4-3 Peaceful days
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朝起きて着替えて朝ごはんを食べ、いつも通りにギルドに向かった。
「今日は……ダンジョンも討伐依頼もないな……。」
「まぁ、たまにはこんな日もあるんじゃない?」
「そうですよ。」
「逆になんも無い方がいいんじゃない?」
「ん。なんもないってことは、困ってる人もいないってことだし、襲われてる人もいないってことだしね。」
「まぁ、それもそうか。なら……今回は採集任務か?」
「そだね〜!」
「なにとるの?」
「う〜ん。風邪薬とかに使われるルイナ草の採集任務か……これにする?」
「そうですね。ちょっと見た感じ要求量は多めですけど……まぁ、今回の採集任務は場所が特に指定されてませんし……」
「なに?私特に採集場所詳しい訳じゃないよ?」
「いえ、マレに教えて貰ってやってもらおうと。」
「あ〜。そのことね。その事なんだけど、2人が私見つけてくれたり、私が妖精の村に招待したのって私が狼に襲われたのを助けてくれたからのお礼だったじゃん。」
「うん。」
「あの時はそういうお礼もあったから村長とかも快く許可してくれて良かったんだけどさ〜。実は……そういう感じか許可されたものでない限り人間って私たちにとって踏まれたりして危ないからさ……入ることが出来ないんだよね。」
「あ、そうなの?」
「ん〜。だから確かに私たちがいる場所は薬草がいっぱい生えているんだけどそこに来て採集することは出来ないや。ごめんね?」
「分かりました。まぁまぁ仕方ないですよ。」
「そだね〜。なら……どうする?」
「う〜んと。なら採集場所がわかりやすいプロサキシン草にしますか?これ、色んな魔薬への接着剤みたいな感じに使われるから使われる量がめっちや多いんですよ。なのでいつも足りてない感じになってます。だから結構採取量も多いのです。」
「これか〜。これなら私妖精の森以外に採取される場所もめちゃくちゃあるし。私もその場所いくつか知ってるからさ。そこで取ろうよ!」
「おぉ。まぁ、知ってるならありがたいな。」
「便乗さしてもらうか〜。」
「ん。」
「教えて教えて!」
「はいはい。わかったよ〜!」そのあと僕らはその依頼を取り、ヨーレのところにいき、依頼を受注した。近く(馬車で20分ほど)にアルーマという山があり、そこに山ほどあるらしい。
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20分経過後、何事もなく到着できた。確かに小さな山があるな。
「ここか?」
「うん。ちょっと前からの一大産地。アルーマ山、元々群生地だったらしいけど気づかれて今は大量に取られたりさえしなければある程度の採集は自由にできるんだよね〜。」
「そうなのか。」
「なら早くやっちゃお!」
「そうですね。」そのあと僕らは入山した。そこには、受付嬢が二人おりルールを話してくれた。今回は依頼なので1人5kg、つまり今の人数だと30kgまでが採取可能らしい。そんなにとって大丈夫なの?と思ったがそもそも山の殆どにプロサキシン草が生えており、1本1本の草木が長さ30-50cmで太さ5cm程と結構長いから重いし、成長や修復能力も高く、7日も経てば元通りになるほど成長も早いらしい。なら……大丈夫なのか。
「よーし。採集しよっか。」
「そうですね。」僕らはそう言うと採集し始めた。なっがい草だな……。根も結構硬いから抜く力結構かかるし。
「刈り取るってダメなのか?今回受付の人から籠と一緒に刈り取る刃物も貰ってきただろ。すぐダディワスに収納されちゃったけどさ。」
「そうですね。根っことか混ざったらいけないかもしれないですし、刈り取りましょうか。」
「ん!あ、食べるのはやめてね。手で触るのは大丈夫だけど生で食べるのは毒だから!」
「さすがにそんなことはしないよ〜。」
「ん。」
「わかった!」
「はいはい!」そのあと僕らは途中で買ってきた弁当を食べ、お昼ご飯を挟み、日が傾くまで作業をした。そろそろ上限かな。
「よし、終了〜!帰るか!」
「そうですね。取りすぎちゃったらどうしようか……と思いますけどまぁ、ある程度なら大丈夫でしょう。」
「かもな。」僕らはそう言いながら入口の方に帰ってきた。重さも計ってもらい25kgという重さがあることがわかった。背中にしょっていく感じのカゴを二籠渡されたからアリシアと自分で持ってたけど(ナサールはカゴの大きさと身長があっておらず使いづらかったので自分がもつことにした。)確かに結構重かったよな。さすがにあの魔界の重力よりは軽いけど。
「それでは……お疲れ様でした。ギルド所に戻るまでが採集任務なので、無くさないようにしてください。」
「OK!」
「まぁ、この後ダディワスに入れておきますので。大丈夫ですよ。」
「それならいいのですが……?」
「ん?」
「どうか……した?」
「最近ちょっとここら辺治安が悪くなってきて……盗賊とか出てくるんですよ。」
「あぁ……なるほどな。」
「まぁ〜。私たちギルドだし!大丈夫だよ!」
「それもそうですね。」僕らはそのあと馬車に乗った。まぁ、気をつけていくか……。
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馬車に乗って10分後、急に周囲からガサゴソという音がした。
「おい。一旦止まってくれないか。」
「あぁ。」
「来たのかな……盗賊。」
「おそらく……そうだと思います。」
「チッ……馬車さん。隠しとけよ。道は行きとほぼ同じだから誘った人ではないようだな。」
「ん……ソリス。ダディワスお願い。」
「分かってますよ。はい。刀と弓矢。」
「ん。」
「さぁ……!早く出てこい!盗賊共!」
「ちっ!出てきてやるよ!」
「女どもだけだ!男は殺せ!」
「魔人がいるでヤンス……」
「幸いにもガキだ。数で圧倒すれば良い話だ!幸いこっちの方が数は多い!」
「そうだな。」そういいながらわらわらと、10-20人くらいが円状になって出てきた。数が多いな……。
「捕縛すればいいのかな?」
「そうだな。ロープは聞いた感じ相手が持ってるっぽいな。」
「そうですね。」
「一泡吹かせていきましょう。」
「よし!頑張るぞ!」
「マレ、ちょっと後ろの方に隠れててね。」
「うん!」
「負ける訳にはいかんなぁ。なあソリス。」
「えぇ。そうですね。アリシア。」そのあと僕らは盗賊に立ち向かっていった。人数は多いものの……力は弱いな。一体一程度ならゴブリンと同じかそれ以下の弱さしかない。無論、自分がほかの人より強いとは思ってないが、今までのオークとかと比べたらかなりましな強さをしていた。数人で囲まれたならともかく1人なら対処して気絶させることくらいならできるな……。
「殺すことはなしなんだな。」
「まぁね。ほっ!うん。近距離戦は弓矢じゃなくて普通に殴った方がいいね。」
「まぁ、盗賊は捕縛してちゃんと騎士団に届けないといけませんし。テンドリル・グラスティア!」
「ちっ、こいつ女で乳がクソでかいくせに強いぜ!」
「あったりまえよ!何年このバカでかい乳つけて戦ってると思うの!?むしろ体重までも纏わせて力に変わってるわボケ!」
「この猫女は……強くは無いな。ただただ厄介だ。」
「おい!この魔人も強いぞ!」
「分かってるでしょ……それくらい。」
「この犬女もやけにすばしっこくて捕まえにくいな……」そのあと僕らは20分近くかけ、1人ずつ捕縛した。結構なわ多いな。おそらく数チーム分捕縛するつもりだったんだろう。残念だったな 。ところで……この多さ、馬車1台で行くのはむりだしだからって暑い中歩く訳にはいかんしな。
「くそ!」
「よし、捕縛したな……。」
「ヒーリラル!結構傷ついてるから回復しちゃうね。」
「ありがとー。」
「どうする?見張ってないと多分逃げるし。」
「まぁ、僕が一旦馬車乗って騎士団呼んでくるわ。」
「ん〜!」
「ありがとうございます。」
「頼んだよ。」
「よっろしくね!」そのあと僕は馬車に乗り騎士団の所にいって話をした。
「なるほど。捕縛した人数は何人ほどだ?」
「20人ほど。相手なわいっぱい持ってたんでそれで捕縛しています。」
「なるほど。何人残っている?」
「5人、うち魔人一体、妖精一体っすね。」
「了解した。馬車はどこから乗ってきた?」
「アルーマ山ですね。」
「ならそこまでの馬車代は払っておく。騎士団直属の馬車4台で向かう。あんたものってくれ。」
「いいのか?」
「あぁ。なんのために騎士がいると思っとる。馬車の人もそれでいいよな。」
「えぇ。私は金さえ払ってくれたら構いませんよ。」
「なら。なんルナシェスになる。」
「490ルナシェスですね。」
「ふむ。500でいい。釣りはとっとけ。」
「ありがとうございます。それでは。」
「よし。行くぞ。道を教えてくれ。」
「わかった。」そのあと僕らは道を教えながら元いた場所に騎士団を連れて戻ってきた。
「ほう。お前らか、盗賊団ジェローバ。ついにお縄にかかるとわな。」
「チッ。」
「ジェローバ?」
「あぁ、こいつはちょっと俺らの界隈では名の知れたやつでな。かなり前からこの国の間で問題になってたんだ。」
「そうなんだね。」
「じゃあ。」
「よろしくお願いします!」
「ん。」
「よろしく〜!」
「あぁ。」
「引き受けたぞ。」
「わかった。」僕らはそのあとお礼を言いながらもう1台、犯罪者たちの馬車とは違う馬車に乗りウトナに帰っていった。そのあと、夕飯を食べた。
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夕飯を食べ風呂に入ってると後ろからドア開ける音がして後ろから素っ裸のアリシアが来た。……うわ……おっぱいでか。って何やってるんだ。入ってるんだよ。
「閉めるぞ。入りたいなら後にしろ。」
「えぇ〜!いいじゃん。たまには一緒にお風呂!」
「たまにはも何もダメだろ!両方とも大人なんだし!それに狭いじゃん。」
「そう?大人だからって一緒に入っちゃダメって訳でもないと思うし、それに私ルーナカミやナサールと一緒に入ることあるけど特に狭いと感じたことないよ。それに私男の裸見ても別にだし。」
「……もういい。ソリスにつまみ出してもらお。隣通るぞ。」そういいながら僕は風呂場から顔だけを出した。外にはソリスとナサールがいた。
「いたいた。ソリス。」
「はい?ボディソープは棚の上ですよ?」
「違うよ。なんかアリシアが急に入ってきたんだよ。つまみ出してくれ。」
「あぁ。私もさんざん止めたんですけど……話聞かなくて。なんか赤裸々に語りたいって言ってたんで今日は多分離してくれません。」
「赤裸々って言うより素っ裸なんだけど。」
「まぁ、事前に変なことはしないようにとは言ったんで多分、そういうことはしないかと思います。諦めてください。」ソリスはナサールの髪を乾かしながらいった。なんだよ……。ソリス公認かよ。アリシアをこういう時に止められるのはソリスだけなのに。
「……ナサールもなんかいってやってよ。」
「……え?まぁ、私も片手間に聞いてたんだけど。大人気ないくらい駄々こねてたから呆れて許したって感じだし。……たまには付き合ってやったら?」
「……はぁ。わかった。」僕はそう言うとお風呂に戻った。……仕方ないか。
「どうだった?ちゃんとOK貰ってたでしょ?」
「あぁ。……仕方ないな。一緒に入ってやるよ。」
「やった〜。」そう言うとアリシアは小躍りした。……迫力やばすぎ。
「……最近どうよ。異世界に転生してもうすぐ2ヶ月だっけ?」
「あぁ。そうだな。」もうそんなに経つのか、まだそれしかたってないのか……よく分からんな。なんか色々パンパンでそれどころじゃなかったな。
「……まぁ、色々あったけど最初に比べたら慣れてきたよ。」
「良かった!最初私はともかくソリスとか不安気だったんだよね。人間を召喚するのはリスクあるとかあっちの人に迷惑かかりませんか?とか何とか言ってたけどさ〜。」
「まぁ、まだ家族とか幼なじみの数人くらいしか気にする人がいなかったからまだましなのか。もしもこれが陽キャとかだったら大変だったな。」
「そうだね〜。友達いっぱいだったらその友達も無くすことだったし……そう考えると結構リスキーだったかも?」
「そうだよ。まぁ、良かったな。2ヶ月経ったけど……最初は魔人とかエルフとか色々人種とか色々あってかなり混乱があったけど無理やりギルドで色々なこと急に教えられたから慣れたな。」
「良かったね!」そう言われるとアリシアは抱きついてきた。柔らか……
「えっぐ……」
「ん?どうした?」
「いや、ちょっと、裸で抱きつくのやめてくれないか?」
「あ、そうだったね〜。いや〜いつもの調子で抱きついちゃうからね〜。」
「で、慣れた今はどう?」
「そうだな。さっきも言った通りあっちの世界にいた頃からすると健康にもなったし力もついたし色んな常識も分かってきたからな。こっちの世界の方が居心地は良くなってきたよ。」
「なら良かった。」その後僕は体を洗い風呂に入った。そういえば……。
「そっちはどうだ?」
「え?」
「いや、ギルドとかそっちも初めてだろ?しかも簡単な理由、モンスターに襲われたのを助けてもらったから憧れたってのは聞いたけど詳細なことは分かってないし。」
「ああ〜。そうかもね〜。じゃあちょっと長くなるけど話すよ。」
「頼んだ。」
「ん〜と。あれは9年前かな?ユイユンっていたじゃん。」
「あぁ。ちょっと前にあったアリシアの旧友だよな。」
「そ。ユイユンと私って結構前に秘密基地作ってたのね。そこに色々な荷物とか装飾とかを施していたわけ。で、その日も秘密基地に行こうとしてたの。」
「そうなのか。」秘密基地ってかなり男っぽいことしてたんだな。
「うん。それで秘密基地の方に二人で行ってきたら途中でオークにあっちゃったんだよね……その当時私は力は強いっちゃ強いんだけどさすがに今の小柄なオーク一体と戦えるってほど強い訳じゃなくってさ。ユイユンと一緒に逃げるしかなかったの。でも追いつかれて襲われるってなった時にギルドがオークを斬り殺してくれてさ〜。その時にかっこいいって思っちゃったんだよね。」
「そうか。そいつらの名前聞いてないのか?そしたらギルドになった今、お礼を言うことだってできるだろうに。」
「そうだったね。名前は聞いているから明日にでもヨーレに確認してみるかな?まぁ、9年もたってるからやめてる可能性も高そうだけどね。」
「かもな。」
「で、それを見て憧れちゃった私は力を付けて大特訓して16歳の誕生日になった頃に外に出発!で、最初にあったのがソリスなの。ソリスはその時は家族と一緒に漁業や農業を行っていたの。」
「なんでソリスを1番に誘おうと思ったんだ?」
「う〜ん。直感でいいって思っちゃったんだよね。着いた時は夕方だったから一旦はソリスの家貸してもらうことになってその時に屠殺とかのこと見てたんだけどちょっと魔法使ってたんだよね。それで聞いてみたら結構魔法が使えると言われてそれでいいかもな!と思って採用したんだよ。」
「へぇ。ソリスはどう言ったんだ?」
「考えさしてくださいと言われて私が寝てる間に家族会議をやったみたい。翌日になったらOK貰えて一緒に行くことが出来たよ。ただし色々あってお金の管理とかリーダーとかはソリスに任せることになったけどね。」
「そうなのか。」
「うん。次にあったのはマレかな。回復役が欲しいとソリスが言ったので一旦妖精の村の近くに行ったの。途中徒歩でしか行けない場所についたからそこを進んでると狼に襲われてるマレを発見したわけ。狼を自慢の弓で一発!そしたら村に招待されて、色々お礼とか言われたの。マレも『なんかできることない?』って言われてさ。それで事情を父母のいるところで話したらそのままOK貰っちゃったからマレを取り入れたってこと。」
「成り行きからトントン拍子で進んだんだな。と、なると次はナサールか。」
「うん。次はどうしよっかってなった時に馬車の人からこんな噂を聞いたんだよ。『リナ村に角の生えた子供がいる』って。角の生えた子供といえば魔人のことじゃん。」
「そうだな。」
「だから近距離要員として最適かな?ということでリナ村に向かうことにしたの。そこで見つけたのがリンチにあってるナサール。」
「よく分からないんだけどめっちゃ力強いナサールや魔人が力の弱い人間にリンチされるってどうしてなんだ?」
「ん〜。力が強いと言ってもいざとなったら力で殴って解決をやると更に大多数で襲ってきたり当時のあまりに人間有利すぎる法律とかにノックダウンされちゃうしあまりに多いし、力があるって言ってもナサールって魔法あまり下手で拘束魔法とかの耐性ないと思うから拘束魔法されたら無理だし、火に油注いで逆効果になってさらに過激化するかもだしね〜。それにナサールに聞いてみた限りだと、『力があっても、それだけ。私は、贖罪者。罪を贖いし者。』とか言ってたし目に生気が灯ってなかったし、多分やり返すという発想が思い浮かぶ前にトラウマによって潰されてしまったんじゃない?」
「そうなのか。」
「うん。」
「まぁ、とにかくリンチされてるナサールを見つけて、誘おうとしたんだけど……まぁ、ナサールだからね。最初は怯えて話にもなんなかったよ。」
「だろうな……。数百年にわたって集団リンチを受けてたんだもんな。」
「うん。オマケにそれのせいで幻覚まで見るようになってたし、だから数日間生活を共にしながら、ゆっくり勧誘したの。」
「勧誘ね。」
「勧誘ってより無理やりだろって思われるかもしれないけど、ソリスとマレはともかく、ナサールは根気よくやらないといけないと思ったし、育ての母親から『正直ナサールには外の世界をもっと見て自由になって欲しいと思ってます。』って言われたからにはね。ただ、辛かったよ〜。数日間に渡ってこれはリンチとかいじめとかの範囲だから逃げ出してもいいと言っても『いや、これは贖罪』とか言って聞かなかったし、寝ててなんか変な感じだな……と思いながら起きたら、運ばれて六芒星が上に書いてあった十字架にかけられて火炙りにされかけたし、ナサールが自殺しかけた時は回復させたし、色々あっても中々仲間にはなってくれなかったんだけど。ナサールの事を見つけてくれたエルフが持病で血吐いて死んじゃってさ、それで吹っ切れたんだろうね。心の糸が切れたというか。最後になんか、言葉言ってたけど、それで吹っ切れたのか……。まぁ、なんか最終的に、いじめてた人たちが最後に集まってきたんだけど全員薙ぎ倒して泣きながら仲間になっちゃった。」
「なんだそれ。薙ぎ倒すって。」
「吹っ切れた後に立ち去る前にいじめっ子たちが最大勢力で魔法使って襲いかかって来たんだよね。今までは無抵抗だからそのままだったんだけど、吹っ切れて仲間になるって覚悟決めたからなのか。抵抗していじめっ子たちが怖がってる間に逃げてきたの。それでも、やっぱり、育ての親からと、見つけてくれた人からの別れだからね〜。悲しむのも当たり前かな。それで泣いちゃったわけ、抱っこしたけど結構泣いててさ〜。最後には鼻垂らしたまま寝ちゃったの。あれはあれで可愛かったよ。」
「見てみたかったな。そういえばあの長いロープは買ったのか?」
「うんうん。バレずに活動してた魔人の商人がたまに村に来てたみたいで、仲間になる日に売りにきてたんだけど、そのこと話したらくれたらしいよ。」
「へ〜。いい人だな。その人。どうやって角隠してたんだ?」
「その人魔人だったんだけど、角が短い感じの魔人だったから大きめの麦わら帽子被ってどうにかしてたらしいよ。大人だったから角折れなかったの珍しい人だったね。」
「角おるのか?」
「いや?大人の見た目なら数百年は生きてると思うけど、その時期ならまだ魔人の圧政が続いてるから生存罪みたいな感じで捕まって角おられたり耳削がれたり手取られたりしたりする可能性があるからね。」
「あぁそっちか。まぁ、その頃に魔界にいた人なんじゃないか?」
「かもね〜。」そのあと僕らは体を洗ったり風呂に入ったりした。
「ヨイショー。」そう言うとアリシアはお湯で体の石鹸を洗い流した。
「入るね〜。」
「いや、さすがにこの狭さじゃ大人二人は入れないって……」
「いや〜いけると思うよ。」
「行けたとして足伸ばしてやるのはお互いの体触れるだろ。今出るから待ってろ。」
「あらそう。ならありがとう!」その声を聞きながら俺は風呂から出た。……いいもの見たな。
「どうでした?」
「まぁ、良かったよ。特に変なこともなかったし。次からはないようにしろよ。」
「分かってます。今回は特別ですよ。」
「それで頼むぞ。」そのあと僕は部屋に入ってゴロゴロしながら寝た。
20-contra.ver.-
「ふむ。まぁ、ちゃんと反省しましたし、もう許してあげましょう。」
「ありがとうございます。」それにしても……寝てなかったとはいえ追い返されるとはなかなかですね……。ナサール、悪魔になってますから子供ながらに戦力になりそうだから是非仲間にしておきたいのだけど……そろそろ隣国への戦争も仕掛けないと魔国への足がかりがつかないですからねぇ。
「今夜は、私がスカウトしてきますか。バス様。」
「構わぬ。」
「それでは、行かせていただきます。」




