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The Guild of Different world~異世界のギルド~   作者: AJツッキー
Departure to a Different World
2/19

1-2 First mission and encounter with the dragon genus

4

その後3日間は色んなところにいきながら暮らしていた。ナサールも最初の1日こそ幻聴の後影響で少しげっそりしてたものの3日も経つといつもの調子に戻った。まだ暗いもののなんか安心だな……。ギルドカードも5人できちんと受けとりもう完全に準備は終わりあとは戦うための任務を選択できる日を待つのみとなった。

その間はやはりどうしても暇なのでゆっくりと様々な町の内部を探索した。街の形は円形であり中央に結構大きな噴水があり、そこの中心として夜市等のお店がありさらに体育館や図書館などの公共施設が広がっている感じだった。公共交通機関としてでは電車は愚かバス、車、さらに汽車すら存在しなく、あるのは馬車か乗合馬車のみだった。速さはだいたい20~30kmほどで王都まではだいたい一日弱で着くらしい。

本は紙はあるけど高いらしく、一部の本を除き羊皮紙で作られているのがわかった。

驚いたことに学校ですら初等教育が9歳から3年間、高等教育が12歳から6年間あるらしい。種族が違うため寿命がくそ長い場合などは後で調整でもするのかな?それとも極端に長い場合色々あるから自宅で勉強する場合が多いのかな?

そんなことを考えながらソリスに貸して貰った「魔導大全」などを読んでこの世の魔法と常識を比較的学び何とか通常の魔法なら詠唱できるようになった。まだ魔法を使おうとして使ったことは無いから正確には放出はしてないけど。それにしても普通の人が使える魔法が3単語未満の比較的覚えやすい魔法で助かった……もしそうじゃなければもっと覚えるのに苦労することだった。

アリシアたちのことも結構知れてきたのは良かったな。アリシアはエルフだし結構痩せてるから筋肉あまりついてないと思ってたけど結構走るのも飛ぶのも早いし家の塀や壁使ってロッククライミングみたいにするしめちゃくちゃ筋肉あるんだな。握力70は余裕でありそう。

ソリスはソリスで握力とか力はあまりないけどその代わり魔法とか魔道具とかの知識がとても博識で正直舌を巻きっぱなしだった。

マレは回復力に優れているらしいが生憎この3日間は事件もなければ魔獣に襲われることもなかったのでどれぐらいなのかは分からなかった。

ナサールは……何となく子供らしくない感じ。虐められてたから心が空みたいになってたこともあって悲観的というか現実的というか、精神年齢だけ見たら誰よりも大人って感じはした。ただ時折見せる子供っぽさには結構ギャップもあったな。辛いものとかは子供らしく嫌いだし、マレと同じで戦いがなかったから結局魔人の力がどれぐらいなのかは分からなかったけどな。

さて、明日はやっと初任務だ。早く寝ないとな……

5

いつも通り着替えて歯を磨いて食っちゃべりながら過ごしギルド所に向かい前のところとは別のドアを叩いた。そこはどうやら依頼掲示板の他に談話室というか喫茶室というか簡易的な食事所と雑談所になっていた。

「ふ〜ん。こんなところなんだな〜。」

「結構人いますね。広いですし、」

「あそこが掲示板なんだね!」

「あ、ちょっと待ってよ〜!」

「落ち着いても近いから変わらないのにな。」

「ま、そうだね。」

「あ!これだね〜!」

「こんなに依頼があるんだな。こんなにあると色々不都合はないのか?依頼が多いってことは襲われてるってことだし?」

「そうですね。確かに襲われてることも多いですが、意外と大丈夫なんですよね。あまり死傷者出てないかと思われますし脅威と言われたら脅威なんでしょうけど大災害という訳では無いので。更に言うとギルドの冒険者の人も多いですし。」

「そんなもんなのか。日常になりそうで怖いな。」

「さすがにそこまで杜撰(ずさん)じゃないと思うよ〜!さて、何にする?」

「ウトナからは近い方がいいな。馬車乗ったことないから酔うかもしれないし。」

「私はね〜。先輩ギルドと一緒に受けれるからさ〜。合同任務の方がいいな〜。これとか、アルベンツのフッジュラ退治。」

「フッジュラはやめた方がいいよ。フッジュラにはさ毒があるんだよ。しかも触れただけで人が死ぬぐらいの猛毒。私たち魔人には耐性はあるけどそれでも肌にかかったらケロイドになるし飲んだらその量の多少に関わらず大抵の場合死ぬ。」

「うへっ。ならやめた方がいいね。」

「そうですね。用紙にも下級ギルド最上級および中級ギルド以上推奨と書いてありますし。」

「う〜ん。じゃあこれは?サルシントのウザサルベ退治。ウザサルベって確か毒もなければ棘とかもないんだよね!」

「えぇ。 たしか噛み付くと引っ掻くと突進と火吐きの4つぐらいしか無かったような気がします。図体は確かに大きいですけどそれぐらいですね。」

「図体が大きい……か。どんな図体かは知らんがまぁ、簡単なんだろ。」

「ん。」

「紙にも初心者向けと書かれてあるし合同任務だし大丈夫でしょ〜。」

「ではこれにしましょうか。えーとこれはどうすれば。」

「う〜ん。あ!そうだ!」アリシアはそう言うと隣に来てた2mはありそうな大男に怯むことなく話しかけた。目に大きな傷跡があるし顔いかついし怖いのによく何事もないように話しかけることが出来るな。その後大男は僕たちの近くに来てさっきのフッジュラの紙を破き取り戻ってった。どうやら、あれが正解例らしいな……

「ちゃんと聞けたよ!破いていいんだって。」アリシアはそういうと依頼書の羊皮紙を破いた。

「そ、そうですか。」

「かなり顔いかつかったね〜。」

「見た目が怖いだけでちゃんと優しく教えてくれたよ。」

「それは良かったけど、次からは、ちゃんと言ってよ、ちょっと、びっくりした。」

「そうだな。見た目で人を判断するなとも言いたいしな。よっと。さて、行くか。破いたしそれでいいはずだろ。」

「うん!」アリシアは返事をし依頼室と書かれてあるドアを開けた。そこには昨日と同じ部屋が有りヨーレが座っていた。あ、ここに繋がってるのね?

「あ、おはよ〜!依頼するの〜!?」

「うん!よろしくね!おねがい!」

「これです。どうすればいいですか?」

「あ、それね!えーと、まずその羊皮紙をくれない?」

「あ、いいよ!」

「じゃあ、えーとウザサルベの合同任務、依頼金40000ルナシェスだから、4000ルナシェスを払って、それとリーダーのサイン欲しいからお願いね!」

「ほ〜い!でもなんでなの〜?」

「ん〜と税金がさギルドにはかかっちゃうんだよね〜。それが依頼金の10%なの!だから申し訳ないけど払ってくれないかな〜!あ、サインの由来は誰がやったかを分かりやすくするためだよ!」

「分かりました。ダディワス。それと……これでよろしいですか?」

「ん!ありがと〜!そ〜そ〜。ウザサルベの場合は撃退した場合さ〜。尻尾をとってきてくれない?そうじゃないとあっちもこっちも忙しいからさ〜。」

「分かったよ〜。」

「ところで、ウザサルベってなんだ?」

「ん〜とね。クマと犬を合わせたような体で大きさは10mぐらいかな〜。火吐いたり噛み付いてきたり引っ掻いたりしてくるけど知能や戦闘能力はかなり低いよ〜。ただ今回結構群れで来てるからこっちも合同任務でいかしてるよ!かなり敵の数多いから囲まれないように気をつけてね〜!」

「ほ〜い!」

「囲まれるとやっぱり危険なんだな。単純にでかくて数が多いってのもあるし。」

「まぁ、合同任務ならあちらのユニットメンバーの数によっても違いますけど10~15人程度で行いますしそしたら1人1頭以下になると思いますよ。」

「そっか。ならいいや。」

「じゃあね〜。行ってくるよ〜。」

「じゃあ!」

「それでは。ありがとうございました。」

「ん。」

「行ってくるわ。」

「ん〜!ま〜たね〜!」ヨーレが手をブンブン振ってたので吹き出しそうになりながら何とかそれを抑え僕たちは馬車に乗ってサルシントに向かい始めた。任務か……よ〜し。考えたってどうにかなるわけじゃないし自分のできる範囲で頑張るとすっか。

6

馬車に揺られて3時間強、自転車の最高速より少し早い程度の速さで行ってると隣から同じような感じで同じ方向に向かっているひとつの馬車がつけてきた。

「随分近い距離に来ましたね。」

「そうだね。確かに道幅狭いから近いのもわからなく無いけど。ぶつからないのか心配だな。」

「あ、なんか布たくしあげたね。」アリシアがそう言うとガラガラと(ほろ)の一部が開き隣の馬車の中身が見えた。隣の馬車の中には5人の女性と2人の男性がいた。

「あれ?アリシア?」

「ユイユン?」

「ん?」

「なんだ?お友達か?」

「え?ほんと?」アリシアとユイユンとよばれたエルフのような金髪の女の子は軽く半泣きになりながらお互い近づいて抱きしめた

「お久しぶり〜!」

「久しぶりだね〜!元気だった〜?」

「おいおい。泣かなくてもいいだろ。」

「ユイユン?なに?この子がどうかしたの?」

「感動の再会か?そりゃいいけど時間もないから早急に終わらせて仲間の説明しろよ。」

「あ〜、うん。わかった!。えーとね、この子はユイユン。私の友達で幼なじみだったんだけどね。9歳の頃に引っ越しちゃってそっからは文通相手になったの。写真とか手紙とかは送りまくってたけど引っ越して以来会ってなかったから泣いちゃったわけ。」

「ということで私はユイユン!エルフでアリシアの旧友だよ!今はThe world gives you pleasureのリーダーをやってるの!よろしくね!」アリシアと抱き合ってた145cm弱の貧乳。金髪を肩までのツインテールにしたのと水色の目と長い耳。長袖の濃いオレンジと黒の服に長ズボンのような感じの革の鎧をつけて黒の硬そうな木靴を履いた16歳ぐらいの女の子はそういうと軽く頭を下げた。

「俺はディスクラウディラ。人間だ。よろしくな。」180cm強。濃い茶色の髪をアイビーカットにしてるのとヘーゼルアイ。黒い半袖とジャージを来て黒いスニーカーのような靴を履いた17歳ぐらいの男の子が言った。

「アティーファ。魔人と鬼のハーフ。」

「鬼?」

「そ。」

「鬼って角が生えたやつか?」

「うん。人食べたりはしない方の鬼だけどね。よいしょっと。まぁ、よろしく。」135cmぐらいの上半身を埋めるほどの奇乳。茶髪を腰まで伸ばしたのと黒い目とふっくらした頬と黒くて短い角。パンパンな胸の長い谷間を見せているオレンジと紫色の和服を着て下駄を履いた13歳ぐらいの女の子はそう言いながら手を振った。何となくえっちいな……

「ルミナールです。よろしく。」175cmぐらいの普乳。茶髪を腰までのポニーテールにしたのと青っぽい目と茶色い猫耳。フェンシングのような鍔の銀色の刀を持ってて黒い半袖と長ズボンを着てサンダルの15歳ぐらいの女性がいった。

「マシュカメール。ダークエルフ。よろしくお願いしましゅ。あ……す。」150cmぐらいの巨乳。金髪をくるんとしたボブにしたのとターコイズブルーの目と尖った耳と焦げた肌。黒赤いブレスレットを付けているのと白水色の長袖と濃い抹茶色の長ズボンを履き、黒の運動靴を履いた18歳ぐらいの女の子がいった。噛んでる。可愛い。

「エジカルード。吸血族。」2m超の大男。真っ赤な髪をロングにしたのと真紅の眼光が鋭い眼。黒と白の執事服みたいな服と重そうな鉄の棒、そして黒の革靴を履いた17歳ぐらいの男の子が睨みつけるかのように言った。威圧感凄いな……

「アポステリライティー。妖精だよ!よろしくね。」15cmぐらいの貧乳。黒髪を肩と背中の間ぐらいにしたのと茶色の目と半透明の羽。薄茶色の恐らくうさぎの革でできている簡易的なはいてない系の布をきて、腰に植物の蔓のような感じのを巻いていて裸足の中学生ぐらいの女の子がマシュカメールの肩に腰かけながら言った。この後僕らも自己紹介をし、ちょっと先輩らしいユイユンの説明を聞くことにした。

「で、今回はウザサルベだよ。ウザサルベは知ってっよね。クマと犬を合わせた感じの10mぐらいの黒い怪物なの。火吐いたり噛み付いたり引っ掻いたり突進したりと色々な攻撃をして襲ってくるんだよね〜。特に知性は低いけど攻撃力は高いからこれが結構迷惑なんだよ。村破壊するし。だから今回の討伐任務はウザサルベを倒せっちゅうことだよ。わかった?」

「うん!」

「わかった!」

「ひとつ聞いてもいいか?」

「まぁ、時間残ってるし。」

「なんか取った方がいいものはあるか?牙とか皮とか。」

「いや、言われたと思うけど尻尾取る必要こそあれど、必要なのは撃退したことが分かるそれぐらいだからね〜、肉も美味しくないし革や牙もあまり性能が良くないから使われないし。だからむしろ燃やしてもらった方がありがたいぐらいだって。」

「あの〜。」

「なに?」

「私たちはギルドじゃないんですけどどこまで行けばいいんでしょうか。」

「そうだな。さすがにそろそろ怖くなってきたからな。いくら馬車の運転手は危険な道だとは常々感じてるがここまで間近に近づくと怖くなってくるな。」

「そうだね〜……あと100m付近になったら言うからそこで下ろせばいいんだよ。攻撃範囲は大体半径100mぐらいだからさ。」

「そうなのか。」

「では下ろす時に言ってくださいね。」

「うん。」そのあと怖々としなが目的地に向かう馬車に2ユニットは乗り剣を持ったり、ナサールが上着を脱いだりと争いの準備を整えながら進んでった。2人が準備をしながら旧友話を楽しんでいるとユイユンが「……そろそろだね。2人、そろそろ危険だから下ろして離れてね。」と言ったので急いでお金を払って馬車から降りた。馬車はさすがに怖かったのかぐるりと危なげに180度カーブして戻ってった。僕たちはその馬車を見送るとすぐにウザサルベの所に走って向かった。もう既に焦げ臭い匂いやバキバキ!という木材系のが折れる音などが響いておりかなり近いらしい。

「じゃあ私、木の上から行くから!」

「え?あ、おぉ!」アリシアは僕が困惑しながらした返事に乗ると2m近くジャンプして近くの木の枝に掴まって飛び移りながら森のさらに奥深くへ、さらに上へと進んでった……。器用なもんだな。ホイホイ上へ昇ってくし。さすが握力強靭な人。

「ウグゴワァァ!!」大地を揺さぶるような大きな唸り声が響いたあと木がバキバキッ!!と折れ10~15mはありそうな大きな黒々とした熊のような犬のような怪物が10頭弱現れた。なんだあれは……あれがウザサルベなのか。

「ついに来ましたね。眼光も鋭いですね……」

「ウガ?グラガゴウ!!!」ウザサルベたちが一斉に動き出し引っ掻いたり噛み付いたりして動いてきたため全員そこから逃げて戦闘を開始した。1人1頭より少し少ない程度の数なのでまず1頭ずつゆっくりと惹き付けさせ、そっから戦いに発展させた。

「えーと、ファイラスト!」僕がそう言いながら剣を前へ突き出すと剣の先からバランスボール大の火球が出て来てウザサルベの体にぶち当たって少し毛とかが燃えた。ん〜。効くことは確かだけど……あぶね!元から火吹く生態が嫌な方に作用して防火がかかってるのかさほど燃えないのか……こりゃ問題だな。岩魔法や氷魔法で戦わないといけないけど岩魔法はともかく氷魔法は大元の水魔法より使うのが難しいらしいからあまり初心者向けの魔法じゃないんだよな。攻撃も攻撃で一撃が図体のせいでめちゃくちゃ重いし。多分攻撃が直撃したら即死だな。きをつけないと。

「ほ。どりゃ!お、重いな、切りにくい。スドゥンヌガウス!」僕は何とか避けながら岩魔法を出してダメージを与えたり切ったりしていたが肌も少し硬いし治癒がめちゃくちゃ早くて大体10秒やそこらで治ってしまうためこっちの方が不利なのは変わらなかった、というかもっぱら受け専門になるしかないという感じだった。チートないのは分かってたけどこんなに魔獣と戦うのって辛いんだな。初めてのことばかりだしよく分からないってのもあるけど。

「ホッ!今だよ!湧太!」

「ぐりゃあ!」

「さ、サンキュー!」アリシアが弓矢で目を射抜いてウザサルベを惑わしてる間に俺は何とか懐に入り込みスドゥンヌガウスで腹を、剣で前足を切って倒した。……ありがとな。

「サンキューな!」

「うん!じゃあ!」アリシアはそういいながら弓矢を放ちながらどっかへ飛んでった。森の中走ってるからアリシアどこにいるのか分かりづらいんだよな。って次か!

「邪魔。」ナサールのぼそっとした声が聞こえたのでちょっと右に避けると後ろに今にも僕を食べそうなウザサルベがいてそれをナザールがぶん殴ってどうにかした。いや予想外の強さすぎだよ。自分の横を車の何十倍ものスピードで通り過ぎるし殴りだけでウザサルベ数メートル吹っ飛ばして木何本か折ったし、魔人は強いってそういう意味なのか。やっぱりチート級だな力が。味方ながらその力恐ろしいよ。

「ありがとうな。」

「ん。あれ、倒したの?」

「あ、うん。」

「そ。あれ、多分まだ息してるから息の根止めといて。こっちはやっとく。」

「おう、手伝うか?」

「別にどっちでも。やる場合はあれ殺しといてね。」

「わかった。」僕はそういうと人の身長ぐらいありそうな大きなウザサルベの首を斬首し、ナザールの元へ向かった。

「どんな感じだ。」

 「普通かな。よっと。多分こいつが親玉。体1番大きいし、太い。しかもさっきのやつよりかなり強い。」

「そういうものなのか……うぉ!よいしょ。」

「どりゃ。さすがにあの1発のあとじゃ意地でも耐えるよね。湧太。」

「魔法か?」

「ん。自分魔法上手くコントロールできないから、そっちよろしく。引き付けておいて。」

「おう。わかった。」僕はそういうとナサールとは逆方向に走り出し岩魔法や火魔法でこっち側に意識を何とかおびき寄せた。魔力量少ないから出来るだけ早く終わらせて欲しい……。

「ファイラスト!ストーラウィクッド!」

「グラァ!ガウゴォラ!」

「湧太。ありがと。」ナサールはそういうと死角から脳震盪を起こさせそうな勢いで飛び蹴りをした。ドヂュン!というえぐい音がして一瞬姿勢が崩れたものの、持ち直してナサールを吹っ飛ばした。あんなにすごい音がしたのに一瞬しか気絶しないのか。ならやはり魔法の方がいいのかな。……それと、ナサール大丈夫かな?ぶつかった木ごと吹っ飛ばされたけど。

「イテテ。」

「大丈夫か?」

「うん。自分になら回復魔法かけても多少の痛みが残るだけだからかけるし。今のはあまり骨とか折れてないし。魔人は力も骨も強いからね。そこら辺は心配しないで。それより後ろ。」

「ほっ!サンキュ。」僕は後ろを振り向いて避けて魔法により石礫(いしつぶて)を出して視線を逸らし、剣で斬りつけた。確かに他のやつよりも圧倒的に強いな……肌も今までのヤツより大分硬いし中の骨も大分強化されてるし、治癒能力も上がってるし……そういえば他の人は大丈夫なんだろうか。

「ファイラスティアソン!アイズディー!」

「ホット。オリャ!」

「パワラシト。ルミナール、乗って!飛ばすよ!」

「わかった!」

「なにやってんの?」

「いや、ちょっと別の人はどうなのかと思って。」

「そう。でもさ。自分のことが一大事だからね。まず、アイツ倒してから援助するよ。」

「OK.そこら辺はよくわかった。」

「じゃあ、行くよ。」僕とナサールはそれに合わせて二手に分かれて僕は魔法で、ナサールは強烈な打撃で攻め立てたが両者の隙が出来た時に両手で跳ね除けるように吹っ飛ばされてしまった。いでェ……あばら骨何本か折れてんなこれ。一撃が重すぎる。

「ヒーリラー!」マレがすっーと僕の元に近づき回復を始めてくれた。回復魔法もあるし鎮痛系のもあるんだなジーンとして治ってゆくし痛みも消えていくわ……

「ありがとな。」

「うん。何分かは動いちゃダメだよ。あばら骨も足の骨もかなり折れてるしすごいスピードで飛んできたからね〜。」

「お、おう。足も痛いのはそのためか。全身も軽く打ってたし。」

「ん。ま、一体は倒したしあとは回復が終わるまでゆっくり休んで回復終わったらまた倒しに向かえばいいし。無理して戦って今度は全身骨折とかだったらちょっと治した意味ないし死ぬかもしれないしね。ギルドは死なないことが第一だし。」

「なら、少し回復するまで休んでるよ。必要な感じするし。」

「聡明な判断だよ。ふふーん。」

「どうした?」

「いや〜。聡明な判断ってかっこいい言葉使ってみたかったんだよね〜。」

「あはは。そういうもんなんだな。」

「ん!私昔っから子供っぽいって言われるからね。」

「でもだからってこんな時に言うことはないと思うけどな。戦ってる最中なのは変わりないんだしもしそれで余所見して火の玉とか落ちてきたら大変だし。俺今動けないしそっちはそっちで攻撃できないだろ?」

「一応かなり強いバリアは貼れるから防御は出来るよ。でも、確かに回復と防御しか出来ないからそこら辺は防戦一方になっちゃうよね。」

「まぁな、だから敵の動向は見張っておかないとな。」

「そだね〜危ない!シルディア!」マレがそう言った瞬間火の玉がこちらに向かってきたのでマレが大きなハニカム構造のバリアを貼り火の玉を散乱させ消さした。このバリア結構強いもんなんだな。

「早速来たね。」

「そだな。やっぱりあいつらにとっては俺たちなんて隅っこにいる弱った奴とめちゃくちゃチビな空飛ぶやつとしか思えないからな。」

「ちょっとチビって!」

「しょうがないだろ。妖精はかなりほかの人より小さいんだから。お、どしたナサール。」休みながら喋っているとナサールが無言でこっちへ向かって来た。なんかいろんな所に血ついててグロいな……俺も俺で結構着いてるけど。

「ちょっと剣借りるよ。」ナサールはそういうと剣を拾ってまた大ボスのところに行った。きっともう少しで倒せそうなんだろ。俺も痛みなくなってきたし返してくれたら行くか。そう思いながら数分経つと「ん。倒して来たから返すよ。」と言ってまた別のところに行った。僕もその剣を持って戦いに参加し10分15分戦った。

「グラガァ!!」

「よし。」

「何とか倒すこと出来ましたね。」ソリスはそういうと一旦近くにたち大ボスの瞼をあけ本当に死んでることを確認した。

「どう?死んでる?」

「ええ。何とか全員倒すことが出来ましたね。それじゃあ尻尾とりましょうか。」そう言うとソリスは僕の剣を借り1mぐらいある尻尾を切り取り始めた。僕たちも剣や切断魔法等でしっぽを切り取り2つのチームで分けた。

「あぁ。で、こいつどうすんだ?」

「こいつってなんですか?」

「ウザサルベの血や死骸だよ。尻尾以外特になんもないからとか言ってたけどもし燃やすとしてもかなり骨が残ると思うし匂い凄まじそうだし。」

「確かにそうですね。実際どうなんですか?」

「確かにめちゃくちゃ臭い。魔界でも食用にしないレベルの臭さだし。骨多いし太いし。だから浄化で消せる?」

「多分骨には魔界系のやつが含まれてないから骨だけ残ると思うよ〜!」

「そうなんだ。骨粉とかには使えるのかな……?」

「まぁ、骨ですもんね。砕けば見た感じ骨として農業に使えますけど……」

「そこはさ。エリカさんに聞いていけば良くない?」

「エリカ?誰?」

「ん〜とね〜。私は近くの街から来たの。そこではエリカっていうエルフがそこのギルドをおさめてるのね。だから、私は近くのエリカに倒された後処理を聞くためにエリカに通信用の魔法陣をくれたの。そこに魔力を流し込むと連絡することが出来るの。」

「一種の電話みたいなもんか。」

「電話?なにそれ?ま、いっか。それでどうすんの?」

「ん〜とね。それを使ってエリカに連絡してどうすればいいのかを聞いてみるの。」

「それが1番いいかもですね。」

「じゃあ、ちょっと待ってて〜、今聞いてみるから。」

「あ、ユイユン!私も行きますよ。こっちのリーダーですし。」ソリスとユイユンはそういうと2人で魔法陣が書いてある紙を持って近くの木々の所にいってエリカとなにか話し始めた。

「……、……?」

「ナサール?どっかしたの?」

「……ん?あ、あそこになんか見えたような気がしたんだけど……多分気の所為だと思う。それか、幻視。」

「あそこって木の上か?」

「とくに誰かいるようには見えないね〜。」

「ま、森には色んなのがいるし人型の生物いたって別に不思議じゃないだろ。」

「そう。私たちの種族である鬼は基本こっちだと山暮らしだし。」

「山暮らし?」

「ん。街も近いし自然のところに近いからね。あと、単純に魔界に戻る時に腕を鈍らせないようにするために獲物が多く出る山暮らしを選ぶのが多い。人の目から逸らすのもあるとは思うけどそれよりかは今言った方が近いかもね。」

「そんなもんなのか。」

「そ。」

「ま、いいや。多分居たとしても操り相手とかじゃないと思うし。」

「そっか。あ!話が終わったみたい!」

「どうだった?」

「なんかそのまま帰っていいらしいですよ。」

「遺体処理係が上手くやってくれるって。不思議なもんだね。」

「あ、そうなの?」

「じゃあそろそろ帰りましょうか。」

「そう。」

「まぁな。倒すことは出来たし遺体も何とかしてくれるらしいし。」

「帰るの〜?」

「そう……ですか。」

「じゃあ、」そのあとみんなただ喋りながら馬車が遠くでも見えるようなところに行きそれぞれ別れを告げアリシアとユイユンが抱きついてバイバイした。旧友との別れだもんな。その気持ち、ちょっと分からなくもねぇな。

「良かったな。偶然とはいえ昔の友達にあえて。」

「うん!」

「でもまさか同業者とは思ってませんでしたよ。結構友達多いってのは聞いてましたけど。」

「そうだよ〜!」

「さて。依頼も終わったことですし昼ごはんでも食べましょうか。」

「そだね〜!」

「時間的にも昼飯時だしな。」

「近くに、街、あるの?」

「馬車あそこに見えてるじゃん!あの馬車に乗って近くの街って言えば行かせてくれるよ!そこで昼飯に行けばいいよね!」

「あ。ほんとですね。そうですね。では乗りに行きましょうか。」僕たちは其れに従い馬車に乗って近くの馬車に乗って街に向かいそこで炒飯のようなビーフンのような物を食べて馬車にもう1回乗って帰り始めた。その道中アリシアがジーと遠くを見ながら「ん〜。いるね〜。」とブツブツ言った。

「なんだ?」

「何が見えたの?」

「敵?」

「敵っちゃ敵だね。あそこにさキラーバニー。通称人喰いうさぎいるの。」

「へ?」僕らはそういうとアリシアが指さしてる方を見た。確かにかなり遠くになんかもふもふの動物が見えたがそれが何かは分からなかった。アリシアかなり目いいんだな。

「お?いんのか?そこに。」

「あ、うん。位置的にかなり遠くにいるからこっちに迫ってきたりはしないと思うけどさ。ここって近くに村とかないの?」

「むらどころか人すら住んでないな〜。魔獣の住む森が近い影響もあってこういう馬車道ぐらいしか残されてないな。」

「なら、無闇に討伐して森の中に迷い込むよりもまた別の討伐任務やってたり採取任務の人達に倒してもらうなりしよーね。」

「手出たりして死者出すよりかはいいよな。近くに村とか人気とかないなら別に襲ってくる可能性も少ないんだし。」

「もう。私の任務は終わったし。」

「帰ろっか〜!じゃーねー」自分らはそう言いながら人喰いうさぎを遠目に帰ってきた。

「帰ってきたよ〜!」

「おっかえりー!どうだった?」

「結構疲れましたね。大きいのも沢山いるのもありましたし。」

「そっか〜。同期は、あ、あの2チームのことね〜力調べのためにギルドが整備してるダンジョンに行ったり野菜防護任務とかやってるからね。最初から合同任務は結構へ〜、と思ったよ〜!はい!金貨4枚!金貨1枚一万ルナシェスだからね。」ヨーレはそういうと金貨を4枚ソリスに渡してきた。そっか。ここ基本紙幣使われてないから万系のやつは金貨になっちゃうのか。それにしても、やっぱり金だな。結構光ってるし。

「ありがとうございます。」

「うんうん。やっぱ初任務の子を見ると嬉しいね……」

「え?」

「あ、うんうん独り言。気にしなくていいから。」

「あ、そうですか。ではここら辺で私たちはお(いとま)します。」

「ん。じゃあ〜ね〜!」

「バイバ〜イ!」僕たちはハイテンションのヨーレとアリシアを少し苦笑いしながら見てその後いっしょにかえった。今日は少し疲れたし明日は任務を受けるとしても採集系とか軽いのを提案しよう。そう思いながら疲れた体を癒すために夕ご飯を食べたあと長めにお風呂に入って早めに寝た。

7 ????.ver.

……ちっ。失敗した。もう何よあの子たち!せっかくウザサルベを世に放って街を蹂躙させて人間たちの殺戮を楽しもうと思ったのに!アイツらのせいで!また失敗したじゃない!人間たちは魔族の下で這いつくばってたらいいんですよ!調達するのも大変ですし。また、テルとミンに魔獣を貰わないといけませんね。バス様にも起こられてしまいますし、とりあえず一旦帰りますか。この鬱憤は後で鉄の処女(アイアン・メイデン)にでも人間入れて憂さ晴らししてもらいましょう。

8 yūta.ver

……ふわぁ……。ん?えーと、起きてみると何故か床にナサールが寝ていた。確か、自分昨日は1人で寝てたんだけど……なんでナサールが床に寝てるんだ?とりあえず起こすか。

「ナサール、起きろ。」

「……ん。ぬ?ふわぁ……。えーと、なんで、私、床に寝てるの?」

「知らんよ。僕の部屋で寝てたし。」

「じゃあ、トイレの時に、部屋、間違えて、そのまま、寝落ちしたのかな?寝てる時に、トイレ、行ってたし。」

「だとしたらそうじゃないか?別に悪夢とか見たわけじゃないんだろ?」

「ん。記憶の、中では、ないね。」

「じゃあ、良かったじゃん。」

「そだね。じゃあ、ふわぁ……帰るね。」

「うん。じゃあな。」僕はそういうと眠そうなナサールを見送りゆっくりドアを閉めて着替えて外に出た。

「おはよ!」

「おはようございます。」同じ部屋で寝たアリシアとソリスが着替えたあとの服装でこっちに挨拶してきた。

「おはよう。」

「ナサールとマレはまだ寝てますかね?」

「ナサールは起きてたよ。寧ろ僕の部屋にトイレ行ったあと間違えて入ってきてそのまま爆睡しちゃったらしくて。」

「あら、可愛いですね。」

「ん!か〜わい〜!」

「じゃあ、少し待つか。着替えもあることだし。」

「そうだね!」僕たちはそういう話をした後雑談をしながら待っていた。数分後髪の毛以外を揃えたナサールとマレが出てきた。ナサールはどうやらこの後さらに髪を結くみたいで「早くやるから、ちょっとまってて」と言って下に降りてった。さらに5分ぐらい待って、髪を結いたナサールが「お待たせ、行こか。」と言って登ってきたので合流して朝飯を食べようとし

「ん?」

「どしたんアリシア。」

「これ。どうやって食べるの?」アリシアがホカホカのご飯を指して言った。確かに箸とかは渡されたけど中世ヨーロッパみたいな所に住んでる人にとって箸とご飯はあまり馴染みがないもんな。というか、なんで米が中世ヨーロッパの世界観に出てくるんだ?

「あぁ、箸があるだろ?それを使って摘んで食べるんだよ。」

「へ〜。そんな食べ方するんだね。じゃあ、食べ始めようか。」みんなはテーブルに食事を置き食べ始めた。久しぶりの和食だな……麦茶にご飯に目玉焼きに味噌汁。懐かしいな。和食。

「「「「「ご馳走様でした!」」」」」

「よし!いこか。」

「そうですね。」

「いこいこ!」

「ん。」

「そうだな。」僕たちはそう言いながら出かけギルド所にいった。

「よっと。リカンヌ!おはようございます!」

「あ、おはようございます。あ、そうそうちょっとお知らせがあるんですけどよろしいですか?」

「はい。」

「なに?」

「えーと。今日ヨーレちょっと魔力熱にやられて休んでるんですよ。なので2階にある中・上級ギルド専用受付をお使いください。そこにも別の人がいるのでそこで受付をしてくれればできますので。」

「あ、はい。」

「ん。」

「魔力熱ってなんだ?」

「魔力が体を駆け巡っててそれが体の中に溜まりすぎて悪影響を及ぼした結果ですね。魔力量が他の人に比べて突出して多い人に良く起こるんですよ。ヨーレはまだ上手く排出できてる方なんですけどやはり他の人と違って魔力量が段違いでしたからね。」

「ふーん。つまり、ヨーレ他の人に比べてめちゃくちゃ多いのか。どれぐらいか?」

「手の上にぽんと魔力を測るための水晶玉を載せた瞬間ヒビが入った程です。少し魔力をこめたらもうパリンと勢いよく割ることができすね。彼女曰く精霊と肩を並べるぐらいあるらしいです。」

「そこまで!?」

「マジか。」

「めちゃくちゃ多いじゃん!」

「それは、確かに熱も出ますね。」

「私でも、多いの、分かる。」

「と、言うことで今日はお願いしますね。」

「分かりました。では行きましょうね。」ソリスはそういうと、ドアを開け依頼掲示板部屋に行き雑談しながら今回の依頼を選んだ。今回はルーペンスという近くの山に行って薬草系やモンスターの革系などを集める採取系クエストを選択した。さて上行くか。どんな人なんだろう……

「おはよう!」

「あ、おはようございます。」ドアを開けて見るとそこには本を嗜んでるめちゃくちゃ背の高い女の子がいた。彼女は190cm近くはありそうな背と普乳。金髪を腰までのポニーテールに伸ばしたのと緑色の目。革の装備を身につけた緑色でビキニのような腹だしルックスとローヒールを履いた20歳ぐらいだった。背が高い……俺より背高いし、アリシアより頭1つ分はありそう。というか後ろに鉈みたいなもの置いてあるけどこいつの武器かな?

「どうも。私は中・上級ギルド依頼長、及び支部長のペアンと言います。本日はヨーちゃんが休んでるので代わりに下級のも受付していますので。」

「ヨーちゃん?」

「あ、昔私とヨーレは10人でギルドをやっていたんですよかなり長くですかね。それとかが重なって私はヨーレのことをヨーちゃんと呼んでるんです。背もかなり小さいですしね。」

「確かに他の子よりも小さいな……言っちゃ悪いけど。」

「では。こちらをお願いできますでしょうか。」

「あ、はい。ルーペンス山での採取任務ですか。薬草の知識はあります?」

「あ、いえ。」

「少しならあるけどそこまでは知らないよ〜。」

「なら、こちらをお貸しします。これは薬草系やキノコ系のことについて詳しく描かれてます。後で返して貰うか買うかのどっちかですね。お値段は4000ルナシェスとなっております。」

「あ、そうなんですか。どうします?」

「買っておいた方がいいよね。」

「そだね〜。」

「確かにこれからもいろんなとこに行く時にもしも敵を倒して素材を剥ぎ取る時に必要だからな。」

「ん。」

「では、お買いしますね。」

「はい。では、依頼金の1500ルナシェスと併せて5500ルナシェスいただきますね。」

ペアンはそう言いながら一連の業務をすませソリスもお金を払い、出かける準備を整えて少し馬車にのってーペンス山に向かった。

9

「ついたね。」

「そうですね。」

「1500ルナシェスです。そういえばここら辺に最近魔獣がでるようになったらしい場所があるんですって。」

「へーそうなんだ。」

「魔獣ってどんぐらいの強さ?」

「下級も下級、デビルラッティーや攻撃すらしてこないウィンアイあとは、食事を一定量与えていればもしろこっちの利益にすらなりうるリエ・コンポローダーとかですね。」

「リエ・コンポローダー?」

「はい。首の長い1mから2m程の恐竜みたいな爬虫類で温厚であり草食なので人とかは食べませんね。主に馬みたいに力が強いので荷物運びに使われることが多いですね。ウィンアイは魔力のみで生きていると言われている翼と大きな目のみの魔獣、それと畑以外に余り影響を及ぼさない鼠のデビルラッティーですね。下級レベルすぎてギルドの討伐対象にすら当てはまらないモンスターばかりですね。」

「そうなのか。」

「ん。ま、特にほっぽいててもいいやつばっかだね。他に何かいるの?」

「あとは魔獣では無いですけどクマが、あとドワーフが少し住んでますね。噂では最近の魔獣出没にしたがって鬼や魔人など魔属の人が来たとか言われてますね。ま、噂は噂でしかないんですけどね。」

「そんな、噂、あるんだね。」

「そうだな。」

「じゃあ降りましょうか。」

「そだね〜。」

「では2000ルナシェスください。」

「分かりました。」ソリスはそういうとお金を支払い馬車から降りて山に向かった。僕たちもついて行き山に向かってった。

「この山がルーペンス山だね。確かに色んな草生えてるね。」マレが色んな所をウロウロしながら言った

「分かるんだ。」

「ま、一応山で薬草とか取って生活してただけあるから。知識も少しあるし。あ、(ぜんまい)もある!」

「お、ほんとだ。」

「これ。食べれるんだよね。」

「そうなんですか。ダディワス。あ、これは……パキリアですね。効能は解熱剤に使われるんですね。ではこれから採取始めましょうか。」

「「「「「は〜い!」」」」」僕たちはそう言いながら薬になりそうな草や珍味のキノコなどを取りながら薬草本を見たりだべりながらしていた。途中高さ1.5mぐらいの首長竜みたいなのがゆったりとそこにいたりドワーフがモコモコ……っと土の中から出てきたりしたがよく取りに来る人も多いらしく何事もなく通り過ぎ、平和に採取することが出来た。

「ふ〜。ちょっと休憩でもしますか。」

「よいしょ。」

「あ、ドワーフちゃん!」

「ちゃんってなんだよ。」

「うむ。オラにも名前がある。デルバートという。ちゃんをつけるのは少々やめていただきたい。」

「そうなんだ!ならデルバート!ご飯食べれるところない?」

「あるぞ。ここからあそこへ150mほど歩くとオラ達ドワーフの村がある。そこに行けば食卓提供店の一つや二つはあるはずだからそこにでも行けばいい。」

「分かりました。それでは少し行きましょうか。」

「そうだな。」

「おなか、減った。」

「いこ〜ね〜。」そう言いながら僕たちはドワーフの村に向かって進んだ。すぐに着きそこでゆっくりと昼飯を食べたあと、また数時間色んなところで色んな植物やキノコを採取した。

「……ん。」

「どした?ナサールって……ありゃ何だ?」僕たち2人はそういうと右の方にある大穴を見た。その後アリシア達その大穴に気づき近づいてった。

「なにこれ。なんか別の世界の地面に繋がってるね。」

「魔界ゲートですかね。」

「こんなところにごろっと広がってるもんなのか?魔界ゲートって。」

「空いたのが最近ぽいからね〜。」

「ちゃんと、時間、開けて、国がこれに、気づいたら、ちゃんと、関所とか、置くよ。こっちから、してみたら、勝手に、空いた、世界の、狭間だから。」

「人が人為的に開けたと言うよりかは世界の偶然によって生まれたみたいなもんなんだな。これも伝えるか?」

「伝えた方がいいかもですね。今の所大きさは2メートル弱ですから人がギリギリ通れるぐらいなのでそんなに危険なモンスターは来ないですがキラーバニーみたいな魔獣は入ってきてしまいますから。」

「そっか。あ、」

「……クニャレンス(こんにちは)。アブニャクレニャンス《初めまして》」すっと、目の前に魔人が来たので僕たちは道を開けた……なんだ今の言葉?

「クニャレンス。」

「クニャ、レンス。」あ、ソリスと、ナサールはある程度分かるのね。

「なんだ今の言葉。」

「あ、ツキトは知らないか!」

「私も知らないね〜。」

「翻訳もしてくれなかったし。」

「魔界語。」

「魔界にある言葉ですね。ナサールは魔界生まれですし私は魔法とか触れてるうちに魔界語を話せるようになってきたのである程度話せますね。」ソリスは優しく諭すように話した。魔界語……魔界で話す言葉か、確かにこっちの言葉とは何もかも違う感じだったな……どうりで翻訳出来ないわけだ。確か翻訳先の言葉と余りに違う場合は翻訳してくれないだよな。異世界転生系ならともかく異世界召喚系なら魔界の言葉と人間界の言葉が違って当たり前だし英語と日本語みたいに全く分からないのも当たり前だしな……。

「そっか。」

「私たちは習ってないしね。」

「ん〜。農業とかで精一杯だったからね〜。私に至ってはある程度の文字は読めるけど日常生活外の文字は習ってないし、回復魔法以外の魔法もあまり覚えてないしね。」

「私だって日常生活プラスアルファって感じだよ。知識に関してはソリスが1番あるんじゃないかな?」

「ナサールじゃないですかね?やっぱり生きてきた年数が段違いですから。」

「……かもね。」ナサールはポーっと顔を赤くしながらいった。なんか恥ずかしいのかな……急に褒められて。

「ま、これは後で伝えるとして採取続けないとですね。量はいくらあっても困りませんしね。」ソリスがそういったので僕たちもふんふふーんと日の暮れるまで素材を取り続けた。途中キラーバニーなどの小さな魔獣も出てきたがま、ギルドなので難なく倒しそのまま採取を続けた。その後、タディワスで中身を確認し、馬車に乗って帰ってった。

「ただいま〜!」

「あら、結構長かったですね。」

「まぁ、いつの間にかこんな時間になってしまいましたね。」

「そだね〜!」

「ん。結構取れたし、その分、高く売れると、思う。」

「ん。そうだな。あ、それとさ。あれあったわ。魔界のゲート。」

「へ?あぁ、あったんですか。分かりました。後で調査隊派遣しときますね。私も視察しておきますか。どんな感じですか?」

「2メーターぐらいの大きさで人が普通に出入りできるぐらいのサイズ感ですね。魔獣も少し出入りしてますけど出入りしている生物は大抵友好的で敵対心とかは少ないですので今のところ被害者はないらしいです。」

「平和的なんですね。でももし大きくなったりしたらウザサルベみたいな大きな敵も入ってきちゃいますし、そこら辺の対策は必要かもしれませんね。よく分かりました。では、何をどれぐらい取ったのか見たいのでダディワスの中に入ってるのを見せてくれませんか?」

「あ、はい。分かりました。ダディワス。どうぞ。足の踏み場ぐらいはあるはずです。」

「分かりました。それでは。失礼します。」ペアルはそういうとスっと中に入ってった。え?人まで入れるの?殺害とかの遺体遺棄にも使えない?

 「人も入れるんだな。」

 「入れますね。ただいざとなったらダディワス強制解放魔法もありますので誘拐とか死体遺棄されてもあまり意味はないですよ。」

「そこら辺は安心なんだね!」

「それにしても中こんなに広いんだね〜。」

「へぇ〜。」

「まぁ、開く時の容量は魔力量で決まりますからね。私の最大容量は荷馬車より多少広い程度ですね。それでも結構広いから頼りにはなってますよ。結構簡単に使えますしね。」その後自分たちは黙って観察してるペアンをひたすらに待っていた。

「よし。結構とれてますね。全部合わせて40000ルナシェスで買取りましょう。」ペアンはそう言いながら降りてきた。器用なもんだな。しなやかだし。

「分かりました。ではダディワス・アンロッター・ペアン

!」

「ダディワス・ロッター・ソリス!」ソリスとペアンがそういうとダディワスの向きと位置が変わり所有者がペアンに変わったらしくペアンのダディワスで閉じるようになった。便利な魔法だな。そんなことまでできると。傍観するしかないわ。

その後金貨4枚を渡してきた。僕たちはそれを受け取って帰り夕飯を食べて寝た。

9

…………柔らかい……なんだこれ?と思って起きてみるとぐっすりと白いノースリーブタンクトップのみを着たアリシアが僕の顔を胸に押し付けながら抱きついてくるような感じでぐっすり爆睡してた。少し苦しいし痛い……というかまたトイレで間違われたか?それとも襲いかかって来た?朝からこんな目に合わされて興奮するし……ってって、そんなこと言ってるわけじゃない。落ち着け ……落ち着くんだ……落ち着いてアリシアをひっぺがして起こさないと……とりあえず、アリシア起こすか ……色々困るし、

「起きろ……朝だぞ……抱きついてるぞ。」僕はほとんど埋まってる口から何とか声を出しまだ動く右手でアリシアの肩を揺すった。しかし、むしろそれが逆効果だったようで「うにゅ〜」と言いながらゴロンと寝返って僕の上に寝てきた。近い重い痛い柔らかい……そして当たっちゃいけないところに当たってるし……早く起きて……

「ねぇ……何やってるの?」ガチャっとドア開けてナサールが来たあとため息を着きながら向かってきた。やべー、やっときたことはいいけど抱きつく力が強すぎて喋れない……息することが限界だこれ。

「喋れないの?」

「んー。」僕はそう呻きながら頷いた。ナサールは軽くため息を着くと「とりあえずやられたことは分かるよ。ちょっとまってて。」と言いながらぐるりと僕の体ごと180度回転させてアリシアの腕を引き剥がした。

「助かったよ。ありがとう。」僕は姿勢を直して座り直すといった。良かった。安心した。

「ん。見た感じ抱きつかれてたからね。強い力で。」

「あぁ、でもなんで一目見て分かっだんだ?」

「前に、アリシアと、同じことに、なったことが、あってさ。その時に、言ってたんだよね。ぬいぐるみでも、人間でも、悪気がないけど、寝てる時に、それらが、近くにあると、よく抱きしめながら、寝ちゃうってさ。もちろんアリシアも、わかってるし、悪気は無いらしいんだけどね。意識がないし。ま、しょうがないよね。」

「そうだよな。寝てる時は自分の意識はほとんど働いてないしな。」

「そ。」

「でもなんでこっちに来たんだ?」

「さぁ?私、昨日から今日はソリスの部屋で寝てたからね。アリシアとは寝てないしもし寝てたとて理由はアリシアしか知らないと思うし。とりあえず私は服着替えてきたし髪結いに行ってくるね。アリシアまだ寝てるから起こしといて。」

「了解。行ってらっしゃい。」

「ん。」ナサールはそういうとふわぁ……と欠伸をしながらドア開けたまま洗面台に向かってった。髪の毛長いしドア開けたままなのは分かるな………

「起きろよ。アリシア?」

「ん〜にゅ〜。アハハ!!ヘヘ〜ン。……ん?」

「やっと起きた。おはよう。アリシア。」

「おはよぉね!」

「うん。」

「で、なんでここにいるの?ここって湧太の部屋でしょ?」

「お前寝てたんだよ。この部屋でさ。」

「ふーん。ここって湧太の部屋?」

「うん。」

「ならごめんね。多分寝てる時に歩いたままこっち来たんだと思うよ。私さちょっと夢遊病気質あるからさ。何歩も歩いちゃうんだよね〜。多分そのせいでここまで歩いちゃった。」

「そんなもんなのか。それとあまりさ姿勢変えないで欲しいな。」

「ん?なんで?」

「いやさ、この格好だとパンツが見えるんだよな。前かがみになるとちょっと胸がさらにしたの方に見えてしまうし」

「ん?あぁ、そんなこと?大丈夫大丈夫。安心して。これスパッツだよ!」アリシアはそういうとニコッと笑いながら服をたくし上げおへそとうっすい白いスパッツを見せた。いやそういうことじゃないんだよ。服も薄いしなっがい谷間も見えてるし。

「やめろよんな事。お前羞恥心ってないのか?」

「ん?なにそれ?」

「人前でパンツ見せたり下着見せたり痴漢に会った時に恥ずかしいど思うことだ。」

「ん〜。ないよ?自分別に男の子と風呂入っても別に平気だし。それに入ろうと思えば入れるしね〜!」

「そうなのか。でもさ、こっちは気にするんだからちょっとそこら辺は留意して欲しいな。」

「ん〜分かった!じゃあ私あっちで着替えるからまたね〜!」

「おう。」僕はそういうとアリシアを見送り着替え出した。その後着替えて下に降り、朝ごはんを食べてギルド所に向かってった。

「じゃあ今回のは何にしましょうか。」

「前回のやつは薬草だったし今回のは討伐系のクエストやりたいな〜。」

「ん〜ならこれなのかな。ドラゴンの事情聞き……討伐とかちょっと違うらしいんだけどさ。」僕はそう言いながら紙の内容を理解しようとした。紙には「イリジャーピラでドラゴンが大量発生、その原因を探り、穏便に解決に向かわせること。殺生は(いたずら)にしないこと。」と書かれていた。どういうこと?

「ん〜。違うって何〜?」

「ちょっと見せて〜!」

「おぉ、どうか?分かるか?」

「なんとなくは分かるけど……」

「なるほど、龍退治って訳ではないですね。」

「これ。近くに何かあるのかな?ドラゴン退治とも書いてないし、普通、ドラゴンは退治かどっか行かすのどっちかだと思うけど……後者を望んでるってことなのかな。」

「ちょっとそこら辺はヨーレに聞いてみましょうか。」

「そうだね!」

「じゃあ、行こっか〜!」

「そだね〜!」僕たちはアリシアについていきヨーレの部屋に入った。

「おはよぉ!」

「よ!おひさ〜!いや〜ごめんね〜。昨日はさ〜。熱出ちゃってさ〜。私の魔力が多すぎるための反動だね!たまに休むことこれからもあると思うけどま、休んでも依頼は受けれるからそこら辺は安心して!」

「わかりました。」

「ん!でさ!今回の依頼なんだけど!これなの。ちょっとよくわかんないからさ。教えて?」

「ほ〜い。ふんふん。なるほど、あぁこれね。これさ、その村はね、龍人族と龍と人間とかがね〜。一緒に暮らしてたんだよ〜。約50年前とか100年前とかね。でもさ、なんか居なくなったらしいけど。それで今回また近くにドラゴンがいっぱいきたんだよ。だからまた龍人族が来たの!?と思っちゃってさ〜。それで怒らせないように殺生は徒にしないでって書いてあるんだよ。珍しい村だよね〜。」

「確かにあまりない村ですね。」

「そうだな。でもここでもあまりないのか?」

「あとは南東部に巨人の町ディアと人間の村イシニトが近くのため共存関係になってますね。それと北東部のルシアーナディルカッショという街では50m以上の魔人ゲートが近くにあるため巨人も小人も龍人も龍も何もかも一緒くたに住んでいますね。ま、それぐらいですよ。ホント、少ない事例です。魔人とかと一緒に住んでる村や町は結構多いんですけど。その場合も魔人族が少し引っ越してきただけの関係ですからね。」

「そんなところあんだね。」

「1度いってみたいね!」

「ん!自分もそこに行ったことがあるけどさ〜。結構いい街だったよ〜。ま、それは置いといてさっき言ったことをさ、頭に上手く留めて依頼に参加してね!」

「OK!」

「あ。はい。わかりました。」

「じゃあ、一万ルナシェス支払ってね〜!」

「わかりました。」そういうとソリスはお金を支払って頭を下げヨーレが終わるのを待つと「それじゃあ、行きましょうか。」と言ったので僕たちはそれについて行くような感じで雑談しながらそこに向かってった。

10

「ね〜。そろそろかな?」

「どうでしょうね。」

「5時間は、乗ってきたからね。」

「聞いてみるね〜!」

「おう。」

「あのさ〜。」

「おう?なんだ?」

「あと何分ほどで着くの?」

「あと10分程だな。今回はちゃんと村のところに下ろすことが出来そうだ。」

「今回?まぁ、いいや。だってさ〜。」

「それにしてもドラゴンと共存を望んでるってあまり考えにくいですね。」

「そうだよな。」

「そんなにすごいの?龍人族とかと同じことしてるだけだよね。」

「行為自体はそうですけど街の人とドラゴンにはなんも主従関係ないですからね。」

「しかもさ、龍人族が、従えてる、ドラゴンって、ワイバーンのような、G級モンスターから、ボルケーノドラゴンのような、国一国、ぶっ壊すレベルの、化け物まで、いるからね。魔属でも、龍人族や、ドラゴンと、共に暮らす、町は、少ないんだから。」

「そうなんだね〜。」

「ん。」その後も少しだべりながら村の中に入ってった。感想は村と街の間の感じかな。思ったより何事も無かったのように過ごしてるし。

「ほら。ここで下ろすぞ。」

「あ、はい。わかりました。」

「何ルナシェス?」

「7900だな。」

「わかりました。」そういうとソリスはお金を支払い、僕たちと一緒に降りた。

「あ、そういえば。」

「なんだ?ギルド所ならここを100m程戻るとあるぞ。」

「あ、ありがとーね。」

「じゃあ、一旦そこ向かうか……」

「そうですね。あるんならそこに向かった方が話とか聞きやすいと思いますし。」ソリスはゆっくりと歩きながら今来た道を戻った。1分ぐらい経つとウトナのギルド所よりちょっと小さいぐらいの建物があった。これがギルド所なのか。

「ここだね!ちょっと入ってみるね!」

「私も〜!」アリシアとマレが追いかけっこでもするかのように入ってったので少し笑いながら僕たちも一緒に入ってった。

「あ、来たっすね。あなたたちがColorful freeすか?」150cmぐらいの普乳。白髪をおかっぱにしたのと黒い目。へそ出しルックスの青いTシャツみたいなものとスパッツを履き、革靴を履いた15歳ぐらいの少女が僕たちに気づくといった。この人がギルド支部長なのかな?

「こんにちは。そうですけどあなたがたは誰ですか?」

「うちはね〜。ハイエルフのユーカリネス!ここのギルド依頼長をやってるっす。ドラゴンのやつで来てくれたんですよね。」

「うん!確かに言ってなかったけど上に一体ドラゴン通り過ぎて行ってたよね!」アリシアが言ったので見てみると確かに10mほど上空にドラゴンがすーっと飛んでいってた。かなり近いな。

 「そうなんすよね〜。今も結構上とか近くの森とかに生息してるのが確認されているっす。今の所被害という被害は子供が上に乗った時に転んで落ちて膝を擦りむいたのが何件かあるのみっすからね〜。いる理由もなんで攻撃してこないのかも謎っす。龍人族らしき者の目撃情報もないっすからね。まぁ、こんなに固まってきてるのと一撃も攻撃してこないということからいることはほぼほぼ確定してるんすけどね。で、うちももし急に攻めてきた時のことを考えてみるとここを動くよりかはとどまっていた方がいいすし。他の人もちょっと出っぱらってるため誰もいないのでお願いするっす。」

「わかった!」

「どこにいるんですか?」

「アリシア〜!どの方向に飛んでったの〜?」

「あ、それはこっちが説明するっす。えーと、こっからまず来た道をあっち側に引き返してもらうっすね。で、その後、左方向に600mほど進むと森があるっす。そこに大多数のドラゴンが生息してるっすね。色々きをつけて欲しいことはあるんすけど1番言いたいことは死ぬなッス。それと大事なことであまりけしかけないようにして欲しいっす。それで街でも荒らされたりしたらうちはもう大変なことになるんすからね。」

「わかった。」

「おう。」

「それじゃ〜。」

「いこ。」

「えぇ。教えてくれてどうもありがとうございました。」

「こちらこそっす。終わってもし龍人族いたら2人きりで話がしたいっすので、報告ついでに連れてきてくださいっす。」

「わかりました。」

13

僕たちはそのあと街から離れ徒歩10分の森の中を探索し始めた。もしものために固まっていつ戦闘が始まってもいいようにはしてたが正直気休めにしかならない可能性も高いだろう。さっき言ってたボルケーノドラゴンが来たら終わりだしな……と思ったらなんか少し開けたところに来た。

「なんですか?ここ?」

「ドラゴンの寝床じゃない?あ、来たね。」

「え?」

「どこ〜?」

「あそこ。」ナサールはそう言うと斜め上の空を指さした。確かにそっから一体の真っ赤なドラゴンがこっちに向かってきていた。危ないし急に戦いになっても困るのでみんな木の影に隠れるとそのドラゴンが降りてくるのを待った。

「あいつは?」

「E級のサラマンドラですね。C級のサラマンダーの下級種ですがそれでも私たちでは囮になるのが精一杯ですよ。」

「ねぇ。多分私たちのこと気づいてるよね。」

「ん。」

「こっちみてますね。」

「どういうことなんだ?」

「ちょっと怖いんだけど〜。」

「グラォ〜。」サラマンドラはそう叫ぶとちょっとウロウロしてまた彼方に飛んでった。僕たちはそれに少し安心して、更に森の奥深くに進んでった。途中でワイバーンがキラーバニーを食べてたりD級モンスターのダイラディドラゴンが隣に来たりしたが襲われることなく遭遇は終わってった。そして大きな岩と池があるところでちょっと買ってきたお昼ご飯を食べることにした。

「ほんとにドラゴンいっぱいいるんだね。」

「そうですね。」

「正直いってこんなとこで昼飯食べて大丈夫なのかな?とは思うけどな。」

「まぁ、確かにここにもドラゴンが来る可能性がありますがあの街だったらどこにいても隣にドラゴンが来る可能性がありますからね。なら懐に入り込んだところで食べた方が逆に安心ですよ。」

「まぁ、野生の生物は元々居た方にいた方が安心して動けるからね。」

「それにしてもこの大岩はなんだろうな。」

「ただの岩じゃない?硬いし。」

「その割には暖かいじゃん。日が当たってるわけでも ないし。」

「そう言われれば……そうですね。」

「でもさ、岩に擬態する生き物って少なくな〜い?」

「いや……もしかして……」その瞬間、岩が動き出したので僕たちはあわふためきながら逃げた。え?なんだコイツ……

「な……なんだ!?」

「ま、まさか私たちが寄りかかってたのって……」

「ドラゴン……!?」

「しかも……これさ、並大抵のオーラじゃないよ〜……」

「これって……S級のさ……」

「はい。S級、国家破壊級のモンスター……土と空を操るドラゴン。グラガリードラゴンです。」

「なんでそんなのがいるんだ?」

「そりゃ、ドラゴンとかいるからね。こんなのもいるでしょ。」

「それよりさ、今までこいつに寄りかかってたんだよね……」

「殺されるぐらいじゃ済まない気がする……」

「いや、……案外普通ですね。気づいてるどころか完全に触ってましたし寄りかかってご飯食べていましたから普通なら怒ってもいいところなんですけど……」

「めんどいし敵視してないからいいやって感じなのかな?」

「なんなのじゃ?なんかさっきからずっと話し声が聞こえておるのじゃが……」女の子の声がなんかしたから聞こえてきたので何だ何だ!?と思ってると湖の中から一体の白いドラゴンがでてきた。そいつはドラゴンの姿だったがすーっと白い光を発しながら幼女の姿になった。身長は130cmぐらい、白い髪を腰まで伸ばしたのと赤目と白い角と真白くてぶっとい龍のしっぽ、白いドレスを着て裸足の8、9歳ぐらいだった。……この人が龍人族?

「なんじゃ。お主たちは。」

「……え?」

「えーと。どういうことだ?」

「龍が人になった?」

「えーど、私たちはギルドの人です。あなた方は誰でしょうか……」

「依頼できた。あなたが龍人ね。」

「まぁ、そうじゃな。我は龍人族のケルットゥミ=マラクー=クロンヘイム。ここの龍の長の娘である。」その女の子は軽くふんぞり返るかのようにいった。なるほどな〜。長の娘ね。

「そうなんだね。わ、私はアリシア。エルフだよ。よろしく。」

「ソリスです。獣人族です。」

「えっと……マレ。妖精だよ。」

「ナサール。魔人族。」

「湧太。人間だ。」

「うむ。よろしくなのじゃ。」

「ところでこのドラゴンは……攻撃しないの?」

「うむ。一応そっちで言う所のSPなのじゃがお主たちは今の所我に敵意を持っていないのが確認されてるからな。ある程度こいつは人の心が読める。さとりとまではいかないんじゃがの。」

「そうか。」

「長の娘と言いましたよね。」

「おう。」

「長に会うことってできないんですか?」

「んにゃ。簡単に出来るぞ。なんじゃ。会いたいのか?」

「まぁ、私たちがここに来た理由にも繋がるしね〜。」

「なんじゃ。お主達はここの住民では無いのじゃな。」

「ん。」

「ちょっと離れた場所から来ました。」

「ほう。なんで来たんじゃ?」

「ギルドの任務です。最近ドラゴンが街の近くに出没するのが増えたのでそれを調査するために来たんです。」

「あ、それと、悪いんだがそういう事でそっちがこっちのギルドに行って理由とかを説明するってダメなのか?」

「うむ〜。我だけなら大丈夫なんじゃが……何しろ我と長と長の妻なのじゃがな……一応話してみるが難しいじゃろ。流石に殺されたりしては困るのでな。街のみんながみんな、我らに友好な訳ではないしな。とりあえず来るか?共におらんと説明もしにくいじゃろ。」

「あ、それじゃあお邪魔したいと思います。」

「そ、そうだね。」

「あぁ。なんでこんなにドラゴンがいる理由も分からなかったしな。」

「うん!行こいこ〜!」

「ねぇ。そのドラゴンはついてくの?」

「まぁ、SPだからな。ちゃんと我の後ろについて行って我を守るのがこのドラゴンの務め。そのため、殿(しんがり)にそいつはついてくるのじゃよ。ということで、着いてこい。」

「あ、その前にご飯食べ終わってもいい?」

「わかったが早くするんじゃよ。」

「分かりました。」そのあと、僕たちはご飯を急いで食べ、ソリスと共にケルットゥミの後ろに着いて歩き始めた。ドラゴンも上空をゆっくりと飛んでゆき任務遂行していた。そのまま3分ぐらい歩いていると何となくドラゴンに会う確率が高くなっていき、人懐っこいワイバーンすら現れた。それにちょっと怯えたりしながら触り、更に奥深くに潜って行った。そのあと少し経つと祭壇みたいなところに着きそこには何体もの強そうなドラゴンが傍に構えていた。ここが長がいるところなのかな。

「なんか圧がすごいですね。」

「まぁ、長のところだからな。」

「ところで長はどこなの?」

「ドラゴンは、いっぱい、いるけど。しかも、A-S級クラスのドラゴン。」

「この中にいるの〜!?」

「いや、我の父母はここには今のところいなさそうじゃな。恐らく他の龍と混ざってるのじゃろう。我がここら辺に来ればそのうち父母に飛んでくるから安心しなされ……ほら。来たぞ。」ケルットゥミが空を指さして言うと空の方から2頭のドラゴンが降りてきた。片方は真っ黒、もう片方は火のような赤色をした15mぐらいの大きさだった。

「母上!父上!」

「おう。ケルットゥミ。この方どもは如何なる心があってこのような所まで降りてきたのじゃ?」

「見た感じ敵意は持ってないようじゃろうがな……」2頭のドラゴンは降りてくると人間の姿に変わった。黒いドラゴンの方は2mを軽く超える大男。黒い長髪に真っ黒な目と濃い紺色の角と黒く鉄光した龍のしっぽ。黒く所々鱗っぽいTシャツと長ズボンを履き、裸足の25.6歳ぐらい。

赤いドラゴンの方は175cmぐらいの爆乳。赤髪を腰までのツインテールにしたのと赤目と赤いツノと血の色みたいな龍のしっぽ。赤色のノースリーブドレスを着てハイヒールを履いた25歳ぐらいだった。

「あ、どうも。こんにちは。」

「どうもね〜!私たちはColorful free!私の名前はアリシアだよ!」そのあと僕たちは龍人族の長に自己紹介をした。

「あぁ、儂はゴルチェール=アイバーン=クロンヘイム。」

「儂はナジェズダ=ファイラマンダー=クロンヘイマルじゃ。よろしくなのじゃ。」2人はそう言いながら近寄り握手の姿勢を見せてきた。そのあと、僕たちはゆっくりと握手をした。

「それでどのような意図でこんなところに来たのじゃ?もう一度言ってみい。」

「あぁ、それはね。ソリス、頼んだよ。」

「私ですか!?ま、まぁ、リーダーだし、分かりました。私たちはギルドというチームで任務を遂行しているものです。それで今回の依頼はドラゴンをどうにかして欲しい。って感じの任務なんですよ。ほら。隣に小さな町があるじゃないですか。」

「確かにそうじゃな。」

「それにドラゴンが入ることで恐怖を覚える人がいるんですよ。どうやら50年前には住んでたことがあるらしいですけど。で、それの理由を知りたいらしいです。どうやら討伐の可能性は今は考慮しなくても良さそうですけどね。」

「そうなのか。」

「まぁ、ドラゴンは人間には疎遠な存在じゃからね。まだまだ分からないことも多いじゃろうしね。」

「で、なんでこんなとこにドラゴンがいっぱいいるんだ?」

「というか、今までは子供を育てるがために一旦魔界に戻ってたって言った方が正確じゃな。」

「子供?」

「え?どうこと?」

「ここに暮らしてるドラゴンって、みんな魔界出身なのじゃよ。そして、ドラゴンを育てる場所も同じく魔界なのじゃ。」

「へ〜。そうなんだな。」

「そうなのじゃな。そして今さっき、と言っても数日前に子育てが終わったため戻ってきただけなんじゃよ。普段住みはやはりここじゃからのう。」

「そうなんだね〜。」

「じゃあさ、ここにずっといるの?」

「まぁ、そうじゃな。また50年後ぐらいに出産とかのために魔界に行ってきますがね。」

「じゃあさ!それと同じこと説明してもらえる!?」

「え?」

「まぁ、構わないのじゃが……どうやって説明するんじゃ?」

「そりゃ、私たちが一緒に行くとか、逆に連れてくるとかあるじゃん!」

「まぁ、そうじゃな。」

「じゃあさ〜、どうする〜?そっちが行く〜?」

「どうしますか?」

「そうじゃな……」

「うーん。」

「ケルットゥミ行けるか?」

「行けなくは無いのじゃが。仕方ない。久方ぶりに街にでも降りていくかの。」

「え?」

「いいの?」

「本当は我も長の娘じゃし、出来れば街に降りたくはないのじゃが今回の場合は致し方ないし説明してなかったこっちのせいでもあるし、何しろ母上父上にお願いされたからな。お前らも一緒について行くのじゃろ?」

「ま、まぁね〜。」

「まぁ、一緒に行った方が僕達も助かるしな……」

「そっちもギルドのこと、知らないしね。」

「じゃあ、行ってくるのじゃ。グラガリー!お前はここにいて母上と父上をしっかり守るんじゃよ!」

「ドゥゥゥア〜!」グラガリードラゴンはあくびをするみたいに叫びそれに応えた。その後、「さぁ、我をギルド所へ連れていくのじゃ!」とふふん!と言いそうな感じの表情でこちらに向かってきた。なんか可愛いな。なのじゃロリ。

14

「そういえば、街に降りるのって何年ぶりなんだ?」

「そうじゃな……ざっと100年間はいってない?もしかしたら200年間も降りてないかもしれん。一応ドラゴンは何頭も降りてきて友好的な感じを築いてるらしいのじゃが我は降りてないのじゃしどういう感じなのかはまだ分からぬのじゃよ。」

「そうなんだね〜。」

「友好的なの?」

「まぁ、そうじゃな。前に、というか昨日か一昨日ぐらいに人間の子供がなんかドラゴンの背中に乗ってこっち来たことがあってな……ちょっと話して森に帰してやったぐらいには友好的らしいのじゃ。」

「よく、乗ってきたね。しかもドラゴンの背中に……」

「まぁ、その子好奇心旺盛っぽい感じじゃったからな。我もかなり驚いたもんじゃ。しかも恐怖を感じるという感じじゃなくてむしろ喜んどる感じじゃったからな……。」

「まぁ、子供は知らないことには興味津々になりますからね。子供からしてみたら大きくて空を飛ぶ楽しそうな生き物が何体もいるからすっごい面白い。って感じなのかもしれませんね。」

「確かにそうじゃな。」

「あ、ここから街だね!」

「そうじゃな……見た所100年以上前よりかは少しは発達してるようじゃな。」

「あら、その子龍人?」歩いてると八百屋の女性がポンと声をかけてきた僕たちはそれに肯定的に答えると今からギルドに話をすることだと伝えた。

「つまり、ワイバーンとか来たのもこいつらが理由って訳?」

「うんにゃ。ん〜。どちらかと言うと人間とかがこの街を作り上げながら龍や龍人と一緒に暮らしていたって感じじゃな。」

「なるほどね〜。ま、私はそれでも構わないさ。こっちに被害はないんだろ?」

「まぁ、そうじゃな。ふらりと立ち寄ってスイカを食べるぐらいならあるかもしれんが人には襲いかからないように良く躾ておる。」

「まぁ、2体ほど来たけど確かにふらっと来て前の方に歩いて行くだけで終わったな。ま、そんぐらいなら任せてさ!」

「うむ。もしもなんか被害受けたら言ってくれ。我は長やドラゴン共々あの山中に住んでおるからな。店を直すぐらいだったら我がやるからな。」

「おう。」

「じゃあ、そろそろ行くぞ。」

「分かったのじゃ。」その後、僕たちはギルド所にゆっくりと歩き出した。途中にワイバーンより多少大きい上級種のワイバラースの上に6歳ぐらいの女の子がしがみついて遊んでたりしていた。その子によると最初にその子の近くに来たのはB級ドラゴンのアイズルダードラゴンで友達との隠れんぼ中に舞い降りてきたらしい。その時に一緒に遊んだりスイカとか食べたりしていたらドラゴン全体に恐怖を感じなくなって背中に乗ってたら街全体をぐるぐる飛んでくれたりして仲良くなったらしい。 器用に仲良くなるんだな……

そう思いながらギルド所に向かいユーカリネスさんを呼んで事情を説明して、ケルットゥミと小一時間ぐらい面談をした。

「なるほどっすね。とりあえず言いたいことは分かったっす。ソリス達。」

「はい?なんでしょうか。」

「もうウトナに戻っても大丈夫っすよ。」

「え?」

「ほんとか?」

「そうっす。ちょっとウチとケルットゥミ、それとこいつの父さん母さんとはまだ話すかもしれんすけどその話はソリス達いなくても話せるっすからね。ソリス達は別に帰っても問題ないっす。ヨーレには終わったら言っておくっすのでそこら辺は大丈夫っす。」

「そ、そう。」

「そっか〜!ならさ!どっかでご飯でも食べてから帰ろ〜ね〜。」

「ま、時間的にそれが一番いいかもね。」

「では、ありがとうごさいました。」

「じゃあーね〜」

「おう。」

「ありがとうございましたっす。」その後僕たちは頭を下げて飲食店を探して料理店「竜のしっぽ」でステーキなどを食べて帰って行った。

「ただいま〜!」

「おかえり〜!龍人いたんだね〜。」

「そうですね。話を聞いてる限りではどうやら両方とも両立して生活ができるらしいですね。」

「そうなんだ!どんなドラゴンがいたの?」

「いっぱいいたよね〜!」

「あぁ、ワイバーンみたいなドラゴンから国家壊滅級ドラゴンぐらいまでいたな。」

「ある程度人間慣れしてるからか攻撃はしてこなかったけどね。」

「むしろ人懐っこいのも何体かいたね〜。」

「そうなんだね〜。今度行ってみよっかな〜。ま、いいや。これ!今回のお金の5万ルナシェス!」

「ありがとうございました。」

「ん!それじゃーね〜。」

「バイバ〜イ。」

「おう。お疲れ。」

「ありがと。」僕たちがそういいドアを開けようとするとガチャと向こう側からドアが開きラーミラス達がバタンキューしそうな顔で出てきた。うぉ?なんだ?

「お?久しぶりじゃな!」

「おう。」

「久しぶり〜!」

「かなり疲れた顔してますがどうしました?」

「いやですね。採集任務のはずだったんですけど。」

「どうやらね、途中でさオーガの巣に迷い込んでしまって……」

「オーガに囲まれちゃってさ〜。オーガ結構一体一体が強いしね〜。」

「で、何とかこいつとかのおかげで逃げられたって訳なの。」キラトがそう言った瞬間モンスターが魔法陣の中から、シベリアンハスキーみたいな感じで頭にフォークのように3本の分かれ目がある刺股のような感じの狼が出てゆきそいつを指さした……ん?なんで狼が増えたんだ?

「狼だ〜!」

「かっこいい〜!」

「あれ?所で狼飼ってましたっけ?」

「ん?」

「いや。」

「あぁ、こいつか、僕はさ、召喚士なんだよ。狼や虎、あとゴーレムやこんなものをな、サモン・ウグゴニウム!」キラトがそういうと狼の姿が魔法陣とともに消え蛇のようなやつを召喚した。へ〜。召喚士ってこんな感じなんだ〜。

「ソリスも召喚魔法使えるよな。」

「使えますけど、召喚魔法だと思いっきり使い物にならないんですよ。召喚するには結構多めの魔力と高い魔法レベルが必要なんですよ。私も何回か魔法陣から召喚させることはできますけどキラトのように何も無いところからなにかを召喚するのができるのは1回が限度ですね。大抵召喚士は何回も何回も召喚しないといけないため難しいんですよね。」

「そんなもんなのか。」

「あぁ、今回も合わせて10体以上は召喚したからな。結構魔力もギリギリだったよ。」

「そうなんだね〜。余裕そうに見えたけど〜。」

「まぁ、他の人は傷とかつけてたけど僕は無傷だったからなあまり顔に出さなかっただけなんだ。ただ疲れたのは確かだよ。」

「ものすごい沢山来ましたもんね。それでは私たちはお金貰いに来たのでそれを受け取ってもよろしいでしょうか。」

「あ!そういえばそっちはどんな依頼したの?」

「あぁ、そうだったね!私たちはね……」そのあと僕たちは今日あったことを話した。特に龍人族の話はみんなにとってもはじめての話らしくてみんな感心して聞き入っていた。

「龍人族か。俺も全力でやればドラゴン1体ぐらいは召喚させることはできるけど召喚は出来ても契約はできないですしな。あいつ、龍人族の事な。は何十体もいっぺんにやれるからな。ホントすごいもんだぜ。」

「そうだよね〜!龍にも人にもなれてさ〜!」

「空も飛べますしね。」

「飛べるの〜?」

「まぁ、そうじゃな。空を飛べる種族は限られてて私たち吸血族と天上人族、妖精と悪魔族、それと鳥人間こと鳥人族と一部の魔人族、そして最後に龍人族じゃな。見かけ上多い方に見えるがパーセンテージで見てみるとそんなに多くないのが現実じゃな。」

「そうなんだな。」

「ま、そうですね。」

「じゃあ、そろそろお金とかやりたいので。」

「りょ〜か〜い」

「さよなら。」

「じゃーね〜」

「さようなら。」

「じゃーな。」

「うん!」

「さようならです。」

「じゃあな〜。また明日にでも会えたらなー」

「さよならなの〜!」

「えーと、さようなら……。」

「さようならだな。」僕たちはそういいながらかえっていった。いや〜。今日は結構疲れたから明日は休みかな……?

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