7話 めがみさま
僕は最近作ったものがある。
それは本だ。
これは、僕が欲しいと思った情報を手に入れることのできる本だ。
この本は一見なんともない中身の真っ白な本だけれど、念じると中に知りたい情報がでてくるのだ。
まず僕は、女神さまとの意思疎通をしたいと思った。
だってこの村、女神さまと僕、それから魔物しかいないんだよ。
だったら女神さまと仲良くなるしかないじゃない。
本にはこう書いてあった
異世界交流スキルⅠ
スキル所得条件
異世界人に話しかけられる
必要熟練度ポイント100
スキルポイントがなにかはわからないけれど、これほしいなあ。
そう思っていたら、
スキルを所得しました。と中性的な機械的な声が聞こえた。
そうして、僕は異世界交流スキルⅠを所得したのだ。
スキルを所得して気づいたのだが、この女神ずっと僕に話しかけていたそうだ。
道理でずっと雑音が聞こえていると思っていた。
スキル所得条件をみてみると、スキル所得条件に異世界人に話しかけられると書いてあったから、
この女神のおかげなのだろう。
僕は女神さまに
「めがみさま!ありがとう!」
と伝えた。
「どういたしまして」
そういって女神さまは笑いながら泣いていた。この女神さまはすぐに泣くタイプなのだろう。