3-2 Awarding Ceremony at the Royal Palace
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……ふわぁ……。かなり体が痛いな。やはり昨日ウォーキング×筋トレしたのが全身に来てるのか。そう思いながら着替えてるとアリシアたちの声が外から聞こえた。
「おはよ〜!」着替えが終わり外に出るとアリシア達が挨拶をしてきた。
「おはよ。お前らは筋肉痛大丈夫か?」
「別に私は大丈夫だよ。」
「私も大丈夫!」
「私はかなり痛いですね。まぁ、少し経てば治るでしょう。」
「私は特に。」
「私はちょっと痛みあるかな〜。奴隷でもあまりない移動距離してたからかな?こんなに動くの久しぶりってこともあったし。」
「じゃあ私髪結いてくる。」ナサールはそう言うと下に降りていった。その後僕らは下に降り、ナサールの髪結びを待ったあと朝飯を食べギルドにたどり着いた。
「あ、こんにちは。ヨーレさんが待ってるので今日は任務を取らないでください。」
「あ、はい。」
「了解〜!」そう言われたので僕らはなんだろう?と思いながらギルドの部屋にいった。なんか今日ギルドに入ってる人少ないけどなんだろう。
「おっはよ〜!」
「おはよ〜!あ、聞いた?ちょっと予定あるって話〜。」
「あぁ、聞きました。」
「そうそう。ちょっとこれが届いてね〜。」ヨーレはそう言うと天秤の蝋印がされた手紙を渡してきた。中にはこう書かれて居た。
「被害者、ナサール。被疑者トン=アフォーラ、チン=マヌケール、カン=ドジャールの裁判が5/29の午後3時に行われることとなった。これにつき、ナサールは5/29の午後2時までに王都にある騎士裁判所に向かいなさい。ギルドのチームメイトも連れて行っていいがあなたがたは被害者では無いため立場を弁えること。」……裁判の手紙か。
「なるほど、裁判ですか。それじゃあこの後行きましょうか。」
「そだね〜じゃあね〜!」
「あ、話はまだあるからさ〜。残りのチームたちが来るまで待ってて〜。」
「ん〜!」
「ん。」
「あ、あぁ。」
「うん!」その後僕らは残りの人達が来るまでまった。すぐ後にラーミラス達、5 6分待つとメルアニア達が来た。
「じゃあ。話すね。えーとまずみんな、今から渡すやつ見てくれない?」ヨーレはそう言うと各人に蝋で蓋をした手紙を渡してきた。
「これって、」
「王家の紋章ですよね。」
「マジか……」
「凄いな。」
「ま、とりあえず中開いて見てよ。」
「う、うん。」僕らはそう言うと封を解き手紙の中身を見た。中には重厚な感じの羊皮紙が入っており、中にはこう書かれていた。「第95代国王、アンドルザー=クリス=アイゼンベア=キンガル=ドナウザーは以下の位を以下の人に与えるとする。(敬称略)『ヨーレ=ヴェストリア=イリィ=クーアー=ストレッティ=コラピオス=ラビオティー=ソフィー=アウェスカ。正二位。ペアン=ルォーズ=スティッティア、従三位。チン=ラーヴィス、サン=ラーヴィス、従四位。リカンヌ=アリサンヌゥェイ、正五位。アリシア=オルフェサルド=エルフィード、ソリス=ナサリア、マレ、ナサール、ユウタ=トウガワ、ルーナカミ=アディスト=ルーンメラ、ラーミラス=ヴァンペリノ=カリア、ミューエ=ヨーニエウス=コンディュス=パクニディア=ユユッティア、メルリアヌ=エルファリア、キリト=ウィラー=アーユバリオネス、メルアニア=フォン=クワイセリオッド、ルーシー=ウィール=アップルビー、クォーリア=アルカディアント、プオラート=アデュア=エファリー、ミカン=サクラスト、キラト=サクラスト、従九位。』この人たちは|5/30までに王宮に顔を出し、王宮付随施設の授与室に来ること、なお、正五位以上の位を与えられるものには晩餐会への参加資格が与えられる。そして、ヨーレ=ヴェストリア=イリィ=クーアー=ストレッティ=コラピオス=ラビオティー=ソフィー=アウェスカには男爵家の称号を授与する。」えーと、これって……
「位貰えるの?」
「しかも授与式まで行くんですか。」
「つまり王様や王女様に会えるのか。」
「本当ですか。」
「良かったですね。」僕らはザワザワしながら喋った。授与式か……すごいことだな。
「ところで日時だけど……5/30って明後日?」
「つまり……」
「もう行かなくちゃいけないの。だから、今日明日明後日は人いないから臨時休業なの。」
「あぁ、だから誰もいなかったのか。」
「臨時休業って大丈夫なの?」
「一応隣の街にもギルドはあるからね〜。今日出てくる依頼は全て近隣の街に渡してるし近隣のギルドも国営だからね〜。そこら辺は大丈夫だよ。もしも緊急事態とかが起きたらってのために近隣のギルドと私たちに伝達するための伝達魔法陣だって入口に配備するし。万全に準備は整えとくからね。」
「なら、大丈夫か。」
「うん。さて、そろそろ王宮から馬車が来る時間だからね〜。そろそろ私も準備するよ〜。」そういうとヨーレはダディワスから緑色の半袖の短い服を取りだし今の服の上から着た。人前で着替え……というかそれほぼ下着と同扱いと思ってるの?
「そのまま上に服着るのね。」
「うん。だってこれほぼ下着みたいな服でしょ?なら上にきた方が楽じゃん。」
「あ、自覚はしているのな。」
「うん。まぁ、ね。さすがに王宮の前とか王宮直属の馬車の前で下着一枚と同じような格好で行く訳には行かないしね。」そういうとヨーレは緑色のミニスカートを着て出発の姿勢を整えた。その時に後ろからノック音と共にちょっと外出ように整えたペアンが来た。なんか後ろにめちゃくちゃ大きな鉈のようなものをくるんだ革バックをしょってるんだけど……なに?
「皆さん。話は聞きました?あと、ヨーレこれお願いしますね。」
「ん〜!ちゃんと説明できたよ〜!」
「うん。」
「お、うん。わかった〜。もう馬車来たの?」ヨーレはペアンの持ってる鉈をダディワスの中に入れてから聞いてきた。
「はい。もう職員は全員乗りましたのであなたがたも早く乗ってください。」
「おけおけ〜。みんなも乗るよ〜。1チームにつき4頭立ての馬車1両だから普通の馬車よりかは早いけど長丁場になるからそこら辺了承してね〜。」
「う〜ん!みんなも早く行こ!」
「ワシたちも行くぞ。」
「それじゃあ乗りましょうか。」僕らはそう言うと色々なことを話したり準備を整え真っ白で王家の紋章がつき、中は普通の馬車より一回りは広くフッサフッサの超高級ソファーに絨毯が敷いており4頭の馬まで白馬の超高級馬車に乗り王宮に出立した。絶対周りの気引くだろこんなの。なんか恥ずかしいな。まぁ、中にはカーテンもあるし街出るまではそれで顔隠せばいいか。
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さすが4頭立ての馬車なだけあり大分早いスピードを出してくれたおかげもあって、夜の1時頃に馬車に着くことが出来た。と言っても夜の1時、ほぼ深夜なのでさすがの王宮も対応してるわけがなく、一旦王宮直属の宿泊施設でお風呂と睡眠を取り、朝ご飯を食べてから王宮に向かうことになった。結局来たのは8時頃だな。
「はいはい。ちょっと検査さしていただきますね。」男騎士と女騎士の2人が出てきたあと僕たちは馬車からおり手荷物検査を受けた。ヨーレ達と僕らは1回以上やってるため慣れていたがラーミラス達は初めてなのでちょっと不安がっていたがまぁ、同性が検査して服も脱ぐことはなかったのでそこら辺は安心して手荷物検査を受けることが出来た。
「おはようございます。アンドルザー国王との謁見ですね。少々お待ちください。」僕らはプリチャーポーン達とは違う見たこともないメイドさんに従い、謁見の間に向かった。幸いにも4人全員集まっていた。
「こんにちは。ヨーレ達全員集まりました。」僕たちは膝を片方ついて、頭を下げながら話した。
「表をあげよ。」
「了解致しました。」僕らはそう言うと顔を上げた。
「お久しぶりじゃな。」
「そうですね。」
「うん。そうだね。」
「おはようございます。」
「今回はお呼びしてくれて、」
「ありがとうございます。」ギルドたちのメンバーは口々にそう言いながら挨拶した。その後僕らも挨拶をすると、ミラル王女が王都学園に行く時間となったため「それじゃあ学園に行ってくるのじゃ。」と言いながら外に出ていった。護衛とかつかせないのね。大丈夫なのかな。
「護衛とかつかせないんですか?」
「あぁ。彼女たっての依頼で護衛はつけないようにしてるのじゃよ。彼女はああ見えてかなり力が強くてのう。前に一回襲われた時には大人の男2人を相手にして2人共戦闘不能にしたぐらいには力強いのじゃよ。何しろあいつは剛力Sスキル持ちじゃからな。」
「そうなのか。」
「なら、大丈夫……なのかな?」
「さあ。少なくとも王女様が怪我をしたとかいう事件は起こってないのでそこら辺は……」
「大丈夫だと思うよ。」
「そうじゃな。」僕らはその後少し喋り立ち去りそうになった。
「あ、そうそう。男爵の爵位なんだけどさ、辞退するよ。」
「はぁ……またなのか。」
「うん。私はまだ自由にしてたいし孤児も育てたいしね。」
「分かった。辞退の旨は受け入れた。」
「孤児〜?」
「そだよ〜!私の家ギルドとか魔物の襲撃とかで家族がいなくなった孤児を育ててるんだよ〜。」
「へぇ。すごいことしてるんだね。」その後僕たちは会話を数分間続けそろそろ次の来客が来るとの事なので一旦外に出て夕方にもう1回晩餐会や夕食会のために王宮に来なさいってことになったため残りの時間は学園図書館でお昼前まで過ごし昼飯を食べ裁判に望むことにした。
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裁判所は王宮の近くにありやっぱりなんか仰々しい雰囲気がした。
「ここですね。行きますよ。」ソリスはそう言うとドアをギギーって開けた
「こんにちは。なにか要件はありますか?」
「えーと、ナサールの裁判のためにここに来ました。」
「了解致しました。ちょっと身分証明書はありますか?」
「ちょっと待ってください。」ソリスはそう言うとギルドカードを提出した。
「身分証明書の確認取れました。」受付の人はそう言うと奥の方にいった。すると少し遠くの方にあるドアから1人の女性が出てきた。
「こんにちは。私は今回ナサールの弁護士を務めさしていただくハルペールと申します。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。」
「あなた方はえーと、」
「あぁ、私たちはギルドの仲間たちです。」
「あ、そうですか。まぁ、証人として話すかもしれないですが殆どは容疑者と被害者とそれぞれの弁護士のみなのでそこら辺は気をつけてください。あとナサールさん。顔をかくす行為は嘘をついてると思われるためローブを脱ぐことをおすすめいたします」
「うん。」
「は〜い〜。」
「あぁ。」
「分かりました。ナサール、大丈夫ですか?」
「……ん。わかった。」そう言うとナサールはローブを脱いだ。
「OK!」
「それでは、ナサールは1階の第1裁判室に私と一緒に来てください。それ以外の人は二階にある第1裁判室傍聴席に向かって座ってください。」
「は〜い!」
「了解しました。」
「わかった〜!」
「おぉ。」
「うん!」
「ん。じゃあ。」ナサールはそう言うとハルペールに連れられて近くの部屋に入っていった。僕らはそれを見送り階段をのぼり傍聴席に入っていった。中にはナサールとハルペールと何人かの証人らしき人と裁判官がいた。容疑者とその弁護士はあとから来るのかな……と思ってるとドアが開きそこから容疑者トンチンカンと相手方の弁護士が現れた。
「なぁ、」
「はい?」
「魔人の裁判ってどんな感じなんだ?」
「近年はかなり改善されましたね。先々代の国王とかはかなりの魔人嫌い及び人間贔屓でしたからね。魔属と人間の裁判結果は魔属が人間に殺されかけた事件でなんとか懲役5年。強盗事件の場合でも無罪、暴行罪になると逆有罪になることも多かったんですけど。少なくとも今は改善されてちゃんとした裁判が行われてますね。近年だと何も無いのに殴られた魔人と人間の裁判で懲役17ヶ月ですね。」
「なら良かった。」
「それでは、裁判を開始する。双方、礼。」裁判長と、思わしき人が立ち上がり中央の台に行き開始の合図を発した。
「まずは、両者がここにいるかの確認をさせてもらう。被疑者トン=アフォーラ、チン=マヌケール、カン=ドジャールの3人。」
『はい。』
「続いて被疑者の弁護士、ジャルベール=ドルヂェル。」
『はい。』
「被害者。ナサール。」
『あ、はい。』
「被害者の弁護士、ハルペール=インジュラス。」
『はい。』
「では最後に、裁判長。ダカール=ノイ。この5人と証人にて行わせてもらう。」
「事件内容。トン、チン、カン、以下容疑者と言わしてもらう。は、メイド喫茶ウィパクチャーにて、ナサール、以下被害者と言わせてもらう。と衝突。その後、イラついたりしたのが理由で謝罪の後言いがかりをつけて土下座を強制。さらにナサールの頭を踏みつけた。そしたら被害者の仲間であるアリシアが殴ってきた。それでよろしいですか?」
「まぁ、そうですね。」
「はい。」
「えぇ。私が聞いたのも同じ感じで構いませんね。」
『あぁ、同じだ。』
「それではそれぞれの量刑を言ってみろ。」
「はい。それでは、まず私から言わせていただきます。ハルペールさん、よろしいですね?」
「はい、構いません。」
「それでは、私は罰金刑のみでの求刑をお願いさせていただきます。確かにナサールを蹴ったことは事実です。しかし、ナサールは道の真ん中という明らかに人の通行にとって邪魔な位置にたっていました。これは蹴られてもしょうがないのでは?さらに踏まれたあとアリシアが殴ってきたのも、かなりの減刑効果になりますね。」
「ふむ。それでは次にハルペール。」
「はい。私は懲役2年を求刑させていただきます。確かにアリシアに殴られたことは事実なのでそこら辺は減刑する必要があるでしょう。ただし、先に土下座を強要してきたのはそちら、しかも道の真ん中ということはぶつかる前にすごいわかりやすい位置にいたということになります。つまり、私の憶測になってしまいますがわざとぶつかったんじゃないんですか?」
「は?なわけないだろ!」
「そもそも、私、邪魔にならないように端っこ歩くようにしてるんだけど……それで真ん中歩いてるって相当……」
「なんだと!」
「やんのかおりゃ!」
「双方とも静粛に!特に容疑者、あまりに騒ぐと反省してないと思われて重刑を課されることになるので己を不利にしたくなければあまり騒がしくするなよ。」
「ちっ。はいはい。」
「それでは、それぞれの弁護士質問を始める。それでは、まず容疑者弁護士、ジャルベールからナサールへの質問。」
「はい。それじゃあ質問させていただきますね。そちらも構いませんか?」
「ん。」
「はい。」
「まず、質問なんですけどあなたはなんでそこに来たんですか?」
「どこか適当なところで昼飯を済ませようってことになってアリシア、あ、アリシアってのは、あそこにいるギルドの仲間ね。がその店を見つけたから。」
「やだと思わなかったんですか?」
「だってさ、そうなるとは思ってなかったよ。逆にあなたか魔人だった場合『外食したいけどいじめられそうだからやめよ』って言えると思う?」
「……」
「確かに虐められる可能性はどこでもあるけどさ。だからってどこでも虐められるから外に出たくないって、ね。確かに昔はそうだったけど。今そう言う訳にも行かないしさ。」
「そうですか。それでは、あなたは何を信じてます?」
「信じてる?宗教とかの話なら特に何も信じてないんだけど。」
「そうですか。」
「他に質問はあるか。」
「ないです。裁判長。」
「そうか。それでは、ハルペール。」
「はい。それでは、聞かせていただきます。あなた方は道のところに突っ立ってたナサールにどうしてぶつかったんですか?」
「そりゃ、ナサールが突っ立ってたから。」
「突っ立ってたってことが分かるなら避けることも出来たのでは?」
「見えてなかったんだよ。」
「確かにナサール小さいからその可能性もありますね。」
「そうだよ。」
「でもそれならぶつかったあと謝ることも出来たはずです。何故それをしなかったんですか?」
「お酒飲んでてそこら辺よく覚えてないんだよ。」
「なるほど、お酒?ウィパクチャーってお酒の提供してなかったような気がしますが気のせいでしょうか。」
「その前にちょっと酒飲んでてな。」
「なるほどですね。では、最後に、頭踏んだりしたこと、悪かったと思ってます?」
「いや?」
「なんでそんなこと思う必要あるんだ?」
「しかもアリシアにまで殴られてこっちも痛かったんだぜ。」
「……わかりました。裁判長、これにて私の質問を終わらせていただきます。」
「……わかった。それでは第三者からの意見と齟齬として、証人から見た今回のことを話してもらうぞ。」そのあとは店員さんやその時に店の中にいた人などに証言を得て両方の話に違いがないのかを確認してついに判決になった。
「それでは判決を言い渡す。懲役16ヶ月、1年半と処す。また、上告は認めずこれにて結審とする。理由は整合性が取れ、また、反省の覚悟も見られなかったのでそれが適当であると私は思ったからである。では、これにて閉廷とする。」その後閉廷しトンチンカンは去りナサールは外に出てアリシアにちょっと抱きつくと「良かった。」といった。
「ん〜!よかったね〜!」
「それじゃあ私はここで去らせていただきます。ありがとうございました。」ハルペールはそう言うと向こう側に去っていった。
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そのあとは有罪になったことを喜びながら裁判所の外にでて色々過ごし、夕方くらいに晩餐に間に合うように王宮に戻ってきた。なんか貴族のような感じの人が結構集まってきたな。
「あ、こんばんは。検査、しますね。ちょっと今日は念入りに行わせていただきます。終わったら晩餐会の会場から少し離れたところにちょっとご案内しますのでそこら辺よろしくお願いします。」
「あ、はい。分かりました。」
「ん。」僕らは検査を行い別のメイドさんたちに連れられて小部屋(小部屋と言っても普通の教室と同じくらいはあるので十二分に広い)に座らされた。中にはラーミラスたちと冠を被ってるミラル王女がいた。
「やぁやぁ、説明が遅くなって誠に申し訳なかったのう。今回はな、みてわかる通り晩餐会があるじゃろ?晩餐会はな、昔は冒険者もよかったんじゃけど色々問題点があってのう。貴族の煽りに負けて喧嘩になったりのう。だから冒険者はちょっと離れたところで料理を渡すことになったんじゃのう。まぁ、料理や食べ放題な件は変わりないので許して欲しいのじゃ。」ミラル王女は頭を下げながらそう言った。僕たちはまぁ、ルールに書いてあるし別に構わないって言い、メイドさんたちが運んできた料理を貰うと「それじゃあわしは晩餐会に行ってくるのじゃ。」と言いながら晩餐会に出発した。
「それじゃあ頂きましょうか。」そうソリスが言ったのでみんなでいただきます。をし、ご飯を食べ始めた。やっぱり王宮で出されるご飯だしいつものご飯と違ってめっちゃくちゃ美味いな。そう思いながらご飯を食べ終わると(量とかも多く普通に食べ終わるのに1時間近くかかった。)ヨーレが帰ってきた。
「やっほ〜!」
「あ、こんばんは。」
「あれ。残りの人々はどこにいったのじゃ?」
「そうですね。」
「ペアンたちは今の所晩餐会の貴族たちに絡まれているとこだよ〜!私はちょっといち早く抜け駆けしてきたの。まぁ、晩餐会の抜け駆けも楽じゃないし時間も長くは持たないからすぐ帰ることになるけどね。」
「そうなのか。」
「うん。まぁ、晩餐会もあともうちょっとで終わると思うからダラダラ喋りながら待っていてよ!」
「まぁ、分かりました。」
「私のお母さんやお父さんは来てましたでしょうか。」
「あ、うん。来てたよ〜。話した限りだと明日の授与式にも参加するらしいね。」
「お母さんやお父さん?」
「どういうことなのじゃ?」
「あぁ、そういえばメルアニアのこと、まだアリシア達には言ってなかったね〜。」
「ん?どういうことでしょうか。」
「なんか、事情が、ありそう。」
「まぁ、重大な事情って訳ではないんですけど私の家、伯爵家なんですよね。」
「は?」
「伯爵家の娘がどうしてギルドに?」
「え〜と。確かに私伯爵家なんですけどかなり開放的な家なので結構外に出やすいんですよね。それに私、次女で既に姉も結婚してましたし兄も家督を継ぐことになってましたのでそういうこともあって比較的自由に夢を見ることが出来まして。かっこいいギルドに憧れていたんですよね。だから近くの友達を引き連れてギルドを結成したんですよ。」
「全員近くの友達なの?」
「まぁ、幼なじみって言われるほど近くにいる訳ではなかったけど子供の時から結構遊ぶ頻度は高かったよ。」
「だから、ね。」
「あぁ、伯爵家というのは知ってたけど別に気にすることなく遊んでたな。」
「だからこそ、ギルドの時も別にいいよってことでギルドを結成することになったんだよね〜!」
「そうだね。」そのあとはヨーレがまた晩餐会に出向き、お腹を馴染ませながらだべっていた。
1時間近くたっただろうか。ミラル王女が帰ってきた。
「ふ〜。疲れたのじゃ……。遅くなってごめんなのじゃよ。」
「いえいえ、晩餐会お疲れ様です。」
「ふ〜。あ、そうじゃそうじゃ。あんたら、泊まる宿は用意しておるかの?」
「いや、」
「まだですね。」
「早く決めないとじゃの。」
「ふむ。なら、うちに泊まるかの?」
「え?」
「いいの?」
「……はぁ?」ミラルが言った狂言にみんな驚愕していた。僕はあまりに突拍子も無いことで困惑していた……
「まぁ、メイド部屋のあまりに泊まらせることにはなりそうじゃがお母様とお父様に許可をとることは出来たしな。それに、お風呂にも一緒に入ることが出来るのじゃよ。悪くは無いじゃろ。」
「悪くは無いんだけど。」
「それ以前の問題ですよ。」
「防犯性とか、大丈夫なの?」
「まぁ、王宮内には魔法を無効化する結界が一面中に張り巡らされておるからのダディワスでナイフ出そうとしても無駄じゃし炎魔法とかで今ワシを傷つけようとしても魔法が詠唱出来ないから無駄じゃし、ナイフ隠しなら胸の中にまで手を入れて確かめるし殴打でどうにかしようとしてもそれぐらいなら少なくとも騎士団が助けに来るまでは応戦できるしの。それに、少なくともお主らはそんな事しないじゃろ。殺したければ最初に王宮に連れられた時に殺してるはずじゃ。」
「それもそうだけど。」
「前にってことは1回来たことがあるんですか?」
「あぁ。ほら、リンネルに本渡してっていうお願いあったじゃん。」
「あ、あったね。」
「その時ミラル王女とかがいるところで渡したから一回王宮に連れていかれたことがあってね〜。」
「そんなことがあったんじゃの。」
「それで、どうなのじゃ?」ミラル王女はみんなに聞くような感じでいった。みんなはまぁ、そちらが良ければって感じで了承した。
「それじゃあ、この後お風呂に入るのじゃよ。ワシとチラも一緒にお風呂入るぞ。」
「え?」
「ほんとにお前ら王女か?ってレベルで危機感ないな。」
「まぁ、そうかもしれないかもな。」
「ん〜。」
「あ、お父さん方と話した後にお風呂でもよろしいでしょうか。」
「構わんぞい。外でまだ待っておるはずじゃからのう。」
「では、私は少々外に行かせていただきます。」メルアニアはそう言うと外に出た。10分ぐらいすると「ありがとうございました。」と言いながら中に戻ってきた。
「どうだった?」
「かなりいい話が出来ましたね。褒められもしました。」
「それじゃあ、浴室に行くかの。湧太、キラト、キリトお前らも風呂はある。後でメイドにどこにあるか案内させて置くように行っておくからの。」
「おう。」
「あぁ。」
「さすがに混浴は無いもんな。」
「うん!」
「まぁ、そうじゃな。」
「あ、」ソリスはそう言うとダディワスを出そうとしたがさっき言ってた結界が作用したのか開かなかった。
「どうしたのじゃ?」
「えーと、着替えが中に入ってまして。」
「あぁ。ちょっと外に出るまで我慢してくれないかのう?外に出れば騎士団が見てるはずじゃから騎士団と一緒に一旦敷地外に出て服をそれぞれに渡して、と、言う感じになる、。多少手間はかかるがそれで構わないかの?」
「まぁ、分かりました。」その後僕らはメイドに片付けを任せ、一旦騎士たちと一緒に外に出てみんなで服を持ち、もう1回城の敷地内に入ってお風呂場に向かうことにした。
6 Alicia.ver
「いぇーい!」お風呂だ〜!おっき〜い!ひっろ〜い!家何軒も入りそ〜!
「おぉ!」
「ひっろ〜い!」
「あらあら転ばないでくださいね。」
「分かってるよ!」
「でも、ほんとに、広いよね。」
「まぁ、腐っても王宮のお風呂じゃからな。」
「ほんとに良かったんかの?チラまで一緒に巻き込まれてしまって。」
「まぁ、お姉ちゃんそう言う自由奔放なところありますし。」
「そうですね。」
「じゃあ!洗おっか!」私たちはその後〜!みんなで石鹸とか使って背中とかを洗った〜!おふろもひっろーい!なんかライオンみたいなやつある!お湯流れてる〜!
「ひゃっほ〜い!」
「あ、こらこら、背が低いからってルーナカミ泳がないでくださいね。」
「アリシア〜!ちょっと谷間入るね!」
「メルアニアもちょっと手貸してください。」
「分かりました。」そのあとは何とかそれぞれの座る席が決まったよ〜!
「お〜!」
「深いね〜!」
「そうだね。」
「おっとっと。」プオラートがめっちゃ深〜いお風呂の底に足ついたからちょっとふらついて溺れちゃってた〜!大丈夫かな〜?
「大丈夫ですか?」
「ん。」
「深いからね〜!」
「そこら辺気をつけないとじゃな。」
「そうですね。」
「座るとこ間違えれば私の背ぐらい深いところありますからね。確か深さ1mから1.4mぐらいだと思います。中心の方が深くなっていますね。」チラちゃんは端っこの椅子に座って言ったよー!
「確かに私より少し低いぐらいですもんね。」
「なんでそんなに深いのー?」
「ん。椅子も、あるのに。」
「昔は立ち風呂が主流じゃったからのう。じゃから昔の立ち風呂の名残の深い風呂、そして数十年前に作られた座る時用の風呂、2種類の高さがあるんじゃよ。この浴槽も作られて二百三百年は経つ。二百三百も経てば風呂の人気も変わる。」
「それは、仕方ないことだね。」
「じゃろ?」
「まぁ、それならいいか〜。」
「う〜ん!」
「そうじゃな。」
「ん。」その後はぼーっとしながらお風呂楽しんだよ〜!
「そういえばさ〜。女王様は入らないの?」
「いつも、ワシと妹、お母様、掃除も兼ねてメイドの順番に入っているからの。」
「いつものことですね。」
「そうなの?お母さんと入らなくて悲しくない?」
「ん〜。と、言われてもな〜。10歳ぐらいから親離れと称してお風呂や寝室を離れさすからな。チラはともかくワシはもう4年経ってる。完全に親離れがすんでるのじゃ。」
「そうなんだね〜!お?」
「えへへ〜!」ルーナカミ抱きついてきた〜!なになに?
「なになに〜?」
「へへへ〜!やっぱりアリシアのおっぱいおっき〜と思って〜!」
「えへへへ〜。だよね〜!でもプオラートも大きいよね!」
「……」そう言うとプオラート顔を赤くした〜!お風呂でのぼせてるのかな〜?
「どうかしました?」
「いや……恥ずかしくて。」
「まぁ、プオラートおっぱいの方恥ずかしいだもんね〜!」
「ん……だって、大きすぎるもん……。重いしさ。」
「まぁ、そうじゃな。」
「そうですね。13歳では特出して大きい方だと思います。」
「そうだよ!そんなに大きくて困ってるならちょうだいよ! 」
「ルーシー……むしろこっちがあげたいぐらいだもん。考えてみてよ。自分の上半身に自分よりかなり重いものが乗っかってるってこと。しかも余程のことがない限りこの重みから離れることは中々ないしね。……最近ヒップの方も1m超えちゃったし……。いくら大きい方がいいと言われても……ここまでは予想してないでしょ……」
「そうなんだよね〜!」
「なにがなんじゃ〜?」
「体重支えるために尻でかいしね〜!」私はそういうとプオラートを抱きしめた!……あ、ルーナカミ抱きついてたままだった……
「うえ……?」
「ちょっと!」
「せま〜い!」
「へへ〜!あ、ルーナカミごめんごめん!」
「いいよ〜!」
「あまり暴れないでください。」
「え〜!」
「ぷは〜!それにしてもやっぱりさ〜!大きい人かなり多いよね?私も将来おっきくなるのかな〜?」
「どうじゃろうな。」
「そもそも胸の大きさにはかなり差異がありますからね。」確かにラーミラスとメサイア、プオラートとルーシー!そして私とユイユンじゃ成長違うもんね〜!……ん?そういえば……
「ねぇねぇ?ラーミラスとメサイアとプオラートとルーシーって何歳なの〜?」
「ワシは人間換算だとほぼ16歳じゃな。本来の年は570歳じゃ。」
「私も同じくらいですね。565歳です。」
「私はさっきも言った通り13歳……ちょっとほんとに離して?ぎゅっと掴まれてるからお腹絞められてて痛い。」
「あ、うん!それでルーシーは?」
「これでも17歳です。」
「これでも?」
「ルーシーって身長小さいし、顔つきも子供っぽいからさ〜。結構幼く見えることが多いんだよね〜。」
「む〜!」
「へ〜!可愛い!」
「まぁまぁ、ミカンからしてみたら全員子供みたいなものですし」
「ミカン吸血族だもんね〜!歳もいっぱいとってるよね〜!」
「まぁ、600歳ほどだね。でもこの中で1番年取ってるのはミューエかクォーリアだと思うね。」
「私は確かに半人半霊だけどさこの子以外に幽霊要素ないので、だから寿命の伸びも控えめで、今の歳は150歳ぐらいで見た目年齢は14歳です。」そういうとミューエは半透明の幽霊をきゅ〜って抱きしめた〜!その子が所謂魂なのかな〜?可愛い〜!
「私はほとんど幽霊に近い存在なので寿命も悪魔族並に長いですね。1000歳です。」
「かなり長いですね。」
「その子魂なの〜?」
「まぁ、えぇ。そうですね……。こっちが本体なので10mぐらい離れたらこっちの体は心臓以外の動きはとまりますね。ただその代わりある程度なら傷ついても治りますね。それこそ心臓全体が破られてもこっちが無事なら回復魔法かけてくれれば治ります。」
「ふぇ〜!」
「大丈夫なんですね。」
「はい。流石に心臓を境に上下に離れた場合とかは無理ですけどそうでもなければ魂が中にいることで命を保つことが出来ますので、なんとか。」
「へ〜!」
「ねぇねぇ?そっちはどうなの?」
「わしらか?年齢はワシが12歳、チラが10歳じゃ。胸に関しては……母上があんな感じなんでわしらもある程度までは大きくなることは承知しておる。ただあまり背が伸びないのじゃがちょいと気になるぐらいなのじゃが、母上が背が高いだけじゃしのう。」
「そうですね。お祖母様は155cmぐらいですし。」
「ふ〜ん!」その後はね〜!15分ぐらいお風呂に入って全員すっかりあったまって出たよ〜!楽しかった〜!
7 ????.ver
「……」
「……いいかの?」
「……あぁ。1人か?」
「……あぁ。誰にもつけられてないと思うぞ。」
「そうか。」
「あぁ。ところで、了承してくれたか?」
「あぁ。誰を殺して欲しいんだ?」
「この子じゃ。この新聞を見てくれないかの?」
「……なんだこれは。」
「あぁ。そういえばお前は単純な言葉しか読めんかったのう。」
「あぁ。すまんな。」
「いや、構わん。こいつの顔だけ覚えて殺してくれれば助かるからのう。」
「なるほどな。わかった。何で殺して欲しい。」
「銃じゃな。明日、授与式というのがある。その時に殺してくれ。」
「……あぁ。わかった。お金くれ。」
「あぁ。前払いじゃったな。10万ルナシェス、これで構わんかの?」
「了承した。一応聞くがどうして殺したいんだ?」
「気に入らないんじゃ。魔人という穢れた種族が位を手に入れるのが。出来れば儂自身が殺してやりたいのじゃがあいにくそうすることも出来ん。世知辛い世の中になったものじゃ。わしらが子供の時は殺しても何の罪にも問われなかったというのに。」
「だから俺に頼んだわけか。」
「そうじゃのう。」
「……わかった。」
「それじゃあ、頼んだぞ。」
「……あぁ。」
8 yūta.ver
お風呂から出て男性執事さんと同じ部屋でベットで寝させてもらい、翌朝、起きるともう既に朝飯の時間が来ていたらしく直ぐに着替えて外に出た。
「おはよう。」
「あぁ。おはようなのじゃ。」
「よく眠れました?」
「あぁ。」
「眠れたな。」
「まぁな。ベットも余ってたし。」
「それで、もう、朝飯なんだな。」
「そうですね。」
「かなり早いんだよね〜!」
「まぁ、いつもはもうちょい遅めでも構わないのじゃが今日は授与式のために多少なりとも早起きして化粧や着替えなどを終わらせないと行けなくてな。客人達を迎える必要もあるし。と、言うことでお前らも行くぞ。」
「おお。」
「はい。」僕らはそう言いながら饗宴の間に案内されてぶどうジュース(王様と妃様はアルコールが低い赤ワイン)と汁物と汁物に入れる用の硬いパンのみという比較的軽食な朝飯を食べた。なんか王の食事とは思えないぐらい軽食だな。
「なんか、軽食じゃな。」
「いつもこんなもんなんですか?」
「今日は学校も昼からだしな。そういう時は昼と夜に多めに食べる故、朝は控えめじゃ。それに、昨日の宴会のがまだお腹に残っているしな。」
「学校行く日はともかく学校行かない日はこんなもんじゃよ。昔っから王家の食卓というのは朝飯は軽め、昼飯と夕飯は重めなのじゃよ。」
「案外そういうもんなんだな。」僕らはその後朝飯を食べ終わり着替えのための部屋に移った。ミラル王女曰く、「ナサールやラーミラス、メサイアとかのドレスワンピースならともかくそのような服装で授与式に参加する訳には行かぬじゃろ。ドレスやタキシードならいくらでも用意しておるからちょっとこの中から選んで着替えてから参加しなさい。」と言われたため、まぁ、ならしょうがないか。ということで全員ドレスやタキシードに着替えた。
「大丈夫でした?」
「うん!」
「妃様ありがとうございます。」
「よく私やプオラートにあう丈あったよね。」
「うん。普通に売ってないやつも多いのに。」
「まぁ、王家じゃからのう。様々なサイズの方が授与式に参加してもいいようにサイズはほとんど揃えておる。3.5Fの60-22Iまでは対応しておるんじゃよ。」ミラルは多少冷や汗を書きながら言った。3.5ってことは107cm……の60-22?胸のサイズとするなら150-55ってなるけどアンダー55はともかくトップ150?それはさすがに揃えすぎだろ。
「そうなんだね。」
「ん。」
「どうしてミラルそんなに詳しいんだ?」
「ミラルは昔っから知りたがりの教えたがりだったのでな。」
「父上。ちょっと恥ずかしいのじゃが。」
「まぁまぁ。」
「皆さん。」パレンティーとプリーチャポーンが階段を登り、戻ってきた。きっと授与式の準備でもしてたんだろう。
「おう。そろそろ時間か。」
「はい。既に観客も集まって来ています。」
「既に皆さんの分の椅子も開けておりますので。」
「分かりました。」
「ありがとうございます。」
「それでは行くとするかの。」僕らはその後王家の後ろについて行く感じで王様たちと別れ授与式のお部屋にご案内された。なんか、大聖堂みたいなお部屋だけどナサール大丈夫かな?
「ナサール大丈夫か?」
「椅子が高くて足がつかないことを除けば大丈夫。確かに見た目大聖堂っぽいけどね。」
「ここら辺のこういう建物みんな似たようなものですし見間違えるのは分かりますね。」
「よ〜。」座る席を探していると空き席の近くにヨーレとペアン、チンサンベアンがいた。良かった。みんなちゃんとしたドレスを着ていた。
「よく眠れた?」
「まぁ、寝れたな。」
「席はそこで大丈夫ですか?」
「はい大丈夫です。」
「どうぞお座り下さい。」チンとサンがそう言ったので僕らはその席に座った。
「最上列ですけど大丈夫ですか?」
「恒例ですので大丈夫だと思います。」
「というか3人ともドレス着れるんだね。」
「まぁ、私とリカンヌは小さいからともかくペアンはかなり背高いからね。」
「既製品じゃサイズ足らなくてやむを得ず特注品にしてしまいました。多少お高いですけど数年着るんでまぁ、しょうがないと思って買いました。幸い、買ったのが数年前でしたのでもう既に元は取れてますので。」
「そうなんだね〜。」そう話してるとチャリチャリーンというハンドベルの音がなり司会の人の「第42代国王アンドルザー=クリス=アイゼンベア=キンガル=ドナウザー及び妃様のマリア=クリス=シェネグ=シリュ=ドナウザー、第一王女のミラル=フローラル=クリス=フォン=ドナウザー、第2王女のチラ=シュネー=フォン=クリス=ドナウザーのお出ましである。」という声と共に王様たちが台座の上にある椅子に座った。
「それでは只今より、授与式を初めます。皆さん、座礼をお願いします。」司会の人がそう言うと僕らを含めた全員座ったまま礼をした。
「それでは早速ですが授与式に移らせていただきます。皆さん。授与される時には拍手をお願いします。それでは、1人目、ヨーレ=ヴェストリア=イリィ=クーアー=ストレッティ=コラピオス=ラビオティー=ソフィー=アウェスカ。正二位。」ヨーレの名前が呼ばれると拍手とともに立ち上がり周りの人に挨拶をすると王様の元に向かい紙と、褒賞を受け取った。どうやらあれがいい例らしいな。初めてよく分からんのだがまぁ、あれを真似したらいいんだろう。そのあとはペアン、チン、サン、リカンヌと呼ばれ、アリシアの番になった。幸いにもアリシアも要領を分かってくれていたかのようで同じようにしてくれた。なのでソリス、マレも同じようにし、ナサールの番になった。挨拶をし、まばらな拍手を受け取ってると「パリン!」というガラスが割れたような音がし、ナサールの首に複数の銃で打たれたかのような穴が空いた。ナサールは一二回穴が空いたことを確認するかのように触るとハァ……とため息を着くような顔をし頽れた。……は?……何が起きたの……?
「ナサール!」
「ナサール!」
「なんじゃ!」
「ここって魔法使えますか?」
「国王様。魔法の使用許可をお願いします。」
「……わかった。回復魔法のみだが認めよう。バリアリリス・ピューマテル。」王様がそう言うと一部の人、マレ達の魔法が使えるようになった。
「ヒーリラリラー!」
「おい!大丈夫か?」
「血の泡吹いてますね。」
「ん……」
「マレ。どうしたのじゃ?」
「これ、魔法毒みたいなやつついてる……」
「つまり?」
「簡単な穴でも塞ぐのにかなりの時間かかるってこと。」
「わかった。」
「私もやります。」
「チラ王女!?」
「正気ですか?まだ狙ってる人がいて撃たれるかも知れませんよ!」
「もちろん正気です。やらせてください。」
「別に構わないぞ。」そう言うと回復魔法を使えるものは集まりナサールの怪我を全力で治した。観客の方を見るとみんな銃撃事件にものすごい勢いで慌てていたがなんか一人だけ冷静な人がいた。なんだろう。まぁ……俺もかなり冷静な方だけど……
「落ち着くのじゃ!」アンドルザー国王陛下がそう一言叫ぶとみんな落ち着いてくれた。
「……これが今回の凶器ですか。」
「銃だね。」
「見た感じ毒は内蔵型かな……。魔力が込められてる感じは特にしないけど……」
「火薬の匂い、辿っていけば、どうにかなりそう。」
「火薬の匂い?辿って行ける人いるかな〜!」
「……ちょっとルーナカミお借りしますね。」メサイアはそう言うとルーナカミをがっちり掴んだ。もしかして。
「なになに?」
「ルーナカミ、この匂い覚えることできますか?」メサイアはそう言うとルーナカミの鼻に銃弾を近づけた。
「血の匂い結構するねぇ。あと毒のくっさい匂い。」
「そうですけど火薬の匂い感知できますか?」
「うん。えーっとね。あっち!」
「分かりました。王様、犯人逮捕に協力してくれませんか?」
「おう。行ってこい。」
「ではルーナカミちょっと抱きしめますね。」
「うん!」ルーナカミがそう言うとメサイアは翼を広げてドアから外に向かって羽ばたいて行った。
「……ん?」みんながまだ少し慌ててたりナサールに夢中になってる中、さっきの冷静な人はゆっくりと逃げようとしていた。……なにをしようとしているのか?
「……おい。お前。」
「ひい!」
「何逃げようとしてるんじゃ。」
「……うへへ。ちょっと御手洗に……」
「そうか。なら、王様?」
「なんじゃ?」
「ダディワスから刀出していいか?なに。傷つけるわけじゃない。こいつを逃げ出さないように監視するだけだ。」
「……はぁ。認めよう。ただし。わしらの前にバリアを貼らせてもらうぞ。」
「別にそれは構わんぞ。」
「シルデーィタイミラー。」メイドさんがそう言うと王様たちの前に結界が貼られた。その後ソリスが魔法を放てるようにしてくれた。
「ダディワス。はい。くれぐれも王様や貴族を傷つけないようにしてくださいね。」
「分かってるよ。ほら、トイレ行くぞ。」僕はそう言うとトイレ行きたいといった貴族を剣で睨みをきかせながらトイレへ連行した。
9Lunakami.ver
「うお〜!」たっか〜い!お空だお空だ!
「ちょっと暴れないでください。ここからもし落としてしまったらルーナカミ確実に死にますので。」
「あ、ごめんごめん。それで匂いだっけ?」
「そうです。かなり血の匂いで分かりにくくなってるかと思いますが火薬と鉄の独特な匂い、分かりますよね。」
「うん。クンクン。」ん〜。結構な匂いするね〜。
「あっち!」
「分かりました。まだ匂い嗅いどいてくださいね。道案内としては最適解なんですから。」
「ん、ん。」さいてきかいってなに?匂い嗅いどいたらいいってこと?っておお〜!はや〜い。ってクンクン、
「もうちょい上かな?」
「わかりました。」おぉ〜。空中散歩だ〜。クンクン。うん。いい感じいい感じ。
「お!あの塔の上だよ。」
「分かりました。なら、降りますね。」メサイア〜。よっと。うん。やっぱり。
「ハムの食いかけと……銃弾1つ。どうやらここに殺人者がいたのは間違いないですね。」
「そっか〜。」
「では、探しましょうね。ちょうど、着てる服と思われる羽が転がっているのでその匂いを参考にしましょうか。」
「そうだね。クンクン。この匂い、男性だね。」
「そうですか。」いこいこ〜!うぇーい。
「かなり低いとこまで行きますよ。」
「うん。」……えーと、くんくん。うんうん。着実に匂いがあるね。まだ気づこうと思わない限りは気づけないけどさ。
お。強くなってきた!あそこっからだ!
「ねね!あそこっから匂いする!」
「分かりました。ちょっと飛ばしますよ!」 はや〜い!
「いたいた!あいつ!」
「分かりました。あいつも気づいたのか逃げ始めましたね。天上人の飛行速度を舐めないでください!」ウォ〜!さらに早くなった〜!……あれ?
「捕まえるとき私邪魔にならない?」
「……そんな時はちょっと危険かもしれませんが……ルーナカミ……うえに投げるので念の為に下側にシールド貼っといてください。」
「うん!」
「行きます。」
「シルディア!」たっか〜!投げられた〜!すごいすごい!……あ、捕まえた!……戻ってきた!よいしょ。おんぶおんぶ♪
「お疲れ様でした。」
「ありがとう。」
「チッ。あぁ。俺が殺し屋だよ。」
「う〜ん。そっか。」
「知り合いですか?」
「いや、知らないねぇ〜。」
「そうですか。それなら行きますよ。今からあなたを騎士団に突き出します。」
「ちぇぇ。了解了解。」
10????ver
ちぇ……どうしてあそこまでするんじゃ。傷を治すのも意味不明じゃがトイレ行く時について行くのはないじゃろ。
まぁ、実際ワシが指図したのじゃが黙っていればバレないじゃろ。あいつも無事に逃げおおせたと思われるし。あの犬と白髪のやつなんか探そうとしてたけど凶器銃やぞ。見つかるわけないわい。さて、逃げるとするかの。あいつはトイレの外で待っちょるじゃろうし。誰もトイレの後ろの窓から逃げるとは思ってないじゃろ。よいしょ……?おい。誰じゃあの子供。
「こんにちは。」
「こんにちはなのじゃ。」
「おじさん。ここはどこ?」
「ここは王宮の裏側のトイレじゃな。本来なら一般人が入っていい場所ではないはずなのじゃが……まぁ、許してやるかの。騎士団に見つかる前に帰るのじゃよ。」
「うん。あ。そうそう。もうひとつ聞いていい?」
「なんじゃ?早く言ってみい。」
「なんで、逃げたの?」ま……まさか。
「うしし。悪かったね。トイレ行ってる時の声全部聞こえてたんだよ?」……で……でも子供じゃ!こんな子供あそこにはいなかったしまだ巻ければなんとかなるかもしれぬ!
「な、何が欲しい!あ、飴か?お金か?おもちゃか?なんでも買ってやるぞ!」
「……ん〜。」へ?刀?
「命かな?」ひぃ!!!
「おいおい。そこまですんなよ。流石に死んだら殺人罪として見られるのはこっちだしこのレンガだって壊したらすごいお金がかかる。」その声は……
「ちぇ……一応これ両方とも峰打ちになるような刀コピーなんだけど…。わかったよ。」
「よしよし。よいしょ。ほら。行くぞ。お前がやった事はお前自身が今言ってくれたからな。それで十二分な証拠になる。今頃殺しかけた方も捕まってることだろうな。」ちっ……
11Yūta.ver
やっぱりこいつが犯人だったか。途中で立ち上がったりしておかしかったんだよな。
「おら、犯人捕まったぞ。」
「ほ!ありがとう!」
「ヴィンヘルム伯爵……。そういえばあなたは昔から熱心なノピリ教信者でしたね。納得しました。」
「ふ……でもまだもう一方は捕まってないようじゃな。」
「えへへ〜!」その時上空から声が聞こえメサイアとルーナカミが殺し屋をつかまえながら戻ってきた。こっちも達成したのか。
「捕まえたようだな。」
「……」
「終わりましたね。」
「ナサール息吹き返したか?」
「ん!と言っても意識はまだ戻ってないけどそのうち戻るとは思うよ!」
「傷口は何とか塞がりましたね。小規模ながら傷跡は残ってしまいますが。」
「あと、銃弾貫通してないのもあるし消化器だからしばらくお腹痛くなったりするかもね。」
「あぁ。それもあるのか。」
「まぁ、ここら辺はしょうがないのじゃよ。」
「そうですね。」
「まぁ、そろそろ騎士団来ると思いますので……」その後5分くらい経つとナサールも目を覚まし、騎士団も来て2人は捕まえられていった。殺し屋の方の名前はアナザール=ウィザバール、昔に鬼にお母さんお父さんを殺されたことから魔属全体に恨みを持ったらしい。それは仕方の無いことなのかもしれないけどだからって魔属の殺し屋になるのはな……
「……みんな、落ち着いたな。」
「……では、司会者よ。」
「あぁ。これから、授与式を再開する。ナサール。」そのあとは何事も無かったかのように授与式が再開され、何事も無かったのように終わった。
「お疲れ様。」
「色々大変でしたね。」
「ん〜」
「まさか誰かが殺し屋雇ってるとは思いもしなかったよな。」
「しかも死角だったからね。」
「まぁ、死ななくて良かったな。」
「そうですね。」
「では、私たちは帰らないといけないので。」
「ギルド所に戻ります。」4人はその後別れ馬車の停留所に向かってった。
「バイバイ〜!」
「ヨーレとペアンはどうするのじゃ?」
「そうですね。」
「私達は明日からちょっとね〜。」
「ギルドの長たちが集まって話し合うのがありますので。」
「この前のウトナダンジョンとかを発表しないとね〜!」
「そうなのか。」
「ラーミラスたちは?」
「わしらはそのまま帰るかの。」
「特に用事もないですからね。」
「メルアニアたちは?」
「私たちはちょっとリンネルと会ったりしますのでちょっと滞在しますね。まぁ、明日までには帰るつもりです。」
「俺らはどうするんだ?」
「私たちは特に用事とか無いしね〜!」
「そうですね。帰りますか。」
「ん〜!」
「そだね〜!」
「ん。」
「まぁ、そうだな。」
「ん〜!帰ろ帰ろ〜!」
「じゃあわしらとアリシアたちは共に帰るのじゃな!」
「そだな。」
「えぇ。まぁ、そうなりますね。」
「じゃあ停留所まではご一緒させてもらってもよろしいでしょうか。」
「それはいいよ〜!」
「はい。構いませんよ。」その後僕らはラーミラスたちとだべりながら停留所に向かいそれぞれ別の馬車に乗って帰ってった。こっからまたなが〜い馬車の旅が始まるのか。やっぱりこの時期の移動手段は大変なんだよな。まぁ、それもそれでいいところでもあるかもしれないけど。ま、明日も頑張るか。




