8話 物見塔
めがみさまとの交流をするようになって様々なことがわかってきた。
といってもスキルⅠなので、出来ることは限られているが。
早くスキルⅡを所得したいのだが、必要条件が
異世界人と会話をする
だったので、ひたすらに会話をしながら熟練度を稼いでいる。
この女神はここの世界に来る前は他の世界にいたらしく、
前にいた世界のことを話してくれた。
女神は、さすがの神様なのでとても物知りだ。
そのおかげで僕はいろいろな知識を手に入れることができた。
まずこの世界以外にも世界があるらしい。
そしてあの魔物ともスキルがある今なら交流することが出来るらしい。
「あの魔物を手なずけることが出来れば、やれることがたくさん増えるはずです」
そう女神が教えてくれたので、僕は魔物を手なずけようと思う。
柵は女神の知識のおかげで、木製の板だったものから石壁になっている。
木製のときはたまに正面突破でぶち壊されたからだ。
ちなみにものすっごく高かったのだけれど、これだと光も遮ってしまう為に魔物が入ってこれない最低限の高さにした。これも女神の意見を参考にした。
石壁になってからは、魔物の力では歯がたたず静かになっていた。
ぶっちゃけ、魔物のことは忘れていた。
そこで本を開き、魔物を手なずけるスキルを所得することにした。
犬族魔物調教スキルⅠ
所得条件
魔物を観察する
スキルポイント10
観察か。何度か食べられそうになったりしていたおかげかすでにスキルポイントは5溜まっていた。
そこで僕は、物見塔をつくることにした。
物見塔は空にとどくほどの高さにしたのだが、上るのがめちゃくちゃ大変だったので、石壁の外がギリギリ見える高さに変えた。
このあたりの加減は女神が上手だ。
女神は物知りなのでいろいろと助かる。
物見塔から普通に見たら、魔物が米つぶにしか見えなかったので、
望遠鏡を使うことにした。
遠視のスキルもあるのだが、遠くを見ることが所得条件なので、望遠鏡で遠くを見ていれば、いずれスキルを所得できるだろう。