『三十万年』
本編突入です。
俺が強ければ良かったのだ。俺が強ければ全員守れたのだ。俺が強ければ助けられたのだ。俺が強ければ。俺が強ければ。俺が強ければ。俺が...強ければ。
〈注意 精神が崩壊しかけています。〉
なんだ。関係ない。俺は強くならなければいけないんだ。
「AIさん、俺に魔法を...教えてくれ。」
〈...それで回復の兆しが見えるなら協力します。〉
「あぁ、俺が強ければ。あぁ、あぁ...」
五年で全属性上級までマスターした。どうやら異例の速さらしい。関係ない。
取り敢えず炎魔法を極める事にした。これは900年ほどかかった。帝級辺りから山も消せた。
通常よりも威力が高いらしい。関係ない。
ここでもう1つのギフトらしい、マジックボックスを貰った。なんでも入るらしい。便利だな。
段々慣れてきた。全属性を神級まで覚えるのには4000年ほどしかかからなかった。なんだ魔法、簡単じゃないか。だがスキル持ちには適わないだろう。もっと強くならなくちゃ。
最近AIさんがうるさい。精神の問題で人と会えだの。今あっても守れなくてまた絶望するだけだ。
6900年目。俺は防御魔法を覚えた。何故なかったのか。おかしいのだ。光魔法は回復は出来るが防御系の魔法は神級でも帝級魔法すら防げない。
8000年目。俺は召喚魔法を覚えた。神級レベルを超越していると言う剣士を出せるようになったので、剣を教えてもらう事にした。
3万年目。どうやら俺には剣の才能が無いようだ。召喚した剣士を倒すのに2万2千年も掛かってしまった。超越とか言っていたような気がしたが、気の所為だろう。
どうやらレベルの概念があり、カンストしてしまったようだ。魔物を練習台にしていたお陰か。限界突破できると言うので取り敢えずしておいた。
10万年目。取り敢えず今ある魔法や剣の精度を極める事にした俺はひたすら魔法を使っていたら真髄に近ずいた気がした。神級等非では無い威力が出るようになったため、神王級、神帝級と分けることにした。俺の剣士としてのレベルも神帝級レベルなのかもしれないな。
15万年目。本当にAIさんがうるさい。なんなんだ。気分を紛らわせるために格闘術やら色々な技を練習することにした。
20万年目。AIさんが喋らなくなった。そしてまたレベルが限界突破した。
25万年目。魔法を使って出来ないことが無くなった。地形変化を与えない、強力な技を使えるように練習した。そろそろつまらなくなってきたが、まだまだスキル持ちには適わないだろう。
そして30万年目。
「ようやく覚えられたな。」
〈これでアンド様の精神が回復することをねがいます〉
「うるさいな。俺は気分が良いんだ。」
じゃあ、いくか。
「神話魔法『タイムスリップ』」
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