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私の周りは恋愛絡み  作者: 癒月サクラ
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3恋~図書室からの始まりー真里編~

紗綾編を真里の視点から見たものです。

放課後で冬斗と翔がバチバチとなっている中、一方真里と優の方は。

 

これは、優が冬斗と友達になったその日の放課後の出来事。


部活がなかった真里は家で改めて絵をどうするか、考え直すことにした。


「でも、何で家でやるとわかっていてスケッチブックと絵の具セット教室に忘れるかなぁ~」


真里はブツブツ独り言を言っていた。

(2年B組はまだ人がいるのかな?)

盗み聞きするつもりはなかったが流れから紗綾のことでもめているらしい。

そして、自分の教室に入ろうとするとそこには人がいた。

気付かれないように遠くから誰だか見ることにする。


「あれは......確か、いつも無関心っていう男の子だよね?」


小声で言った後、その男の子を見ていると彼は窓をみてボーッとしていた。さすがにずっと見ているわけにはいかないと思い真里は教室に入り、声をかける。


「ねぇ、みんな帰ったけど優......高梨君は帰らないの?」

「優でいいよ、僕は帰らないよ。図書室でやることがあるから。」


(嘘つき、そんなのないのに......)

優は心の中で思っていた。


「じゃあ、私も図書室行くよ」

「えっと......中嶋さんも図書室に用があるの?」


真里は、思いつきで言ったことを後悔した。

そして必死に言い訳を考える。


「え? あー、その......あれだよあれ......そう! 調べものがあるの。

あっ、私のことは真里でいいよ」

「わかった。それで真里、今思いついたように聞こえたけど気のせいかな?」

「そ、それは気のせいかな......」


見事に優に図星をつかれ、うまく誤魔化しきれてない真里は優を急かす。


「早く。行くんでしょ? 図書室」

「う、うん。そうだね」



~図書室にて~

(さて、昨日の続きでも読もうかな......)

優はスタスタと図書室の奥に行った。


「ねぇ、優っていつも放課後、図書室に行くの?」

「うん。そうだね、ほぼ毎日かな~」


それを聞いた真里は優に今後も迷惑でなければ図書室に、と誘おうと思っていた。

(さすがに、迷惑かなぁ~)

勇気がなかった。でも、勇気を振り絞って聞く。


「ねぇ、これから毎日一緒に図書室行かない? 迷惑......じゃなければの話だけど」

「うん。全然いいよ」


優は真里の誘いを了承する。

(よかったぁ~)

真里はホッと胸を撫で下ろす。


    *        *        *


「ねぇ、明日も放課後図書室行く?」

「うん、行くよ」

「じゃ、また明日だね。優」

「そうだね。また明日」


真里は、これをきっかけに優と図書室に行く仲になった。

(あの日真里に声をかけられて毎日が少しだけ楽しくなった気がする)

優は帰り道、こんなことを考えていた。



今では真里と優の日課となっている、放課後の図書室。

真里と優の心の中に小さな恋の芽が少しずつ出てくる日が訪れる。

そう、次のページを開くまで。

これから、真里と優は恋という芽が芽生えていきます。

暖かい目で見守って欲しいです。


さて、次回は百合、自称恋のアドバイザー視点で見ていきます。

百合の番なのでとても楽しい回になりそうです。


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