」マレはそう言うとまるで定位置とでも言うかのようにアリシアのおっぱいの中に取り込まれるかのように入っていった。

「行こ。」

「分かった!。」

「うん道案内よろしくなえーと。」

「スイカじゃ。」

「スイカ。よろしくな。」

「おう。」その後僕らは魔界ゲートを通った確かに通った瞬間体がグッと重くなりアリシアのおっぱいの中に取り込まれたマレを除き、体を崩したり転んだりしたがスイカはそれもまぁ許容範囲だったのか「早く立ち上がれ。行くぞ。」といった。……体が重い。

「大丈夫か?」

「重いですね……。」

「そうだね。かなり体に来る。」

「ん。」

「私も。」

「私は……懐かしい。」

「そっか。ナサール魔界生まれだもんな。」

「ん。」

「つまりナサールのお里も近くにあるってこと?おっとっと。」

「さぁ、スイカ。」

「なんじゃ。」

「……サゼンドジャアムシェルって近くにある?」

「サゼンドジャアムシェル……いや、知らんな。何大陸にあるんじゃ?」

「確か、アウンゼ大陸。」

「なら、かなり遠いぞ。ここはアウンゼ大陸から1番離れたドルジェント大陸だからのう。恐らく行くまでには全力で行っても余裕で数ヶ月近くかかるぞ。」

「そっか。やっぱり、ザカニア砂漠から行くのが1番近いのか。」

「そのようじゃの。まぁ、汝にはともかく我には生まれ故郷や育ち故郷なんてどうでもいいほど些細な問題じゃし。」

「なんで大陸範囲で話してるの?」

「国単位で話さないのか?」

「んと、」

「魔界には国そのものがないんです。」

「強いて言えば大陸そのものが国になる。」

「そうじゃのう。まぁ、国そのものを罵倒する気はないんじゃが魔属にはどうやら国というのが合わなかったらしくてのう。国が多数の王を立てるからもう大陸にいる魔王が国の役目を果たしてるのか、目に見えない国境に支配されたくないのか、身体が闘争を求める種族が多いからなのかは知らぬが国自体は存在しないのじゃよ。大雑把ってこともあるかもじゃがな。」

「そうなのか。」その後僕らは魔界の常識を軽く教えて貰いながら鬼たちの村に入ってった。土や岩が黒味を帯びているのと月があっちは1個なのにこっちは3個あるのと人が全員鬼なので角が生えているのを除けばウトナの市場とほぼ変わり無かった。

「案外普通ですね。」

「そうじゃのう。ところで魔界の硬貨はもっておるかの?」

「いえ。なのでこの野菜で物々交換をしたいと思います。」

「なるほど。翻訳は必要かの?もし必要なかったらこれで儂は去ろうと思うぞ。」

「大丈夫です。ナサールも喋れますし、私も難解な言葉を除いては、まぁ、日常会話程度には話せますので任せておいてください。」

「分かったじゃあさよならじゃの〜。」スイカはそう言うと立ち去ってった。その後僕らは魔界語を上手く使いながら野菜と薬草を酒とキムチのようなものと(するめ)など数種のおつまみと交換して帰ってった。ほんと色んなお店があるんだな。虫の揚げ物もあるし、見たことない野菜や食べ物とかもあるし。それと魔界から出るとやっぱり軽いな。さすが重力が違うわけだ。

「案外多めに交換出来ましたね。」

「多分薬草の売値が結構高かったからだろうね〜。」

「野菜以外に薬草も入ってるのは意外だったな。」

「まぁ、今回の薬草は解熱剤ぐらいの簡単な薬草だけどね。」

「そうですね。」

「やっぱり、懐かしかったな。」

「魔界の重力で懐かしさ感じるんだね〜!」

「ん。久しぶりに魔界の重さや、岩とかそういうのを感じることが出来たし個人的には満足かな。」

「ところでこのお酒は陶器製の容器なんですか。」

「どうやら米酒のようだな。日本酒や泡盛に似てるから多分それだな。」

「美味しいんですか?」

「魔界のお酒、飲んだことないからね〜。」

「分からないや。」

「自分も、魔界の、お酒は、飲んだことないからね。こっちの、お酒も、浴びる程は、飲んでないけど。」

「私はそもそもお酒すら飲んだことないからね〜。」

「そもそもお前ら未成年なんだろ?ならお酒飲んじゃダメなんじゃないか?」

「成人だよ?」

「こちらでは16歳より上なら飲めますからね。一応ルーナカミとナサール以外は大人なので飲めますし。」

「魔属は人間よりかはお酒になれてるからそういう制限もないけど大体人間たちと同程度に飲めるのは5-6歳頃だから大丈夫ではある。」

「ルーナカミは飲めないけどその分こっちにはジュースがあるからね〜。少なくとも喉カラカラになるって心配はないかな?」

「じゃあ、みんな大丈夫なのか。ところでマレ。」

「ん?」

「いつまでアリシアの胸の中に入ってるんだ?」

「アリシアがやと言うまでかな?」

「さすがに家に戻ったらすぐ宴会が始まると思うからさ、そこまでには谷間から出てもらうと助かるな〜。」

「わかった〜。」

「まぁまぁ、ちゃんとわかって許してるならいいでしょう。」

「そだな。」その後僕らはアリシアの家に帰り何に変えてもらったかを話しながら宴会の最終準備を整え、それが終わると集まった。

「よし。」

「それじゃあ全員お酒ついだな。」

『は〜い!』

「それじゃあ、アリシアたちの安全な帰還を祝して、乾杯!」

『乾杯!』この後僕らは乾杯をし、お酒をゆっくりと味わった。ご飯はお肉がゴロゴロ入ったシチューとパン、それとがっしりとしたお肉とサラダと桃のような感じの味の濃さそうなフルーツとフィンガーボウルなどだった。お酒は結構違いが出ており、魔界の方から渡されたお酒は温燗程度でも美味しそうな泡盛や濁酒(どぶろく)などの度数が高いお酒なのに対しエルフの里の方のお酒はどちらかと言うとワインやリキュールなどの果実酒に近くルーナカミが飲んでるジュースも発酵前のを出して貰ったやつだった。ビールやウイスキーはないのか。特にビールなんて小麦が主流のこっちでは絶対あると思ってたのでなんか意外だった。

「ビールはないんだな。」

「そうですね。こっちではどうやらビールよりワインの方が好まれてるっぽいです。ウトナとか行けばビールの方が飲まれると思います。」

「そうなのか。」その後僕らは2時間以上お酒飲みを楽しんだ。料理は美味しくお酒もどぶろくとかはあまり飲まなかったがワインやリキュールは飲み、程よく酔った。ただ酔い方は各種違く、途中からジュースに変わった僕とソリスはまだ正気を保てて居たがアリシアやシャルル、グファーダはもう結構飲んでおり顔を真っ赤にしていた。マレは酔いつぶれて寝ておりナサールは顔を真っ赤にしていたがやはりお酒に強いのか頭も十分に回っていた。

「かなりみんな酔ってきたな。」

「そうですね。料理もほとんど無くなって来ましたし。」

「片付けどうしようか。アリシア達はもう見た感じかなり酔いまくって邪魔しかならさそうだし。」

「明日ぐらいに片付ければいいんじゃないか?俺らもよってることは確かだから皿割ってしまう可能性も普通にあるしさ。」

「それもそうですね。」その後ある程度までお酒や、食器などを纏めると床で寝た。ちょっと硬いがまぁ、寝れるだろう。

9

ふわぁ……なんかちょっと背中と頭痛いけどちゃんとよく寝れたな。背中は床に寝たからだし頭は……恐らく二日酔いだろう。途中でジュースに切り替えたため比較的軽いので済んで良かった。

「あの、誰か。」

「あ、はい……。ってコウコウか。」僕がドアを開けるとコウコウが杖のようなものを持ちながらそこに立ってた。

「よ。散歩のためにルーナカミ迎えに来た。」

「おはよ。ルーナカミはまだ寝てるぞ。」

「なんだ。じゃあ起こしといて。」

「おう。で、なんでその杖持ってんだ?」

「この胸じゃあ、手より胸の方が前に出ちゃってノックすることも厳しいからね。外行って誰かの家のドアノックする時はこれを使ってる。自身の体ささえるほどの強度はないんだけど、ノックする程度ならこれで充分。」

「そっか。まぁ、起きるまで立っとくのもなんだから入れよ。お前のそのデカ幅でもこのドアだったらギリギリ入れるだろ。」

「……まぁ、確かに、夜に搾れない影響で母乳がたっぷり入ったこのおっパイでも何とか縦に入れれば入れそうだけどさすがにそこまで待ってるのもね。もうちょっと先に待ってる人もいるし。」

「そっか。じゃあちょっと待ってな。」僕はそう言うとルーナカミを揺すった。壁にかけている時計を確認するとまだ朝6時近いからものすごい早起きなのでまぁ、起きにくいのは分かるな。

「起きろ。」

「……えへ〜。」そんなやり取りが数分続いた後ルーナカミはやっとのことで起きてきた。

「……おはようセコラーニャ。……あ。」

「僕はセコラーニャじゃないけどな。誰だ?」

「ごめん、寝ぼけて間違えちゃった。セコラーニャはアインツベルン様のメイド長。ほとんど毎日その子に起こされてたからね。間違えちゃった。」

「そっか。外でコウコウ待ってるから早く行きな。」

「うん。」ルーナカミはそう言うと欠伸をしながら向かってった。コウコウは「じゃあ搾りに行ってくる。1時間ぐらいで戻ってくるよ。」と言い散歩に向かってった。その後ゆっくりと他の人を起こし始めた。アリシアをまず起こし、その後全員起こし、食器類を洗った。陶器製の酒器はどうしようと思ったがそこのほうに名前の彫りのようなものがあったので洗って後で返すということになった。その後、男性陣から順に風呂入っていった。お風呂の途中でルーナカミがお腹を擦りながら帰ってきた。聞いてみたけどどうやら2人の母乳をおなかいっぱい飲んできたらしい。大丈夫なのか?と思ったがルーナカミ曰く、「連続摂取ならともかく一二回ぐらいだったら胸の成長とかには特に影響無いんじゃない?減るもんでもないし。」とコウコウとニュアイに言われたらしい。ならいいのか?まぁ無駄にならないよりかは少しはいいかと思うけどさ。

その後、風呂から出てきたみんなも合流し魔界にもう一回(おもむ)き酒器を返した。

「じゃあ帰ろっか!」

「そうですね。」

「ここって馬車あまり通らないよね〜。」

「そなの? 」

「うん。一旦私のとこ戻ってから行く道と逆向きに1つ馬車駅があるんだけどさ。確か次の便が10時くらいで1時間くらいかかるんだよ。」

「まぁ、そこまで待つしかないだろう。」

「そだね〜。ちなみにそこにはどんな人がいるの?」

「魔女もいるし、ドワーフも妖精もエルフもとりあえずここにいる全種族はそこに全部集まってるよ。」

「そっか〜!」その後、話しながらアリシアの所に戻り、アリシアのお母さんお父さんにありがとうございました。と言い僕らは馬車駅に向かった。馬車駅にはドワーフや、魔女が居て、アリシアはその人とも友達のようでぺちゃくちゃ可愛がられながら話していた。その内、馬車が来て、ウトナに戻ってった。

9

ウトナに帰ってきた。帰ってきた時間が夜の6時とかいう夕飯にはピッタリな時間のため外食をしに、近くの中華屋さんに入った。中には沢山の人が食事をしていたので大分混みあっていた。満席なため、20分ぐらい話しながら待って、その後、1つのテーブル席に案内された。

「あ、また会いましたね。」隣から話しかける声が聞こえたのでそっちを見るとメルアニアたちが居た。……プオラート顔より一回り大きな皿に入ってるもの食べてるけど大丈夫なのか?

「あ、メルアニア!」

「お久しぶりです。」

「届けてくれてありがとうね。」

「別に大丈夫てすよ。」

「リンネル元気だった?」

「あぁ。」

「結構友達多かったし頭も良かったよ。」

「なら良かった。」

「プオラート。なんでそんなに大きなもの食べてるの?」

「大食いだから、たまにはこんぐらい食わないとおなかいっぱいにならない。普段でも結構食べてるけどたまにはね。」

「でも何キロ食べてるの〜?」

「たしか今回は特盛チャレンジというもので特盛チャーハンで5kgを45分以内に完食ですね。胸を除いた自分の体重の1割超えるんで最初は大丈夫ですかと思いましたがこの調子だと平気そうですね。」

「5kg……よく食べれますね。」

「まぁ、お腹は膨れるけど……ん〜。これ、この後、このバケツプリン行けそう。」

「は?まだ食べるのか?」

「ん。ほら、ハグ。これさ、時間内に食べ終わると無料の上に2000円分のクーポン貰えるじゃん。それでさ、このバケツプリンを注文すんの。」

「えーとちなみに重さは……。」

「約4kg。これを合わせれば重さは9kg超えるね。水とかも含めたら多分10kgかな。」プオラート何事も無かったように言った。いや、10kgって入るのか?入ったら入ったで偉いことになりそうだけど。

「10kgって、臨月やん。大丈夫なのか?」

「今日は多分行ける。まぁ、この体に10kgが入ると私の身長かなり小さいのも相まって臨月の妊婦さんより見た目のお腹大きくなると思うけど。」

「むりすんなよ。」

「ん。」

「さて、何頼むか。」その後僕たちはエビチリや固焼きそばなどを食べた。プオラートの食べっぷりには圧倒されており食べ終わる頃には食べ物でめちゃくちゃに膨れたお腹を擦りながらバケツプリンの最後の一口を食べていた。まさかほんとに食うとは……上半身のほとんどがおっぱいに支配されているからもうまもなくで下乳が見えそう……というかかなりダボダボな服きてるんだな。ここまでお腹膨れながら臍より下に鎮座してるおっぱいが見えてないし。

「……さすがにちょっと食べすぎたかな?よいしょ。っと……お腹がすごい重い……。というかおっぱい見えちゃいそう……。」プオラートはゆっくりと立ち上がりおなかを摩った。

「大丈夫か?」

「ん。明日の朝ぐらいになったら消化も終わると思うし。」

「そんなに食べるからおっぱいおっきくなるんですよ。」ルーシーは顔を真っ赤にしながらそう言った。プオラートはそれを指摘されたことに顔を真っ赤にしたが「そ……そうかもね。さすがにもう少しで上半身からはみ出ちゃうからこれ以上はいらないけど。」といった。その後も僕らとメルアニア達はぺちゃくちゃお喋りしながら帰り、お風呂に入り寝た。久しぶりの休息……楽しかったな……明日も頑張るか。

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