002.冷凍部屋
ギシギシギシ、踏むと音を鳴らす床を無言でカメラに映す。
中から人が来たらどうなってしまうのであろうか、その緊張から自分は無言になってしまう。
この部屋は夏とは思えないくらい寒く、半袖に薄いジーパンの自分の格好では、くしゃみをしてしまうほどの寒さであった。
002.冷凍部屋
「本当に夏だよな」ボソッと自分に今は夏だと教えるように呟く。
動画を撮っていることなんて今はどうでもよかった。
短い廊下には、左右に一枚ずつ中央にも一枚ドアがあり、大きな部屋は3つほどであろうと、予測を立てた。
左から潰していこう。
左のドアノブに手をかけると、ものすごい冷たさが手のひらを襲った。
ギィ。
不気味な世界に誘うかのように、ホラーゲームを思い出させる、ドアの音がなる。
部屋の中は大量のドライアイス。クーラーも二台もつけており、キッチンのようなつくりになっていた。この部屋が寒さの原因だとすぐにわかった。
台所のシンクにはドライアイスと発泡スチロールの箱。その隣には冷蔵庫より大きな冷凍庫があり、何かを大量に冷やしているようだった。
机や、地面にもドライアイスがそこら中に転がっており、発泡スチロールの箱も大量に山積みされていた。
中には何が入っているのだろうか、異様な状態の部屋から早く出たいと思うが、動画を撮っている身からすれば、ここはネタの宝庫だ。
近くにあった発泡スチロールの箱の近くにしゃがみ込み、膝の間にカメラを挟み、発泡スチロールの箱を開ける。
中には、状態がいい牛か豚?の臓器のようなものが入っていた。
「みてください。これ、なんかの臓器ですよ、レストランとかなんですかね」
くだらない話をして冷凍部屋から出ていった。




