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第二話 可愛い可愛い銀髪の幼女

 少々ながら雲も点在。異世界は全面的に歓迎とまではいかないようだ。

 周りを見渡すと幾許かの人と、広がる平原を見渡す。

 幾許かの人とは、長谷川(はせがわ)浅田(あさだ)雪谷(ゆきがや)南小園(みなみおぞの)の女子4人組だ。

 こいつらは俺を馬鹿にすることはないものの、基本的無視する姿勢と言える。

 一人一人紹介していこうか。

 長谷川、小学校が同じだ。が、あまり近しい存在ではない。多分良い奴。

 浅田、全く知りえない人物ではあるのだが、それほど怖いイメージは持っていない。

 雪谷、こちらも全く知りえない人物。ただ、席が近かったため見かけることはある。だが、それ以上の付き合いはない。

 南小園、多分こちらは学年でも相当の美少女だ。が、頭はそれ程よろしくないようで……、これ以上は言わないでおくが、まあ可愛い奴と言えるだろう。

 ハーレム? 違うな。彼女らは俺に何も印象を持っていないはずだ。だからあまり近寄りがたいという印象を受けるはずだ。

 まあ、南小園は可愛いけども、二次元の方が可愛いかな、と言った模様であるので、まあ話しかけられなければ無視でもしておこうと思う。

 そんな紹介はさておき、今ここがどこだなどの情報を早く知らなければならない。

 というか、学活で話をよく聞かない性格が仇になった。神の言葉もはっきり聞いてなかった。

 まあよい、多分中世ヨーロッパレベルの街並みだとか言うんだろう。

 そういえば、違和感を感じる。

 正直何故今まで気付かなかったのかと言えるほどであるのだが。

 その違和感とは、服装である。

 凄く、ヒラヒラしている。さらにピンク色だ。完全に女物の服だ。でも触り心地はとても良く、天に召される程の物であるかもしれない。

 他にも身長の事で違和感を感じた。

 俺は、少々身長にはコンプレックスがあった。163cmしかないのだ。それ以上伸びない。つまり日本での成人男性の平均身長約170cmを7cm下回る結果となってしまっていた。だが、それよりも低くなってしまった気がするのだ。

 あの四人と比べても少し低いくらいなのだ。だいぶ低くなっていることだろう。

 でも、何故身長が短くなってしまったのか。そして、何故こんな服装をしているか。

 その答えは、実に簡単なものであった。


「何この女の子! 可愛い! 神々しい!」


 浅田の声。

 それに連動し、他の三人も声を上げ始める。


 つまりそういうことなのである。

 俺は、女の子になってしまったようなのである。

 彼女らは、声をあげながらこちらににじり寄ってくるのだが、そんなことは気にせずに俺はステータスを開くことができるか試してみることにした。

 心の中でステータスと唱えてみると、丁度上手く行ったようで、ステータスが眼前に現れた。

 そこに書かれていたことは、衝撃であった。



Name:アルジェンティア 性別:女 Lv243(6.533*10^70/2.827*10^73) 種族:女神(人間)

HP:417450/417450 MP:6795600/6795600

Job:闇魔術師・陰魔術師・女神


ステータス-

 STR:8359(0+5566)

 VIT:8359(0+5566)

 DEX:8359(0+5566)

 AGI:8359(0+5566)

 INT:15360(2430+7810)

 MEN:13149(2430+6336)

 (0/4860)


 詳細+


装備+


スキル+



 このステータス。俺がいつも遊んでいるゲーム、<Endangered Dragons>、略してエンドラのキャラクターのステータスだったのだ。

 因みにステータスに不具合はない。

 次のレベルに必要な経験値が無量大数を超えるのは正常である。まあ、結局はレベルは200より先はお飾りである。

 言いたい事は沢山あると思うが、質疑応答の時間は設けてないので次に移る。

 つまり、これがエンドラのキャラであるならば、それは可愛い可愛い銀髪の幼女なのである。

 そうだ、俺は幼女になってしまったのだ。


 で、先程の四人組が騒いでいる中、俺はどうしようかと思い立ったのだが、まずは状況確認である。

 ここは、エンドラの世界なのか。もしくはキャラクターだけ引っ張られて異世界に飛ばされたか。

 ということで、マップを取り出すことにした。


 荷物はどうすれば取れるのだろうか……?

 そのような疑問が俺の脳内にふっと湧いて出てきた。取り敢えずアイテムボックス! と、脳内で叫んでみた。

 こちらも上手く行った。多分掛ける言葉よりもイメージが大切なのだと思う。

 マップを取り出そうと、アイテムボックスの中に何があるかわかるようにとイメージしてマップがあるかを見てみると、あった。

 早速マップを取り出し、見てみた。

 やはりというか何と言うか。ここはエンドラの世界だった。

 さらに、ここはレルネア民主主義共和国のミソロネアのすぐ東だという。

 レルネアにはよく行くのだが、残念ながらミソロネアにはあまり行ったことが無いせいで印象がない。

 取り敢えず、街だというミソロネアに行くことにしよう。


「ねぇねぇ! 聞いてるの?」


 悪いが、聞いていない。俺には目的があるのだ。

 早速歩き始めたのだが、彼女らも着いてくる。


「ねぇってば!」


 五月蝿いとも思う。けども道は開けてくれてるし、無視だ。

 あ、そういえば方角どっちだっけと思って、先程のアイテムボックスから方位磁石を取り出して、北を探してみた。

 少々静止し、北を探ったので、正しい西の方向へ進み始めることにした時の事だった。

 急に浅田が抱きついてきた。

 邪魔だ。

 引き剥がすのは容易いが、無理に引き剥がすと相手が死んでしまうかもしれない。

 MMORPGのように画面の向こうなのではなく、五感があって、非常に現実に近い。ステータスが全てだと言うなら、無理に引き剥がした瞬間に相手が弱ければ死んでしまう可能性すらあるのだ。

 だから、俺は取り敢えず声で交渉することにした。まずは、こんな一言をかけた。


「すみません……放してくれませんか?」


 実に可愛い声だった。さすが可愛い可愛い幼女であると言った模様だ。

 でも、これが俺となるとなぁ。現実は非常に非情なり。といった所である。


「シャ、シャベッタアアアアアアアア!!!!」


 急に大声を出されたもんで、驚いた。そして、少しビクッとなってしまったのだが、嫌な気配を感じる。もっと大声を出されることを懸念し、少し構えた。

 と、思ったのだが、加速はしなかった。


「ねぇねぇ。貴方クラスの人じゃないわよね……? だったら、貴方の名前は……?」


 そうか、この可愛い可愛い幼女=俺だという等式がなってないから、今ならバレるという心配などは無い。

 今ならやりたい放題だ。勿論一部自粛はするが。

 取り敢えず、名前は名乗っておこう。勿論元の名前じゃなく、アルジェンティアの方を。


「アルジェンティアです」


 因みに、アルジェンティアというのは銀という意味の単語を少し捩った奴だったと思う。だからこの可愛い可愛い幼女は銀髪なのである。

 まあそんな事はどうでもいい。間違えても昔の名前に反応しないように自己暗示しなければ、と思うのだが、如何せん人が居るのだ。

 仕方無いので、脳内で繰り返すことにした。

 俺の名前はアルジェンティア、俺の名前はアルジェンティア、俺の名前はアルジェンティア、俺の名前はアルジェンティア……。

 と、繰り返し始めたのだが、彼女らに話しかけられた。


「アルジェンティアちゃんだね! 貴方はなんでここに……?」


 アルジェンティア。まだまだ慣れないが、慣れていかないとなぁと思っている最中、質問をされた。

 ここで本当の事を言ってしまうといかんので、嘘を付くことにする。


「わかりません……気付いたらここに居て……」


 うーん。どこかで聞いたようなセリフを言ってしまった。まあ閑話休題。ここで立ち止まっていても何も得られるものはない。さっさと行動していきたいのだ。

 だが、こいつらが邪魔してくるせいで、動けずにいるのだ。だがここで思い出した。陰魔法であいつらの動きを妨害すればいいのだ。幸いながら周りに敵は居ない。あいつらを少々放っておいても問題はないはずだ。

 ところで、魔法ってどうすれば発動するのだろう。

 この世界ではイメージが大切だという結論が出ていたので、あいつらが動けなくなるようにと想像してみた。

 …………。

 だめだ。魔法が発動しない。

 と、ここで考えを妨害されるように話しかけられる。


「アルちゃん。私達と旅しようよ!」


 陰魔法一覧を開くように想像する。すると、一覧が現れた。

 その中にある、スリープを使うことにした。

 頭の中でスリープ! と叫んでみる。が、発動しない。


 いや、勘違いだったようだ。

 彼女らはバタバタと寝始めた。




 やっと落ち着ける。だが、5分程経つと起きてしまうそうなので、早速歩き始めることにした。

 マップと方位磁石を見ながら西に歩いていったのだが、この調子だとあまり離れられないまま5分経ってしまうので、残り3分といった所で走り始めた。

 駆け出して、気付いた。この身体。ハイスペックすぎる。クラスの中でもだいぶ速かった足だったが、それ以上に、というよりも有り得ないほど速くなっている。


 そこから3分程度、おそらく彼女らは起きている時分だろう。だいぶ離れた所にいるはずだから気にしなくてもいい。非常にスッキリとした気分である。

 ちょうど街が見えてきたところだ。

 昔レルネアに行ったとき、非常に科学的な街だったことを覚えている。

 だが、ミソロネアがどんなんなのかは知らないので、取り敢えず入ろうと思い立つ。

 この国が寛大でよかった。ある日突然人が現れても法律に反していなければ大丈夫だと聞いたことがある。

 と、いうことで、そういうのに厳しくなる前に寛大な今市民権を所持してしまおう。

 ミソロネアに続く道路に入って、歩道に沿って歩く。

 道路には少々古い時代の自動車が通っていて、この国は魔法のあるこの世界に似つかわしくない国だと度々思う。

 周りには田畑などがあり、ポツリポツリと建物もある。

 何故あの平原には田畑などが無かったのだろうと思ったのだが、どこかのTIPSで見たことがある。モンスターを殲滅するには、莫大な費用がかかるそうで、殲滅したときのメリットとデメリットを比べると、割に合わないとのことだった。確か800億TLだっただろうか。

 そういえば、殲滅じゃなくモンスターを近づけさせない道具の購入にもそれよりは安いが、割に合わない程度の金額のするようなものもあったかと思う。

 そんな事を考えながら歩いていると、家々の立ち並ぶ街まで辿りついた。

 壁とかそういうのは無い。異世界とかそういう感じは一切ないなぁと街に入った。

 早速中へ進んでいったのだが、人も見かけるようになって、俺に注目が集まっていることに気付いた。

 俺が使っていたキャラ、アルジェンティアは女神シリーズというものを着用していた。だから今も着ているんだろう。でも、注目を集めていることについては少し嫌だとは思っているのだが、着ていても違和感が全く無いのだ。

 先程ステータスの種族に女神とあったのは女神シリーズを全て着用しているからである。

 ちなみに女神シリーズは最強だが、これを着用していても同レベルのドラゴンに勝つのは困難であるといった程度である。

 この服だと何かのコスプレだと思われるのは重々承知だが、見た目だけ変えるというのは非常に困難なのである。でも、脱ぐと弱すぎて死ねるので、基本的には着用しようと思っている。いや、普通に生活しているのなら着用は必要ないのかもしれないのだが。


 この街に入ったのはいいのだが、これから何をしよう。

 特にしたい事とかは無い。モンスター討伐とかも無理して行う必要は無い。しかもレルネアには冒険者とかそのような制度はない。薬草とかそういうのは無いし、モンスターとかも民間人が退治しなきゃいけなくなるほどはいない。

 取り敢えずここで情報収集をするために滞在することにした。

 宿屋とか無いのでホテルにでも泊まろうか……。

長谷川 百合(はせがわ ゆり)

浅田 朱莉(あさだ あかり)

雪谷 凛々奈(ゆきがや りりな)

南小園 花子(みなみおぞの はなこ)


レベルの経験値についてはお察しの通り2の累乗です。

Lv1からLv2になるために、経験値1が必要

Lv2からLv3になるために、経験値2が必要。

次のレベルに上がる為の経験値は2^(現在のレベル-1)

つまりLv243のアルジェンティアがLv244になるためには、約7.067*10^72点必要になります。


 追記(5/10)

 説明に怠りがありました。申し訳ないです。

 途中に出てきた800億TLについてるTLとはお金の単位です。タレスと読みます。

 タレスはレルネアが発行していて、名前の由来はレルネアの設定上の首都タレスティアから取りました。

 一応100分の1の通貨もあってPZ(パジー)というのがあります。

 こちらはレルネアの第二都市(ただし大気汚染は酷い)、ワノンパジーから取りました。

 レルネアの通貨は非常に信用されていて、他の国でも使えることが多いです。現実でいうとアメリカドルのような感じです。

 ちなみにレルネアではパン一切れ60PZ(0.6TL)程で購入できるという目安があります。

 よくこんな設定作ったなぁと一週間前の自分に感心しています。

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