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第46話 「二・人・外・出」

今朝の愛生ちゃんの家での出来事は、私にとって…とても勉強になった。まさか私にあんな一面があるとは思いもしなかったよ。そのおかげで、愛生ちゃんのおばさんとすごく仲良くなれたし、『いつでも遊びに来てね!」って言われたし…また近いうちにお誘いがあるかも知れないね~。


朝食を作ってから、その後、おばさんと一緒に掃除・洗濯をこなし、昼食の支度も終えて…私の『メイド妻』の役割を終えました。それから愛生ちゃんとおばさんの3人で昼食を取ることに…。



「…うん、なかなか良い味付けになっているわね…さすがは瑞樹ちゃん~♪あなたはとても呑み込みが早いから、すごく教え甲斐があるわ~!」


「おばさんのアドバイスが良いからですよー!…その、すごく分かりやすかったし」


「え!?」


「ん!?どうしたの?愛生ちゃん」


「いやーうん、何でもないよ…確かに良い味付けだよ!すごいなー瑞樹は!!」


「えへへ…喜んでくれて何よりだよ~♪」


愛生ちゃんは何とも言えない複雑な顔をしていた…何かあったのかな?…でも、私の作った料理を褒めてくれて…すごく嬉しいよ~♪やだな~ちょっと照れちゃうよ~。そんな雑談を交えながら、昼食を楽しんだ。



それから約束通り、愛生ちゃんと一緒に駅前へ買い物に行くことになった。愛生ちゃんと一緒にお出掛けするのは、いつ以来だろう…?中学の時は、それぞれの友達が出来ていたから、学校以外で会うことも少なくなったし、たまに愛生ちゃんが私の部屋に遊びに来るだけ。私の方から遊びに行くことは、気恥ずかしさもあって行く事が少なくなっていった…おばさんはすごく「寂しかった~」て、最近そう教えられて、あの頃は色々とあって…その、ごめんなさいです。



メイドさんになっていた時のメイクは、落とすのがすごくもったいなかったので、そのままにして今日着てきた私服に着替える。駅に向かう定期バスの停留場へ向かって、愛生ちゃんと並んで歩く。でも…何だか今日の愛生ちゃんは少し落ち着きがない、何かあったのかな?


「ねぇ、愛生ちゃん?何かあったの??」


「…え!?なっ何?何かあったのかな??」


何だろう…いつもの愛生ちゃんらしくもない。私の事をチラチラ見ては、目が合うと目を背けるし…いったい何がしたいんだろう?


「んー愛生ちゃん…さっきから何かおかしいよ?…なんていうか落ち着きがないと言うか、私の事をチラチラ見てくるし…あ!まさか……私に何か悪戯をしようと企んでいるんだね!!」


「え!?あははーばっばれちゃった?なかなか…やるなー瑞樹は、少しは成長したのかな?あははー」


「むー何それ!?酷いよー!愛生ちゃんは、もう少し私に優しくしてくれても良いんじゃない?」


「だってさ~瑞樹は、弄り甲斐があるからさ~!ついやってしまうんだよね~♪」


「ひどーい!それを本人の目の前で言うかな?…ホント、愛生ちゃんは意地悪だよ!!」


「まぁまぁ…怒らない怒らない、せっかくの可愛い顔が台無しだよ?み~ずきちゃん♪」


「むーいつもそうやって人をバカにするんだから、…もう知らない!」


いつもの会話のやり取り…何だ、何時もの愛生ちゃんでホッとしたよ。改めて愛生ちゃんを方を見てみると…先程のような違和感は、無くなっていた。…うん、私の気の所為だね。

それから定期バスが着て、バスに乗り込む。以前に來海と出かけた時と同じ時間帯だったから、バスの中は人も少なく席も空いている。愛生ちゃんと並んで席に着く、愛生ちゃんが窓際で私が通路側に座る。愛生ちゃんは、ぼぉーっと外の風景を見ながら、私に問いかけてきた。


「それで、ボクは何処についていけば良いのかな?…可愛いお姫様♪」


何それ?何で私がお姫様呼ばわりされているのかな…可愛いとか言うし!むーまた私の事をバカにして…。その言葉に乗ってはいけない…また愛生ちゃんのペースに巻き込まれるから!腹が立つけど、そこは我慢して…。


「…先に雑貨屋さんに行きたいかな?愛生ちゃん用のお弁当箱を買っておきたいし。それから夏用の服を見に行きたいと思ってるの…良いものがあったら買おうかな~って。」


「はいはい、約束だからね~何処でもついて行きますよ、かわいい~お姫様♪」


また同じこと言う…ホントしつこいし!絶対にふざけてるよね!!私の反応を楽しんでいるよ…きっと。そう思って愛生ちゃんの顔をキッ!っと睨むと…案の定、ニヤニヤとしながらこっちを見ている。


「愛生ちゃん!ふざけないでよ!!私との約束なんだから…文句言わないでついて来てよー!!」


「何を言ってるのかな?瑞樹ちゃんは~。誰もついて行かないとは言ってないぞ~?そもそも何で、ボクを買い物に連れていきたいと思ったのかな~?…そこんとこ、詳しく教えてほしいな~。」


「え!?えっえ~と、あの…その……そうそう!愛生ちゃんをこの間の罰として、その…荷物持ちにしようと思っただけだよ!」


「ふ~ん、そうなんだ。ボクは荷物持ちなんだね~。くっくっく…。」


何か腹が立つ…すごくイライラするし…愛生ちゃんは笑えるのを必死で堪えているし……はっ!いつの間にか愛生ちゃんのペースに巻き込まれていたよ…ホント最悪だよ!!何だかんだ、私は愛生ちゃんに弄られながら駅前に着いたのでした。

申し訳ありませんが、今回の様に不定期投稿を致します。最低でも3日以内には、上げていきたいとは思っています。よろしくお願い致します!

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