こうこうにゅーがく
桜が舞う街路樹の下に俺、相田 淳は歩いていた
今日から私立、九乃宮高校の一年生になる俺は、期待に胸を膨らませていた
この学校は、部活が盛んで有名な学校だ
たまに変な部活があるのも、この高校の特徴でもある
俺は学校につくと、まず学校を見る
とても大きい学校で、生徒数は800人とそこそこいる
パンフレットで見たのとは、印象もイメージも全然違う
この高校の生徒になった実感を今一度噛み締め、学校内部へと向かう
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「ええと、クラスは・・・あった。3組か。いい人達だといいなぁ」
そんな事を言いつつ、教室へと入る
皆の顔を見た感じ、すごい特徴のある人はいない
まずはそれに安堵しつつ、自分の席に座る
誰か知り合いは居ないか見渡すも、祈り虚しく全員知らない顔だった
とりあえず友達を作ろうという思いから、隣の机の無口そうな黒髪のショートヘアの子に話しかける
「や、やぁ。隣の席の相田淳だけど、これからよろしく」
内心では、いきなり声をかけられ引かれたりしてないだろうか、と不安だった
しかし、その少女は
「ん?ええ、よろしく。わたしは、西 彩花」
それを聞き、淳はホッとし
「うん、西さん。これからよろしく。
いやー、それにしても西さんが普通の人で良かったよ」
「何?いきなり。
わたしが普通?そんなの当たり前よ」
フフンとなぜか胸を張る彩花
しかし胸はさほどでていない
改めて彩花を見る
喋り方もまぁ普通で、とくに変なところは見つからない
それに容姿も・・・容姿も・・・容姿・・・
「牛乳飲んでる?」
「よけいなお世話よ!!」
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ーーー11時25分ーーー
入学式が終わり、部活動勧誘が始まる時間だ
この学校は部活に力をいれているだけあって、部活動勧誘の時間が長い
そして、色んな部活動が看板などを持って勧誘を始める場に、淳はいた
「おおー、やってるやってる。文芸部に茶道部、ミントの無限研究会?なんだそれ」
やはり変な部活はあった。
様々な部活がある中、不意に袖を引っ張られる
「うん?誰・・・」
「相田、こっち」
引っ張られた方を見るが、だれもいない
「あれ?誰もいない。おかしいな、さっき声がしたのに・・・」
「バカにしてるの!?」
「え?うわっ。・・・ああ、西さんか」
下を見ると、淳の袖を引っ張る彩花がいた
「ムキーッ!あ、それよりも、捕まった。助けて」
捕まった?
意味がわからず彩花の方をみると、確かに捕まっていた
後ろの誰かに拳銃をつきつけられて
「なにごとーーっ!?」