表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/70

第14話 「駅・前・出・発」

來海がようやく僕の着せ替え遊びを終えた、とても満足そうだ…僕は疲れたけど。

僕は白のワンピースに、來海は黒のワンピースでようやく落ち着いた。

女の子のファッションに対しての情熱の凄さを見せられました…。

まず僕の服が決めて、それに合わせるように來海の服を決める。

僕には未知の世界でした…色々と勉強になりました、はぁ~疲れたよ。



兎に角、出かける準備ができたので、駅に向かうためのバス乗り場に向かう。

僕が住んでる場所は、街の中心部より北側の山岳地にある開拓地。

電車はなく、定期バスが唯一の公共交通手段だ。運転免許証があれば車で移動できるけど

まだ学生だから持ってないしね。母さんは車持ちだから買い物とかは車で行くことが多い。

母さんに乗せてもらって行くことできるけど…今は話をしたくない、今朝の出来事が原因だし。


たまには定期バスで行くのも楽しかったりする。ラッシュ時は乗りたくないけど

休日のこの時間だと空いてると思うしね、そう思うとテンション上がってきたよ~♪

ふと來海のほうを見てみる、來海も楽しそうだ。


「んと、來海は何か楽しそうだね?」


「うん!久しぶりにお兄ちゃんとデートだからね~楽しまなきゃ!!」


「へ!?でーと??」


妹と2人で出かける事は、デートになるの?

デートっていわば仲のいい異性の友達とか、こっ恋人とか…じゃないのかな?


「良いの!良いの!お兄ちゃんは、そんな細かいことは気にしない~♪

さぁー早くいこ?」


そう言うと、來海は僕の手を握って引っ張り、走り出していた。


「ちょっちょっと、來海!そんなに急がなくても、バスが来る時間にはまだ間に合うから…」


それよりも手を繋いで引っ張られてる僕の姿が、とても恥ずかしいんだけど…。

それに、バス乗り場は、愛生ちゃんの家に向かう時に跨いだ大通りが、バス路線になってるから

またおばさま達の井戸端会議に出くわす可能性が…って、いらっしゃいました…はぁ~。


「あら?昨日見かけた可愛い娘さんじゃありません?あの子」

「もう一人は…朝比奈さん所の娘さんだよね、確か」

「來海ちゃん…でしたかしら?」


早くも話題にされてます…こっちを見ながらこそこそと世間話をしていらっしゃいますよ、

しかも話してる内容がこっちにまで聞こえてるんですけど!

やめて!話題にしないで!!こっちを見ないで~~!!!


來海はニコニコ、僕は顔を真っ赤にして伏せている…おまけに手を繋いでいる

「話のネタにしてください!」って言ってるもんじゃないかー!!

早くバスが来てくれないかな…1分、1秒さえもすごく長く感じた、そんな気分でした。


「お兄ちゃん、今からすごく楽しみだよね!」


「うっうん…」


「誰か、僕を助けてください!」…そう叫ばずにはいられなかった…

心の中だけどね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ