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お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?  作者: 夕立悠理
お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?
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林間学校前

「朱里、その髪どうしたの!?」

学校に行くと、案の定、彩月ちゃんにびっくりされた。

「脱義妹大作戦そのいち、だよ」

お兄ちゃんの好みのタイプを調査した結果、ショートカットが好みなのかもしれないことがわかったため、髪を切ったことを話すと彩月ちゃんは意外そうな顔をした。


 「小鳥遊先輩が……? 見慣れないけど、でも、すごく似合ってるよ」

「ありがとう」

「っていうか、脱義妹なら、小鳥遊先輩に告白すれば全てが解決するんじゃない?」

彩月ちゃんの言うことは尤もだった。告白。確かにそれは、お兄ちゃんに私を女の子として見て貰えるとても強力な方法かもしれない。


 「告白は、私が自信を持てたらしようと思って。具体的には、バレンタインデーまでに自信が持てるようにしたいと思ってる」

私、実はこう見えて一度も本命チョコをお兄ちゃんに渡したことがない。お兄ちゃんに振られるのが怖くて、いつも、お父さんと同じチョコレートで、あくまで家族だから渡すのだとずるい私は逃げてきた。今度は逃げないように、そう、彩月ちゃんに宣言する。


 「でも、そのバレンタインデーまでに、小鳥遊先輩を誰かにかっさらわれたらどうするの?」

「そっ、そのときは、さらいかえすよ!」

私がそういうと、彩月ちゃんは、面白そうに笑った。


 「いーじゃん。最近は、小鳥遊先輩のこと、卒業とか、諦めるだとか、マイナスなことばっかり言ってたけど、やっと前向きになったんだね」

「うん、頑張ろうと思って」

「そういえば、林間学校の班分けどうする?」


 林間学校? 私が首をかしげると、彩月ちゃんは呆れた顔をした。

「今日のホームルームで、今月行われる林間学校の班分け決めるって言われてたじゃない」

そういえば、そうだった。


 「それなら、俺と瞬も入れてよ」

話に入ってきたのは、亮くんだ。

「あっ、おはよう、亮くん」

「おはよう、朱里ちゃん、藤堂さん」

亮くんは、私を見ると笑った。


 「髪、切ったんだね。似合ってるよ」

「ありがとう」


「で、話を戻すけど、それなら、四人班だから、結局いつものメンバーでいっか」

と彩月ちゃんがまとめると、いつの間にか学校に来ていた小塚くんも頷いた。


 林間学校、楽しみだなぁ。私の学校は、そんなに人数多くないから全校生徒で行くんだよね。


 「そういえば、林間学校、肝試しもあるらしいよ」

「肝試しかぁ、蚊がいそうでちょっと」

「大丈夫、藤堂さんは僕が守るよ」

「蚊から守るの!?」


 その後はホームルームまで、わいわいと楽しく過ごした。

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