2恋~恋のライバル出現!?ー紗綾編~
第2話目から紗綾編、真里編、百合編、凛編、芽衣子編と視点が変わっていきその日に起こった出来事が別々の視点で描かれています。
少し混乱が起こると思いますがご了承下さい。
*次の日*
~昼休み~
紗綾は冬斗に声をかけた。
「やっぱり冬斗の言った通りになったよ......」
「フラグ回収乙で~す」
「あんたがフラグ立てるからでしょ!?」
冬斗が笑って言った後、紗綾は怒り気味に言う。
そして、紗綾言ったことに対し、冬斗は「それは違う」と言って続けた。
「俺がフラグ立てなくても結果は見え見えだろ? お前の母ちゃんだし」
紗綾は冬斗に正論のことを言われて、ギクッとなり「それはそうだけど......」とそっぽを向く。
「そうそう......」と冬斗は紗綾の目の前に男の子を呼ぶ。
その男の子はクラスで友達を作ろうとしない&無関心と、有名な子だった。紗綾は結構話しかけていたからその子とは打ち解けている。
「コイツ、俺の友人になった。なっ? 優」
紗綾は冬斗が急に言い出すものだから、びっくりした。
「嘘~、優が冬斗と友人? ......冬斗。無理やりじゃないの?」
紗綾は冬斗の言葉を疑った。
それは誰もが耳を疑う。
あの友達を作ろうとしない優が、友達を作ったのだから。
「あの......本当です。冬斗と友達になったのは......」
色々考えていると、優がボソッと言った。
紗綾は「それなら、本当みたいね」と優の言葉で納得すると、冬斗は不機嫌そうにしていた。
「冬斗、どうしたの?」
「別に? 信用されてないんだなぁ~と思っただけ。それに、もっと頼って欲しいなぁ~とも思った」
「冬斗に信頼性があるかわからないけど、小さい頃から信用してないから」
「(グサッ)う......痛い、言葉のトゲが......まぁ、薄々感じてたけど(信頼されてないこと)」
紗綾は心に傷つくことを冬斗にサラッと言った後、百合と真里が話に加わってきた。
「紗綾会長、相変わらずズバッって言うね~」
「ズバッって言ってた? あと、百合『会長』はよして」
「無自覚......」
そんな話をしていると、紗綾は隣のクラスの翔に呼ばれた。
「どうしたの? 翔」
翔は、紗綾に気づかないように、わざとらしく冬斗に笑って見せた。まるで、冬斗の心がわかっているように。
「あいつ......」
「翔って2年B組の副会長だよね? 今、冬斗に向かって笑った。早くしないと紗綾、あいつに取られちゃうよ!」
冬斗がボソッと言った後、百合が冬斗に言う。
「そうだな......って、紗綾のこと何で知ってんだよ!?」
「そりゃあ、わかるよ。自称、恋のアドバイザーだもん」
「紗綾には、このこと黙っとけよ。絶対だからな!」
冬斗は百合に紗綾が好きということがバレて焦り、百合は楽しそうに「はいはい、自分から告白頑張ってね~」とからかっていた。
* * *
~放課後~
冬斗は翔に呼び出された。
何のことか心当たりがある。
きっと、昼休みのことだろうと冬斗は思った。
そして、指定された翔の教室に行くと翔はいた。
「やぁ、冬斗君。ゴメンね、時間。話したいことがあるから」
「いや、いいよ。俺も話あるから」
「じゃあ、どっちから......」
「なぁ、話って紗綾のことか?」
冬斗は翔に問う。
翔は図星で少しびっくりした顔で「そうだよ」と言った。
「俺、紗綾のこと好きだ。一応、幼なじみの冬斗に言っておこうと思って。これからライバルになるから」
「翔、俺絶対紗綾のこと渡すつもりないから」
「じゃ、勝負する? 冬斗と俺、どちらがモノに出来るか」
「上等だ。やってやるよ」
冬斗は翔が出した提案に賛成し、勝負することになった。
ライバルが出現しました。
やっと逆ハーレムぽくなってきました。
次は真里編ですが今回の放課後シーンがそのまま一方真里は~...というようになっています。