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第31話 「瑞・樹・抱・擁」

おかげさまで累計、20,000PVとユニーク4,000人を超えました!

ブックマも50人を超えました!ありがとうございます!!

これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!

「行ってきま~す!」


朝ご飯を食べて、早起きをして作った私のお弁当箱を持ち、いつもの登校。

昨日、嫌な思いをさせてしまった、愛生ちゃんにまずは謝らないと…。


そう思いながら学校に向かって歩いていると、走って私に近づいてくる足音を感じる。

何時ものように愛生ちゃんが後ろから走ってきた…私が後ろを振り返ろうとすると…。


「おっはよ~みっずき!」


「ひゃん!?」



へ!?何が起きたのか…私には理解できなかった。後ろから愛生ちゃんに抱きつかれたみたい。

心構えが出来ていない時に、いきなり抱きつかれたものだから…

恥ずかしくて、頭の中が訳分からなくなって、先程まで考えていた思いが全て飛んじゃったよ!

私は何も言えず、顔を真っ赤にしながらモジモジとしていたら…。


「ん?どうしたのかね?み~ずき~すごく顔が赤いよ?」


そう言うと愛生ちゃんは、私をさらに強く抱きしめてきた…。


「ん~瑞樹から、すごく甘くて…良い匂いがする…」

(何だろう…これ!?何かドキドキする…スキンシップで女の子に抱き着くことは、よくやってたけど

こんな気持ちは初めてだよ……男の子になった…からなのかな?)


愛生ちゃんが、私の髪に近づき、くんくんと匂いを嗅いでいるようだ。

え!?何で愛生ちゃんは、私の髪の匂いを嗅ぐの??意味が分からないし!すごく恥ずかしいよー!!


「あっあのその…そっそれは、その…は…ずかしいよぉ~愛生ちゃん~」



顔が余計に真っ赤になっていく…それと胸のドキドキがすごく鼓動している。

周りの人の目もあるのに…みんなこっち見てるよ!すごく恥ずかしい!!

困っている私を見て、余計に楽しんでいる…ほんと!愛生ちゃんは意地悪だよ!!

抱きつかれて…嬉しくもあるけど、恥ずかしいのと遊ばれてると思う悔しさで、とても複雑な気持ちで、頭の中がぐちゃぐちゃだよ!それなのに…。


「だってー瑞樹、可愛いから…つい抱きつきたくなったさ!」



え!?…かっ可愛い?…わっ私のことが??

聞き慣れない言葉が、愛生ちゃんから発せられて、私は余計にパニック!

以前に來海からも言われたことがあるが、私には全くの自覚ないわけで…。

未だに愛生ちゃんに抱きつかれているから、余計に恥ずかしくなり、訳が分からずに、しどろもどろに答えるのが精一杯だった…。



「え?あっあのその…かっ可愛いとかっあの…わっ私が?」


「うん、そうだよ~…ってあれ?瑞樹…今『私』って言ったね?」


え!?…あれ??意外な反応…まさかそっちの言葉に反応するとは思っていなかった。

『僕』が『私』って言うことが…そんなにおかしいかったのかな??


「あのその…えーと、その…おかしいかな…」


変なことを言ったのかな?…すごく気になって、そっと…愛生ちゃんの顔を伺って見てみたら、すごく満面な笑顔で私の事を見ていて、それから首を横に振りながら…。


「ん~ん全然!そっか~瑞樹もやっと『女の子』と認めたって事かな?うんうん!!」


何か一人で納得しているご様子…また愛生ちゃんに弄られた気分だよ…何か悔しいし!

もういい加減、抱き着きから解放して欲しいんだけど……すごーく!恥ずかしいから!!



そんなやり取りをやっていると、俊介がやってきた。


「おい~す!瑞樹に和泉ちゃん」


「おは~よう!植草くん」


「おっおはよう…」



何か俊介の顔がニヤニヤしてる…私はまだ愛生ちゃんに後ろから抱き着かれたままだし、顔を真っ赤にして下を向く私…もうネタにしかないよね!?弄られても仕方ないよね!?

私と愛生ちゃんを見比べながら…何か納得したように。


「うんうん、なんだ?朝から仲が良いね~お二人さんは」


「ん~そうかな?ボクはただのスキンシップだよ、幼馴染との」


スキンシップにしては…少し他人の目を気にして欲しいよ~愛生ちゃん。

てか、これってスキンシップって言うレベルを超えてるよね!?すごく恥ずかしいんだけど!…あと、もう私を解放して欲しいんだけど…。


「まぁ良いけどな!仲が良い事は、うんうん」



また俊介は一人で納得してるし!そんな事は、もう良いから…私を助けてよ!!

私のそんな願いも届くわけもなく、二人して笑いながら楽しく話をしている。

話のネタにされるのは癪だけど…まぁ良いかな?…みんなの笑顔を見るのは好きだし。

そんな事を考えていると、愛生ちゃんが話題を変えていた。


「ねーそれよりさ…植草くん、ちょっと聞いてよ!」


「…ん?どうした??」


「瑞樹が、自分のことを『私』って言ったんだよ」


「おーついに、瑞樹も『女の子』って認めたって事か!…まぁ『俺』とかじゃないし『僕』でも

別におかしくはなかったけどな」



またその話だよ…そんなに変なのかな?『僕』が『私』って言う事が。

…私にはよく分からないよ。結局、私の話をネタにしてるし…ホントしつこいよ!

愛生ちゃんは、まだ抱き着いたままだし…いい加減、私を解放してくださいよー!

嬉しいような、恥ずかしいような、悔しいような…何とも言えない複雑な気持ち。

もうこの流れから切り離したいから、ここは突っ込みを入れとかないと!



「んも…二人して…」


そう言うと、愛生ちゃんはさらにぎゅ~と抱きしめてきて…。


「また顔を赤くしちゃって…瑞樹、可愛いぞ~♪」


「ひゃ!やっやめてよ~ほんと…恥ずかしいか…ら」



…その後、榎本さんが私たちの所に来るまで、このやり取りは繰り返されたのでした。

とても恥ずかしかったです…。

あやせ ひなた 様から提案がありました「ネタ」を使用させていただきました♪

ちょうどいいタイミングに、この話がありましたので(笑)

ありがとうございました!!

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